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不動産ファンドとは?仕組みやメリット・デメリット、注意点について解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

不動産ファンドは、投資家から集めた資金によって不動産を運用し、そこから得られる収益を投資家に分配します。自分で不動産を購入するか、不動産ファンドを活用するか、信頼できるファンドか、など様々な視点から十分に検討を重ねることが必要です。

目次
  1. 不動産ファンドとは
  2. 不動産投資における収益
  3. 不動産ファンドの仕組み
  4. 不動産ファンドのメリット・デメリット
  5. 不動産ファンドの注意点
  6. 不動産ファンドの成功事例・失敗事例
  7. まとめ

不動産ファンドとは

不動産ファンドとは、投資家から集めた資金をもとに不動産を運用し、その収益を投資家に分配する仕組み・組織のことをいいます。このファンド(投資ファンド)というのは、複数の投資家から資金を集めて運用し、そこから得られる収益を投資家に分配する仕組み・組織を意味します。つまり不動産ファンドは、ファンドの中で投資対象が不動産となっているものを指すわけです。

こうした不動産ファンドの特徴や仕組み、メリット・デメリットや注意点など、詳しくご紹介していきます。まずは不動産ファンドの特徴や、そもそも不動産投資によって得られる収益はどのようなものかという点からご説明します。

ファンドは仕組み・組織を示す言葉

まず、「ファンド」の意味から整理してみましょう。先ほども少し触れましたが、ファンドは複数の投資家から資金を集めて運用し、そこから得られる収益を投資家に分配する「仕組み・組織」のことです。仕組みそのものをファンドと表現する場合もありますが、組織を指すこともあるわけです。

例えば「不動産ファンドに就職」「不動産ファンドの年収」といった表現では、ファンドを組織として表現しています。つまり、ここでの不動産ファンドは、投資家から資金を集めて不動産を運用し、その収益を投資家に分配する事業を行う組織・会社を指すわけです。

不動産ファンドを活用するケース

投資した資金によって不動産を運用するのは、不動産ファンド側になります。資金を出した投資家が不動産を運用するわけではありません。この点が、自分で不動産投資を行う場合との大きな違いになります。

そもそも不動産投資というのは、マンションやアパートといった不動産を購入し、その不動産から収益を得ることをいいます。これは、自分で不動産を購入して、そこから賃料収入などの収益を得ることを意味します。つまり、自分で不動産を運用することになるわけです。

一方で、不動産ファンドを活用する場合、実際に不動産を運用するのはファンド側です。ファンドというのは、投資家から資金を集めて運用し、その収益を投資家に分配するという流れになるからです。この点は、後ほどご紹介する不動産ファンドのメリットにつながる話となります。なぜなら、不動産ファンドのメリットは、自分で不動産に投資する場合と比較して考える必要があるからです。この点について、詳しくは後述します。

不動産投資における収益

さて、不動産ファンドについて考えるにあたり、そもそも不動産投資においてはどのような収益があるのか、整理しておきます。

不動産投資はマンションやアパートなどを購入し、その不動産から収益を得ることになりますが、その収益としては「賃料収入」と「売却益」が挙げられます。特に賃料収入を狙って不動産投資を行う方は多いです。ただ、適切な売却タイミングの見極めなど、専門的な知識や経験があれば、売却益を狙うことも可能です。

さて、不動産ファンドにおいても、もちろん賃料収入や売却益を目的として投資が行われることになります。ファンド側が不動産を運用し、賃料収入や売却益を投資家に分配することになります。以下、賃料収入と売却益の特徴を整理しておきます。

賃料収入

賃料収入は、マンションを購入して賃貸し、家賃収入を得るといったケースが代表例です。不動産投資の例として、一般的にもイメージしやすいかと思います。

さて、こうした収益はインカムゲインと呼ばれます。インカムゲインというのは、資産を保有することによって安定的に得られる収入のことをいいます。不動産投資であれば、不動産の保有によって得る賃料収入がこれに該当します。

