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2019年6月13日公開
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学習塾の事業承継とは?課題や事例、注意点を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

学習塾はその性質上、廃業すると地域や顧客への影響が大きい事業です。そのため事業承継を成功させることは経営者にとって、とても重要な課題だといえるでしょう。

目次
  1. 多様化する事業承継
  2. 学習塾の事業承継とは
  3. 学習塾の事業承継課題
  4. 学習塾の事業承継の注意点
  5. 学習塾の事業承継はM&A仲介会社に相談
  6. 学習塾の事業承継事例
  7. まとめ

多様化する事業承継

事業承継は経営者の引退に際して、会社の存続を左右する重要な場面です。しかし、昨今は中小企業を中心に後継者不在の問題が多発しており、従来の「後継者に会社を譲る」という事業承継ができなくなるケースが増加しています。そのため、現在は事業承継のやり方が多様化されるようになります。
今回は学習塾の事業承継についてお伝えしていきます。

学習塾の事業承継とは

学習塾の事業承継とはどのようなものでしょうか?
学習塾は大手が全国に向けた事業展開を行っている一方、地方レベルで事業展開をしている中小規模、個人経営の零細規模など様々な規模のものがあります。現在M&Aの普及やフランチャイズによる学習塾経営もあり、業界再編によって業界内では大手の寡占化が進んでいますが、中小規模・零細規模の存在意義は失われたわけではありません。
学習塾はただ子供達が勉強を学ぶ場ではなく、地域の人々がコミュニケーションを行うコミュニティとしての一面もあります。そのため、その地域の学習塾が失われることは子供達のみならず、地域にも影響を及ぼすことが考えられます。もしその地域が学校以外の教育インフラの整っていない教育過疎地であれば、学習塾の存在は貴重ですし、それが無くなるだけでも重大な損失が生まれてしまうでしょう。
そんな状況を鑑みると、学習塾が存続することはとても意義深いものだと考えられます。ただ、学習塾の存続を占う事業承継は決して簡単なものではありません。昨今は中小企業や零細企業を中心に経営者の高齢化に対して後継者不在が問題化しており、従来の事業承継ができなくなるケースが増えています。家族・親族に後継者を見出せず、事業承継ができなくなった結果、廃業してしまうケースは少なくありません。また、事業承継が無事できそうだったとしても、学習塾業界の動向を踏まえ、経営者は適切なかじ取りをする必要があります。
元々学習塾業界は集団指導がメインでしたが、昨今は個別指導へのニーズが高まっており、加えてデジタル教育やEラーニングなどといった様々な指導方法、ノウハウ、システムが取り入れられています。そのため学習塾業界は多様化が進んでおり、これまで通りの教育方法では顧客のニーズに応えられない可能性が出てきています。
さらに学習塾業界が見過ごせない問題が少子化です。子供の学習支援をすることが業務である以上、学習塾にとって子供の数は市場規模を左右するといっても過言ではありません。だからその子供が減っていることは非常に致命的な事態だといえるでしょう。
このような状況もあって学習塾業界ではシェアの激しい奪い合いが発生しており、競争が激化しています。業界再編による大手の寡占化が進んでいるのもこの状況の影響によるものです。そのため、学習塾を事業承継する際は経営者がこの業界でいかに生き残っていくか、その目星をつけたうえで後継者に方針を呈示する必要があります。

学習塾の事業承継課題

学習塾の事業承継にはどんな課題があるのでしょうか?

事業承継の手法の選別

これは学習塾に限らず、あらゆる業界・業種の事業承継にいえることですが、事業承継の手法は注意深く選別するべきです。
冒頭でお伝えしたように、事業承継の手法は多様化しており、従来の家族・親族の中から後継者を選定する事業承継が唯一の手法ではありません。従業員や社外の人材から後継者を選定する「親族外事業承継」やM&Aによる事業承継など、様々な手法の中から経営者は選択する必要があります。適正者がおらず、後継者が選定できなかったとしても事業承継ができるようになっているため、今の時代は以前より事業承継がやりやすくなっているといえます。
しかし、いずれの手法も一長一短であり、会社の内情に合わせて使う必要があります。また、事業承継は時間がかかることも考慮しておく必要があります。後継者を選定する事業承継であれば長ければ10年、比較的短期間できるM&Aによる事業承継でも1年半はかかることがあります。そのため経営者の高齢化が進んでいると、事業承継を完遂する体力がなくなっている可能性は低くありません。もし途中で経営者がダウンしてしまうと、理想の事業承継が実現できなくなってしまう恐れもあります。
だからいずれの手法を選ぶにせよ、なるべく早い段階で手を付けるべきです。

