2020年2月27日更新業種別M&A

建築資材卸事業のM&Aの現状と動向とは?成功・失敗事例もご紹介!

建築物の需要増加に伴い、建築資材の需要も増え、建築資材卸事業の重要性もますます高まっています。建築資材卸事業でM&Aを考えている場合、こうしたM&A事例や業界動向、そして建築業界全体の動向などを総合的に判断し、分析を進めていくことが大切です。

目次
  1. 建築資材卸事業のM&A
  2. 建築資材卸事業の特徴
  3. 建築資材卸事業の現状と業界動向
  4. 建築資材卸事業とM&Aの関係
  5. 建築資材卸事業のM&Aの相場と費用
  6. 建築資材卸事業の買収とは?買う・買いたい場合
  7. 建築資材卸事業の売却とは?売る・売りたい場合
  8. 建築資材卸事業のM&Aの成功・失敗事例
  9. まとめ
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建築資材卸のM&A・事業承継

建築資材卸事業のM&A

近年、さまざまな業界で事業の強化などを目的にM&Aを検討する企業が増えています。これは建築業界でも例外ではなく、事業の強化・拡大、事業エリアの拡大、人材の確保などを目的にM&Aを行う企業が見られます。また、建築業界のうち建築資材卸事業を展開する企業のM&A事例もあります。

建築資材は建築物を建てるために必要な資材であり、建築の需要増加に合わせて建築資材の需要もますます伸びています。こうした需要増加の動向の中、それぞれの事業の強化や事業エリアの拡大などを目的にM&Aを検討するケースも増えているのです。

以下、このような建築資材卸事業におけるM&Aについて、業界の特徴・動向なども踏まえてご紹介していきます。

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建築資材卸事業の特徴

建築資材卸事業とは、「建築資材」の卸事業のことで、メーカーから資材を仕入れて企業に販売する事業です。建築資材は建物の構造材や仕上げ材となる以上、建物の需要が増加すれば必然的に建築資材の需要も増加することになります。建築資材の需要増加に伴い、建築資材卸事業を手がける会社のニーズも高まります。

ちなみに建築資材とは、建築物を建てるための資材のことです。建材、建築材料などと呼ばれることもあります。また、建築資材は「構造材」と「仕上げ材」に分類することができ、構造材は建物の骨組みとなる材料のことで、柱、梁などが代表例です。

仕上げ材は建物の内外装に使用する材料を指し、「内装材」と「外装材」に分けることができます。内装材は、壁や天井、床に使用する材料のことで、壁クロス、塗装材、フローリングなどの仕上げ材や、それらの下地材のことをさします。外装材は、建物の外部を装飾する材料のことをいい、タイル、サイディング、レンガ、屋根瓦などが挙げられます。

建築資材卸事業の現状と業界動向

ここでは建築資材卸事業の業界動向について、建築業界全体の特徴・現状・動向、そして今後の動きも踏まえてお伝えしていきます。

①建築業界の特徴・動向

2020年の東京オリンピック開催に向け、建築物の需要はますます増加傾向にあります。オリンピックで行われる競技は幅広く、さまざまな競技施設が必要となるほか、多くの観戦客の宿泊施設も必要です。もちろん既存の競技施設を活用するケースもありますが、新設される競技場もあります。

また、外国人観光客の増加も踏まえると、宿泊施設についてはこれまで以上に増やさなければなりません。宿泊施設の新設だけでなく、既存の宿泊施設の増改築も進める必要があるでしょう。

さらに、東京オリンピックの観戦に加え、日本を観光しようとする外国人観光客も多くなります。そのため、宿泊施設に加えて観光客増加を見込んだ商業施設の新設や整備なども進むでしょう。また、鉄道や道路などのインフラ整備ももちろん必要です。

東京オリンピックの開催は建築業界に大きな影響を及ぼし、需要の増加を引き起こしています。一方で、需要増加に伴い、人材不足もしばしば問題となります。そのため、効率的な人材確保も急務となっています。

②建築資材卸事業の現状と今後の動向

建築の需要増加によって建築資材の需要が増加するため、建築資材卸事業の重要性もますます大きなものとなります。一方で、建築資材卸事業を行う会社が人材不足に陥る可能性もあります。建築業界全体で人材不足がさらに進むおそれもありますが、建築資材卸事業においても例外ではありません。

