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法人税および法人に課せられる税金の種類

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

法人税は法人の所得に対して課税される税金であり、法人税および法人に課せられる税金は様々な種類があります。法人が納付する税金の中には損金算入ができる税金があり、利用することで法人税の節税につなります。

目次

    法人税および法人に課せられる税金の種類

    法人税は会社経営者であれば誰もが意識する税金です。

    そんな法人税ですが、実は様々な種類の法人税があります。

    また法人税以外にも法人が支払うべき税金はあり、こちらも様々な種類があります。

    そのため経営者の方はそれぞれの税金の概要を踏まえ、個々に応じた節税対策を立てる必要があります。

    今回は法人税および法人に課せられる様々な税金の種類についてお伝えしていきます。

    法人税とは

    まずは法人が支払うべき税金の代表格である法人税についてお伝えしていきます。

    法人税は端的にいうと法人の所得、つまりは利益に対して課せられる税金です。

    所得と聴くと所得税と同じイメージを持ちますが、所得税は個人の所得に対して課税される税金であり、法人税の法人の一事業年度で発生した所得に対して課せられるという点で大きく異なっています。

    法人税の税率は法人の形態によって異なっていますが、一般的な形態の法人であれば23.4%(平成30年4月1日以後の開始事業年度であれば23.2%)となっています。

    また、法人税の申告における書類作成は非常に煩雑であり、専門的な知識も必要となる作業です。

    そのため経営者が直接法人税の申告を行うケースはほとんどなく、たいていは税理士に任せます。

    法人税の節税に関しても税理士に委託するケースが多く、税理士の腕前によって節税効果は大きく変わります。(これは法人税に限らず、あらゆる税金の節税対策でも同様です)

    ちなみに法人税と似た税金に地方法人特別税というものがあります。

    これは地方と名付けられていますが国税の一種であり、地方税の一つで法人事業税の一部を国が一度徴収し、地方に再分配することで地方間の格差をなくすために設けられた税金です。

    ただ、地方法人特別税は2019年10月1日に消費税の税率引き上げに伴って廃止されることが決定されているため、その時期になった際には支払う必要がなくなります。

    また、法人税はM&Aにおいても重要なファクターになり得るものです。

    もし法人税への対策を立てたうえでM&Aを行いたければ、M&A総合研究所にご相談ください。

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    消費税・地方消費税とは

    一般的に当たり前のように支払われる消費税や地方税の一つである地方消費税は法人であっても支払うことになります。

    消費税は、ものやサービスを利用した料金に対して課税される税金であり、普段買い物をする際に支払っているものと法人に課税されるそれは同一です。

    ただ法人は買い物の際に個人が支払った消費税を預かる立場にあり、その預かった消費税を納税するという義務を持っています。

    そして消費税は「原則課税」か「簡易課税」のいずれかの課税方法があります。

    前者が「売上高×消費税率―仕入高×消費税」で計算し、消費税の課税を行うのに対し、後者は「売上高×消費税率―売上高×消費税×みなし仕入れ率」で計算します。

    原則課税は預かった消費税や支払った消費税を把握し事務処理を行う必要がありますが、簡易課税はその事務処理が必要ないため、納税に際してかかる手間を省くことができます。

    簡易課税の方が消費税の支払う額が幾分有利になることがありますが、あくまでケースバイケースです。

    法人の場合、基本的には原則課税で消費税を支払うことになりますが、課税売上高が5000万円以下の中小企業であれば、事前に税務署に申告すれば簡易課税を選ぶことができます。

    また、法人は消費税の支払いが免除されるケースがあります。

    資本金が1000万円未満かつ過去2年間の売上高が1000万円未満だった法人は消費税が免除されます。

    そのため個人事業主で売上高が1000万円近くになるようであれば、法人化してしまった方が得になります。

    法人事業税とは

    法人事業税ですが、こちらは地方税の一つであり、法人に相応の負担を課すためにある税金です。

    法人事業税はさきほどお伝えした地方法人特別税や後述する法人住民税と共に法人が地方自治体に対して支払う税金であり、都道府県税事務所に法人県民税申告書を提出することで納税を行います。

