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タクシー会社の事業承継とは?課題や注意点について解説!

タクシー会社の事業承継とは?課題や注意点について解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

タクシー会社の事業承継

タクシー会社の事業承継とは何か、その概要について解説していきます。タクシー業界の現況、事業承継とは何か、どのような方法があるのか、また事業承継を行うにあたっての課題、注意すべきことについて詳しく見ていきます。

事業承継とは

まず事業承継とは、会社等の事業を後継者に引き継ぐことを言います。事業を承継するということは、その事業が持つ信用やブランド、顧客、従業員等のすべてを引き継ぐということです。

中小企業の場合、事業承継は問題になる場合が多いです。大企業であれば、経営者の交代は比較的頻繁に行われ、次代の経営者候補も多くいるため、後継者に悩むことは少ないです。また、特定の人物に経営が依存することは大企業の場合ほぼないケースであるため、経営者の交代が事業を揺るがす影響を与えるといったことはあまりありません。

しかし、中小企業の場合、経営者候補となる役員・従業員の数が少ないことに加え、経営者に会社の機能の多くが依存するワンマン経営であることも多いため、経営者の交代が会社へ大きな混乱をもたらすこともあります。そのため、後継者選びには慎重になる必要があります。

事業承継には、①親族内承継、②親族外承継、③M&Aの3つの選択肢があります。

まず、「親族内承継」です。これは、経営者の親族が経営を引き継ぐことを言います。親族内承継は、比較的従業員から受け入れられやすく、先代経営者の影響力を大きく損なわず、事業を引き継ぐことができます。また、創業者一族による経営は、意思疎通が迅速になされ、経営方針の一貫性が見込めます。

次に、「親族外承継」です。親族外承継は、親族以外の人間に経営を引き継ぐことを言います。多くは会社の役員、従業員へ引き継がれます。会社役員、従業員は、それまで会社の事業に深く携わってきているため、引き継ぎも円滑に行われることが見込めます。また、その後も実務に携わっていた人間が行うことから、スムーズな経営が見込めます。

最後に、「M&A」です。これは、後継者を見つけられないとき、事業を他社へ譲渡・売却する手段です。昨今では、従業員の雇用の継続や、事業の存続等の条件を満たした譲渡・売却先を見つけることも可能です。後継者の教育や、資金の工面が不要となることは大きなメリットです。満足のいく譲渡先を見つけるためには時間が必要となるため、余裕を持った計画を立てることが勧められます。

タクシー会社とは?

多くの人が日常的に利用しているタクシーですが、そもそもタクシー会社とはどういうものでしょうか。具体的に解説します。

タクシー会社とは、定員10人以下の自動車を貸し切り旅客を運送する運送事業のことを指します。タクシー会社を創設する際は国土交通大臣の認可が必要で、許可なく会社を創設し、営業した場合は1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が課せられます。申請には、地域ごとに定められた最低車両数、事務所、車庫、営業所の確保、また運転手や運行管理者・整備管理者の確保が必要となります。

タクシー会社が飽和している昨今においては、ほかの会社との差別化をはかり、独自のサービスを行うタクシー会社も増えています。都市部では、配車アプリや電子マネーへの対応等、ビジネスマンの利用が多いことを見越してのIT化の促進をはかる会社が多くあります。例えば高齢者の多い地域では、病院への送迎にポイントや回数券を発行することで固定客を作る試みや、また病院の予約等、付加的サービスを行う会社もあります。近所にスーパー等がないような地域であれば、乗り合いタクシーの需要も増加します。

また大手のタクシー会社では、GPSを利用した運行車両管理システムを利用するところが増加しています。これは、車両に取り付けた発信器からの電波で、管理センターにおいて車両の位置や運行状況を確認するもので、管理センターのPC画面上で運行管理が可能です。このシステムにより、より効率的な配車が可能となります。