効率的に優秀な人材を確保し、需要の増加に対応する必要があります。また先ほどもご紹介したように、建築資材といってもその種類は多種多様です。建築資材に対する需要が高まっている今、できるだけ多くの建築資材を扱うほうがいろいろなニーズに対応できるでしょう。

もちろん、特定の建築資材に大きな強みがあり、それが十分な業績につながっていれば、無理に扱う商品の幅を広げる必要はないと言えます。しかし多様化するニーズに対応したい場合は、やはり幅広い建築資材を扱うに越したことはありません。

そのため、建築資材卸事業を行う会社同士がM&Aを行い、事業の幅を広げるといったケースが今後増える可能性もあります。

建築資材卸事業とM&Aの関係

建築資材卸のM&A・事業承継
建築資材卸のM&A・事業承継

ここまでご紹介した建築資材卸事業の特徴・動向とM&Aの関係を整理し、M&Aによってどのように問題解決を図ることができるのか、建築資材卸事業とM&Aの関係についてお伝えしていきます。

①事業の幅を広げるためのM&A

建築資材の需要増加に伴い、より幅広いニーズに対応する重要性も高まっています。特定の建築資材に強みを持ち、業界で確固たる地位を築いているようなケースは別としても、ニーズの多様化に対応するためには幅広い建築資材を扱っていたほうが有利です。

また、こうしたニーズに対応できないと、競争力の低下につながる可能性もあります。そこで、建築資材卸事業を行う会社同士がM&Aを行い、双方の強みやサービス体制を活かして事業の幅を広げ、多様化するニーズに対応するなどのケースが考えられます。

例えば、外装材に強みのある会社が、内装材分野の強化も行いたいと考えているとします。そこで、内装材に強みのある会社を買収し、傘下に迎えることができれば、グループ事業として内装材分野の事業が強化されます。これはあくまでシンプルな例ですが、同業者同士のM&Aは、同じ業界内で事業の幅を拡大するための効率的な方法となります。

②関連事業も含めたM&A

後ほどM&A事例として詳しくご紹介しますが、建築資材卸事業に関するM&Aでは住宅設備機器などを扱う会社が当事者となるケースも見られます。このように、関連事業も含めたM&A事例もあり、今後はこうしたM&Aがさらに加速する可能性もあります。

他の事業とともに建築資材卸事業も手がける会社が、建築資材の需要増加を見込み、自社の建築資材卸事業を強化するために同じく建築資材卸事業を行う会社を買収するというような多様なケースが想定されます。

③経営上の問題を解決するためのM&A

近年、特に中小企業の中で、経営上の問題を解決するためにM&Aによる売却を検討するケースが増えています。建築資材卸事業を手がける中小企業の場合も、M&Aによって経営上の問題の解決を目指すケースが増える可能性があります。

中小企業の場合、大手企業と比べるとどうしても経営は不安定になりやすいです。そこで、資金力のある企業に売却し、経営基盤を安定化させるといったケースも見られます。

また、後継者がなかなか見つからないというケースもあります。この場合にも、自社を売却して他社に経営を任せることができれば、事業は継続され、後継者不足問題も解決します。このように、経営上の問題を解決するための手法としてM&Aは大きな効果があるのです。

もし事業承継やM&Aを検討されている場合や後継者がいなくてお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A仲介会社であるM&A総合研究所には専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを活かしてM&Aをサポートいたします。

M&A取引は交渉から成立まで半年から1年程度かかりますが、M&A総合研究所は早いクロージングを目指し、平均3ヶ月でクロージングを行います。初回の無料相談後も一切費用が発生しない完全成功報酬制で、M&A業務をお引き受けします。

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建築資材卸事業のM&Aの相場と費用

M&Aを行う会社の規模は、大手企業から中小企業まで様々です。近年M&Aがますます活発になり、事例が多様化していることもあり、同じ業界内でもM&Aの規模は多岐に渡ります。これは建築業界も例外ではありません。

