2020年2月5日更新業種別M&A

自営業とは?年金や税金、住宅ローンや気になる年収をご紹介

近年、フリーランスや起業文化が浸透し、自営業に憧れを抱く人が増えています。しかし、自営業として開業するには、税金や年金、健康保険などの知識が必要です。ここでは、自営業の税金の種類や確定申告、老後の年金や住宅ローン事情や審査について解説していきます。

目次
  1. はじめに
  2. 自営業とは
  3. 自営業のメリットとデメリット
  4. 自営業の平均年収について
  5. 自営業の確定申告とは
  6. 自営業の老後の年金
  7. 自営業の健康保険
  8. 自営業の住宅ローン事情と審査
  9. おすすめの自営業の種類や職種
  10. まとめ
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はじめに

近年、自営業で一旗揚げてみたい方や独立を検討している方が増えています。実際に、脱サラし飲食店やカフェを開業したり、エンジニアとして独立したり、ライターとしてフリーランスを始めるなど、幅広い職種で自営業の事例が増えてきました。

しかし、いざ自営業で開業を検討していても「税金や確定申告はどうすればいいのか」「キャッシュフローは安定するのか」といった不安要素は多いでしょう。今回は、自営業における税金の種類や確定申告の方法、年金や社会保険についてお伝えしていきます。

自営業とは

そもそも自営業とは、どういった職業のことをさすのでしょうか?

自営業というと「自分でお店を経営している人」というイメージを持つ方が多いと思いますが、実際には自営業とは「個人事業主」と同じ意味で使われるものです。つまり、自営業は「事業を経営していること」になります。

「事業」とは具体的に店舗を持っているかどうかではなく、エンジニアや営業、ライターなどの店舗を持たなくてもよい仕事も事業に含まれます。

一方、「法人なり」という言葉があるように、個人事業主は、事業を法人化して会社経営者になることがあります。これは、法人化したほうが節税になると判断された際に行われるものです。以上を踏まえると、「自営業は会社経営者の一歩手前の状態」と形容することもできるでしょう。

また、最近では自営業の経営手法も多様化しており、自営業でも会社のようにM&Aを行うケースも増えています。とりわけ事業承継を行う際には、M&Aを活用するケースが増加しているのです。

もしM&Aを行う際には、一度M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には日本全国から多種多様な業界・業種のM&A案件が集まっており、年間M&A相談実績3,600件、M&A成約率70%と高い実績もあります。そのため、たとえ規模が小さい企業であっても理想的な売り手を見つけることができます。

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会社員との違いとは

個人事業主と会社員の違いは、大きく分けて以下の3点です。

  • 税金や社会保険料の支払手続きを行う必要がある
  • 経費を計上する必要がある
  • すべての仕事の結果が自分に跳ね返ってくる

会社員であれば、所得税や住民税を含む税金や社会保険料は会社が手続きを行います。しかし、個人事業主の場合は、手続きから支払いまで自らが行わなくてはなりません。

また、経費の計上に関しても、個人事業主は自ら調達し計上する必要がありますが、会社員であれば会社が備品として必要なものを用意してくれます。

さらに、個人事業主の場合、すべての成果が自分に跳ね返ってきます。営業からアフターフォローまですべてを自分の責任で行う必要があるのです。

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自営業の法人化

自営業のメリットとデメリット

ここでは、自営業のメリットとデメリットについて説明していきます。

自営業のメリット

自営業の1番のメリットは、自分の好きなことや能力を仕事として生かせる点です。どのような事業を行うのか、どの程度の規模で実施するのかなど事業に関するすべてのことを自由に決めることができます。会社に決められた部署や業務ではなく、自分のしたいことを中心に働くことができます。

また、自営業の場合は、働く時間も自由です。サラリーマンであれば、就業規則によって決められた条件下で仕事をする必要があり、労働時間や休憩時間、休暇に関しても決まりがあります。一方で、自営業であれば、自分の好きな時間帯で働き、労働時間の長さや休暇を好きに決めることができるのです。