近年の外国人観光客の増加からも、タクシー会社の需要は今後ますます高まっていくものと思われます。

タクシー会社の事業承継とは

事業承継は、経営者の高齢化が主な原因となり、次代に引き継ぐことを考える場合が多いです。事業の他社への売却等でなく事業承継を選択するメリットとしては、まず独立した会社としてのスタイルを守り自分が選んだ後継者へ引き継いでいけるということがあります。また、タクシー会社の事業承継には、乗務員不足、GPSによる運行管理システム・それを利用した配車アプリ等の導入によるIT化という業界の変遷が背景にあります。

乗務員不足については、タクシー乗務員の賃金の低さ、乗務員の高齢化、若い世代が入ってこないことが原因とされています。中小規模のタクシー会社は、知名度がないことによる採用力の弱さ、またIT化の遅れに苦しむ現状となっています。事業承継で会社を次世代へ引き継ぐことにより、新たな視点をもたらし、タクシー業界の現状に対応した経営を行っていける可能性があります。

M&Aも手段の一つです。M&Aの売却・譲渡を用いれば、従業員の雇用の継続・事業の存続という経営者が求める条件を達成したうえで、売却の利益を得ることができます。有力なタクシー大手企業の傘下に入れば、安定的、効率的な事業の運営が可能になります。

タクシー会社の事業承継課題

タクシー会社の事業承継の課題には、どのようなことがあるのでしょうか。詳しく解説します。

後継者探しの難しさ

タクシー会社の事業承継の課題としては、まず後継者探しの困難さということが挙げられます。

中小企業全般を通して言えることですが、少子高齢化、また昔に比べ自由な働き方が可能になっていることから、子供がいても親の事業を引き継がない場合も多くあります。中小企業庁のデータによると、親族内承継と親族外承継の割合は20年以上前は親族内承継が8割以上を占めていたのに対し、現在では親族外承継が6割以上を占めています。たとえ子供が親の経営する会社に入社していたとしても、自分は経営者には向かないと考え、会社を引き継ぐことはしないというケースも多いようです。

親族内に承継が可能な人間がいたとしても、経営者財産の推定相続人が複数であった場合、問題が起こる可能性があります。親族内承継の場合は、後継者へ株式等の財産を集中させる必要があるためです。遺言等で分散を防ぐ措置をとる必要がありますが、遺留分の存在等により、煩雑な手続きを行う必要性が出てくる場合もあります。

会社の従業員に引き継がせるとしても、適任者が見つかるとは限りません。能力が優れていること、役員・従業員からの信頼、取引先からの信頼、このすべてでなくともいずれかが必要と考えると、適任者を見つけることはなかなか困難であると言えます。

また、役員・従業員から後継者を選ぶと、社内のパワーバランスがくずれ、会社運営に悪影響を及ぼすことも考えられます。事業承継においては、株式や会社資産を後継者へ引き継ぐ必要があるため、後継者にも資金力が必要です。経営の後継者としてふさわしい人材がいたとしても、資金力が十分でない可能性もあります。外部の人間を経営者候補とするとしても、社内の人間に受け入れられない場合もあります。

後継者育成・引き継ぎの難しさ

いざ後継者を見つけても、その育成には長い時間がかかります。理想的には、業務内容を引き継ぐだけでなく、経営のノウハウを伝え、経営者としての経験を積んでからの交代を目指したいところですが、それが叶う状況や時間があるとは限りません。限られた時間の中で経営者交代を行わなければならない場合のほうが多いでしょう。

また社内の人間に受け入れてもらい、各種金融機関や取引先への告知も必要と考えると、すべてが万全の状態での引き継ぎは難しいことが多いと考えられます。なるべく早くから引き継ぎの準備を始めることが勧められます。

タクシー会社の事業承継の注意点

タクシー会社の事業承継の注意点には、どのようなことがあるでしょうか。

取引先の引き継ぎ

タクシー会社が事業承継するにあたり、会社が抱える取引先や顧客も次の経営者へ引き継がれることになります。経営者の手腕によって一代で成長した中小企業には、会社の機能の多くの部分が1人の経営者に依存するワンマン経営であるケースがあります。そういった状況においては、取引先も会社というよりもその経営者と取引をしているような場合があり、経営者が違う人間に代わる際の、取引の継続、引き継ぎがスムーズにいかないことが考えられます。そうならないためには、後継者を早い段階で定め、取引先の信用を得る必要があります。