    法人事業税は地方法人特別税や法人住民税と同じ地方に支払う税金ですが、決定的に違う点があります。

    それは法人事業税が損金に算入できるという点です。

    そのため損金を利用して法人税の絶税を行うことができます。

    ちなみに個人事業主にかかる事業税は個人事業税と呼ばれています。

    法人事業税にせよ個人事業税にせよ売上高が290万円以下であれば納税する必要はありません。

    法人住民税とは

    法人住民税はさきほどもお伝えした地方法人特別税、法人事業税と同じ法人に課税される地方税です。

    法人住民税は地方自治体のサービスを享受しているという理由から課税されるものであり、法人の事業所がある都道府県の地方自治体に納付するものです。

    もし法人の事業所が複数の都道府県にある場合は課税標準の総額を一定の基準で分割した後、それぞれ地方自治体ごとの分割課税標準額、税額を算定していく必要があります。

    固定資産税とは

    固定資産税は所有する固定資産に対して課税される税金であり、個人・法人を問わず同じ税金が課税されます。

    固定資産税の対象となるは土地や建物、事業用資産(償却資産)です。

    事業用資産は大型特殊車両や機械設備、OA機器などといったものが該当します。

    固定資産税は土地などの所有者に対して課税される税金であり、対象となるものを借りているだけの場合課税されません。

    また、固定資産税には減額制度があり、それらを利用することで負担を減らすことができます。

    減額制度には耐震改修促進税制、グリーン投資税制、住宅省エネ改修促進税制、バリアフリー改修促進税制といったものがありますので、これらを活用すれば固定資産税の節税対策になるでしょう。

    もし法人が所有する建物を改修するような状況になった際にはこれらの減額制度を意識して改修するのもいいかもしれません。

    償却資産税とは

    償却資産税はその名の通り償却資産に対して課せられる税金であり、法人の場合と個人と同じ償却資産税が課せられます。

    償却資産に関してはさきほども触れましたが、もう少し具体的に償却資産に該当するものを挙げるなら以下のようになります。

    • 構築物

    路面舗装、門、看板、塀

    • 機械や装置

    各種製造設備、機械式駐車設備など。

    • 船舶

    ボート、釣船、漁船、遊覧船など。

    • 航空機

    飛行機、ヘリコプター、グライダーなど。

    • 車両や運搬具

    大型特殊自動車など。ただし自動車税や軽自動車税の対象となる車両に関しては対象外。

    • 工具や器具・備品

    パソコン、理美容機器など

    償却資産税は固定資産税と違い、地方自治体の方から通達がくるものではないため、法人は自分から償却資産を所有していることを申告する必要があります。

    損金算入可能な税金による法人税節約

    さきほど法人事業税が損金算入することによって節税ができるということをお伝えしましたが、法人事業税と同様に損金算入ができる税金は他にもあります。

    その税金は以下の通りです。

    • 法人事業税
    • 地方法人特別税
    • 事業所税
    • 印紙税
    • 不動産取得税
    • 自動車税
    • 固定資産税
    • 償却資産税
    • 都市計画税
    • ゴルフ場利用税
    • 軽油引取税
    • 利子税
    • 地方税の納期限を延長した際の延滞金
    • 所得税や復興特別所得税のうち、法人税の税額から控除されないもの
    • 外国法人税のうち、法人税の税額から控除されないもの

    上記に該当する税金は損金算入ができるため、法人税の節約につながります。

    そのため法人税の節税対策を行う場合は上記の税金を上手く利用することが重要になります。

    気を付けておきたいのが上記の税金を損金算入できる時期は税金によって異なっているということです。

    法人が税務署に申告することによって納付される税金である法人事業税、地方法人特別税、事業所税などといったものは申告書を提出して納付した事業年度に損金算入ができるようになっています。

