M&Aとは?手法ごとの特徴、目的・メリット、手続きの方法・流れも解説【図解】
2023年7月9日更新都道府県別M&A
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継!おすすめの仲介会社・案件例も解説
鹿児島県では、自治体や金融機関が積極的にM&Aを推進して支援体制を整えており、M&Aの仲介会社の数も多いです。本記事では、鹿児島県におけるM&A・会社売却・事業承継の動向・案件例を紹介します。
目次
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継の動向
まずは、鹿児島県におけるM&A・会社売却・事業承継の動向について見ていきましょう。
昨今、日本は少子高齢化による人口減少の影響を受け、中小企業を中心に人手不足や後継者不在問題が発生しています。これらは中小企業の存続を左右する問題で、地域によっては数年で数百件の会社が廃業・休業するなど、地域の経済や雇用に深刻な被害を与えています。
鹿児島県の経済近況とM&A件数
鹿児島県は、1955年の204万人のピークとして人口減少、高齢化も進んでいます。鹿児島県の産業は、第一次産業の割合が高く、農林水産業のうち特に漁業が盛んです。第二次産業は、飲料・食料品製造業、電子部品・デバイス・電子回路製造業がメインとなっています。
鹿児島県では「かごしま中小企業支援ネットワーク」の結成、地元の金融機関や「かごしま産業支援センター」によるM&Aや事業承継セミナーの実施など、M&Aの推進や事業承継における支援体制の構築を行っています。
帝国データバンクによる「後継者問題に関する九州企業の実態調査(2022 年)」によると、57.2%が「後継者不在」で、最も後継者不在率が高いのは、2年連続で「建設業」でした。
コロナ前より官民一体となって推し進めてきている事業承継の重要性が中小企業にも浸透・波及しており、M&Aの割合は年々増加傾向です。2020年の鹿児島県のM&A件数は9件でした。
今後、鹿児島県でM&Aがさらに浸透し、それに伴って県内企業の休廃業率が低下してより経済が活発化するでしょう。
鹿児島県近郊のM&A・会社売却・事業承継の案件例
この章では、鹿児島県近郊におけるM&A・会社売却・事業承継の案件例を見ていきましょう。
飲食店のM&A
こちらは、世界自然遺産登録候補地にある飲食店舗のM&A譲渡案件です。観光客向けに、郷土料理などのコースを提供する飲食店です。
居酒屋スタイルで、黒糖焼酎などのアルコールも提供し、夏のシーズンが繁忙期で冬場などの閑散期は価格帯を分けています。本業への集中のためM&Aによる譲渡を希望しています。
売上高 | 2,400万円台 |
売却希望額 | 1,000万円 |
譲渡希望理由 | 選択と集中 |
医療診療所のM&A
こちらは、25年間地域に根ざした医療を提供する屋久島に位置する診療所のM&A譲渡案件です。地域の高齢者を対象に、在宅支援でも医療を提供しています。学校医にも指定され、地域に必要不可欠な診療所です。後継者不在により、M&Aによる譲渡を希望しています。
売上高 | 100万円未満 |
売却希望額 | 応相談 |
譲渡希望理由 | 後継者不在 |
FC居酒屋店舗のM&A
こちらは、全国展開の居酒屋におけるFC店舗のM&A譲渡案件です。オープンから10年が経ち、毎年安定して1,000万円以上の利益を上げ、飲食店の経営経験がなくても譲り受けができるシステムを構築しています。他事業が忙しく、そちらに集中するために譲渡を希望しています。
売上高 | 7,300万円台 |
売却希望額 | 7,000万円 |
譲渡希望理由 | 選択と集中 |
収益不動産の譲渡目的不動産M&A
これは、商業ビル(鉄筋鉄骨構造陸屋根地下1階4階建)の賃貸業を手がける会社のM&A案件です。鹿児島市において、極めて高い利回りを誇っています。また、天文館中心市街地の中核部分に位置する点も強みです。
売上高 | 1,000万円〜5,000万円 |
売却希望額 | 5,000万円〜1億円 |
譲渡希望理由 | 後継者不在、活動拠点を東京に戻すため |
鹿児島県でM&A仲介会社を選ぶ基準
鹿児島県でM&A案件を探す際、どのような手法を用いて行うべきでしょうか。一般的には、以下の方法を用います。
- M&A仲介会社に探してもらう
- 公的機関に探してもらう
- 自分でM&A仲介サイトを利用してM&A案件を見つける
M&A仲介会社を利用するメリット・デメリット
まずは、M&A仲介会社を利用するメリットを見ていきましょう。
- 管理案件が多いため、希望する内容の案件を見つけやすい
- M&Aに関する相談だけではなく、仲介まで一貫して担当してもらえる
- 公認会計士や弁護士などの専門的なアドバイスをもらえる
1つ目のメリットに、管理案件の多さが挙げられます。日本のM&Aは売り手市場であるため、少ない案件の中から理想的な案件を見つけるのは難しいです。大手のM&A仲介会社は日本全国のM&Aに関するネットワークを持つので、望む案件を探しやすいでしょう。
仲介まで一貫してサポートしてもらえるメリットもあります。公認会計士や弁護士などの専門家からアドバイスをもらいながら、スムーズにM&Aを進められるでしょう。
次に、M&A仲介会社を利用するケースのデメリットです。
- M&A仲介会社によって手数料が異なるため、高額な費用がかかる場合がある
- M&A仲介会社によっては、クロージングまで何ヶ月もかかる
仲介会社を選ぶ際に注目したいポイントは、手数料です。手数料などがかかる費用は、M&A仲介会社によって大きく異なります。月額の費用や着手金が必要な場合もあれば、完全成功報酬制のM&A仲介会社もあるのです。
公的機関を利用するメリット・デメリット
続いて、鹿児島県の公的機関を利用してM&A案件を探すメリットを見ていきましょう。
- 地域に特化した機関のため、鹿児島県の案件を管理している場合がある
