2020年2月18日公開会社を売る

事業譲渡・事業売却の戦略まとめ!成功・失敗ポイントは?【事例あり】

事業譲渡・事業売却を成功させるためには戦略が必要不可欠です。戦略策定には時間がかかってしまいますが、得られるメリットを最大限にできます。本記事では、事業譲渡・事業売却における戦略の成功・失敗ポイントやメリット・デメリットを解説します。

目次
  1. 事業譲渡・事業売却とは
  2. 事業譲渡・事業売却の現状と課題
  3. 事業譲渡・事業売却の戦略まとめ
  4. 事業譲渡・事業売却の流れ
  5. 事業譲渡・事業売却の事例
  6. 事業譲渡・事業売却を検討する際の相談先
  7. まとめ
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事業譲渡・事業売却とは

事業譲渡・事業売却とは

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M&Aスキームの1つとして知られている事業譲渡・事業売却は、事業縮小のイメージが強いかもしれません。事実、事業の譲渡・売却を意味するものであり、会社を廃業する前に行われるケースも存在します。

しかし、事業譲渡・事業売却は成長戦略に利用することも可能であり、売却益の最大化や事業規模の拡大などの目的を明確にしたうえで戦略的に実施すれば、企業を大きく成長させることができます。

事業譲渡と事業売却の違い

事業譲渡・事業売却とは、事業の全部あるいは一部を切り離して、他者に譲渡・売却するスキームです。譲渡対象は事業なので、会社の経営権は移転されない特徴があります。

事業譲渡と事業売却の違いですが、言葉の意味ももたらす効果に違いはなく、両者とも事業と引き換えに対価を得るものです。

株式譲渡・株式売却との違い

株式譲渡・株式売却とは、保有株式を譲渡・売却することで会社の経営権を他者に移転させるスキームです。

株式会社は議決権の1/2以上を保有することで、事実上の経営権取得となります。事業譲渡・事業売却と株式譲渡・株式売却の大きな違いは、譲渡範囲と売却益の取得者です。

  事業譲渡・事業売却 株式譲渡・株式売却
会社の経営権 移転しない 移転する(1/2を超える場合)
譲渡・売却範囲 事業・資産の一部 株式
売却益の取得者 会社 経営者(株主)
手続き内容 煩雑 比較的簡便

営業譲渡との違い

営業譲渡とは、旧会社法で使われていた事業譲渡の古い呼称です。2006年の会社法施行によって、営業譲渡から事業譲渡という呼称に改められました。

営業譲渡という言葉でも意味が通じるため、現在でも使われることがありますが、会社法上では事業譲渡となっており、正式な書類を取り交わす時は事業譲渡で統一されます。

会社分割・合併との違い

会社分割とは、1つの法人格を2つ以上の法人格に分割させるスキームです。会社分割は、既存会社に引き継ぎする「吸収分割」と、新設会社に引き継ぎする「新設分割」の2種類に分けられます。

合併とは、2つ以上の法人格を1つの法人格に統合させるスキームです。既存会社に統合する「吸収合併」と、新設会社に統合する「新設合併」の2種類に分けられます。

事業譲渡・事業売却との違いは、取得対価の支払いや債権・債務の移転の際、所有者の同意が不要であることです。

  事業譲渡・事業売却 会社分割・合併
対価の支払い 現金 現金・株式
従業員の同意 必要 不要(業種次第では許認可が必要)
債権・債務の継承同意 必要 不要(通知・公告は必要)

【関連】M&Aのスキームを解説!特徴やメリット・デメリット、事例も紹介します

事業譲渡・事業売却の現状と課題

事業譲渡・事業売却の現状と課題

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企業が抱える経営課題の解決を目的とした事業譲渡・事業売却は活発化しており、その背景には後継者不在や経営不振など、企業が抱える経営課題の存在があります。

これらの問題を根本から解決できる手法としてM&Aの認知度が上がり、世間の関心も高まり続けています。しかし、事業譲渡・事業売却には課題があることも事実です。

事業譲渡・事業売却の課題

事業譲渡・事業売却の大きな妨げとなっているのは、その不透明さだと考えられます。事業譲渡・事業売却という言葉だけが先行してしまい、どのような戦略でどのような効果が得られるのかはまだ十分認知されていません。