インカムゲインは、比較的安定した収入となる点に特徴があります。家賃収入を例に挙げると、ある程度の入居者さえ確保できれば、安定した収益を期待することができるわけです。

売却益

ある物につき、購入した価格より高い価格で売却すると、その差額が利益となります。こうした差益のことを売却益といいます。簡単に言えば、安く購入して高く売り、利益を出すということです。不動産投資においても、不動産を購入した価格より高く売却できれば、その差益が売却益となります。また、こうした利益はキャピタルゲインとも呼ばれます。

さて、不動産投資においては賃料収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)を狙うことができますが、一般的には賃料収入を狙うケースが多いと言えます。不動産は価値が下がりやすいため、年月が経過すればするほど、高い価格で売却しにくいという側面があるからです。ただ、不動産投資の収益として、賃料収入のほかに売却益もあるという点は知っておきましょう。

不動産ファンドの仕組み

ここまで、不動産ファンドの特徴や、不動産投資における収益の仕組みについてご紹介しました。次に、不動産ファンドの具体的な仕組みについて詳しく見ていきましょう。

不動産ファンドは「不動産投資信託」と「不動産特定共同事業」に分類されます。以下、それぞれの特徴・仕組みをご紹介します。

不動産投資信託

不動産投資信託は「REIT」とも呼ばれますが、REITという言葉を見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか。不動産投資信託は「公募ファンド」と「私募ファンド」の2つに分類することができます。

公募ファンド

公募ファンドというのは、広く一般に投資家を募集するファンドのことです。銀行や証券会社などで不特定多数の投資家に販売されているファンドが、これに該当します。

私募ファンド

私募ファンドというのは、一部の投資家を対象としたファンドのことをいいます。公募ファンドのように不特定多数の投資家に販売するものではなく、一部の投資家に限定して販売されることに特徴があります。基本的にはある程度の専門知識がある投資家を対象とするため、売却益を目的としたものも見られます。

先ほどご紹介したように、不動産投資においては賃料収入を狙うケースが多く、売却益を狙うにはある程度の専門知識が求められます。私募ファンドの場合、こうした専門知識のある投資家に販売されるものもあるので、売却益を目的に運用されるケースも多くなります。

不動産特定共同事業

次に、不動産特定共同事業についてです。不動産特定共同事業というのは、複数の投資家が出資し、不動産会社などが不動産事業を行い、その収益を投資家に分配する事業のことをいいます。

不動産特定共同事業は、「不動産小口化商品」と呼ばれる商品を販売することで行われます。簡単に言うと、投資家は不動産小口化商品を買い、その持分によって不動産からの収益を得るという形になります。

不動産投資信託と不動産特定共同事業の違い

両者の違いについても整理しておきましょう。

不動産投資信託の場合、不動産投資法人が投資証券を発行し、投資家は投資証券を購入することで、不動産投資法人に投資するという仕組みになります。これは、株式会社の株式と同じような仕組みです。株式会社であれば、株式を購入することで株式会社に投資することになります。不動産投資信託の場合も、投資証券を購入することで不動産投資法人に投資することになるわけです。また、投資証券は証券取引所で売買できます。

一方で、不動産特定共同事業の場合は、株式や投資証券のような仕組みがありません。不動産小口化商品を購入し、その持分によって不動産からの収益を得ることになりますが、こちらは営業者買取または第三者譲渡で売買することになります。

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不動産ファンドのメリット・デメリット

次に、ここまでご紹介したポイントも踏まえ、不動産ファンドのメリット・デメリットについて整理しておきます。

不動産ファンドのメリット

不動産ファンドは、自分で不動産を全て購入するわけではありません。投資証券や不動産小口化商品を購入する形で、投資をすることになります。そのため、実際に不動産を購入するよりも少額で投資を開始できるという点が、不動産ファンドの大きなメリットになります。

自分だけで不動産投資を行う場合も、中古マンションなどは比較的安く購入できますが、それでも不動産を購入する以上、ある程度の資金は必要です。一方で、不動産ファンドを活用すれば少額から投資をスタートできるため、この点が大きなメリットになるわけです。また、不動産ファンドを活用すると、複数の物件に分散投資をしやすくなります。

