2021年5月3日更新節税

法人税申告における提出・添付書類と申告時期

法人税の申告は、事業を営む法人にとって不可欠な手続きです。しかし、法人税申告で必要な提出書類や添付書類は多岐にわたり、手続きも複雑です。また、申告時期も決まっています。この記事では法人税申告の提出・添付書類、申告時期を中心に解説します。

目次
  1. 法人税の申告
  2. 法人税申告手続き
  3. 法人税申告の提出書類
  4. 法人税申告の添付書類
  5. 法人税申告を郵送で行う方法
  6. 法人税の申告時期
  7. 法人税申告の延長
  8. まとめ
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法人税の申告

利益を獲得した法人は、法人税の申告が必要不可欠ですが、法人税の申告には複雑な手続きが伴います。提出書類や添付書類は多岐に渡り、独力で一から揃えるとなると非常に大変です。

この記事では、法人税の申告に関する必要書類や手続きについて詳しく解説します。

法人税申告手続き

まず初めに、法人税の申告とは何かについてお伝えします。事業運営で得た利益に対しては、法人税と呼ばれる税金が課税されます。法人税は、国に納める税金であり、法人の種類や規模によって法人税率が異なります。

近年、法人税率は低くなっており、中小企業(資本金1億円以下)であれば15%(年800万円超の部分は23.2%)の税率となっています。株式会社や一般社団法人はもちろん、PTA等の「人格のない社団」が獲得した利益に対しても法人税が課されます。

利益を得た法人には、法人税以外にも、法人事業税や法人住民税と呼ばれる税金もかかります。会社は法人税を納めるために、毎年一定期間の間に税務上の所得を基に、法人税額を税務署に申告します。

この手続きを「法人税の申告」と言い、申告しなければペナルティにより税負担が重くなるのでご注意ください。

詳しくは後述しますが、法人税申告で必要な提出書類や添付書類は多岐にわたり、手続きも複雑です。一企業が独力で法人税の申告を実施することは、大変手間がかかります。そのため、多少の費用は発生しますが、税理士に業務を依頼することをお勧めいたします。
 

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法人税および法人に課せられる税金の種類

法人税申告の提出書類

法人税申告には、「別表」と呼ばれる提出書類が必要で、その種類は全部で20種類(別表1〜別表19+特別償却の付表)もあります。別表の中でも細かく項目が分かれています。

今回は20種類ある別表の中から、特に法人税申告で多用されている5つの提出書類をご紹介します。

①別表一

別表一とは、会社の基本情報や法人税額を記す提出書類であり、法人税申告書の本体と言えます。代表者による自署と代表印を併記した基本情報に加え、法人税の金額、繰越欠損金の金額等を記載します。

様々ある提出書類の中でも特に重要であり、法人税申告の根幹を成しています。

②別表四

別表四とは、税務上の所得税額を記す提出書類です。決算で作成した損益計算書は会計ルールに基づいているため、そのままでは法人税申告に活用できません。

会計規則に基づく利益と、税務規則に基づく所得は異なっており、法人税の申告では、税務上の所得を算出しなくてはいけません。会計上の利益に対して、益金不算入や損金不算入項目を調整することで、税務上の所得を算出します。

益金不算入には、受取配当金や法人税還付金、損金不算入には、減価償却費や交際費などが該当します。別表四の記載事項に誤りがあると、正確に法人税を申告できないため、慎重に作成する必要があります。

③別表五

別表五は、(一)と(二)に分けられる提出書類であり、各項目ごとに記載内容が異なります。

別表五の(一)には、利益積立金および資本金等の計算を記載します。別表五(一)の「繰越損益金」と、決算書の「繰越利益剰余金」の金額増減が一致します。

一方、別表五の(二)には、租税公課の納付状況を記載します。租税公課や法人税、事業税等に関して内訳を記す形となります。

④別表六

別表六は、確定申告時の法人税額から源泉徴収された税額を控除するために作成する提出書類です。

源泉徴収された税金は、既に支払っているので、確定申告では二重納税を防ぐために控除する必要があります。源泉徴収の対象には、預金利子や配当金が該当します。

預金利子に関しては、源泉徴収された全額を控除できる一方で、配当金に関しては、全額控除できないケースもあります。

⑤別表七

欠損金に関する事項を記載する提出書類が、別表七です。欠損金とは税務上の赤字を意味し、欠損金は今期の所得から控除したり、来期以降に持ち越せたりできます。

欠損金の活用により所得額を減らすことができるため、節税対策につながります。余分な税金を払う事態を回避する上で、別表七は無視できない提出書類です。

法人税申告の添付書類

法人税の申告では、提出書類(別表)に加えて、各種添付書類を揃える必要があります。添付書類は、申告された法人税額の妥当性を判断する材料になります。

法人税の申告では、主に下記5つの添付書類を提出します。

①貸借対照表

貸借対照表とは、ある時点の財務状態を、資産の部(左側)と負債・純資産の部(右側)で表す財務諸表であり、バランスシートとも呼ばれます。

資本の運用状況を資産の部が表し、資本の調達源泉を負債・純資産の部が表します。

②損益計算書

損益計算書は、一会計期間の経営成績について、収益の部と費用の部で表す財務諸表です。損益計算書を見れば、最終利益である当期純利益がわかります。

③販売費及び管理費内訳書

販売費及び管理費内訳書とは、文字通り、販売費や管理費の具体的な内訳を記した添付書類で、代表的な項目としては広告宣伝費(販売費)や人件費(管理費)などが含まれます。