事業譲渡・事業売却は、基本を抑えていたとしても必ず成功するわけではありません。課題や問題点を踏まえたうえで戦略的に実施しなければ、失敗に終わってしまう可能性も高いです。

事業譲渡・事業売却の戦略まとめ

事業譲渡・事業売却の戦略まとめ

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事業譲渡・事業売却で得られるメリットを最大化するためには、戦略策定が不可欠です。正しい手順で効果的な戦略を実施することで、目的達成率を大幅に上げることができます。

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント

事業譲渡・事業売却の戦略における成功・失敗のポイントには、以下のようなものが挙げられます。

【事業譲渡・事業売却の戦略における成功・失敗のポイント】

  1. 譲渡/売却時期・タイミングを逃さない
  2. 事業譲渡・事業売却に関する意思・条件を決める
  3. 事業の状況や強み・弱み、将来性などを資料にする
  4. 広く限定せずに買い手候補探す
  5. 譲渡/売却価格や条件を柔軟に対応する
  6. 別の手法がないか検討する
  7. 専門家に相談する

1.譲渡/売却時期・タイミングを逃さない

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント1つ目は、譲渡・売却するタイミングを逃さないことです。会社や事業の価値は日々変化していくため、タイミングの見極めは重要なポイントです。

経営状態が赤字の場合、まともな売却額がつかないのではないかという不安もあると思いますが、譲渡・売却タイミングは経営状態だけが全てではありません。

特に左右されるのは業界の動向であり、業界全体で再編の動きが活発であれば、該当事業の技術・人材の需要が高まっていることが分かります。

需要の高まりは自社の事業が高く評価されることにも繋がるので、絶好の譲渡・売却タイミングといえるでしょう。

2.事業譲渡・事業売却に関する意思・条件を決める

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント2つ目は、事業譲渡・事業売却に関する意思・条件を決めることです。目的の明確化は戦略策定をするうえで最も重要です。

売り手の場合、事業譲渡・事業売却に定める目的は「不採算事業を清算して残存事業へのリソース集中」や「売却益を活用した新事業の展開」が主なものになるでしょう。

不採算事業を清算することに重きを置くならば、売却益に拘らずに早期に処理してしまうことを優先するのも手段の1つです。

ですが、売却益を活用した事業展開を想定しているならば、一定以上の売却額が必須になります。新事業に必要となる人材や資金などを把握したうえで、売却額の最低ラインを設けるなどの戦略が必要です。

3.事業の状況や強み・弱み、将来性などを資料にする

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント3つ目は、事業の状況や強み・弱み、将来性などを資料にすることです。事業の状況を資料としてまとめておくと、さまざまな面で役立ちます。

交渉に提案する売却額は企業価値評価を用いて算出し、財務状況に特許や技術・ノウハウなどの無形資産を加味したうえで適正に行います。その際に事業状況をまとめた資料があると円滑に進めることができます。

また、この資料は買い手に対して、事業の強みをアピールする際にも活用できます。具体的な情報を提出することで売却額に対する納得感を演出することも可能です。

4.広く限定せずに買い手候補探す

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント4つ目は、広い候補先から買い手を探すことです。理想とする取引相手をみつけるためには、多くの企業に向けてアピールする必要があります。

買い手に求める条件を定めることも大切ですが、最初から絞り込みすぎるとよい条件を提示してくれる企業を見過ごしてしまう可能性もあります。

M&A仲介会社や金融機関、士業事務所などの専門家が独自に保有するネットワークを頼り、広い候補先からピックアップしてから厳選していくという流れが効率的でしょう。

5.譲渡/売却価格や条件を柔軟に対応する

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント5つ目は、譲渡/売却価格や条件を柔軟に対応することです。買い手との交渉においては、時には譲歩することも必要です。

