M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年10月24日更新業種別M&A
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継事例!動向・相場・成功ポイントも解説
お弁当・惣菜の需要の高まりとともに、お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継も増加傾向にあります。同業者同士のM&A・事業承継であれば、事業規模の拡大・サービス体制の強化などのメリットを期待可能です。お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の事例などを紹介します。
目次
お弁当・惣菜業界の主な動向
まずはお弁当・惣菜業界の主な動向をいくつかのトピックに分けて解説します。
晩婚化・未婚化の進行+共働き世帯の増加による需要拡大
近年、お弁当・惣菜の需要は拡大傾向にあり、それに伴って仕出し屋・弁当屋の出店も増加しています。厚生労働省の資料で取り上げられている仕出し屋・弁当屋の営業施設数の推移は以下のとおりです。
年度 | 仕出し屋・弁当屋の営業施設数 |
2014 | 82,473 |
2015 | 81,538 |
2016 | 80,920 |
2017 | 81,122 |
2018 | 81,046 |
2019 | 81,108 |
2020 | 82,419 |
特にコンビニエンスストアやスーパーなどでは、お弁当・惣菜の需要増加が目立っており、こうした背景には単身世帯の増加といった要因が挙げられます。
晩婚化・未婚化の進行により近年は単身世帯が増えている上に、共働き世帯の数も増加しており、世帯ごとの食生活にも変化が見られます。そのため、手軽な食事のニーズが高まっており、今後もお弁当・惣菜の需要が高まる見とおしです。
参考:厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例の概況」
中食市場への外食産業からの参入
需要の拡大に伴い、外食産業からの参入も活発化しています。 お弁当・惣菜に対するニーズの高まりとともに使用する食材・料理のバリエーションも拡大していることから、今後も参入企業は増える見込みです。
お弁当・惣菜の需要が拡大する中で、競争激化が目立っています。スーパーマーケット・コンビニエンスストア・飲食店でも弁当・惣菜を強化する動きが見られます。
例えば、スーパーマーケットでは、出来立て商品の充実化、自店舗での惣菜製造を進めています。また、コンビニでは、プライベートブランド(PB)の弁当やパック総菜の品ぞろえを拡充、追加の一品としての小容量の総菜を販売している状況です。飲食店では、出来たて・店内調理を進めるほか、持ち帰り・ネット注文に対応するなどの動きが見られます。
デリバリーサービスの拡大による影響
食品製造業界全体で宅配サービスの市場も成長していますが、この傾向はお弁当・惣菜屋も例外ではありません。宅配サービスに対する需要の増加を踏まえると、お弁当・惣菜屋が宅配事業を開始・強化する経営戦略には大きなメリットがあります。
宅配事業の開始・強化にあたり、M&Aを検討する会社も増加しています。具体例を挙げると、弁当メニューを扱う会社が宅配事業を展開する会社を買収するといったM&Aが典型的な事例です。
お弁当・惣菜業界の市場規模
一般社団法人日本惣菜協会「2024年版 惣菜白書」
出典:https://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/wp-content/uploads/hpb-media/hakusho_2024digest.pdf
一般社団法人日本惣菜協会の「2024年版 惣菜白書」によると、惣菜市場の規模は2023年時点で10兆9,827億円でした。惣菜市場は3年連続プラス3%以上の成長を続けており、11兆円台が目前なのがわかります。
参考:一般社団法人日本惣菜協会「2024年版 惣菜白書」
食品製造業界の特徴
ここでは、お弁当・惣菜業も含めた食品製造業界全体の特徴を整理します。 少子高齢化などの状況を踏まえると、将来的に食品製造業界全体で消費量が格段に上がる事態は考えにくいです。ただし、お弁当・惣菜の需要は今後も増加傾向が続くものと見られます。
そのため、今後のお弁当・惣菜屋の成長傾向が、食品製造業界全体の成長につながる可能性はあります。また、宅配サービスに対する需要も高まっていることから、食品製造業における新たな市場として宅配事業が活発化する可能性もあるのです。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の動向