自営業のデメリット

自営業の1番のデメリットは、収入が不安定であることです。自営業の場合は、働いたら働いた分だけ稼ぐことができますが、仕事がなくなれば収入はなくなってしまいます。経営がうまくいかない場合であっても、すべての責任を自分で背負わなければなりません。

また、自営業の場合は、年間所得や業歴が足りない場合、クレジットカードや住宅ローンなどの審査に通らないというリスクもあります。さらに、サラリーマンのように厚生年金や社会保障費のサポートが受けられません。福利厚生や昇級、賞与といったものもないため、想像以上に年収はシビアなものになるでしょう。

さらに、確定申告など納税手続きや経理関係の事務作業をすべて自分で行う必要があります。自営業を始めたばかりの頃はわからないことが多く、不安に感じる方も多いでしょう。

自営業の平均年収について

ここでは、自営業の平均年収や年収における注意点について説明していきます。

自営業の平均年収

自営業を考えている方が最初に心配することは、やはり「自営業の年収や収入面」でしょう。自営業は楽しそうなイメージがあるかもしれませんが、生活できるだけの収入を得るのは決して簡単なものではありません。

「自営業=非常に儲かる」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、国税庁の調査によると実際の自営業の年収は平均546万円程度といわれています。

自営業の年収とサラリーマンの年収

自営業の年収546万円とサラリーマンの年収546万円は一見すると同じ数字ですが、その内容は決して同じではありません。

サラリーマンであれば、年収546万円に社会保険料や年金、確定申告で納付した税金が差し引かれます。一方、自営業であればこれらに加えてお店や事業を維持するだけの必要経費(仕入れ代やアルバイトの賃金など)が差し引かれるのです。

つまり、サラリーマンと比べ、自営業のほうがコストがかかります。そのため、自営業は一定以上の収入がなければ生活が安定しません。

また、自営業の種類によっては年収に差があります。医師や弁護士といった資格が必要な職種の自営業ではやはり年収が大きくなる傾向があり、平均で2,000万円といわれています。

しかし、飲食業となると平均年収が300万円を切るケースもあり、年収は非常にシビアなものになります。このように、自営業は職種によって顧客の単価や必要経費が変動するため、年収も大きく変わります。自営業を行う際は、このことを十分に理解しておく必要があるでしょう。

自営業の確定申告とは

ここでは、自営業の税金の種類や確定申告の種類について説明していきます。

自営業の税金の種類

自営業はサラリーマンとは異なり、自分で確定申告を行わなければならず、支払う税金も変わってくるため注意が必要です。自営業は、以下の4種類の税金を支払う必要があります。

  • 所得税
  • 消費税
  • 個人事業税
  • 住民税
このうち「所得税」と「消費税」に関しては、自分で申告・納付をしなければなりません。つまり、確定申告を自分で対応しなければならないということになります。

所得税とは

所得税とは、個人の所得に対してかかる税金のことをさします。1年間の全所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。

消費税とは

消費税とは、商品・製品の販売やサービスの提供などに課税される税のことです。消費者が負担し、事業者が納付するという仕組みになっています。

個人事業税とは

個人事業税とは、法律で定められた特定の業種を営む個人事業主に対して課税される税のことをさします。また、「所得税」と「消費税」は国に納める国税ですが、「個人事業税」は地方に納める地方税になります。

住民税とは

住民税とは、地方自治体による教育や福祉、行政サービスの資金のために徴収される税金のことです。住んでいる地域や収入次第で金額が異なり、前年の所得を基に翌年の納税額が決定されます。

確定申告の種類

確定申告は大きく分けて「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。基本的に自営業はどちらの方法で確定申告をしても問題ありませんが、青色申告のほうが控除額が大きくなるため、青色申告で確定申告を行う自営業がほとんどです。

ただし、青色申告の場合は、ある程度の知識がないと申告が難しいため、自信がない場合は税理士に依頼することをおすすめします。

ちなみに、所得税が課税される「所得」は、年収や収入とは異なるため注意が必要です。「所得」とは、収入から必要経費と各種控除を差し引いたものをさすものです。年収や収入にそのまま所得税の税率をかけても正しい所得税の額にはならないので、注意しておきましょう。