最初から値段交渉を前提としている節もありますので、断固として拒否という姿勢は事業譲渡・事業売却のチャンスを逃してしまうことにもなります。

しかし、事業譲渡・事業売却は対等な立場で行われるものです。双方に利益をもたらすものですから、必要以上に下手に出る必要はありません。この辺りはさじ加減は難しいですが、仲介会社に任せるとスムーズに進むことが多いです。

6.別の手法がないか検討する

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント6つ目は、別の手法がないか検討することです。M&Aには、株式譲渡や合併などの手法が存在し、それぞれに特徴があるので自社の状況や条件に合わせたM&A手法を選択することが重要です。

そのうえで事業譲渡・事業売却が最適という答えにたどり着いたとしても、検討したことが無駄になることはありません。

事業譲渡・事業売却やそのほかの手法のメリット・デメリットを知ることは、成功率を高めることに直結します。

7.専門家に相談する

事業譲渡・事業売却の成功・失敗のポイント7つ目は、専門家に相談することです。ここまで紹介したポイントは自分で実践できることもありますが、事業譲渡・事業売却を進める手続きや交渉では、専門的な知識を要するものも多いです。

確実性をもって実行するためにも、M&Aに関する知識を備えた専門家に相談することを強くおすすめします。

事業譲渡・事業売却のメリット・デメリット

事業譲渡・事業売却の戦略策定を行ううえでは、その特徴を把握しておくことが大切です。ここでは、メリット・デメリットそれぞれを確認していきましょう。

メリット

事業譲渡・事業売却のメリットは、譲渡・売却対象を自由に選べることです。不採算事業の処分や獲得売却益の残存事業への投資など、選択肢が多いのは大きなメリットです。

【事業譲渡・事業売却のメリット】

  1. 会社の経営権が移転しない
  2. 譲渡・売却範囲を任意に選べる
  3. 不採算事業を清算できる
  4. 特定事業に集中できる
  5. 会社に売却益が入る

デメリット

事業譲渡・事業売却のデメリットは、手続きが煩雑であることです。譲渡・売却する事業1つ1つに対して手続きを取る必要があるため、手間と時間がかかってしまいます。

売却後は、同一事業を手掛けることを一定期間制限される、競業避止義務が課せられるデメリットも存在します。

売り手が売却事業の技術・ノウハウを活用して競合行為を行うと、買い手が想定している買収効果を発揮できない可能性が生まれるためです。

【事業譲渡・事業売却のデメリット】

  1. 手続きが煩雑
  2. 売却益に対して法人税が発生する
  3. 売却益の取得者は経営者ではなく会社
  4. 競業避止義務が課される

【関連】M&A戦略の目的とは?M&A戦略の事例や策定方法、注意点をご紹介

事業譲渡・事業売却の流れ

事業譲渡・事業売却の流れ

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この章では、事業譲渡・事業売却の流れについて解説します。各工程で何が行われるか、詳しくみていきましょう。

【事業譲渡・事業売却の流れ】

  1. 専門家に相談する
  2. 秘密保持契約を締結
  3. 買い手の選定・交渉
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終譲渡契約の締結
  7. クロージング

1.専門家に相談する

事業譲渡・事業売却の流れ1つ目は、専門家に相談することです。事業譲渡・事業売却を円滑に進めるためには専門家のサポートが必要不可欠であるため、専門家への相談から始まります。事業譲渡・事業売却の相談先には、地元の金融機関・公的機関・M&A仲介会社があります。

【事業譲渡・事業売却の相談先】

  1. 地元の金融機関
  2. 地元の公的機関
  3. M&A仲介会社

1.地元の金融機関

銀行は事業譲渡・事業売却において「融資」と「M&Aアドバイザリー」の役割を果たします。

地域密着型の地方銀行は地域の企業の内情も把握しており、独自のネットワークを保有しています。取引先の選定もおいて大きなアドバンテージを得られます。

2.地元の公的機関

地元の公的機関は「事業承継ネットワーク」や「事業引き継ぎ支援センター」があります。政府と地方自治体との連携によって設立され、中小企業の経営相談を受けつけている公的機関です。