④株主資本等変動計算書

株主資本等変動計算書とは、貸借対照表のうち純資産(株主資本)の変動状況を表す添付書類です。株主資本等変動計算書を確認することで、当期純利益をどのように活用したかを把握することができます。

⑤事業概況説明書

事業概況説明書とは、事業内容や従業員数等を記載した添付書類です。法人税の申告では、事業状況を把握する目的で添付が義務付けられています。

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法人税の税率と計算方法

法人税申告を郵送で行う方法

法人税の申告は、原則的には税務署で直接行いますが、面倒であったり、時間がなかったりする場合には郵送でも可能です。
この項では、法人税申告を郵送で行う場合のポイントをお伝えします。

①返信用封筒

法人税の申告が受理された旨を確認したい場合には、郵送時に返信用封筒を同封しましょう。返信用封筒には郵便番号や住所、自身の名前を忘れずに記載することはもちろん、切手を必ず貼らなくてはいけません。

②郵送の方法

郵送方法は様々ありますが、法人税の申告に関しては、必ず郵便物として送りましょう。「ゆうパック」や「宅急便」での郵送はやめておいたほうが無難です。

③消印の期限

後述しますが、法人税の申告には時期が設定されており、その期間を過ぎるとペナルティが課されます。郵送で法人税申告を実施する場合、申告時期内の消印が付く必要があります。

④郵送先

法人税の申告を郵送で実行する際、郵送先を間違えるケースが少なくありません。最寄りの税務署ではなく、事業者の納税地を所轄する税務署に郵送する必要があります。

非常に間違えやすい点なので、法人税を申告する際には十分に注意してください。

法人税の申告時期

この項では、法人税の申告時期について説明します。個人事業主であれば、所得税の申告時期は、2月15日から3月15日までと定められています。

法人は、個人事業主とは異なり、会社の決算時期によって法人税の申告時期が異なります。法人税の申告時期は、原則決算日から2ヶ月間となります。

例えば、決算日が3月31日の場合、法人税の申告時期は5月31日までの二ヶ月間となります。決算日の2ヶ月後が土日・祝日である場合は、税務署自体が閉庁日となるため、翌営業日が申告期限になります。

時期内に法人税の申告を行わないと、無申告加算税や延滞税等のペナルティが課されます。悪質であると判断されると、青色申告の取り消し等更に厳しいペナルティが課されるのでご注意ください。

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法人税申告の延長

最後に、法人税申告の延長に関する特例についてご紹介します。原則決算日から2ヶ月間が法人税の申告時期とされていますが、一定条件を満たすと申告時期を延長できます。

法人税の申告時期を延長できる条件は下記になります。

①監査を受ける等の理由により決算が確定しない

法人税の申告は、株主総会の承認や会計監査人による監査等を経て確定した決算に基づいて実行されなくてはいけません。会計監査人の監査に時間がかかり、法人税の申告時期内に決算が確定しない場合があります。

上記の場合には、例外的に法人税の申告時期を1ヶ月間延長可能です。会計監査人を設置していない法人に関しては、株主総会が決算日か3ヶ月以内に開催される場合に限り、法人税申告の時期を延長可能です。

法人税の申告時期を延長したい場合は、事業年度の終了日までに、申告時期の延長特例申請を行いましょう。

②災害等やむを得ない事由が発生

災害等やむを得ない事由により、期間内に法人税の申告を実施できない場合には、当該事由が解消されてから最大2ヶ月間延長できます。事由の種類や規模により、税務署への申請有無等が異なります。

以上が法人税の申告時期を延長できる条件となります。法人税の申告時期を延長すると、延長日数に応じて利子税が課されるのでご注意ください。

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決算対策と節税

まとめ

今回は、法人税の申告に関してご紹介しました。法人税の申告は、事業を営む法人にとって必要不可欠です。

法人税申告で必要な提出書類や添付書類は多岐にわたり、手続きも複雑です。一企業が独力で法人税の申告を実施することは、手間がかかり大変です。多少費用はかかりますが、税理士に業務を依頼することをオススメします。

要点をまとめると下記になります。

・法人税の申告とは
 →税務上の所得を基に、法人税の金額を申告・納税すること

・法人税申告の提出書類
 →別表一:法人の基本情報や法人税額を明記
  別表四:税務上の所得税額を明記
  別表五:利益積立金および資本金等の計算、租税公課の納付状況等を記載
  別表六:確定申告時の法人税額から源泉徴収された税額を控除するために作成
  別表七:欠損金に関する事項を記載

・法人税申告の添付書類
 →貸借対照表、損益計算書、販売費及び管理費内訳書、株主資本等変動計算書、事業概況説明書

・法人税申告を郵送で行う方法
 →申告期限内の消印が付いた書類を、郵便物として事業者の納税地を所轄する税務署に送付する

・法人税の申告時期
 →決算日〜2ヶ月以内が期限

・法人税申告の延長
 →法人税の申告期限を1ヶ月〜2ヶ月間延長できる(条件あり)

 

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