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建築資材卸の事業承継とは?課題や注意点、建築資材卸の事業承継事例を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

建築資材卸の業界は、現在震災の復興事業や2020年の東京オリンピックに向けて繁忙時期とみてよいですが、その後については人口の減少などを理由に建築される住宅も少なくなる見込みがあります。 建築資材卸の現経営者も、創業から考えると世代交代の時期が迫ってきているのも事実でしょう。

目次
  1. 建築資材卸の事業承継とは
  2. 建築資材卸の事業承継の課題
  3. 建築資材卸の事業承継の注意点
  4. 建築資材卸の事業承継はM&A仲介会社に相談
  5. 建築資材卸の事業承継事例
  6. まとめ

建築資材卸の事業承継とは

建築資材卸業は、建築にかかわる資材を扱っている卸売業を指しており、木材・竹材、セメント、板ガラス、建築用金属製品、そのほかの建築材料の卸販売をしています。 建築資材は幅が広く、そのほかにも塗装やプラスチック、その他の化学製品も含まれます。建築資材卸の業界は、レーマンショックや景気の悪化を理由に、販売額が急激に下がっていた時期もあります。 しかし、2011年の大きな震災による復興需要、2020年の東京オリンピックの影響を受けて、景気が回復しています。 事業承継については、景気に左右される業界であることから子供に引き継がせたくないと考える経営者が多く、自分の代で廃業しようと考える経営者が多いと考えられます。 建築資材卸の業界では、自己資本比率、流動比率、固定比率、借入依存度などの財務面から分析しても卸売業全体と比べても、やや脆弱な水準となっています。 建築資材によっては、加工が必要な場合もあり、建築資材卸業であっても加工を手掛ける中小企魚王も多く存在します。 そのような中で、加工設備への投資に伴う借入が増加しやすいこともあり、事業承継そのものをどのようにすべきか検討する経営者もいます。 建築資材卸業は、販売する製品を仕入れて工事業者に販売していますが、売上高利益率は12.0%となっており、ほかの卸売業と比べても低い水準となっています。 また、最近では、ハウスメーカーは自社製品を多く使うため、建築資材卸業者から材料を買って建築されることが少なくなっています。 そのほかには、2008年をピークに人口減少が進んでおり、家を新築する件数も低くなっている現状があり、建設業自体が減少している影響も受けています。 建築資材卸業を営む会社のほとんどは、従業員数が少ないですが年間商品販売額は4億を超える会社もあり、売上高自体は悪い方ではありません。 このような中で、事業承継については後継者不足が深刻な状態で、M&Aによる売却や買収が事業承継には有効的と考える傾向があるようです。 建築資材卸業では、創設者、2代目、3代目と親族からの承継されている場合が多く、その後の事業承継についても、後継者を経営者の子供にしたいという思いもあるようですが、現経営者が引退する時期を迎える会社も多くあります。 その時に、後継者が不在であれば廃業を選択しようとする経営者が多く存在します。 しかし、売上高もあり今後も会社を存続させたいと考える場合は、M&Aを選択して事業承継をするというケースが増える可能性があります。

建築資材卸の事業承継の課題

事業承継の課題は、建築資材卸業者だけでなくほかの業界でも問題となっている点が多く、その課題は共通するものが多いといってよいでしょう。 現在、日本の中小企業の経営者の年齢は年々上昇しており、2015年では経営者の引退年齢の平均は67.7歳となっています。 これは、調査を開始した30年以上前では61.3歳が平均ですから、6.4歳上昇していることになります。 事業承継についても、息子や娘、息子や娘以外の親族に事業承継している経営者が少なく、親族以外の会社の役員または従業員としている割合が増えており、社外への引継ぎの割合も増加しています。 建築資材卸の業界でも、同様なことがあてはまり、後継者がいないために50%以上が廃業を予定という現状は変わりません。 建築資材卸の業界では、売上が景気に影響を受けやすいほかにハウスメーカーの独自の製品の増加、加工設備の購入に伴う借入などを理由に、自分の代で廃業しようと考える会社も多くあります。 また、建築資材卸業はこれまでの独自のルートでの販売や以前からのやり方などを持つ老舗も多く、新しい販路の拡大や新しい体制での事業運営などが難しい点も、事業承継が難しいとされる要因でもあります。 そのほかにも、老舗体質のため子供に苦労を掛けたくないなどの理由で、事業承継は考えず「自分の代で廃業しよう」と考える経営者が多くなっています。 そのような中で、経営者の年齢も高齢となり、事業承継自体が難しくなることも課題となると考えられます。 どのように、建築資材卸の事業承継を進めていくのかが今後の課題と考えられます。 息子や娘などの親族に事業承継をしていくのか、親族以外の役員や従業員に事業承継していくのか、又は社外への事業承継を検討するのか、を検討していかなければなりません。 これまでは、後継者がいなければ廃業するしかないという決断をしていた場合でも、近年ではM&Aを実施して会社の存続を検討する経営者も徐々に増えていますが、やはり現経営者の息子や娘に事業承継をしたいというのが本音のようです。 会社の業績がよく、以前からのノウハウがあるのであれば、息子や娘に事業承継ができなくても、M&Aによって事業承継を進める方向性で検討していく余地があると考えられます。