鹿児島県の公的機関は、地域に根ざしたネットワークを保有しているため、M&A仲介会社では把握していないM&A案件を管理している場合があります。鹿児島県の公的機関は、M&Aや事業承継にまつわるセミナーなどを開催しているので、できるだけ活用しましょう。
続いて、鹿児島県における公的機関のデメリットです。
- M&A仲介会社に比べ、管理案件が少ない場合が多い
- M&Aの仲介業務は行わないため、仲介自体はM&A仲介会社に依頼する
M&A仲介会社のメリットで紹介したとおり、大型M&A仲介会社は、鹿児島県を含めた日本全国のM&A案件を管理しています。公的機関はそれに比べると、管理案件が少ない傾向にあり、理想的な案件を探すのが難しいでしょう。
M&A案件を探せても、公的機関は仲介を行わないケースも多いので、必要に応じて公的機関が仲介会社を紹介する、または自身で探す必要があります。
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継におすすめの仲介会社
M&A総合研究所は、中小・中堅規模のM&A案件を主に取り扱っており、全国の案件に対応しております。また、スモールM&Aや小規模案件にも対応しており、M&Aの知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが、ご相談からクロージングまで案件を丁寧にサポートいたします。
料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)無料相談を行っていますので、M&Aをご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせください。
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継に関する公的機関
この章では、鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継に関する公的機関について見ていきましょう。
①鹿児島県事業承継・引継ぎ支援センター
鹿児島県事業承継・引継ぎ支援センターは、後継者不在で会社の今後に悩む方、事業拡大を目的としてM&Aを行いたい方を支援しています。相談料は無料です。
事業引継ぎに精通した専門相談員が在籍しているため、どこに相談すればよいのかわからない場合でも安心です。インターネットもしくはFAXから申し込み可能ですので、利用を検討している方はホームページを確認しましょう。
事業承継・引継ぎ支援センターの活用を政府も後押し
近年の後継者不足による廃業率増加を止めるためにも、政府は事業承継・引継ぎ支援センターの利用を後押ししています。鹿児島県だけでなく、各都道府県に設置されている事業承継・引継ぎ支援センターは、M&Aなどの相談を受け付け、支援しているのです。
事業承継・引継ぎ支援センターの相談員だけでなく、地域の金融機関や業者とも連携し、ネットワークの拡充を進めています。
②鹿児島県よろず支援拠点
鹿児島県よろず支援拠点は、国がそれぞれの都道府県に設置している無料の相談所です。経営に関することであれば、あらゆる悩みに対応しています。相談内容に応じて、他の支援機関や専門家への引き継ぎも行っています。
中小企業診断士やカラーコーディネーターなど、さまざまな専門家が在籍しているので、鹿児島県でM&Aを考えている場合は活用しましょう。
③鹿児島商工会議所
鹿児島商工会議所は、鹿児島県内の商工業者や経営者を中心に構成される公的な経済団体です。会員向けにセミナーを多数開催しているため、鹿児島県でM&Aを考える際に役立つでしょう。
④鹿児島県信用保証協会
鹿児島県信用保証協会は公的な保証機関として、中小企業を支える公的機関です。鹿児島県における地域経済発展のため、さまざまな活動を行っています。
創業したい方だけでなく、経営に関する相談も受け付け、事業承継に関する支援も行っています。地域に根ざした活動を行っているため、鹿児島県でM&Aを行う際に活用してください。
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継の事例
この章では、鹿児島県におけるM&A・会社売却・事業承継の事例を見ていきましょう。
紙製品業界のM&A(日之出紙器工業・博多段ボール)
2018年11月に、レンゴーの連結子会社である日之出紙器工業は、博多段ボールを子会社化したことを発表しました。日之出紙器工業は、鹿児島県日置市に拠点を構え、ダンボールシート・ケースの製造や販売を行っています。
博多ダンボールは福岡県で、段ボールケースの製造販売を手掛ける会社です。今回のM&Aにより、さらなるダンボール事業の拡充を目指します。
参考:http://www.hinode-shiki.co.jp/news/news005.html
半導体生産業界のM&A(ヤマハ鹿児島セミコンダクタ・フェニテックセミコンダクター)
2014年10月に、ヤマハは、子会社のヤマハ鹿児島セミコンダクタを、フェニテックセミコンダクターに譲渡する基本合意を締結しました。ヤマハ鹿児島セミコンダクタは、1987年に創業し、スマートフォンなどに使用される地磁気センサーを製造しています。
今回の譲渡により、ヤマハ側は競争力強化を狙い、フェニテックセミコンダクターは人材や設備の活用を目指します。
参考:https://archive.yamaha.com/ja/news_release/2015/pdf/1503270201.pdf
鹿児島県のM&A・会社売却・事業承継まとめ
鹿児島県は、自治体や金融機関が積極的にM&Aを推進して支援する体制を整えており、県内にはM&A仲介会社も多いです。後継者問題の解決手段としてもM&A・会社売却は有効なので、今後は中小規模の企業でもM&Aが行うケースは増えてくると考えられます。
M&A・会社売却・事業承継はタイミングも重要ですので、できるだけ早い段階から専門家に相談するなどして準備を進めておくとよいでしょう。
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