2021年5月11日更新業種別M&A

スーパーマーケットのM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

スーパーマーケット業界では従来、M&Aが盛んに行われてきており、現在も状況は変わっていません。そこで、スーパーマーケット業界におけるM&Aの動向や相場などを分析しつつ、メリット・デメリット、ポイント・注意点など、事例を交えて解説します。

目次
  1. スーパーマーケットのM&Aとは?
  2. スーパーマーケット業界のM&A動向
  3. スーパーマーケットのM&Aの相場と費用
  4. スーパーマーケットをM&Aするメリット/デメリット
  5. スーパーマーケットのM&Aを成功させるポイントと注意点
  6. スーパーマーケットのM&Aの事例/ニュース10選
  7. スーパーマーケットのM&Aまとめ
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スーパーマーケットのM&Aとは?

スーパーマーケットのM&Aとは?

本記事では、スーパーマーケットのM&Aについて分析を試みます。それに先立って、まずは、スーパーマーケットおよびスーパーマーケット業界の基本事項について確認しておきましょう。

スーパーマーケットの定義

総務省の「日本標準産業分類(平成25年10月改定)」の中では、スーパーマーケットは大分類では小売業にカテゴライズされています。そして、衣・食・住にわたる各種商品を販売していて従業員が常時50人以上働いているケースが、百貨店(デパートメントストア)、または総合スーパーの分類です。

また、販売商品が衣・食・住の全てにわたらない場合や常時働いている従業員が50人未満の場合は、「その他の各種商品小売業」という位置づけですが、具体的には、ミニスーパー、専門スーパー、よろず屋などとなっています。

なお、百貨店と総合スーパーを区別する規定としては、経済産業省の「業態分類表」によると、「売場面積の50%以上についてセルフサービス方式を採用している事業所か否か」が分水嶺です。この区分は、ミニスーパーや専門スーパーなどの場合も、同様となっています。

ただし、ミニスーパー、専門スーパーの多くが食品スーパーである現実からすると、日本においてスーパーマーケットとは、日常品全てを総合的に販売する総合スーパー(GMS=General merchandise store)と小中規模の食品スーパーの2つに大別できるといっていいでしょう。

スーパーマーケットの市場環境

一般社団法人全国スーパーマーケット協会の資料「2020年版スーパーマーケット白書」によると、2019(令和元)年の全店売上高(市場規模)は、10兆7,880億3,355万円でした。これは、前年比99.9%、つまり0.1%の減少です。

わずか0.1%ではありますが、集計を開始した2012(平成24)年以降で、初めての減少でした。日常品を取り扱うスーパーマーケットとしては、現在、少子化により人口減少が続く日本において、避けられない現実がここにあります。

しかしながら、それでも2019年のスーパーマーケット新規開店数は713店で、閉店数の576店を上回っており、業界内では熾烈な競争状態にあるのです。

スーパーマーケット業界の特徴

スーパーマーケットが販売するのが日常品である以上、同じ日常品を取り扱う他業種も競合相手です。特に、コンビニエンスストアとドラッグストアは、生鮮食品を除けば強力なライバルであることは明白でしょう。

コンビニエンスストアは販売店舗数や販売網の点では、スーパーマーケットを上回っていますし、店舗面積で引けを取らないドラッグストアも数多くあります。そして、地域によっては、ホームセンターなどもスーパーマーケットのライバルと目されるケースもあり、大変な過当競争状態です。

そのため、同業者間で競い合うばかりでなく、スーパーマーケット各社が協調して業界を維持してくために、複数の業界団体が設立・運営されています。代表的な業界団体は、以下の4つです。
 

  • 一般社団法人全国スーパーマーケット協会
  • 一般社団法人日本スーパーマーケット協会
  • オール日本スーパーマーケット協会(任意団体)
  • 日本チェーンストア協会(任意団体)

これらの団体は、加盟企業が重複している場合があったり、同一人物が役員を兼ねていたりなど、第三者からは、それぞれのポジションがわかりづらく、業界内のせめぎ合いの結果が、このように分立した状態の一因かもしれません。

スーパーマーケット業界の構造

「2020年版スーパーマーケット白書」では、スーパーマーケットを規模によって8分類しています。下表は、その分類別で区分けした2019年のスーパーマーケット店舗数です。

種別 店舗数
総合スーパー 1,308
スーパーセンター 505
食品スーパーマーケット 12,627
小型食品スーパーマーケット 3,024
食品ディスカウンター 976
小型食品ディスカウンター 641
業務用食品スーパー 1,922
ミニスーパーマーケット 1,226
合計 22,229