建築資材卸の事業承継の注意点

建築資材卸業に限らず、事業承継にはいくつかの注意点があります。 事業承継については、確定するまで従業員や取引先には情報が漏れないようにした方が良いでしょう。 特に、M&Aで事業承継を検討している場合は、情報が漏れないように注意しなければなりません。 従業員や取引先には、できるだけ早く事業承継について話しておいた方が安心ではないか、と考えがちですが、親族内承継や役員・従業員承継の場合は事業承継計画の策定が終わった段階で話をしても良いでしょう。 その方が、事業承継計画を進めやすく従業員にも協力してもらわなければならない事項もあります。 しかし、M&Aの場合は早期に情報が漏れてしまうと、従業員も不安な気持ちになりますし、取引先の場合は「業績が悪いから事業を手放すのでは?」と思われてしまう可能性があります。 社内的に発表したとしても、従業員から取引先に情報が漏れないという保証はありません。 ですから、できるだけ事業承継に関する内容は確定するまで情報が漏れないように、情報管理が必要にあります。 建築資材卸の業界は、今後の発展や成長を期待できるだけの材料が乏しい状況になります。 そのため、事業承継を息子や娘などを後継者にした場合は、事業運営をどのようにして以下を明確にしておくと方が良いでしょう。 建築資材卸の場合は、決まった建築業者や工務店との取引が長いケースもあり、特定の販路を持っていることが多くあります。 これまでの取引先はもちろんですが、これからの販路についても見直しておくべきです。 できれば、販売先を増やしておき、後継者交代となった時でも安心して取引ができるように整えておくと良いでしょう。 役員・従業員承継の場合は、事業承継をするまでに準備期間をしっかりと設けて、スムーズに事業承継を実施しましょう。 役員や従業員は、それまでの役割もあり現場仕事をしながら、会社の業務にあたっていたはずです。 急に、経営者となっても経営と業務の両方の役割を果たさなければならなくなります。 現経営者の場合も、中小企業の場合は業務と経営の両立をしていたかもしれませんが、役員や従業員が経営者となって業務もこなしてくことは難しいと考えられます。 事業承継によって、後継者となった役員や従業員は最初のうちは経営に専念できるようにしておくと良いでしょう。 経営の部分が問題なくできるようになったら、次第に業務と両立できるようになるでしょう。