新たなノウハウの導入

事業承継を機に新たなノウハウの導入を考える学習塾も多いです。
さきほどもお伝えしたように、昨今は学習塾が多様化しており、ただ学習支援を行ううえでも様々なやり方があります。ただ、「集団指導から個別指導に変更する」、「デジタル教育を導入する」などといったものは業態を大規模に変える可能性もあり、簡単にできるものではありません。またデジタル教育やEラーニングのようなシステムはノウハウに加えて正確にそれらを扱える技量を持つ人材が必要になります。そのため、既存の人材だけでは対応できないことも珍しくありません。
新たなノウハウを導入するうえで事業承継を行うのであれば、事業承継M&Aがうってつけです。事業承継M&Aは成功すれば新たなノウハウが導入できるだけでなく、買い手の資本の傘下に入れるため財務基盤の強化も可能になりますし、認知度が高いブランドを扱える可能性も出てきます。もし前向きに学習塾を発展させたいのであれば、事業承継M&Aも有効益な手段だといえるでしょう。

学習塾の事業承継の注意点

学習塾の事業承継にはどんな注意点があるのでしょうか?学習塾の事業承継は以下二点の注意点があります。

生徒や保護者の心証に注意

学習塾が事業承継、とりわけ事業承継M&Aを行う場合は生徒や保護者の心証に注意しておきましょう。
いずれの手法にせよ、事業承継を行えば経営者が変わることであり、顧客である生徒や保護者の立場では不安に覚えることもあり得ます。事業承継をきっかけに、これまで授業を受けてきた環境や授業の方式、料金が変わることになるようなイメージを持つことは避けられないでしょう。そのため事業承継の際には生徒や保護者の心証に注意を払い、不安な印象を与えないようにしておくことが重要です。
とりわけ事業承継M&Aは買い手となる会社が経営の主体になるため、学習塾が潰れてしまうというイメージを与えてしまう恐れがあります。事業承継M&Aを行う際は契約が締結されるまで徹底的に情報を秘匿し、公表できる段階に入ったら生徒や保護者向けに丁寧に説明するようにしましょう。

講師の数の維持

事業承継を行う際、講師の数の維持は配慮しておかなければなりません。学習塾はその業態の都合上、講師は数・質ともに非常に重要なファクターになります。講師の数が減ったり、質が低下するような事態になれば事業に支障をきたすことになるでしょう。
さきほどもお伝えしたように、事業承継はそれをきっかけに学習塾全体の雰囲気や方針が変わってしまうことがあり得るため、講師が事業承継後の環境になじめなければやめてしまう可能性が出てきます。また事業承継M&Aを行った際も買い手のやり方やM&Aそれ自体に反発されることになれば、離職してしまう恐れもあるでしょう。
このような事態を避けるには、生徒や保護者に向けて行うのと同様に、ちゃんと事業承継後の学習塾の雰囲気や方針について説明をすることが必要になります。後継者に事業承継を行うのであれば後継者との信頼関係を構築させる、M&Aで事業承継を行うならちゃんと説得材料を用意するなど、きめ細やかな配慮を考慮しておくようにしましょう。

学習塾の事業承継はM&A仲介会社に相談

学習塾の事業承継を行う際にはM&A仲介会社に相談するようにしましょう。「後継者に事業承継する」か、「M&Aで事業承継を行う」かによって、M&A仲介会社からは下記のようなサポートを受けられる可能性があります。