また、以下に、スーパーマーケット業界における売上高上位10社を掲示します。なお、複数の事業を行っている企業の場合は、スーパーマーケット部門のみの売上高を抽出しました。

企業名 売上高(円) 決算期
イオン(SM事業) 8兆6,042億700万 2020年2月期
セブン&アイ・ホールディングス(スーパーストア事業) 6兆6,443億5,900万 2020年2月期
ユニー 7,690億7,000万 2020年6月期
イズミ(小売事業) 7,443億4,900万 2020年2月期
ライフコーポレーション 7,146億8,400万 2020年2月期
バローホールディングス 6,780億9,600万 2020年3月期
アークス 5,192億1,800万 2020年2月期
ヤオコー 4,604億7,600万 2020年3月期
平和堂 4,336億4,100万 2020年2月期
フジ 3,134億6,200万 2020年2月期

※ユニーは決算期変更のため、2019年3月から2020年6月までの16カ月決算となっている。

【関連】新型コロナにより今後のM&Aマーケットはどうなる?業界再編が加速?

スーパーマーケット業界のM&A動向

スーパーマーケット業界のM&A動向

先述のとおり、スーパーマーケット業界には2つの大きな課題があります。1つは、人口減少による市場規模縮小にどう対峙するかということであり、もう1つは、そのような環境下で同業者だけでなく、コンビニエンスストアやドラッグストアとの競争があるということです。

それらの課題解決のため、スーパーマーケット業界ではわりと早い段階から、イオンなどの大手企業によるM&Aが実施され、業界再編が積極的に行われてきました。M&Aの売り手側となる中小規模のスーパーマーケットにとっても、大手の傘下になることで生き残りを図ったわけです。

この買い手・売り手のニーズが合致する状況は現在も進行中であり、今後もスーパーマーケット業界内においては、大手企業が中小企業を買収して傘下に加えていくM&Aが継続され、さらに業界再編は進むでしょう。

場合によっては、大手企業同士の経営統合や、コンビニエンスストア業界・ドラッグストア業界とのM&Aが実施される可能性も決して低くはありません。

【関連】新型コロナ後のM&A市場の見通しは?2020年4月はM&Aが急減

スーパーマーケットのM&Aの相場と費用

スーパーマーケットのM&Aの相場と費用

スーパーマーケットは、スケールメリットを享受しやすい事業であることから、店舗数を拡大することが前提にあるものです。したがって、スーパーマーケットのM&Aでは、全ての店舗を買い取ることになるため、費用が大きくなりやすい傾向があります。

そのようなスーパーマーケットのM&A相場を実例から調べたいところですが、日本のM&Aは取引価額を公表しないことが多く、具体的な数字を知ることは難しいのが実情です。

しかしながら、地方で数店舗しか展開していないスーパーマーケットでも、純資産価値が数億円以上に達することは珍しくなく、小規模のM&Aでも費用は総じて10億円近くかかることも多いでしょう。

そして、大手のスーパーマーケットとなれば、取引価額が数百億円に達することも珍しくありません。さらに、海外のスーパーマーケットであれば、規模によっては取引価格が数兆円に上ることもあります。

【関連】M&Aの相場とは?決め方や注意点を紹介【事例付き】

スーパーマーケットをM&Aするメリット/デメリット

スーパーマーケットのM&A・事業承継
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スーパーマーケットをM&Aするメリット/デメリット

スーパーマーケットをM&Aする場合において、現実には、どのようなメリット・デメリットがあるのかを確認しておきましょう。譲受企業(買収側企業)、譲渡企業(売却側企業)に分けて、それぞれのメリット・デメリットを掲示します。

譲受(買収側)企業のメリット

スーパーマーケットを買収する場合のメリットとしては、以下のようなものが代表的です。

  • 未展開エリアの店舗を買収できれば、楽に新規進出が実現する
  • スケールメリットにより、仕入れ価格を下げられるなどのコスト削減効果が得られる
  • 同一エリアの店舗獲得の場合、該当地区におけるシェア拡大となる
  • 店舗数の増大=販売チャネルの増加となり、プライベートブランド商品の開発・販売など商機を拡大できる