本章では、お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継に関する最新動向を5つの項目に分けて、順番に解説します。
中小企業も新規参入を図りやすい
お弁当・惣菜屋は、他の業界と比較すると大手企業のシェアがそれほど高くないだけでなく、初期投資も比較的安く抑えられる傾向があります。このことから、新規参入がしやすい業界として考えられています。とはいえ、事業を長期に渡り存続させるのは決して容易ではありません。
これは、すでに参入している企業が多く存在するためです。この中で存続を図っていくためには、価格での勝負もしくは特徴的な商品の販売などの経営戦略のほか、顧客のニーズに応える企業努力が求められます。
同業種間のM&Aが多く実施
お弁当・惣菜屋業界では、同業者同士のM&Aが多く見られます。このM&Aの場合、製造・販売ノウハウの共有による競争力の強化や、当事会社の事業エリア・販路の活用による事業の拡大・強化などが代表的なメリットとして期待されます。
設備や店舗獲得を図るM&Aも増加
近年は、お弁当・惣菜の需要増加に対応すべく、設備や店舗の獲得、サービス体制の強化・事業の拡大などを図る事例が増加しています。また、食材調達から販売に至るまで一貫したサービス体制の構築を目指す会社が、各段階を担う会社をM&Aで買収する事例も見られます。そのほか、宅配サービスへのニーズに対応するため、宅配事業会社に対してM&Aを実施するケースも目立っている状況です。
こうした事例の目的は宅配事業への新規参入に限らず、これまで宅配事業を展開していたお弁当・惣菜屋がサービス体制の拡大を目指してM&Aを実施するケースもあります。
周辺業界からの新規参入も目立つ
お弁当・惣菜屋業界は、他業界との間でシナジー効果を生み出しやすいと考えられていることから、周辺業界からの新規参入も積極的に行われています。とりわけ近年は、女性や高齢者からのニーズが高まっていることを受けて、健康関連業界からの新規参入事例が目立っています。
時流に対応する必要性の高まり
近年のコロナ禍によるニーズの高まりや、消費者ニーズの変化サイクルの加速化などを背景に、今後もお弁当・惣菜屋業界のM&Aは積極的に実施されるものと推測されています。
また、お弁当・惣菜屋業界のトレンドは、周辺業界の動向から影響を受けます。特に変化の激しい外食産業の動向から大きな影響を受けやすいため、企業には柔軟な対応力が求められます。したがって、お弁当・惣菜屋業界では、大手企業を中心にM&Aによる業界再編が継続的に行われる見込みです。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の案件例
弊社M&A総合研究所が取り扱っているお弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の案件例をご紹介します。
【四国・業績回復傾向】給食仕出し弁当製造業
味に定評のある仕出し弁当屋さんとして、地域内でブランド化に成功しています。2,000個/日の大量受注に対応可能な仕出し業者であり、行政等からも安定的に受注があります。
エリア | 中国・四国 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【北陸地方 / 自社ECサイト保有】駅弁を中心とした仕出し弁当製造・販売業
業歴が長い老舗で、地元でも知名度が高いです。店頭・注文販売、委託製造だけでなく、自社ECサイトも運営しています。
エリア | 中部・北陸 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1億円(応相談) |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【北海道×製麺・中華惣菜製造業】自社オリジナル商品多数
北海道エリアにて、製麺・中華惣菜製造業を営む企業です。自社に蓄積されたノウハウやレシピから、多数のオリジナル商品の開発実績があり、取引先からの信頼が高いです。
エリア | 北海道 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 1000万円〜5000万円 |
譲渡理由 | 事業成長のため。主に営業力の強化目的 |
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の事例・ニュース
ここでは、お弁当・惣菜屋を営む企業のM&A・事業承継の事例・ニュースを取り上げます。それぞれの事例の概要・狙いを押さえて、自社のM&A戦略に生かしましょう。それでは、それぞれの事例を順番に紹介します。
サンフェステによるミヤコフーズの連結子会社化
