M&Aとは?手法ごとの特徴、目的・メリット、手続きの方法・流れも解説【図解】
2022年6月6日更新会社・事業を売る
学生起業とは?成功事例・失敗事例、M&AやIPOといったイグジットもご紹介
学生起業家は学業との両立もあり、地道な努力も必要なことは確かです。注目を集めている学生起業家も最初から成功したのではなく、努力やいろいろな試行錯誤があって成功しています。この記事では、学生起業の成功事例・失敗事例、M&AやIPOといったイグジットも紹介します。
学生起業とは?
学生起業とは、大学生が自ら事業を興すことを言います。多くの場合はベンチャー企業を興すことが多く、大学などで独自のアイディアや研究、開発なども基に事業を興しているケースが多いです。
最近では、コストをあまり必要としないことから、IT関連事業の立ち上げが特に人気です。また、中には独自のアイディアや研究、開発を行っていく中で支援者が現れて起業へ繋がる場合もあります。
どのようなことがきっかけで学生起業家になるか分からないということです。この記事では、そんな学生起業について紹介していきます。
学生起業をした著名人
学生起業をした著名人にはどんな人がいるでしょうか?有名な経営者でも、意外とその背景を知らないという方は多いと思います。
この項目では、特に有名な学生起業家を紹介していきます。学生起業をしたい!と思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
孫正義
携帯電話を持っている方なら、知らない人はいないであろう孫正義氏も、学生起業家の1人です。
ソフトバンクグループ株式会社の創業者であり、現在は数々の事業に着手しています。
大学在学中に音声装置付きの多国語翻訳機の試作機を作り、シャープに直談判して売り込み、1億円の融資を受けた経験をしています。
そして、その資金を元手に米国で事業を起こし、日本に帰ってからソフトバンクの前身となる「ユニソン・ワールド」を立ち上げました。
日本においては、自身の技術を活かして最も成功した学生起業家と言っても良いでしょう。
堀江貴文
日本で孫氏の次に有名と言っても過言ではないのが、堀江貴文氏ではないでしょうか。
東京大学在学中に、ライブドアの前身となる企業、オン・ザ・エッジを創業しました。
ホームページ制作などを行う会社で、インターネットが発展していなかったこともあり、ホームページ制作会社としてかなりの注目を集めました。
起業後に堀江さんは大学を中退していますが、大学を中退する学生起業家も少なくないのは、彼の存在も大きいのではないでしょうか。
村上太一
続いては、株式会社リブセンスの創業者である村上太一氏を紹介します。
「ジョブセンス(現在は「マッハバイト」)」というアルバイト求人サイトは、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
村上氏は、高校生のころから起業を意識しており、現在のジョブセンスのビジネスの原型もすでに考えていたそうです。
大学入学直後にビジネスプランコンテストで優勝し、19歳で起業を成し遂げています。
そしてその勢いは止まらず、25歳という史上最年少で自社の株式上場を達成しました。
しかしそんな彼でも、起業当初の売り上げは1万円程度しかなかったと言うのですから驚きです。
今の成功は、彼が考え、努力することを続けてきたからこその成功と言えます。
西尾健太郎
ゲームに関するWebメディア「Game8」を運営する株式ゲームエイトを運営する、西尾健太郎氏も学生起業家です。
スマホゲームなどをする方は、名前を目にしたことも多いのではないでしょうか。
西尾氏は、首都大学東京在学中に株式会社Labitを共同創業しており、2年後には代表取締役に就任しています。
その後、リクルートホールディングス子会社へ事業譲渡を行い、2014年にゲームエイトを創業、2015年には株式会社Gunosyへ売却しています。
「Game8」は、2018年3月時点でPVは月間約2億3千万、ユーザーは1,800万を超え、Gunosyの重要な事業に成長しています。
学生起業のメリット・デメリット
学生起業にはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。
こちらでは、学生起業のメリットを4つ、デメリットを3つ紹介したいと思います。
学生起業のメリット
学生起業のメリットは、以下の通りです。
- やりたいことをやれる
- やり直しがきく
- 人脈が広がり就職に有利になる
- アイデア勝負で借金を負わずに済む
1つずつ、紹介していきます。
やりたいことをやれる
学生起業のメリットと考えられるのは、やりたいことを存分にやれるという点です。本来は、学業が優先であって起業をしたとしても勉強も並行して行わなければなりません。
そのような中で、起業するにあたって収益を得なければ事業を継続することは難しいです。しかし、仕送りなどを受けている場合、大きな収益を得なくても「やりたいこと」を事業として取り組むことが可能です。
例え、収益がでなくても生活を考えなくてもいいので、何でもできるのが最大のメリットではないでしょうか。バイトで稼いだお金を資本にしたり、投資家から資金を得たりできるのも大きな魅力です。
やり直しがきく
起業して失敗したとしてもやり直しができる点も学生起業のメリットでもあります。学生であるがゆえに、収益が得られる計画がなくあやふやな状態でもとりあえず、やってみるということができます。
学生起業をしても、うまくいかなかったら就職という道もあるということは学生にとっては大きな強みでもあります。
人脈が広がり就職に有利になる
学生起業の経験が就職活動に有利になる場合もあります。学生起業をしているということは、会社に就職した時に経営者の視点で仕事ができるということが考えられます。
それに加えて、自分よりも年上の人との関わりによって様々な経験を積むことができます。学生起業であっても、事業の代表者となれば企業の代表者でもある社長に会うことが多くなります。