譲受(買収側)企業のデメリット

一方で、スーパーマーケットを買収する場合には、以下のようなデメリットが発生する可能性があります。

  • 株式譲渡で買収を実施した場合、簿外債務や偶発債務が隠されている可能性があり、それが発覚した場合、業績に悪影響を及ぼす
  • 同業種であっても詳細な点で業務プロセスは各社ごとに違うため、統合プロセスがうまく進まない可能性があり、その間は業績が上がらない
  • スーパーマーケットは一定の規模で経営がなされているため、それを買収するには多額の資金が必要となる

譲渡(売却側)企業のメリット

それでは、スーパーマーケットをM&Aで売却する側は、どのようなメリットが享受できるのでしょうか。主なメリットは、以下のようなものです。

  • 大手の傘下になることで、仕入れ価格低下などコスト削減が得られ利幅が改善する
  • 大手の業務手法を取り入れることで売上増が見込める
  • 労務管理、人材教育などの不十分だった点の改善が見込め、その結果、生産性アップにつながる
  • 後継者難、事業承継問題の解決
  • 廃業回避による従業員の雇用継続
  • 売却益を得られる
  • 融資を受けるための担保提供、個人保証から解放される

譲渡(売却側)企業のデメリット

スーパーマーケットを売却する場合にも、以下のようなデメリットはありますので気をつけましょう。

  • 事業譲渡による売却では競業避止義務が生じる(原則、20年間、スーパーマーケット事業を同一地区およびその隣接地区で行えない)
  • 希望どおりの条件で売却できない可能性
  • 売却相手が見つからないケースもある

【関連】業界ごとにM&Aを行う目的、メリットを紹介!

スーパーマーケットのM&Aを成功させるポイントと注意点

スーパーマーケットのM&Aを成功させるポイントと注意点

スーパーマーケットのM&Aにおいて、特に売却側の観点で、M&Aを成功させるポイントと注意点を掲示します。当たり前に思えることでも、案外とおろそかにしてしまいがちです。あらためて確認しておきましょう。

スーパーマーケットのM&Aを成功させるポイント

細かい点を挙げればきりがないほど成功させるポイントはありますが、特に重視したいものを2点、掲示します。

M&Aを実施する時期

スーパーマーケットに限らず全ての業種の中小企業にいえることですが、M&Aで自社を売却するのであれば、業績が黒字を維持しているタイミングで決行するべきです。業績が悪くなってから慌ててM&Aで売却をしようとしても、買い手の言い値で金額をたたかれてしまうか、場合によっては成約でいないことさえ考えられます。

自社の状況を冷静になって客観的に分析し、近い将来、経営の行き詰まりや業績低下の可能性があるのであれば、そうなる前の黒字経営の段階でM&A実施に踏み切りましょう。そうした方が、希望条件を満たした有利な内容でM&Aを成約できる可能性が高くなります。

店づくりの工夫

M&Aのときに限定した話ではありませんが、ほかのスーパーマーケットと比べたときに、強みとなる特徴を持たせる経営を常日頃から行っておきましょう。それが顧客から指示される内容であれば、M&Aの買い手候補から見ても魅力的であり、よりよい条件で売却できることにつながります。

一例を挙げれば、他店には品ぞろえの豊富さであったり、総菜メニューの多さであったり、他のスーパーマーケットが行っていないこと、他のスーパーマーケットには決して劣らない何かを自店に持たせることです。

スーパーマーケットのM&Aを実施する際の注意点

スーパーマーケットを売却する立場で、注意しなければならないこととして2点、挙げておきます。

正しい決算書にする

上場企業ではない中小企業においては、悪意はなかったとしても、決算書を税理士任せにして曖昧な処理がなされている場合が間々あります。M&Aの最終局面では、デューデリジェンス(企業の監査)が厳密に行われるので、曖昧な決算処理は粉飾決算の疑いなどを受けるかもしれません。

そうなっては、M&Aが破談になる危険性があります。決算書はあくまでも公明正大に作成し、他者が見て不審に思われるような点は除外しておきましょう。

売却条件の決め方

M&Aでは、売り手側と同様に買い手側にも希望や事情があります。ある意味では利害が反する立場ですから、M&A交渉において、こちらの全ての条件を通そうとするのは、無理というものです。したがって、この場合、心がけたいのは、売却条件に優先順位を設けておくことになります。

交渉のテクニックとして、こちらが譲歩する姿勢を見せることで相手の譲歩を引き出すことが可能です。そのためにも、頭の中できちんと優先順位をつけておけば、交渉もスムーズにできるでしょう。