2024年7月1日、サンフェステは、ミヤコフーズ(大阪府東大阪市)の全株式を取得し、連結子会社化することを決定しました。これにより、ミヤコフーズの子会社であるミヤコフードプロダクト株式会社はサンフェステの孫会社となります。
サンフェステは、酒類の製造・販売、経営コンサルタント業務、不動産賃貸業などを手掛けており、ミヤコフーズは約50年間、惣菜販売業を行っています。ミヤコフードプロダクトは惣菜製造業を運営しています。
このM&Aにより、サンフェステは、ミヤコフーズの惣菜販売や製造の強みを活かしつつ、経営管理のノウハウを共有することで、両社の成長と発展を目指す体制を強化する狙いです。
ヤマタネによるショクカイの子会社化
2023年8月、ヤマタネはショクカイの全ての株式を取得し、子会社化しました。
ヤマタネは、倉庫や運送、主要食糧・食料品の輸出入および販売などの事業を行っている企業です。対象会社のショクカイは、冷凍食品をメインとした弁当給食向け卸売事業で業界内で最大の市場シェアを占めている企業です。
今回のM&Aによりグループ内にある課題解決が可能となり、全国の販売網拡大による事業の強化、サービスの安定的な提供を目指します。
ぐるなびによる楽天デリバリー・楽天リアルタイムテイクアウトの事業譲受
2021年4月、ぐるなびは、楽天グループの手掛ける楽天デリバリーおよび楽天リアルタイムテイクアウトの事業を会社分割の方法を通じて取得すると発表しました。本件M&Aの取得価額は1,300万円です。
買収側は、飲食店の情報を集めたWebサイトを運営する企業です。対する売却側は、インターネット関連サービスを中心に展開しています。
本件M&Aにより、買収側では、飲食店に向けた課題変容に即した支援領域の拡大を迅速かつ効果的に推進することおよび、自社の会員に加え全ての売却側の持つ顧客による自社サービスの利用拡大を通じた飲食店に対する送客力の向上・自社業績の回復・再成長などを図っています。
レパストによるマシモの事業譲受
2020年11月、レパストは、マシモの食品工場を事業譲受を通じて取得しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。
買収側は、社員食堂・病院給食・学校給食・外食レストラン・食事宅配事業など、食に関連するサービスを提供している企業です。対する売却側は、主に大手スーパー向けに寿司・弁当の製造・販売などを行っています。
本件M&Aにより、買収側では、コロナ禍の食を取り巻く環境変化への対応に加えて、給食受託・在宅配食など既存事業の付加価値の向上などを図っています。
ダスキンによるいちごHDおよびストロベリーコーンズの宅配ピザ事業譲受
2020年6月、ダスキンは、いちごHDおよびストロベリーコーンズより、宅配ピザ事業を譲受すると発表しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。
買収側は、大阪府吹田市に本社を置く企業で、清掃業務を中心に外食産業なども展開しています。対する売却側は、「ナポリの窯」と「ストロベリーコーンズ」の宅配ピザブランドを保有しています。
本件M&Aは2020年11月1日に実施することが予定されていましたが、2021年4月に中止が発表されました。この理由として、買収側は、コロナ禍による事業環境の変化を挙げています。
明治による明治ライスデリカの株式譲渡
2020年3月、大手食品会社である明治は、連結子会社「明治ライスデリカ」の株式すべてを藤本食品に対して譲渡すると発表しました。本件M&Aの株式譲渡価額は、非公開とされています。なお、本件M&Aを受けて、明治ライスデリカは、藤本ライスデリカに社名を変更しました。
明治ライスデリカは、高い品質・衛生管理体制のもとで顧客に喜ばれる新商品開発を手掛けるなど、炊飯・米飯二次加工品の製造販売の事業を展開しています。一方の藤本食品は、近畿・中四国・中部エリアを中心に事業を展開する企業です。
具体的には、お弁当・寿司・おにぎりなどの米飯類をはじめ、うどん・そば・中華そばなどの麺製品、お惣菜・各種サラダ・調理パンといった製品を取り扱っています。
スマイルダイニングによるエイトの「パティスリー雪乃下」の事業を譲受
2020年2月、スマイルダイニングは、エイトの手掛ける「パティスリー雪乃下」の事業を譲受しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。
買収側は、神奈川県横浜市を拠点に、弁当販売店・居酒屋、会員制ワインバーなど各種飲食店の運営を手がけている企業です。対する売却側は、同じく横浜市を拠点に、居酒屋・ラーメン・もんじゃ・お好み焼き・鉄板焼き・洋菓子・洋食・和食・天婦羅など各種飲食店を運営しています。
本件M&Aにより、買収側では、ケーキなどの製造販売体制の整備による、売上増加や業容拡大などを図っています。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継のメリット・デメリット
