M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル(旧M&A STORY)

Logo

この記事は、約 2分で読めます。
お弁当・惣菜屋におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

お弁当・惣菜屋におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

お弁当・惣菜屋とは

近年、様々な業界・業種でM&Aの活性化が目立ちます。
食品製造業界も例外ではなく、事業エリアの拡大、販路の拡大、サービス体制の強化などを目的に様々な会社がM&Aを実施しています。 惣菜業界でもM&A事例がしばしば見られ、お弁当・惣菜屋のM&Aも注目されています。 例えば、コンビニエンスストアやスーパーにおける惣菜の需要増加を見据えたM&Aや、お弁当の宅配事業の強化につなげたM&Aなど、それぞれの目的のもとで多様な事例が見られます。 さて、こうしたお弁当・惣菜屋のM&Aを整理するにあたり、まずは食品製造業界や惣菜業界の特徴、お弁当・惣菜屋の事業内容など、詳しく整理しておきましょう。

惣菜業とは何か?

惣菜とは、主食とともに食べる副食(おかず)のことをいいます。 こうした副食やおかずの製造・販売を行う事業が「惣菜業」です。 一方で、副食(おかず)は米飯などと合わせて弁当として販売されるケースも多いです。 そのため、業界として「惣菜業」と表現すると、一般的には弁当の製造・販売なども含まれます。 この記事でも、「お弁当・惣菜屋」として業界動向やM&A事例についてご紹介していきます。

惣菜業界の主な動向

近年、お弁当や惣菜の需要は拡大傾向が見られます。 特にコンビニエンスストアやスーパーなどでは、お弁当・惣菜の需要増加が目立ちます。 こうした背景には、単身世帯の増加といった要因が挙げられるでしょう。 晩婚化・未婚化などによって近年は単身世帯が増えており、世帯ごとの食生活にも変化が見られます。 そうした中で手軽な食事のニーズも高まっており、お弁当・惣菜の需要も増加する傾向にあります。 また、需要の拡大に伴い、外食産業からの参入なども活発化しています。 お弁当・惣菜に対するニーズの高まりとともに、使用する食材・料理のバリエーションが拡大しているため、今後も参入できる企業が増えると考えられます。 また、食品製造業界全体で宅配サービスなどの市場が成長していますが、これはお弁当・惣菜屋も例外ではありません。 宅配サービスに対する需要の増加を踏まえると、お弁当・惣菜屋が宅配事業を開始または強化することには大きなメリットがあるわけです。 そして、宅配事業の開始や強化にあたり、M&Aを検討する会社も増えています。 例えば、弁当メニューを扱う会社が、宅配事業を展開する会社を買収したなどのM&A事例も見られます。

食品製造業界の特徴

次に、惣菜業も含めた食品製造業界全体の特徴も整理しておきましょう。 少子高齢化などの状況を踏まえると、食品製造業界全体で消費量が格段に上がることはあまり考えられません。 ただ、先ほども述べたように、お弁当・惣菜の需要は増加傾向が見られます。 そのため、お弁当・惣菜屋の今後の成長に伴い、食品製造業界全体の成長につながる可能性はあります。 また、宅配サービスに対する需要も高まっているため、食品製造業における新たな市場として宅配事業が活発化することも予想されます。

お弁当・惣菜屋のM&A・買収・売却・譲渡動向

近年の事例では、お弁当・惣菜の需要増加に対応するため、M&Aによってサービス体制の強化や事業の拡大を図るといったケースが目立ちます。 例えば、同業者同士のM&Aであれば、製造・販売のノウハウを共有して競争力を強化させることや、お互いの事業エリアや販路を活かして事業の拡大・強化につなげるといったメリットがあります。 また、食材調達から販売まで一体化したサービス体制を構築するため、各段階を担当する会社とM&Aを行うなどのケースもあります。 さらに、宅配サービスへのニーズに対応するため、宅配事業会社とM&Aを行うケースも見られます。 これは、新たに宅配事業を取り入れるほか、もともと宅配事業を展開していたお弁当・惣菜屋がサービス体制の強化を目的に行う場合もあります。

お弁当・惣菜屋のM&A・買収・売却・譲渡の成功ポイント

お弁当・惣菜屋を売却するケース

売却によって資金力のある企業の傘下に入ることができれば、安定した財務基盤のもとで事業を展開できます。 また、双方のノウハウや技術、販路などを活かすことで、競争力を強化することも可能です。 こうしたメリットを享受するためにも、売却にあたって自社の強みをしっかりとアピールしなくてはなりません。 買い手にとって魅力的な点が多ければ多いほど、多くの企業が買い手に名乗り出てくれます。 どの分野に特化しているか、どのエリアに強みがあるのか、顧客基盤はどうなっているかなど、魅力になるポイントを整理し、アピールしましょう。