【関連】小売業界の事業譲渡・株式譲渡のポイントとは?動向/事例/相談先も紹介

M&Aの成功確率を高める方法

M&Aを成功させるうえで、もう1つ欠かせない要素がM&Aの専門家のサポートを受けることです。各プロセスで専門的な知識が要求されるM&Aを、自社だけで進めるのはとても難しいでしょう。そこで、M&A仲介会社など、M&Aの専門家を起用することをおすすめします。

M&A総合研究所は、中小・中堅規模のM&A案件を主に取り扱っており、知識・支援実績豊富なアドバイザーがご相談からクロージングまで丁寧にサポートいたします。

M&A総合研究所の料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)

無料相談を随時お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお電話・Webよりどうぞお気軽にお問い合わせください。

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スーパーマーケットのM&Aの事例/ニュース10選

スーパーマーケットのM&Aの事例/ニュース10選

ここでは、スーパーマーケットのM&A事例について、近年実施されたものから10件をピックアップして掲示します。一般に、M&Aといえば株式譲渡や事業譲渡などがイメージされますが、資本の移動を伴う資本業務提携も広義のM&Aとされており、そういった事例も取り上げました。

  1. アークスとオータニの経営統合が基本合意
  2. クスリのアオキホールディングスがフクヤを子会社化
  3. エコスが与野フードセンターのを子会社化
  4. フジがニチエーを子会社化
  5. クスリのアオキホールディングスがナルックスを子会社化
  6. コノミヤがスーパーおくやまを子会社化
  7. ジャパンミートがタジマを子会社化
  8. バローホールディングスが三幸を子会社化
  9. イオンとフジの資本業務提携
  10. イオンとフジの資本業務提携

アークスとオータニの経営統合が基本合意

2020(令和2)年11月、アークスが完全親会社、オータニが完全子会社となる経営統合を行うことについて、両社は基本合意書を締結しました。今後、デューデリジェンスとともに条件交渉が進められ、2021(令和3)年3月に経営統合(アークスによるオータニの完全子会社化)が行われる予定です。

アークスは、北海道・東北地方でスーパーマーケット事業を行う9社(合計343店舗)を傘下とする持株会社であり、オータニは栃木県を中心に31店舗のスーパーマーケット事業を行っています。

オータニとしては、アークスグループに加わることで商品調達力、店舗運営力、情報システムなどの経営インフラや展開力を強固にでき、業績の向上とともに地域経済へのさらなる貢献が可能になると判断しました。

一方、アークスとしては、グループとして初の北関東エリアへの進出がかなうこととなり、事業エリア拡大が実現します。

クスリのアオキホールディングスがフクヤを子会社化

2020年10月、ドラッグストアおよび調剤薬局の運営を行っているクスリのアオキホールディングスは、京都府で食品スーパー8店舗を展開しているフクヤの株式94.8%を取得し、子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

クスリのアオキホールディングス子会社のクスリのアオキは東北、北陸、関東、信越、東海、近畿の20府県で636店舗のドラッグストア(調剤薬局併設329店舗)、専門調剤薬局6店舗を運営していますが、食品も取り扱い、一部大型店では生鮮食品も販売しています。

クスリのアオキホールディングスとしては、これまで築いてきたドラッグストアの運営ノウハウと、フクヤが持つ食品スーパー展開ノウハウを組み合わせることで新たなシナジー創出を狙うとともに、京都北部地区でのドミナント強化を図る目的です。

エコスが与野フードセンターのを子会社化

2020年9月、関東地方で食品スーパーマーケット事業を行っているエコスは、埼玉県で食品スーパーマーケット15店舗を展開する与野フードセンターの全株式を取得し、完全子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

エコスグループは、群馬県を除く関東地方と福島県の7都県で合計113店舗(2020年2月現在)の食品スーパーマーケットを展開しており、このM&Aで、特に埼玉県におけるシェア拡大とスケールメリット・シナジー効果による業績向上が図れるとしています。

フジがニチエーを子会社化

2020年7月、四国・中国地方でスーパーマーケット事業をグループで展開しているフジは、広島県でスーパーマーケット11店舗を持つニチエーの全株式を取得し、完全子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

また、この株式譲渡にあたっては、本来、スーパーマーケット事業を行っていたニチエーが、新たに設立した同名の会社であるニチエーに全ての事業を承継させる会社分割というスキームが用いられ、フジは、その新設会社の方のニチエーを買収したものです。

フジグループは、四国4県と岡山県・広島県で合計87店舗を運営しており、そこにニチエーが加わることによって、広島県でのシェア拡大と業績向上が図れるものとして、このM&Aを実施しました。