同じ金額でマンションを一つ購入する場合と、不動産ファンドによって分散投資する場合を考えてみましょう。マンションを一つ購入した場合、災害などでそのマンションに大きな被害が発生すれば、収益は大きく下がるでしょう。一方で、同じ金額で不動産ファンドを活用し、複数の物件に分散投資をしておけば、一つの物件からの収益が激減しても、他の物件からの収益である程度カバーすることができます。

こうした側面も、不動産ファンドのメリットとなります。

不動産ファンドのデメリット

少額から投資が可能という点は不動産ファンドのメリットですが、その分、リターンが少なくなる可能性があります。そもそも不動産ファンドは出資者が多いため、分配金が少なくなりやすいです。また、ファンドの運営に必要なコストも発生します。自分で不動産投資を行うわけではないので、投資家はファンドの運営にかかる費用も負担することになるわけです。

不動産ファンドの活用を検討している場合には、こうしたデメリットも知っておく必要があります。

不動産ファンドの注意点

不動産ファンドの活用は、自分で不動産投資を行う場合と比較し、十分に検討を重ねておく必要があります。上記でご紹介したメリットとデメリットは、いずれも自分で不動産投資を行った場合と比較するとわかりやすいです。

不動産ファンドは、確かに少額から投資をスタートできるといったメリットもありますが、ファンドの運営コストや分配金が少なくなりやすいといったデメリットも見られます。不動産投資にあたり、自分で不動産を購入するのか、それとも不動産ファンドを活用するのかは、メリットだけでなくデメリットもきちんと検討して決める必要があるのです。

また、不動産ファンドといっても、不動産投資信託と不動産特定共同事業で特徴や仕組みは異なります。また、上級者向けの商品もあるので、自分がどの程度専門知識があるのかをあらかじめ把握し、慎重に商品を選ぶことも必要です。安易に活用しても、かえってリスクが発生する可能性もあるので、注意しなくてはなりません。

不動産ファンドの成功事例・失敗事例

さて、ここまでご紹介したポイントも踏まえ、不動産ファンドを活用して成功する例と失敗する例について考えてみましょう。

不動産ファンドを活用して成功するかどうかは、とにかく不動産ファンドの選定に左右されます。実績などを踏まえ、しっかりと信頼できるファンドを活用できれば、それだけ成功に結びつきます。具体的にどのような商品を扱っているのか、どの程度の実績があるのかを事前にきちんと分析し、慎重に選ぶことが重要です。

また、そもそも不動産投資というのは、物件に大きく左右されるものです。そのため、実際に物件を自分で確かめることも必要でしょう。このような慎重な検討を経て、適切な不動産ファンドを活用することが、成功のポイントとなります。

反対に、安易な気持ちで考え、十分な検討をせずに不動産ファンドを選んでしまうと、失敗の大きな原因となります。不動産ファンドは少額から投資をスタートできるため、ハードルが低いと思われがちですが、投資を行う以上はリスクも当然発生します。慎重に判断しないと、収益を上げるどころか大きな損失が発生することもあるのです。着実に収益を積み重ねるためにも、不動産ファンドの選定や物件の確認など、慎重に分析を進める必要があります。

まとめ

不動産ファンドというのは、投資家から集めた資金によって不動産を運用し、そこから得られる収益を投資家に分配する仕組み・組織のことを意味します。

不動産投資においては、自分で不動産を購入して運用することもできますが、不動産ファンドを活用して投資を進めることもできます。特に不動産ファンドの場合、少額から投資を開始できる点にメリットがあり、分散投資によってリスクを減らすことも可能です。

一方で、ファンドの運用コストなどが発生するほか、リターンが少ない場合も見られます。自分で不動産を購入して収益を狙うケースと比較し、どちらの方法を活用すべきか、慎重に検討することが大切です。また、不動産ファンドそのものの種類も多いので、しっかりと信頼できるファンドかどうか、様々な視点から十分に検討を重ねることも必要です。

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