公的機関であるため秘密情報の扱いに関して安心できますが、あくまで相談止まりという点に注意です。事業譲渡・事業売却の一貫したサポートを希望する場合は、ほかの相談先を探す必要があります。

3.M&A仲介会社

M&A仲介会社はM&A・事業譲渡・事業売却の仲介を専門的に請け負っている仲介会社です。各士業の専門家が在籍あるいは提携していることで相談から成約までの一貫したサポートを実現している特徴があります。

過去の相談・仲介実績を活用したコンサルティングによる適格なアドバイスができる仲介会社は、事業譲渡・事業売却の戦略策定という面でも頼れる存在です。

2.秘密保持契約を締結

事業譲渡・事業売却の流れ2つ目は、秘密保持契約を締結です。秘密保持契約とは、取引上で知り得た情報を第三者に開示しないことを誓約する契約書です。

事業譲渡・事業売却の交渉を進めるうえで、取引先に対して自社の情報を提供するタイミングが訪れます。それらの情報には、自社の事業の根幹をなす技術やノウハウが含まれることも珍しくありません。

万が一、外部に漏洩することになったら、自社にもたらす被害は計り知れません。この事態を避けるために初期段階から秘密保持契約を締結し、秘密情報の安全確保に努めます。

秘密保持契約書の作成は経済産業省の雛形を利用する方法もありますが、基本的には相談した専門家の指示を仰ぐことをおすすめします。自社の状況を理解している専門家の方がより適切なものを作成できます。

【関連】秘密保持契約書(NDA)とは?書き方や有効期限、ひな形をご紹介

3.買い手の選定・交渉

事業譲渡・事業売却の流れ3つ目は、買い手の選定・交渉です。事業譲渡・事業売却の目的や希望売却額などの戦略策定を行ったうえで買い手選定に移ります。

選定で重要となるのはネットワークです。事業譲渡・事業売却の成否は相談先が保有するネットワークに大きく影響するといっても過言ではありません。M&A仲介会社ならば、過去の仲介や相談から独自のネットワークを築いています。

選定が終わると仲介会社を通して交渉が始まります。より詳細な情報を提供することで両者の条件や希望価格のすり合わせを進め、問題がないようならトップ面談へと移っていきます。

意向表明書の提示

意向表明書とは、譲受側が譲渡側に対して譲り受けの意向を示す書面です。意向表明書の提出は義務づけられておらず省略されることもありますが、譲受側の意向を明確に示すことで以降の交渉を円滑にする働きを持ちます。

意向表明書の主な記載内容は以下のものです。ただし、あくまで譲受側の意思を示すものなので法的拘束力は持ちません。

【意向表明書の主な記載内容】

  1. 取引形態
  2. 譲受価格
  3. デューデリジェンスに関する取り決め
  4. スケジュール

4.基本合意書の締結

事業譲渡・事業売却の流れ4つ目は、基本合意書の締結です。基本合意書とは、現段階の交渉内容について双方が納得していることを示すための契約書です。

事業譲渡・事業売却の本契約に先立って取り交わすもので、契約の詳細内容を記載して双方が確認します。秘密保持義務などの一部を除いて法的拘束力を持ちません。

【基本合意書の主な記載内容】

  1. 取引形態
  2. 譲受価格
  3. デューデリジェンスに関する取り決め
  4. スケジュール
  5. 独占交渉権の付与
  6. 秘密保持義務

【関連】M&Aで基本合意書を締結する目的

5.デューデリジェンスの実施

事業譲渡・事業売却の流れ5つ目は、デューデリジェンスの実施です。デューデリジェンスとは、譲渡対象の価値・リスクを調査する活動です。譲受側が派遣する専門家によって実施します。

現在の譲受価格が適正なものか図るためという目的と同時に、買い手にとっては価格交渉の材料を探す目的も含まれます。

調査に必要な資料を請求されることもありますので、柔軟に対応できるように準備しておく必要があります。

6.最終譲渡契約の締結

事業譲渡・事業売却の流れ6つ目は、最終譲渡契約の締結です。デューデリジェンスが完了したら、基本合意書にデューデリジェンスの内容を落とし込んで最終譲渡契約を締結します。