お弁当・惣菜屋を営む企業がM&A・事業承継を行うと、さまざまなメリットを享受できます。ただし、その一方でデメリットも存在するため、経営戦略としてM&Aを成功させるためにも十分に把握しておきましょう。
まずは、譲渡企業から見たメリット・デメリットを紹介します。
譲渡企業のメリット・デメリット
お弁当・惣菜屋を営む企業のM&Aにおいて、譲渡企業が享受できる主なメリットは、以下のとおりです。
- 従業員の雇用維持
- 事業承継問題の解決
- 安定的・効率的な経営の推進
- 創業者利潤の獲得
- 廃業費用の削減
- 個人保証からの解放
- 主力事業への集中
このようにさまざまなメリットがある一方で、M&Aにおける譲渡では以下のようなデメリットも存在します。
- モチベーション低下や反発による従業員の離職・流出
- 取引先との関係悪化による取引の中止
- 最適な買収企業とマッチングできるとは限らない
メリットを最大限獲得しつつデメリットを回避するためにも、専門家からサポートを得ながらM&Aを進めていくことが大切です。
買収企業のメリット・デメリット
お弁当・惣菜屋を営む企業のM&Aにおいて、買収企業が享受できる主なメリットは、以下のとおりです。
- 顧客をそのまま引き継げる
- セントラルキッチンなど事業に必要な拠点・設備をまとめて引き継げる
- 物流網・拠点もまとめて引き継げる
- 事業基盤の拡大に伴いスケールメリットを得られる
- 事業の多角化を狙える
- 弱点を補強できる
- 経営戦略をスピーディーに遂行できる
買収企業もさまざまなメリットを享受できますが、譲渡企業と同様に注意すべきデメリットも存在します。
- 簿外債務や偶発債務の引き継ぎリスク
- 経営統合の停滞はM&Aの失敗に直結する
- 最適な譲渡企業とマッチングできるとは限らない
特に買収では、経営統合がM&A成功のカギを握ります。専門家の協力を得ながら綿密な計画のもとで、経営統合プロセスを進めると良いです。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の成功ポイント
ここでは、お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継を成功させるポイントを売却側・買収側に分けて紹介します。
お弁当・惣菜屋を売却するケース
売却によって資金力のある企業の傘下に入れば、安定した財務基盤のもとで事業を展開できます。また、双方のノウハウ・技術・販路などを生かせば、競争力の強化も期待可能です。ただし、これらのメリットを享受するには、売却にあたって自社の強みを十分にアピールする必要があります。
買い手が魅力に感じる点が多ければ多いほど、多くの企業が買収に名乗り出るようになります。そのため、自社のお弁当・惣菜業に関して、特化している分野・強みのあるエリア・顧客基盤の特徴など魅力になるポイントを整理したうえでアピールしましょう。
お弁当・惣菜屋を買収するケース
お弁当・惣菜屋の買収ニュースを見ると、同業者によるM&A事例が多く存在します。なぜなら、特定エリアに強みを持たないお弁当・惣菜屋が当該エリアで事業を展開するお弁当・惣菜屋を買収すると、比較的短期間で事業エリアを拡大できるためです。
もちろん、双方のノウハウ・技術・販路などを活用する目的でお弁当・惣菜屋を買収するケースもあります。そのため、お弁当・惣菜屋を買収する際は、「どのエリアを強化したいのか」「どの事業を強化したいのか」といった目的を踏まえたうえで、買収すべき企業を検討しましょう。
対象企業が自社の目的に沿った企業であれば、買収の成功に近づきます。
M&A・事業承継時におすすめの相談先
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継時におすすめの相談先をご紹介します。
金融機関
近年、金融機関がM&A支援に特化した部門を設立する動きが増加しています。特に、投資銀行やメガバンクなどの大手金融機関は、ファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&A取引を支援し、資金調達や戦略立案を通じて取引をスムーズに進める役割を果たしています。
これにより、企業は資金調達や事業承継時の複雑な課題にも対応でき、専門家との連携によって取引の成功率が向上します。
ただし、これらの大手金融機関は大規模案件を優先する傾向があり、中小企業には十分な支援が提供されない場合もあります。そのため、企業は自社に適した支援機関を慎重に選ぶことが必要です。また、アドバイザリー報酬が高額になるケースが多いため、費用面について事前に確認することが重要です。
公的機関