後継者に事業承継する場合

経営者が後継者に事業承継を行うのであれば、M&A仲介会社や経営コンサルティング会社などに相談するようにしましょう。
事業承継は重要であると同時に、非常に複雑なプロセスが必要となるものです。後継者の選定から育成、事業や資産などの承継の手続きなど、事業承継の全てのプロセスを完了させるとなると5年~10年程度の時間がかかることもあります。そのため事業承継においては経営者の計画性が非常に重要であり、また理想的な事業承継を実現させるうえでも、それぞれのプロセスの内実をどうするかきめ細かく検討しなければなりません。
そんな事業承継を円滑に進めるには、やはり専門家への相談は必要不可欠でしょう。事業承継の相談先となるM&A仲介会や経営コンサルティング会社は様々な会社を見てきた経験があるため、事業承継を円滑に進めるうえで有益なアドバイスを提供してくれます。また、税務や財務など、より専門的な知識に基づいたアドバイスを受けたければ税理士事務所や会計士事務所など相談するのも良いでしょう。これらのような業者も最近は事業承継コンサルティングを行っているため、経営者にとっての心強い味方になってくれます。

M&Aで事業承継をする場合

事業承継M&Aを行うのであれば、それこそM&A仲介会社のようにM&Aを扱っている専門家に相談することがおすすめです。
一口にM&Aといっても、そのスキームは多種多様であり、必要なコストや手続きもバラバラであるため、会社の内情に合わせて上手く使い分ける必要があります。正直、それらを全て網羅して行うのは簡単ではなく、経営者だけではすぐに限界を迎えてしまうでしょう。しかし、M&A仲介会社であれば専門的な知識や豊富な経験を交えつつ、ちゃんとクライアントの立場に立ってM&Aを成功に導いてくれます。
ただ、M&A仲介会社というと「中小企業や零細企業の依頼は受け付けてくれない」というイメージがあるかもしれません。しかし、最近は中小企業や零細企業のM&Aも増加しており、それもあって規模の小さいM&Aでも積極的に請け負ってくれるM&A仲介会社も増えています。加えて学習塾のM&Aに特化したM&A仲介会社もあるため、業界の動向や事情に精通したプロフェッショナルが味方になってくれる可能性もあるでしょう。
さきほどお伝えしたように学習塾業界は少子化によるシェアの奪い合いなど、競争がかなり激しい業界であるため、事業承継M&Aを行うのであれば、将来的な生き残りを見据え、このようなプロフェッショナルの力を借りておくことがおすすめです。

学習塾の事業承継事例

ここでは学習塾の事業承継の事例についてお伝えします。

学習塾Aの場合

事例

地方で小学生から高校生までの学習支援を行っている学習塾Aは経営者の高齢化により、事業承継が喫緊の課題となっていた。だが経営者には子供がいなかったため、後継者として従業員の一人を選定。5年かけて彼を育成し、他の従業員や取引先と信頼関係を構築させたうえで事業承継を行った。

解説

これは昨今増えている親族外承継を行った事例です。
親族外承継は経営者が家族・親族に事業承継を行えなかった場合に活用でき得る手法であり、業務を知り尽くしている従業員を後継者に据えるため、比較的育成に手間がかからないというメリットがあります。ただ、従業員が後継者だと顧客や取引先から納得されにくいリスクもあるため、後継者が信頼を得られるように入念な下準備に取り組む必要があります。

学習塾Bの場合

事例

学習塾Bは都内で学習塾を三店舗経営していたが、経営不振に陥っていため、経営者が引退と同時にM&Aで他の学習塾に経営を委託しようと考えていた。経営者は事業承継M&Aを行い、全国に事業展開をしている大手の学習塾に買収。経営を委託すると同時に、買い手の資本の傘下に入ることで経営状態を立て直した。

解説

これは事業承継M&Aの典型例ともいえる事例です。基本的に学習塾の事業承継M&Aは、更なる事業展開を考えている大手の学習塾が買い手となるケースが多いですが、中には学習塾業界への進出を考えている異業種の会社が買い手となる場合があります。

まとめ

学習塾はその性質上、廃業すると地域や顧客への影響が大きい事業です。そのため事業承継を成功させることは経営者にとって、とても重要な課題だといえるでしょう。
ただ、後継者に事業承継を行うにせよ、事業承継M&Aを行うにせよ、生徒や保護者の心証、講師への影響は配慮しておくことがポイントです。

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