そのような経験から会社の経営者との人脈もでき、刺激を受けることもたくさん経験できます。場合によっては、起業していた時のつてで就職することもできるでしょう。
アイデア勝負で借金を負わずに済む
学生起業では自分自身が考えたサービスや研究・開発内容を事業とすることが多く、大きな資金を必要としない場合があります。これによって、金融機関からの融資などを受けずに起業することが可能となり、借金をすると言うリスクを避けることができるのです。
少ない資金からスタートして、起業したことによって大きな収益が得られる可能性もあり、一般の学生がアルバイトなどで得る賃金よりも多くの収入を得られる可能性があります。
以下の記事では、学生起業家のM&Aについて紹介しています。メリットやデメリット、事例なども解説しているので、イグジット戦略を考えている学生起業家は是非ご確認ください。
学生起業のデメリット
学生起業のデメリットは以下の3つです。
- 学業との両立が難しい
- 信用を得にくい
- 交友関係が希薄になる
1つずつ、見ていきましょう。
学業との両立が難しい
学生起業をした場合、事業との両立が難しく、本来の学業がおろそかになる可能性があります。
学生起業家の中には、事業が成功して忙しくなってしまい、本来やらなければならない学業ができなくなってしまったという人もいるのです。
逆に、学業に気を遣うあまり、事業が失敗したり、思うようにいかないケースも考えられます。
大学をきちんと卒業したいと考える場合は、事業と学業とのバランスが大切です。
信用を得にくい
学生で起業をする場合、会社の代表者が学生と言うことで、社会的な信用が得られない可能性が高いです。自信のあるサービスや研究、開発内容であったとしても、会社の代表者が学生というだけで話を聞いてもらえない場合があります。
信用されるには、事業計画やヴィジョンを綿密に練り、本気であることを理解してもらうほかないでしょう。また、事業の資金の面において学生であるために、金融機関からの融資は難しいと考えてよいでしょう。
金融機関は、返済の見込みができる人に融資を行います。学生の場合は、例え事業を起こしていても、仕事をしていないので収入がないと捉えられます。
そのため、どのようなビジネスモデルを提示しても事業資金を借りられる保証はありません。事業資金の借り入れができないために、起業を諦めざるを得ないケースも多くあります。
どのように信用を勝ち取っていくかが重要になるでしょう。
交友関係が希薄になる
学生で起業をすると言うことは、事業と学生生活の両立をしなければなりません。そのため、友達との付き合う時間も減っていくことが予測できます。
大学のサークル活動などに参加する余裕もなくなりますし、バイトの時間も取れなくなります。同年代の友人と交流する機会はかなり減ってしまうことは、覚悟しておかなければいけません。
ただ、人脈が広がったり、同じ学生起業家に出会える可能性はあるので、人間関係自体はむしろ広がるでしょう。
以下の記事では、起業家が陥りがちな悩みについて紹介しています。事業が軌道に乗るまでにどんな悩みが発生しやすいのか、ぜひチェックしてみてください。
学生起業のイグジット
イグジットとは、事業に投資した資金を回収し、利益を得ることです。学生起業家にとって、イグジットは大きなゴールでもあります。
当然ながら、投資した資金以上の利益を得なければ成功とは言えません。学生起業した事業でよく用いられるイグジットの方法には、IPOとM&Aの2種類があります。
この2つの方法について、解説していきます。
IPO
IPOとは、非上場企業が上場することを意味します。上場し、株を売りに出すことによって、株に値段がつきます。
そして、株の金額が高まった時に自社の株を一気に売却することで、最終的に利益を出すのがIPOを利用したイグジットです。そのため、IPOする時には当然、投資した金額よりも多くの利益が出るタイミングで売却をします。
しかし、ベンチャーキャピタルから資金を得ている場合には注意が必要です。ベンチャーキャピタルは、投資家から資金を集める時に、利益がいくら見込めるか調査します。
それによって、学生起業した企業の価値が決まります。しかしこの時、最初から高い企業価値をつけられてしまうと、それ以上の収益を期待されてしまいます。
例えば、学生起業の会社に5億円の価値を見込まれたとしましょう。その場合、もし他の会社が5億円で買収したいと申し出ても、投資した人たちは収益が得られないので反対されてしまうのです。
すると、会社の売却という手段が取れず、IPOでイグジットをするしかなくなってしまうのです。このようになると無理やりIPOをしなければならなくなり、学生起業でも大変な思いをする結果となります。
ベンチャーキャピタルからの投資を受けていると、ファンドからの期限や結果などが生じて、学生起業には大きな負担となる場合があることを覚えておきましょう。
M&A
M&Aとは、会社を売買すること全般を指します。会社を売却できると利益が出るので、IPOと並ぶイグジットの手法になります。
IPOほどの利益は見込めませんが、株式譲渡を始め、売却方法にバリエーションがあるのが利点です。会社を完全に売却してしまうことはもちろん、同業種系の企業とM&Aを行い、大手企業の傘下になることで資金を増やすこともできます。
学生起業家となりバリュエーションによって企業価値が決まるということを念頭におき、学生起業のイグジットとして、最終的にIPOだけでなくM&Aを選択できる道も残しておくことが大切になるのでしょう。
まとめ
近年、学生起業に注目が集まり、大学在学中に起業したいと考える学生が増えています。雇われるだけではなく、自分自身が企業の代表となり、やりたいことを仕事にしていくという考え方を持つのは良いことです。
学生起業の事業に出資を受けている場合は、収益を得るために地道な作業を続けなければなりません。
学生起業をする時は、しっかりとしたビジョンを持ち、一時的な思いつきで成功するものではないことを覚えておきましょう。
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。