近年、事業承継やM&Aに対する公的支援が急速に整備されています。全国47都道府県に設置された「事業承継・引継ぎ支援センター」は、後継者不足に悩む中小企業向けの相談窓口として機能しており、事業承継やM&Aに関する情報提供、アドバイス、企業間マッチングのサポートを無料で受けられます。
これにより、地方の中小企業でも専門的な支援を得ることが容易になっています。さらに、個人事業主へのサポートも充実しており、希望があればM&A仲介会社や専門家の紹介も受けられます。
ただし、民間の仲介会社と比べると、対応スピードや柔軟性に限界があるため、利用時にその点を考慮する必要があります。こうした公的支援機関は、事業承継やM&Aを検討する企業にとって、有効な選択肢の一つとなります。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、企業の売買を全体的にサポートする専門機関であり、売り手と買い手の双方に対して取引相手の選定、交渉、スケジュール管理、企業価値の算定、契約書作成など、幅広い支援を提供しています。彼らの役割は、双方の条件を調整し、取引を円滑に進めることです。
特に、広範なネットワークを活用し、適切な取引先を見つけることに優れており、M&Aの成功率を高めることが得意です。また、M&A経験が少ない企業には実務的なアドバイスを行い、取引全体がスムーズに進むよう支援します。
ただし、仲介会社を利用する際には、着手金や中間報酬などの手数料が発生する場合があり、コストがかかることもあります。そのため、費用を抑えたい場合は、成功報酬型の仲介会社を選ぶのが良い選択肢です。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継で注意したいポイント
注意すべき大きなポイントとして、まずは「目的を明確にすること」「対象企業は丁寧に選ぶこと」の2点が挙げられます。M&Aの目的が明確化していると、具体的なM&A戦略を策定できるため、M&Aによってさまざまなメリットを享受できる可能性が高いです。これに対して、目的が不明瞭の場合、想定していた効果が見られずにM&A費用ばかりがかさむといったトラブルになりかねません。
また、M&Aによって売却・買収を行う以上、対象企業は丁寧に選ぶ必要があります。このときは、事業内容や方針などを十分に検討し自社に合う相手かどうか判断しなければなりません。
さらに、M&Aは法務・税務・財務などの専門知識が必要となるほか、対象企業と十分な交渉を重ねなければなりません。専門的に高度なプロセスを自社のみで済ませるのは非常に困難かつ非効率的であるため、専門家のサポートを得ながらM&Aを進めると良いでしょう。
お弁当・惣菜屋のM&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所では、M&Aに関する知識・経験を豊富に持つアドバイザーによる専任フルサポートを行っています。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)相談料は無料となっておりますので、M&Aの実施を検討している場合にはお気軽にご相談ください。
お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継の相場
ひとことにお弁当・惣菜屋のM&A・事業承継といっても、事例によって対象事業・企業規模は大きく異なります。事例は多様化しているため、相場・費用を一概に把握することは困難です。とはいえ、ある程度は相場の目安を付けておかないと、想定外の費用が発生してしまいかねません。
そこで、相場の目安を把握する際は、過去の事例におけるM&Aの目的・M&Aの当事会社の規模・対象事業の規模・業績・従業員数・M&Aスキームなどのポイントをチェックしましょう。特に自社と類似する会社の事例は徹底的に分析し、取引価格や費用の相場を把握しておくと良いです。
お弁当・惣菜屋業界のM&A・事業承継まとめ
近年、お弁当・惣菜の需要の高まりとともに、お弁当・惣菜屋のM&A・事業承継も増加傾向にあります。例えば、同業者同士のM&Aであれば、事業規模の拡大やサービス体制の強化などにつながりやすいです。これにより、お弁当・惣菜の需要増加に迅速に対応できます。
また、宅配サービスの需要増加に対応するため、M&Aを行うケースも増えています。惣菜業に限らず、食品製造業界全体で宅配事業の重要性が高まっており、今後の市場成長も見込まれている状況です。
お弁当・惣菜屋からすると、宅配事業会社とM&Aを行えば、宅配事業の開始・強化が図れます。お弁当・惣菜屋のM&Aを検討する場合、業界やM&A動向を踏まえながら自社と類似する事例を徹底的に分析しつつ準備を進めると良いでしょう。
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。