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不動産仲介業界のM&A、売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

不動産仲介業界のM&A、売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

目次

    不動産仲介業界のM&A

    不動産仲介業界のM&Aとは?

    近頃活発なM&Aですが、ここでは不動産業界のM&Aについて解説していきたいと思います。

    そもそもの不動産業界の定義ですが、不動産業とは、土地や建物の売買やこれの代理業である仲介不動産取引業と不動産管理業、不動産賃貸業の総称です。

    この中でも不動産取引業では、宅地建物取引業法によって定められた規制に則るものです。

    不動産業界はではデベロッパーと呼ばれる土地の開発と分譲といった大規模な宅地造成や再開発事業、マンション分譲からオフィスビルの建設、リゾート地の開発まで幅広く手がけるものと、賃貸物件の取り扱いやそれの管理、流通を主に担う売買や賃貸借の仲介業者とがあります。

    不動産仲介業界におけるM&Aとは法人の所有する土地や建物といった不動産を株式売買によってその売主である法人から買主に移動させることを指します。

    本来はの1つとして株式の売買が行われるものが一般的なM&Aですが、これらとは異なって、買主側の目的は事業の取得を目的としたものではなく、あくまでも売主側の法人が所有する土地や建物などの取得が第一の目的になります。

    この特性ゆえに「不動産M&A」と呼称されています。

    不動産仲介業界のM&Aの動向

    不動産仲介業界のM&Aの歴史

    戦後間もない日本国における高度経済成長期には現在の東京都心に至るまで、数多くの多くの町工場や商店、問屋などが存在していました。これらの事業は高度経済成長期における一時は、法人を組織し従業員も多数在籍した企業も少なくありません。

    しかし戦後の復興で高度経済成長が加速したことによる円高の影響や、交通などインフラの整備が進み、工場の地方または海外への移転などによって東京都心の産業構造は大きく変化してきました。

    大型小売店やデパートなどの台頭してきたこのような時代背景の中で、都心でも効率よく収益が見込め、銀行が積極的に融資したい事業は、不動産賃貸業へと移行してきました。 

    また、高度経済成長期には都東京心の不動産価格が高騰し、別事業者が不動産賃貸業に新たに参入してくるケースも多くありました。これにより都心の不動産を所有するオーナーは、かつては他の事業を行っていたものの、途中で不動産業界に参入し事業転換を行った為に、法人名義で不動産を所有しているケースが多いのです。

    不動産業界M&Aにおける課題

    ではなぜ単純な不動産の売買ではなく不動産M&Aを選択するのでしょうか。

    不動産を経営するにあたっては、日々変動のある有価証券などの動産とは異なり、毎日重要な意思決定を下す場面は、読んで字のごとく、不動産という特性上あまりありません。

    建物の管理や修繕、建て替えの時期などについての検討をする際には、多くの場合銀行などからの多額の借入をすることが考えられますので、大きな意思決定の場面では大きな決断を下さなければなりません。

    法人として不動産を所有している場合で、多額の借入をする際には法人の代表者の個人保証が必要になるケースが大半だと思います。現在の情報に基づいて下した判断は、数十年後に大きな影響を及ぼします。

    その時下した判断の1つで自分の子供や孫にの世代に正の財産として残るか負の財産として残るのかが大きく左右されます。

    将来不動産価格がどのように変動するのかは誰にもわかりません。 

    このような大きな判断を迫られた時、株主の意見がバラバラで株式が分散していることは、後々大きな問題になってきます。

    不動産経営と株主

    不動産経営自体がうまくいっている時には、不要在庫を抱えたり過剰に従業員を雇用し無駄にするようなリスクに晒されていないので、経営者の意思決定能力が強い方向性を示すことができず、分散した株式の株主は、個々に各々の利益の分配を主張してくることもあります。

    この時、このような主張の異なる会社の株主たちが共生して不動産の保持を継続していくことは大きなリスクを内包するとの判断に至り、不動産自体を売却してしまい、各々の株主で売却して残った資金を分配するという合意が生まれてきます。