また、年間所得が290万円以下の場合は個人事業税を支払う必要がなくなります。もし自営業を始めたばかりで出費を抑えたい場合には、年間所得を調整して個人事業税を免除してもらうという方法があります。

※関連記事
節税対策とは?法人や個人事業主向けに保険や経費不動産の活用事例を解説

自営業の老後の年金

ここでは、自営業の老後の年金について説明していきます。

自営業とサラリーマンの年金の違い

自営業の場合には、サラリーマンとは異なる年金になることを意識しておく必要があります。公的な年金には国民年金と厚生年金があり、サラリーマンであれば自動的に厚生年金に加入され、国民年金と一緒に年金を受け取ることができます。

しかし、自営業の場合は厚生年金には加入できないため、基本的に国民年金からのみ年金を受け取ることになります。国民年金は満額が約77万円であり、実際に年金が支給されると月6万円程度を受け取ることになります。

自営業の年金の種類と注意点

前述したように、自営業の場合にもらえる年金は国民年金からのみです。そのため、自営業の方は、国民年金基金や個人型確定拠出年金、個人年金保険といった私的な年金に加入し、年金を確保するケースがほとんどです。

国民年金基金や個人型確定拠出年金は公的な年金に近いものであり、都道府県や職種ごとにさまざまなプランがあります。また、個人型確定拠出年金に関しては税制優遇処置もあるなど、老後の生活の負担をさらに抑えることができるというメリットがあります。

一方、個人年金保険は保険会社が販売しているものであり、その内容は保険会社によって異なります。実際に個人年金保険に加入する際は、複数の保険会社を比較して自分に合ったものを選ぶ必要があるでしょう。

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経営者の年金

自営業の健康保険

ここでは、自営業の健康保険について説明していきます。

自営業の健康保険とは

サラリーマンであれば、自動的にその会社が持つ健康保険に加入することができますが、自営業はそういった健康保険に加入することができません。そのため、自営業の方は、自分で加入する健康保険を選ぶ必要があります。

自営業の方が加入する健康保険として挙げられるのは「国民健康保険」か「業種ごとの健康保険組合」です。「国民健康保険」は最もメジャーな選択肢ですが、所得によって保険料が変わるため、負担が不安定で把握しづらいという欠点があります。

一方、「業種ごとの健康保険組合」は、保険料が固定されているため、出費の計算がしやすくなります。ただし、業種によっては健康保険組合がない場合があるので、注意が必要です。

退社する会社の健康保険の継続利用

前述した選択肢も難しいとなった際は、退社する会社の健康保険を継続するという方法もあります。退社する会社の健康保険を継続することで、会社の健康保険をそのまま使用できるようになります。しかし、健康保険の継続は2年間のみであり、保険料も全額負担になるため注意が必要です。

自営業の住宅ローン事情と審査

ここでは、自営業の住宅ローン事情と審査について説明していきます。

自営業の住宅ローン審査

自営業の方の住宅ローンに関しては、普通のサラリーマンと同じように申し込みすることができますが、審査には注意が必要です。なぜなら、自営業の場合は、住宅ローンの審査のハードルが上がってしまうからです。

自営業は職種によっては年収が低いケースがあるうえに、収入が不安定になる傾向があります。そのため、銀行からの信頼を得ることが難しくなるのです。住宅ローンの審査基準は銀行によって異なりますが、自営業に関しては「年間所得が一定額を超えているか」や「業歴」が注目されることがほとんどです。

よって、自営業を始めたばかりの場合は、年間所得や業歴が足りないため、住宅ローンが組めなくなる可能性が高くなります。

自営業の住宅ローン審査を通りやすくするためのポイント

自営業でも住宅ローンを組めるようにするには頭金を減らしローン比率を下げたり、抱えている借金を減らして信用保証協会の信用度を上げることが有効です。

また、銀行によっては自営業に対して住宅ローンの審査基準に特別な条件を設けていないこともあるため、そういった銀行を活用してみることもおすすめです。ただし、そのような銀行であっても年間所得(年収条件)はクリアする必要があるため、注意が必要です。