クスリのアオキホールディングスがナルックスを子会社化

2020年6月、クスリのアオキホールディングスは、石川県金沢市で5店舗の食品スーパーマーケットを展開するナルックスの株式89.84%を取得し、子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

北陸地方でも食品販売を含めたドラッグストア事業を展開するクスリのアオキホールディングスとしては、生鮮食品の中でも刺身類の品ぞろえに定評のあるナルックスがグループに加わることで、北陸地方でのドミナント強化と合わせて、他のドラッグストアにない品ぞろえの実現が可能になる点に着目したM&Aです。

コノミヤがスーパーおくやまを子会社化

2020年5月、近畿圏でスーパーマーケット事業を展開するコノミヤは、奈良県で5店舗のスーパーマーケット事業を行っているスーパーおくやまの全株式を取得し、完全子会社化しました。なお、譲渡価額は公表されていません。

コノミヤがスーパーマーケット事業を展開してきた地域は、大阪府、京都府、兵庫県、岐阜県、愛知県であり、スーパーおくやまの子会社化により、グループとして初の奈良県への進出が実現しました。また、両社の経営資源の相互活用、ノウハウの掛け合わせなどによるシナジー効果も得られるとしています。

ジャパンミートがタジマを子会社化

2019年5月、関東圏を中心にスーパーマーケット事業や外食事業などを展開しているジャパンミートは、埼玉県東部エリアを中心に地域密着型の「スーパーマーケットタジマ」を展開しているタジマと株式譲渡契約を締結し、タジマの発行済み全株式を取得することで完全子会社化しました。

ジャパンミートは、スーパーマーケット事業の埼玉エリアの店舗網拡充や事業基盤の拡大に成功したことになります。また、自社のノウハウ共有によりシナジーを創出し、両社の企業価値向上も目的です。

バローホールディングスが三幸を子会社化

北陸・岐阜県・愛知県でスーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターを展開しているバローホールディングスは、2019年2月に、富山県でスーパーマーケットのサンコーを展開する三幸の株式81.6%を取得し連結子会社化しました。

サンコーは地域に密着した経営を行っており、地元の新鮮な魚介類や野菜、果物の販売力が強みです。バローホールディングスは三幸を買収することによって、よりよい商品を仕入れ、販売できるようにし、富山県内でのシェアを向上させ、スーパーマーケット事業自体の収益をさらに向上させることを目指しています。

イオンとフジの資本業務提携

2019年1月、イオンは四国・中国地方で96店舗のスーパーマーケットを展開しているフジと資本業務提携を行い筆頭株主となりました。そして、中国・四国エリアでトップシェアの獲得を目指しています。

従来、イオンは地方のスーパーマーケットを積極的に買収・提携しつつ、地域密着型の経営を実践することでシェアを広げてきました。さらに、買収・提携したスーパーマーケットのノウハウを取り込みながら新商品の共同開発を行うことで、商品力の向上も実現しています。

ドン・キホーテホールディングスがユニーを子会社化

ディスカウントストアで全国的な著名度を持つドン・キホーテホールディングスですが、2019年1月、アピタやピアゴといったスーパーマーケットを展開するユニーを完全子会社化しています。

ドン・キホーテホールディングスは、2017(平成29)年からユニーと業務提携を行ってスーパーマーケット業界へ進出していましたが、その際にお互いのノウハウを組み合わせることで「MEGAドン・キホーテUNY」のような新事業を実施し、成功させてきました。

その点ではドン・キホーテホールディングスは異業種がスーパーマーケット業界に進出して成功した典型例だといえます。ドン・キホーテホールディングスはこのM&Aにより、さらなる連携強化や商流の効率化などを実践させていく考えです。

【関連】小売業界のM&Aの現状は?コンビニ、ドラッグストア、家電量販、百貨店、食品スーパーのM&A動向を解説
【関連】ドラッグストア業界のM&A頭打ち?売却相場や買収積極企業も紹介!

スーパーマーケットのM&Aまとめ

スーパーマーケットのM&Aまとめ

市場のシュリンプや異業種の進出によって、スーパーマーケット業界の競争は激化しており、その中で生き残りを図るにはM&Aは必要不可欠になりつつあります。スーパーマーケットはスケールメリットを享受しやすい事業であるため、M&Aと相性がよいのも、その理由の1つです。

今後も業界再編を含め、スーパーマーケット業界でのM&Aは積極的に行われていくことでしょう。できるだけ有効なスーパーマーケットのM&Aを実現させるためには、M&Aの専門家のサポートを受けることが最も適切です。

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