    しかしながら、いざ実行に移す際に会社の顧問税理士に相談すると、過去に取得した不動産を売却する際には高額なその含み益に法人税が課されるという現実に直面します。

    これらの高額な法人税が課税された後に会社を清算し、各々に財産を分配した場合には、その大部分を、株主に分配するものとみなされ、最高税率55%という高額な所得税が課税されることになり、最終的に株主に残る資産は、不動産の売却価格の3分の1にも満たない金額であるという事実が露見します。

    このような場合、これらの問題を内包する会社の株主は、そのまま株式を買い取ってもらったほうが得であるという結果にいたります。

    不動産M&Aにおける注意点

    不動産M&Aを決断した動機が、高額なの税金の回避であることを考慮すれば、M&Aの対象会社である買い手または売り手の税務に精通していることも不可欠です。

    自社の所有する不動産の価値と介在するリスクを正確に認識して需要を見極める不動産のプロとして通常の不動産売買と同様に必要不可欠な能力です。

    ですが締結する契約内容等は、M&Aそのものなので、宅地建物取引業法の規制の対象外であり、実務的なM&Aのプロとしての能力も必要になってきます。

    その為M&Aのプロだけでの案件の処理や不動産のプロだけで案件を処理しようと思ってもうまくいくものではありません。

    不動産のM&Aに関しては、これは最重要のポイントの1つです。

    不動産売買など全般的な取引業務、M&Aの実務及び税務に卓越した人材を選出し、彼らの経験や取り扱う生の情報、各種の煩雑な手続きを踏まえながら、売り手と買い手双方の利害関係がうまく合致しなければ、成功を収めることは叶いません。

    専門分野が多岐に渡る不動産M&Aについては高度な知識と実務能力が要求される極めて専門性の高い案件になります。

    不動産仲介業界のM&Aの相場と費用

    法人であり含み益のある不動産を譲渡する場合は譲渡益に対して事業税・住民税・法人税などの税金が課税されます。

    含み損のある不動産を所有していれば、それを先行して譲渡または同一事業年度で譲渡して譲渡損を実現させることにより、法人税等を軽減することもできる譲渡損益通算を適応することができます。

    また、譲渡益の計上される年度において、譲渡益に見合う損金を計上する固定資産除却損や役員退職金の支払などができる場合も、同様に法人税等の税金を軽減することができます。

    しかしながら、譲渡益に見合う損金の計上ができない譲渡益が譲渡損を上回るような場合には、約50%の法人税等の負担を強いられることになります。商業系の建物譲渡であれば消費税の負担も強いられます。

    更にそれを株主の利益となるよう還元しようとすれば、株主が役員の場合には役員退職金を支払うまたは株主配当するかことになりますが、このどちらにせよ50%最高税率での所得税等の負担が生じ、最終的な株主の利益は不動産売却額の30%ほどにしかなりません。

    その不動産がなければその会社は実質実態を失うような場合や不動産を譲渡することで法人としての事業を停止する予定してい流場合、自社の事業を別会社に営業譲渡して会社の資産を不動産のみに限定することが可能な場合等においては、会社ごと法人の株式譲渡により不動産を譲渡した方が株主の手取額は高額になります。

    消費税も非課税で法人税等も課税の対象にはなりません。

    株式の譲渡に対する税金等は譲渡益は20%の申告分離課税だけで済むため、株主個人の利益は、株式譲渡価額の80%にまでなります。以上のことから、株主にとっては、会社の保有する不動産を譲渡してその利益を還元されるよりも、その会社の株式を譲渡する方が有効的であるということがわかります。

    さらに、不動産を現物で売買すると不動産取得税と登録免許税が課税されますが、不動産M&A方式ならこのような不動産流通税課税範囲の対象外となります。

    不動産仲介業界の買収とは?買う・買いたい場合

    不動産M&Aの買主にとってはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

    まず、単純な不動産の取得とは異なる会社の買収となるため専門的な外部機関に依頼する必要が出てきます。会社の内容を調査するために、買収にはそれなりに時間と手間がかかってきます。