お弁当・惣菜屋を買収するケース

お弁当・惣菜屋を買収する場合、同業者によるM&A事例が多いと言えます。 例えば、特定のエリアに強みを持っていないお弁当・惣菜屋が、そのエリアで事業を展開するお弁当・惣菜屋を買収できれば、比較的短期間で事業エリアを拡大することができます。 また、双方のノウハウや技術、販路などを活用する目的でお弁当・惣菜屋を買収するケースももちろんあります。 こうしたお弁当・惣菜屋の買収においては、どのエリアを強化したいか、どの事業を強化したいかといった目的を踏まえ、買収するべき企業を検討することが大切です。 対象企業が自社の目的に合った企業であれば、それだけ買収の成功に近づきます。

お弁当・惣菜屋のM&A・買収・売却・譲渡で注意したいポイント

上記でご紹介した成功ポイントから考えると、注意すべきポイントとして「目的を明確にすること」「対象企業は丁寧に選ぶこと」という点が挙げられます。 M&Aの目的がはっきりしていれば、その分具体的なM&A戦略を策定でき、M&Aによって様々なメリットを享受できます。 反対に、目的がはっきりしていなければ、M&Aに多くの費用をかけたにもかかわらず、思ったような効果が見られないなどの事態になりかねません。 また、M&Aによって売却・買収を行う以上、対象企業は丁寧に選ばなくてはなりません。 事業内容や方針などを十分に検討し、自社に合うかどうか判断する必要があります。 一方で、ふさわしい対象企業が見つかったら、アプローチは早めに行うことが大事です。 他の企業に先を越されてしまったなどの事態を防ぐ必要があるからです。 さらに、トラブルを避けるためにも、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家のサポートを受けるようにしましょう。 M&Aは法務や税務、財務などの専門知識が必要になるほか、対象企業と十分な交渉を重ねなくてはなりません。 こうした専門的な段階を自社だけで乗り切ることは非常に難しいので、専門家のサポートを活用してM&Aを進める必要があります。

お弁当・惣菜屋のM&A・買収・売却・譲渡の相場

お弁当・惣菜屋のM&Aといっても、それぞれの事例で対象事業や会社の規模は異なります。 事例も多様化しているので、相場や費用を一概に把握することは難しいと言えるでしょう。 ただし、相場の目安はある程度つけておかないと、想定外の費用が発生するおそれがあります。 そのため、M&Aの目的、M&Aの当事者となる会社の規模、対象事業の規模、会社の業績、従業員の数、M&Aのスキームなどのポイントを事例ごとにチェックし、相場を検討しておく必要があります。 特に自社と似ている事例は徹底的に分析し、どのくらいの費用が発生するのかを把握しておきましょう。

お弁当・惣菜屋のM&A・買収・売却・譲渡の事例5選

ユニー・ファミリーマートHDによるカネ美食品の子会社化

2017年6月、ファミリーマートの運営を行うユニー・ファミリーマートホールディングス(以下、ユニー・ファミリーマートHD)は、惣菜・弁当などの製造を行うカネ美食品を子会社化することを発表しました。 取得価額は87億3300万円とされています。 ユニー・ファミリーマートHDは、コンビニエンスストア事業(2018年2月末)として国内店舗数1万7232店舗、海外店舗数6849店舗を展開しています。 また、カネ美食品はもともとユニー・ファミリーマートHDの子会社であるファミリーマートの重要な取引先となっており、寿司・揚げ物・惣菜などの小売店舗の展開や、コンビニエンスストア弁当の製造などを行っています。 このカネ美食品を子会社化したことにより、ユニー・ファミリーマートHDは食材調達から一体化したサービス体制を構築することができ、惣菜販売などの強化につなげています。 特に近年はコンビニエンスストアやスーパーで惣菜の需要が増加しており、こうした状況に対応するためにも惣菜事業におけるスピード性が重視されています。 ユニー・ファミリーマートHDによるカネ美食品の子会社化も、このような需要増加に合わせて惣菜事業のスピードアップを図るものと考えられます。