建築資材卸の事業承継はM&A仲介会社に相談

建築資材卸の業界は、現在後継者不在や経営者の高齢化などによって事業承継が難しい状態と言えます。 そのため、現経営者が1人で悩んでいても問題の解決につながらない場合があります。 そのような時は、事業承におけるM&Aが得意なM&A仲介会社に相談することをおすすめします。 M&A仲介会社は、現在の中小企業で抱える問題として、事業承継があります。 その問題を解決するために、M&Aのアドバイスやサポートをしている会社になります。 中小企業のM&Aが進んでいく中で、M&A仲介会社は全国にあるので相談しやすいM&A仲介会社を選ぶと良いでしょう。 全国規模で、東証一部に上場している会社もありますし、地元密着型で規模の小さいM&A仲介会社もあります。 M&A仲介会社の多くは、税理士や会計士、弁護士などとのつながりがあり、適切なM&Aができるように支援しています。 M&A仲介会社では、事前相談を受け付けておりほとんどの会社が相談無料としています。 事前相談するまでではないが、M&Aを検討しているという場合は、M&A仲介会社が主催しているセミナーに参加してみるのも良いでしょう。 最近の経営の流れやM&Aについて分かりやすいセミナーが多く開催されています。 M&Aと言う言葉は聞いたことがあっても、どのような内容なのかよく分からない、という場合に適しています。 建築資材卸業を営んでいる場合で、後継者いないなどの悩みを解決してくれるのがM&A仲介会社でもあるのです。 M&Aありきで事前相談をしなくても、M&Aの必要性やメリット、自身の会社にM&Aが必要なのかと言う点においても、相談することができます。 仕事を続けながらM&Aを進めていくのであれば、M&A仲介会社と仲介契約を結んでアドバイスを受けながらサポートをしてもらうと、適切なM&Aの成約を目指すことができます。 地方の建築資材卸の会社で規模が小さい会社でも、しっかりと対応してくれるM&A仲介会社があるので、インターネットを利用して仲介会社を探してみると良いでしょう。 M&A仲介会社によって、受けられるサポートや料金体系などが異なるので、事前相談の時に不安に思っていることや聞いてみたいことなどをしっかりと聞けるようにまとめておくと良いでしょう。 建築資材卸の場合は、同業者がM&Aの相手となる場合もありますが、業務の内容によっては異業種や工務店、建設会社などが相手となる可能性が高いでしょう。 そのようなマッチングもM&A仲介会社が実施してくれるので安心してM&Aを進めることができます。

建築資材卸の事業承継事例

建築資材卸の事業承継は、M&Aによる場合がいいでしょう。 ここでは、事業承継に限ったものではありませんが、M&Aの事例を紹介します。 三和ホールディングスは、兵庫県尼崎市の日本スピンドル製造の建材事業を買収しています。 2017年4月に実施された取引で、日本スピンドル製造の建材部門だけを分割して、100%子会社のスピンドル建材サービスに吸収させたのちに、三和ホールディングスが株式の100%を取得しています。 日本スピンドル製造は、木製の学校間仕切において市場のトップシェアを持っています。 その部門において、三和ホールディングスは、学校間仕切市場で木製とスチール製を合わせてトップシェアとなり、その後も市場の拡大を目指しています。 このケースは、事業譲渡の方法でM&Aを実施して事業の拡大をシナジー効果としています。 三和ホールディングスは、もともとスチール製の製品について強い会社でしたが、日本スピンドル製造の建材事業を買収することで、木製での学校間仕切市場への進出を可能にしています。 次は、大阪府の太田べニア株式会社が和歌山県の茂野建具店を株式譲渡によってM&Aを実施しています。 詳細については、公表されていませんが、茂野建具店は造作用のラッピング材を製造販売している会社になります。 太田べニアは、昭和28年6月設立の長い歴史を持つ会社で、内外装建材販売、紙器抜方用合板販売、内外装仕上工事業を主な事業としています。 また、埼玉県に東京営業所を持ち、紙器抜用合板の販売を実施しています。 次は、大阪に本社を持つ阪和興業は、大阪のダイサンの株式を100%譲り受け、子会社としています。 ダイサンは大阪市にある建築用鋼材卸を営む会社で、創立が1946年11月と歴史が長い会社でもあります。 本店を大阪府大阪市西区に構え、東京支店、北関東営業所を持つほかに大阪、千葉に倉庫を持っている比較的大きな会社になります。 ダイサンの株主は、株式譲渡によって阪和興業となっていますが、以前と同じように会社が運営され、従業員もそのまま引き継がれています。 会社の代表者だけは、このM&Aによって交代しており現在の会社代表者は阪和興業株式会社から派遣されています。 阪和興業は、鉄鋼事業、非鉄・金属原料事業、食品事業、石油・化学品事業、木材事業、機械事業を幅広く行っています。 そのような中で、株式会社ダイサンを子会社にすることで建築用鋼材について事業拡大を見込んだ株式譲渡となっているようです。

まとめ

建築資材卸の業界は、現在震災の復興事業や2020年の東京オリンピックに向けて繁忙時期とみてよいですが、その後については人口の減少などを理由に建築される住宅も少なくなる見込みがあります。 建築資材卸の現経営者も、創業から考えると世代交代の時期が迫ってきているのも事実でしょう。 事業承継を成功させるには、時間をかけて準備をしていくことが大切です。 事業承継の方法を知り、どのような方法で事業承継していくか検討する必要があります。

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