最終的な契約書であるため、全ての事項において法的拘束力を持ちます。契約後に一方的に破棄すると破棄されたがわに賠償請求する権利が発生しますので、全ての事項について理解しておく必要があります。

不安・不明な事項がある場合、相談先の専門家に説明してもらい、明確にしておくようにしましょう。

【最終譲渡契約書の主な記載内容】

  1. 取引形態
  2. 譲受価格
  3. 譲渡対象の引き渡し
  4. スケジュール
  5. クロージング前提条件
  6. 表明及び保証

7.クロージング

事業譲渡・事業売却の流れ7つ目は、クロージングです。譲渡対象の引き渡しと取得対価の支払いをもって、事業譲渡・事業売却の契約が完了したことを意味します。

事業譲渡・事業売却の場合は、移転する資産や権利義務について個別に手続きを取る必要があるため、最終譲渡契約書の締結日からクロージング日までの期間にばらつきが生じやすい特徴があります。

【事業譲渡・事業売却のクロージング手続き】

  1. 資産や権利義務の移転
  2. 従業員の移転
  3. 財産登記

【関連】M&Aのプロセスとは?買収・売却におけるプロセスや注意点を解説

事業譲渡・事業売却の事例

事業譲渡・事業売却の事例

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ここでは、実際に事業譲渡・事業売却が行われた事例を紹介します。どのような背景と目的をもって実施されたのかみていきましょう。

【事業譲渡・事業売却の事例】

  1. 東芝のLNG事業の売却
  2. サイバーエージェントの映像配信事業の売却
  3. ニチレイのアセロラ飲料事業の売却
  4. 楽天のウエディング事業の売却
  5. NTTの医療事業の売却

1.東芝のLNG事業の売却

2019年6月1日、東芝はLNG事業をフランスのトタルに譲渡することを発表しました。LNG事業は環境にやさしいエネルギーとして注目を集め、東芝は2013年よりLNG事業に参入しています。

当時は東日本大震災の影響から、原子力発電の代わりとして火力発電のLNG需要が高まりを見せていました。しかし、膨大な利益が見込める一方で資源価格が乱高下する可能性もあるとして、LNG事業を手放すことを決定しました。

中国のガス会社との破談を経てフランスのエネルギー大手トタルとの譲渡・売却契約にこぎつけました。最大1兆円の損失が見込まれていたものを約930億円に抑えられる見込みがされています。

譲渡企業 東芝
譲受企業 トタル
譲渡価格 -8億1500万ドル

2.サイバーエージェントの映像配信事業の売却

2016年4月1日、サイバーエージェントは映像配信事業「AmebaFRESH!」を株式会社AbemaTVに売却しました。

AmebaFRESH!は様々なジャンルを手掛ける生放送コンテンツで高品質な映像と画質を楽しめる映像配信プラットフォームとして好評を得ていました。

AbemaTVが運営する「AbemaTV」との連携強化によってシナジー効果の創出が期待できるとしています。今後は「AbemaTV FRESH!」に名称を変更してブランド統一を図るとしています。

譲渡企業 サイバーエージェント
譲受企業 AbemaTV
譲渡価格 非公表

3.ニチレイのアセロラ飲料事業の売却

2009年7月28日、ニチレイはアセロラ飲料事業をサントリーに売却することを発表しました。飲料事業は、大手量販店やコンビニエンスストアの販売比率が高く、多くの経営資源の投入を必要とするものです。

しかし、ニチレイが手掛けている飲料事業はアセロラ単品でとても採算が取れないというものでした。競争が激化する飲料事業において、これ以上の展開は難しいとの判断でサントリーへの事業譲渡を決断することとなりました。