    つまり決算を出した時点では損金算入がされておらず、申告・納付が完了した月に損金算入ができることになっています。

    これに対して不動産取得税、自動車税、固定資産税、都市計画税などといった税金は役所の方から税額を計算したうえで通知してくれる税金であるため、納税の通知があった事業年度に損金算入ができるようになります。

    ただ、納期の開始日の事業年度、あるいは税金を納付した事業年度に損金として算入した場合だと、算入した事業年度に損金として算入されるので注意しておきましょう。

    このように損金算入できる時期は税金が自己申告するものか、それとも役所の方から申告されるものかで異なっています。

    実際に法人税の節税として活用する場合はこの点に気を付けておきましょう。

    法人税節約で税理士の協力を得るメリット

    基本的に法人の税務は税理士が担当することが多いですが、これには様々なメリットがあります。

    昨今は経営環境の変化もあって税理士も様々なサービスを行ってくれるようになっており、それを利用すれば税務以外の様々な場面で役立てることができます。

    ここでは税理士の協力を得るメリットをいくつかお伝えします。

    ①税務や節税対策に役立てる

    やはり税理士の協力を得る際の最大のメリットは税務や節税対策に役立てることができる点でしょう。

    法人税などの税金を申告・納付する際は書類作成などのプロセスが煩雑であり、専門的な知識がなければ対応するのは非常に難しいものです。

    また経営者としてもそのような面倒な税務のために業務に集中できないという事態は避けるべきでしょう。

    税理士に税務を全て任せれば安心して業務に集中できます。

    また節税対策を行いたい時にも税理士の力を借りれば確実な効果を得られる可能性が高くなります。

    ただ、気を付けてほしいのが、節税対策の効果は担当する税理士によって大きく異なるという点です。

    税理士の腕一つで節税対策の効果は大きく変わります。

    税務や節税対策を依頼する税理士は実績や評判を鑑みて慎重に選ぶ必要があります。

    ②経営の助言を得られる

    税理士事務所や税理士が在籍する経営コンサルティング会社には経営に対して適切なアドバイスを提供するサービスを行っていることがあります。

    税務面から得られるアドバイスは貴重なものであり、税理士であれば様々な会社を見てきた経験があるため第三者の目線から豊富な経験値を持つプロフェッショナルのサポートを受けられることも非常に有益なものです。

    何かと孤独な立場に陥りやすい経営者からしても、専門的な知識を持つプロフェッショナルが相談相手であれば精神的な負担が減りますし、安心して経営の悩みも明かせるようになるでしょう。

    ③M&Aや事業承継をサポートしてくれる

    最近では経営戦略としてM&Aが一般化し、中小企業を中心に経営者の高齢化によって事業承継を行うケースが増えていますが、税理士がそれらをサポートするサービスを行っている例が多くなっています。

    税務の知識はM&Aにおける税務デューデリジェンスなどのプロセスで、事業承継に関しては資産の承継の際にかかる相続税や贈与税などといった税金の節税対策で役立つものであり、税理士がいれば税的な負担を大きく軽減できる可能性が高まります。

    また税理士事務所の中にはM&Aや事業承継のサポートのために弁護士や会計士などといった別の専門家とのネットワークを持っている場合があり、そういった事務所に依頼することで円滑にM&Aや事業承継を実践できるでしょう。

    まとめ

    今回の記事をまとめると以下のようになります。

    • 法人税は法人の所得に対して課税される税金。
    • 法人は法人税の他にも消費税・地方消費税、法人事業税、法人住民税など様々な税金を納付する必要がある。
    • 法人が納付する税金の中には損金算入ができる税金があり、それを利用すれば法人税の節税につながる。
    • 税理士の協力を得るメリットは税務や節税対策を任せられる以外にも経営の助言やM&A・事業承継のサポートを得られる点が挙げられる。

    法人税などの税金納付プロセスは全て税理士が肩代わりしてくれるため、経営者の方は無理に覚える必要はありません。

    しかし法人税などの知識があるかないかでは経営における節税、経営状況分析の結果が大きく変わってきます。

    実際的な税務は税理士に任せつつも、経営者の方が税金の知識を持っておくことは決して無駄ではないといえるでしょう。

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