後継者・従業員

タクシー会社の事業承継にあたり、引き継がれるものは会社の不動産や車両、資金等の物的財産のみではなく、会社の信用力、ブランド、経営理念等の目に見えない価値も含まれます。またタクシー会社においては、車両等の初期投資の後、経費のほとんどを人件費が占めます。乗務員や整備士等の従業員の質がタクシー会社経営の重要な部分となります。

事業承継においては、それまでの経営理念に共感し働く従業員と、後継者との価値観の共有が重要になります。仕事ができる社員は重要な人材ですが、それにまして経営理念や方針に共感してくれる社員が会社にとっては最も重要です。仕事の能力は教育により成長させられる可能性がありますが、理念への共感等、価値観的な部分を変えることは難しいためです。

このような人材を事業承継による経営者交代により流出させることがないよう、後継者は前の経営者が培った理念を受け継ぎ、社員と共有していく必要があります。

タクシー会社の事業承継はM&A仲介会社に相談

事業承継の後継者を自分では見つけられない場合、M&A仲介会社を利用するという選択肢があります。M&A仲介会社を利用する場合、コストがかかるデメリットはありますが、税理士、弁護士や会計士等の専門家のアドバイスを受けられること、事業の承継先を広く探せるメリットがあります。

どうしても事業承継がうまくいかない場合、M&A仲介会社を利用した事業の売却という選択が可能になります。その場合、廃業の煩雑な手続きが不要になるほか、売却の利益を得ることもできます。事業承継がうまくいかず廃業を選択する場合、従業員が職を失うこと、培ってきた技術やノウハウが失われること等、多くのデメリットが存在します。廃業ではなくM&Aによる事業の売却・譲渡という手段を選択すれば、従業員の雇用は継続し、事業も存続させたままで、買収先企業との相乗効果により、よりよい業績を上げることも見込めます。

このように、事業承継においても、結果として事業を手放すことになったとしても、幅広い選択肢を持つことができるのがM&A仲介会社を利用することの強みです。現在はM&A仲介会社の中でも、完全成功報酬制をうたい、案件成立まで費用がかからない会社も存在するので、利用のハードルも下がっています。

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タクシー会社の事業承継事例

M&A仲介会社を利用した、タクシー会社事業承継における成功事例をご紹介します。

ある会社は、複数拠点で営業を行うタクシー会社で、経営も順調でした。そして先代社長から次期社長へ経営は引き継がれたのですが、近年では新規業者の参入により業界の競争が激化していることもあり、売り上げは減少。早急に対策の必要がありました。

社長はM&A仲介会社を利用し、従業員の雇用を守れること、会社の再建に必要な資金を確保できることを条件に、譲渡先を決定しました。そして、採算が取れない拠点の売却を決めました。結果、採算が取れない拠点の売却で得た資金をもとに、会社の立て直しに成功しました。

まとめ

ここまで解説してきたように、タクシー会社の事業承継には早くからの準備が必要です。タクシー業界は乗務員不足、IT化の流れにより、大企業と中小企業の二極化が進行しています。中小企業にとっては、その状況に対応できるような事業承継を行う必要があります。

また事業承継には後継者探しの難しさ、後継者育成・引き継ぎの難しさ等、困難な面も多くあります。そんな中で事業承継を成功させるには、業界の潮流を知る専門家のアドバイスが役に立ちます。M&A仲介会社を利用すれば、弁護士・税理士や会計士等、M&Aの知識豊富な専門家からのアドバイスを受けることができます。専門家のサポートを受け、適切な方法をとれば、事業承継がマイナスのものではなく会社を発展させる手段とすることもできるでしょう。

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