    また、会社買収の特性上、望まない不動産とは直接関係のない潜在債務簿外債務といった債務を引き継ぐ可能性もあります。

    最大のデメリットは不動産含み益に対して課税された税金を引き継ぐという点があります。

    逆に最大のメリットとしては不動産M&Aは株式取得なので、上記で述べたような不動産取得にかかる登録免許税・不動産取得税が非課税という点が挙げられます。

    また、不動産売買契約書は印紙税の課税文書になりますが、株式売買契約は非課税文書になります。不動産M&A後は株式の買主はその買収した会社の親会社となり、買収された会社は子会社株式として資産計上され、不動産は子会社の所有の財産ということになります。

    不動産仲介業界の売却とは?売る・売りたい場合

    不動産M&Aは売主が株式を譲渡した後も、会社は存続しているため、売主にとってメリットの大きい取引形態です。

    現在の会社の人員整理や締結している既存の契約の変更などを行う必要はありません。

    売主にとって非常に簡単で魅力的な手法の1つです。そして税務でのメリットがやはり一番魅力的と言えます。不動産M&Aの場合、2割の税率が株式譲渡益に課税されるのみです。

    その一方でそもそもM&Aとして不動産を取得可能な買主がごく限られてきてしまう売主にとってのデメリットと言える側面も持ち合わせています。

    通常の不動産売買であれば買主は不動産業者などを通じて比較的簡単に見つけることが可能ですが、不動産を所有する法人を会社ごと買収する検討をするところはあまり多くありません。

    通常の不動産売却に比べて特殊な不動産取得の為の取引になりますのでM&Aに精通したアドバイザーを雇わなければならない場合が生じるという点も挙げられます。

    不動産仲介業界のM&Aの成功・失敗事例

    不動産仲介業界のM&Aの成功事例

    ここでは成功事例の一例として飯田グループホールディングスの事例を簡単にご紹介します。

    戸建て分譲住宅を手がける「タクトホーム」「アイディホーム」「東栄住宅」「アーネストワン」「一建設」「飯田産業」の6社が経営統合を果たし誕生した「飯田グループホールディングス」の売上高は、業界最王手の「積水ハウス」の約50%にまで達し、年間販売戸数では積水ハウスを大きく上回りました。

    経営統合後は、既存事業である分譲マンションや戸建、土地の分譲、注文住宅などを展開しつつ、スケールしたメリットを大きく生かした、仕入れなどのコストの引き下げを可能にしたりより優秀な技術者の育成に取り組むことにも成功し、業界の王手に追従し不動産業界における存在感を高めています。

    このように急速な業界再編などに危機感を抱区経営者らによって、M&Aによる周辺業界への参入や海外展開、より多角化下着業展開などを進める企業が増えています。

    不動産仲介業界のM&Aの失敗事例

    失敗事例として1つあげられるものには過去にM&Aを実行した結果、数年後に買収した会社を再度譲渡することになった事例があります。

    この事例は経営者のみの直接交渉で最初のM&Aを実施してしまったことに起因した事例です。

    上述したように、M&Aのプロだけでの案件の処理や不動産のプロだけで案件を処理しようと思ってもうまくいくものではありません。

    専門分野が多岐に渡る不動産M&Aについては高度な知識と実務能力が要求される極めて専門性の高い案件になるからです。

    トップ同士の直接の話し合により行われた交渉により、買収先の全株式を買い取り、子会社化する事で不動産の取得に成功しました。

    ですがM&A時に買収監査を十分に行うことがなされなかったため、潜在債務や簿外債務といった債務を引き継いでしまいこれらの処理に追われてしまったり、その企業の事業をまとめる優秀な人材の引退の時期差し掛かるに伴ってこの後継となる人物が育成されていなかったため、同時に行われていた事業が立ち行かなくなってしまった例です。

    このような事例は、専門的な外部機関を利用せず、当事者間だけで完結してしまったために生じてしまったものであると言えます。

    不動産仲介業界のM&A不動産売買など全般的な取引業務とM&Aの実務及び税務に精通したアドバイザーが必要になります。彼らの経験や情報などの助力なしに各種の煩雑な手続きを踏まえながら、売り手と買い手双方の利害関係を合致させることは容易ではありません。

    成功を収めるには積極的な専門家の起用も視野に検討する必要があります。

    まとめ

    不動産仲介業界のM&Aに関して、動向や相場、成功・失敗事例について解説しました。
    買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なるため、メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。
    大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため専門家を活用しましょう。

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