ユニー・ファミリーマートHD がカネ美食品の株式を一部譲渡

こちらもユニー・ファミリーマートHDの事例ですが、上記でご紹介したカネ美食品の子会社化の延長とも言うべき事例となります。 ユニー・ファミリーマートHD は2019年2月、子会社となっているカネ美食品の株式を、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、パンパシフィックインターナショナルHD)に一部譲渡することを発表しました。 パンパシフィックインターナショナルHDはディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開しており、2019年2月にドンキホーテホールディングスから商号変更されたばかりです。 今回の株式の一部譲渡では、パンパシフィックインターナショナルHDがユニー・ファミリーマートHDの保有するカネ美食品の株式の26.55%(議決権ベース)を、約78億円で取得するとされています。 また、譲渡は2019年4月を予定しています。 さて、ユニー・ファミリーマートHDにとっては、子会社化していたカネ美食品の株式の一部を譲渡した形になりますが、その背景は少し複雑になります。 今回の株式の一部譲渡に先立ち、ユニー・ファミリーマートHD は2019年1月に、子会社であった流通企業のユニーの全株式をパンパシフィックインターナショナルHDに譲渡しています。 そして、このユニーの重要な取引先がカネ美食品となっているわけです。 そこで、ユニーを子会社化したパンパシフィックインターナショナルHDが、ユニーの取引先であるカネ美食品の株式を取得して関連性を深めれば、カネ美食品の成長や企業価値向上にもつながると判断されました。 こうした状況もあり、ユニー・ファミリーマートHDがカネ美食品の株式をパンパシフィックインターナショナルHDに一部譲渡する運びとなりました。

プレナスによる宮島醤油フレーバーの子会社化

2016年12月、「ほっともっと」などを展開するプレナスは、調味料の製造・販売などを手がける宮島醤油フレーバーの子会社化を発表しました。 2017年1月に宮島醤油フレーバーの発行済み株式数の55%がプレナスに譲渡され、宮島醤油フレーバーの子会社化が完了しています。 プレナスは、持ち帰り弁当チェーンの「ほっともっと」や外食チェーンの「やよい軒」の展開、食材・包装等資材の販売を行っています。 また、宮島醤油フレーバーは、調味料に関する豊富な原材料情報や優れた開発技術に強みがあります。 この宮島醤油フレーバーを子会社化したことにより、プレナスは、食品製造の知識・技術の交流、短時間での商品開発・製造、海外展開における自社での調味料の現地生産などにつなげています。

オイシックスドット大地によるらでぃっしゅぼーやの子会社化と吸収合併

宅配事業に特化したM&A事例もあります。 2018年1月、有機野菜などの宅配サービスを手がけるオイシックスドット大地は、同じく食品宅配事業を展開する「らでぃっしゅぼーや」の完全子会社化を発表しました。 取得価額は10億円とされています。 また、同年5月にオイシックスドット大地がらでぃっしゅぼーやを吸収合併することが発表され、同年7月には、らでぃっしゅぼーやとの経営統合を踏まえ「オイシックス・ラ・大地」に商号変更されています。 オイシックスドット大地(現オイシックス・ラ・大地)は弁当メニューも含めた食材宅配を手がけ、近年はEC市場における競争優位性の確立を進めています。 また、らでぃっしゅぼーやは会員制食品宅配事業で約30年の歴史を誇ります オイシックスドット大地(現オイシックス・ラ・大地)がらでぃっしゅぼーやを子会社化し、さらに吸収合併に進んだことで、両社が持つ食品宅配事業のノウハウが活かされ、事業の拡大や新たな市場の創出につながっています。 特に食品製造業界では宅配サービスなどの新たな市場が成長しており、オイシックス・ラ・大地とらでぃっしゅぼーやの事例も、宅配サービスのさらなる発展に貢献することが期待されます。

小僧寿しによるデリズの子会社化

こちらも、宅配事業が関係したM&A事例となります。 持ち帰りすし店「小僧寿し」などを展開する小僧寿しは2018年4月、宅配代行サービス事業を行うデリズの完全子会社化を発表しました。 小僧寿しは、持ち帰りすし店の「小僧寿し」および「茶月」などのブランドを中心に全国で261店舗を展開し、弁当メニューも扱っています。 また、デリズは「ニッポンに、出前革命を起こす」というスローガンを掲げ、「専門店の「うまい!」をご家庭で!」というコンセプトによる宅配代行サービスを行っています。 小僧寿しがデリズを子会社したことにより、デリズが持つバーチャルレストランにおける宅配事業のノウハウの共有、そして相互のデリバリー事業の拡大などにつなげています。 特に小僧寿しは、消費者のニーズなどを踏まえた宅配事業の推進を行っており、デリズの子会社化もこうした取り組みの一つとして考えることができます。

まとめ

近年のお弁当・惣菜の需要の高まりとともに、お弁当・惣菜屋のM&Aも増加傾向にあります。 例えば同業者同士のM&Aであれば、事業規模の拡大やサービス体制の強化などにつながります。 こうしたM&Aを行うことで、お弁当・惣菜の需要増加に迅速に対応することができます。 また、宅配サービスの需要増加に対応するため、M&Aを行うケースも増えています。 惣菜業に限らず、食品製造業界全体でも宅配事業の重要性は高まっており、今後の市場成長も見込まれます。 お弁当・惣菜屋においても、宅配事業会社とのM&Aを行うことで、宅配事業の開始または強化を図ることができるのです。 お弁当・惣菜屋のM&Aを考える場合には、このような業界やM&A動向を踏まえ、自社と似た事例を徹底的に分析しつつ、検討することが大切です。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談WEBから無料相談
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
ご相談はこちら