※関連記事
法人・個人の銀行借り入れの審査や条件を解説します

おすすめの自営業の種類や職種

ここでは、おすすめの自営業の種類や職種をご紹介します。

自営業は、特定の業種をさすものではないため、実際に行うとなるとさまざまな選択肢があります。例えば、商店街で見るような食料品の販売業、レストラン、カフェなど自営業の種類はまさに多種多様です。中には医師や弁護士といった資格が必要なものもあります。

また、当然ながら、その自営業の内容によって経営のしやすさは変わってきます。もし自営業を考えているのであれば、資格を取る必要がなく経営しやすい以下のような職種がおすすめです。

  1. ライター
  2. カフェ
  3. 教室

①ライター

ライターは、店舗を持たない形の自営業です。ライターといっても雑誌や新聞に記事を投稿するような形だけではなく、最近ではインターネット上でキュレーションサイトやまとめサイトに掲載する記事を作成したり、商品のコピーや録音の書き起こしなどさまざまな形でライターの仕事に広がりが見られています。

また、ライターは資格が不要であり、ある程度の文章作成能力があればできる仕事です。仕事を探す際にもクラウドソーシングサービスのような仕事を仲介してくれるものもあるため、すぐに始めることができます。そのため、最も気軽に自営業ができる職種の1つであるといえるでしょう。

しかし、ライターの仕事は、始めたばかりの頃の収入は不安定であり、クライアントによって報酬には差があります。作業量に対して報酬が釣り合わないような案件も多く、安定した収入を得るにはある程度時間を要するでしょう。

②カフェ

最近では、自分の趣味を反映させたカフェを開店するケースが増えており、趣味と実益を兼ねた自営業として注目されています。例えば、音楽や雑貨、漫画など自分の趣味を反映させ、ユニークなサービスを提供すれば話題性もありますし、同好の士が集まるので経営することが楽しくなるでしょう。

しかし、趣味に走りすぎて実益を損なうと経営状態を維持することが難しくなります。自営業は経営者にすべての責任がかかるため、しっかりとお店を維持できるだけのノウハウは身につけておく必要があります。

③教室

自分の趣味だけでなく、自分が持っているスキルを教えるための教室の経営もおすすめの職種です。例えば、高齢者向けのスマホ教室やパソコン教室などはニーズが高く、教える側にも資格が要らないため、気軽に始めやすいでしょう。

また、以前IT系の会社に勤めていた方やSEの仕事をしていた方にとっては、そのまま自分のスキルを生かせる自営業です。もちろん、語学や勉強といったものを教える教室も一定のニーズがあり、麻雀やゴルフ、囲碁など趣味を生かした教室を開くことも有効的な選択肢といえます。

さらに、教室であれば、テナントを借りなくても自宅で教えたり、Skypeを利用するといった方法もあります。その人の事情に合わせて柔軟に設計することができるというメリットもあるのです。

一方、教室は一定数の生徒がいて初めて成立するものであるため、生徒の募集には苦労することがあります。生徒が継続して通えるようにイベントを作るなど、さまざまな取り組みが必要になるでしょう。

まとめ

自営業は、好きな仕事を独立して行えるため、憧れを抱く方も多いでしょう。昨今では、自営業の種類も豊富で事業も多様化しており、開業しやすくなってきました。

しかし、自営業になると税金や年金、健康保険など、サラリーマンとして雇用されていたときとは異なる点が多数あります。自営業を考えている方は、あらかじめ自営業に関する知識を習得しておくことをおすすめします。

要点をまとめると、下記の通りです。

・自営業とは
→事業を経営していること

・会社員との違い
→税金や社会保険料の支払手続きを行う必要がある、経費を計上する必要がある、すべての仕事の結果が自分に跳ね返ってくる

・自営業のメリット
→自分の好きなことや能力を仕事として生かせる、働く時間が自由

・自営業のデメリット
→収入が不安定、さまざまな審査に通らないというリスクがある、事務作業をすべて自分で行う必要がある

・自営業の税金の種類
→所得税、消費税、個人事業税、住民税

・自営業の老後の年金
→国民年金からのみ年金を受け取ることになるため、私的な年金への加入を検討する必要がある

・自営業の健康保険
→加入する健康保険を自分で選ぶ必要がある

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