事業譲渡されたアセロラは、2020年現在もサントリーよりニチレイアセロラドリンクとして販売されています。
 

譲渡企業 ニチレイ
譲受企業 サントリー
譲渡価格 非公表

4.楽天のウエディング事業の売却

2018年4月1日に楽天はウエディング事業「楽天ウエディング」を子会社の株式会社オーネットに事業譲渡することを発表しました。

楽天ウェディングは披露宴会場や結婚指輪を探す情報サービスサイトです。多結婚式の準備に関する情報なども取りまとめてあり、多くのユーザに利用されていました。

結婚情報サービス事業を手掛けているオーネットは楽天ウエディングを取り込むことでさらなる事業領域の拡大を図ります。

譲渡企業 楽天
譲受企業 オーネット
譲渡価格 非公表

5.NTTの医療事業の売却

2019年4月1日にNTTが西日本大阪病院を医療法人警和会へ事業譲渡することを発表しました。

西日本大阪病院は1942年2月10日に大阪逓信病院として設立されました。1999年には現在の西日本大阪病院に変更して現在まで続いている歴史ある病院です。

大規模病院同士の事業譲渡で大きな話題となりましたが、患者の引き継ぎも円滑に行われて現在地のまま事業を続けています。

今回の事業譲渡の目的は、従前からの連携関係にある警和会に事業譲渡することで地域医療の貢献を果たすものとしています。

譲渡企業 NTT
譲受企業 警和会
譲渡価格 非公表

事業譲渡・事業売却を検討する際の相談先

事業譲渡・事業売却を検討する際の相談先

出典:https://pixabay.com/ja/

事業譲渡・事業売却はただ取引先をみつけて、譲渡・売却すればよいものではありません。明確にした目的を達成するために必要な戦略を策定したうえで、計画的に実施する必要があります。

戦略性のある事業譲渡・事業売却を行うためにもM&Aの専門家に相談することをおすすめします。

M&A総合研究所は、M&A・事業譲渡・事業売却の仲介を専門的に請け負うM&A仲介会社です。各分野の専門家が在籍しており、事業譲渡・事業売却を成功させるための戦略策定からクロージングまで徹底的にサポートいたします。

料金体系は完全成功報酬制
です。成約するまで手数料が発生しませんので、安心してご利用いただけます。

無料相談は24時間お受けしています。事業譲渡・事業売却を検討する際は、M&A総合研究所にご相談ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

まとめ

まとめ

出典:https://pixabay.com/ja/

事業譲渡・事業売却の成功率を高めるためのポイントは、戦略・計画性をもって入念な準備をしておくです。専門家のサポートのもと進めれば、効率的かつ有効な事業譲渡・事業売却の実現が可能です。

【事業譲渡・事業売却の戦略における成功・失敗のポイント】

  1. 譲渡/売却時期・タイミングを逃さない
  2. 事業譲渡・事業売却に関する意思・条件を決める
  3. 事業の状況や強み・弱み、将来性などを資料にする
  4. 広く限定せずに買い手候補探す
  5. 譲渡/売却価格や条件を柔軟に対応する
  6. 別の手法がないか検討する
  7. 専門家に相談する

【事業譲渡・事業売却のメリット】

  1. 会社の経営権が移転しない
  2. 譲渡・売却範囲を任意に選べる
  3. 不採算事業を清算できる
  4. 特定事業に集中できる
  5. 会社に売却益が入る

【事業譲渡・事業売却のデメリット】

  1. 手続きが煩雑
  2. 売却益に対して法人税が発生する
  3. 売却益の取得者は経営者ではなく会社
  4. 競業避止義務が課される

【事業譲渡・事業売却の流れ】

  1. 専門家に相談する
  2. 秘密保持契約を締結
  3. 買い手の選定・交渉
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終譲渡契約の締結
  7. クロージング

【事業譲渡・事業売却の事例】

  1. 東芝のLNG事業の売却
  2. サイバーエージェントの映像配信事業の売却
  3. ニチレイのアセロラ飲料事業の売却
  4. 楽天のウエディング事業の売却
  5. NTTの医療事業の売却

ポイントのいくつかは経営者自身でも対応できるものもありました。しかし、適切な手法の検討や取引先の選定・交渉などは専門家の知識やネットワークがなければ、現実問題として難しいのも事実です。

M&A総合研究所では、事業譲渡・事業売却や経営課題を抱える経営者の方のサポートをいたします。事業譲渡・事業売却をご検討の際や戦略に関するご相談は、お気軽にご連絡ください。

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