また、建築資材卸事業に関するM&A事例でも、大手企業から中小企業までいろいろな規模の会社が登場します。このような状況を踏まえると、建築資材卸事業のM&Aの相場や費用について一概に判断することは難しいと言えます。

ただし、相場・費用を考えずにM&Aを進めるわけにはいきません。「思っていたよりもかなり高額の費用がかかってしまった」という事態になりかねないからです。そのため、漠然としたイメージで費用を考えるのではなく、自社の状況と似たM&A事例を徹底的に分析し、取得総額などの情報を集め、相場・費用の目安をつけることが大切です。

また、できるだけ多くの事例を調べ、M&Aの目的、M&Aの当事者となる会社の規模、対象となる事業の内容、会社の業績、従業員の数、そしてM&Aのスキームなど、事例ごとに総合的に判断しましょう。

より正確な相場・費用の情報を入手するためには、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家に相談することも重要です。建築業界や建築資材卸事業に詳しい専門家であれば、業界動向・M&A動向を踏まえて信ぴょう性のある情報を提供してくれます。

様々な専門知識を必要とすることが多いM&Aなので、もしM&Aをお考えの場合は専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、多くのM&Aを成約に導いた実績があるM&A総合研究所にぜひご相談ください。

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建築資材卸事業の買収とは?買う・買いたい場合

建築資材卸事業を行う会社を買収するケースには、同じく建築資材卸事業を手がける会社が事業の強化・拡大などを目的に買収を行うケースや、異業種の企業が新規参入を目的に買収を行うケースなどがあります。同業者同士のM&Aであれば、事業の強化・拡大、事業エリアの拡大などを通じ、競争力の強化につなげることも可能です。

建築資材卸事業の中で新しく強化したい分野があれば、その分野に強みがある同業他社を買収することで、グループ事業として事業の強化・拡大を図れます。また、新規参入の場合は、自社だけで一から建築資材卸事業を開始するより、建築資材卸事業を展開する会社を買収することで、比較的短期間で新規参入を実現できます。

しかしいずれの場合も、ただ建築資材卸事業を行う会社を買収すれば良いわけではありません。自社が行う買収の目的を踏まえてシナジー効果が創出されるような対象企業を見つけ、買収を検討する必要があります。

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建築資材卸事業の売却とは?売る・売りたい場合

建築資材卸事業を行う会社が売却を考える場合、後継者不足問題の解決や経営基盤の安定化などを目的としたケースなどが考えられます。もちろん同業者同士のM&Aとして、事業のさらなる発展を目的としたケースもあります。

しかしどのような場合でも、ただ買ってもらえれば良いというのものではありません。売却して経営を任せる以上、買い手の事業内容や業績などを踏まえ、安心して経営を任せられるかどうかを慎重に判断することが大切です。

また、他社が買い手に名乗り出てくれるためには、自社の事業内容や魅力・強みを明確に示す必要があります。建築資材卸事業の買収を真剣に考えている買い手は、既存の建築資材卸事業を強化したい場合や新しく建築資材卸事業を開始したい場合、具体的にどの分野の事業を買収したいのか目的がはっきりしています。

その目的に沿って、買い手が求める建築資材卸事業を行っている売り手を探しますが、そこで売り手の事業内容が具体的にわからなければ、買い手に名乗り出てくれることはないでしょう。

せっかく売り手の事業が買い手のニーズとマッチする可能性があっても、肝心の売り手が事業内容を曖昧に示していると、M&Aの成立は難しくなります。こうした事態を防ぐためにも、売り手となる自社の事業内容や魅力・強みを今一度整理し、買い手側に示すことが大切です。

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建築資材卸売業の売却額とは?売却の注意点や価額のあげ方を解説

建築資材卸事業のM&Aの成功・失敗事例

ここでは、建築資材卸事業に関する実際のM&A事例についてお伝えしていきます。近年の事例が多いということもあり、現時点ではっきりと成功事例・失敗事例に区別することは難しいとも言えます。最近の事例の場合、M&Aによるシナジー効果が創出されたのかどうか、今後数年の業績の動向も踏まえて判断する必要があるでしょう。

業界のM&A動向をおさえておくために、代表的なM&A事例について知っておくことはメリットになります。各事例の目的やM&Aに至った経緯など、分析を進めてみてください。

①キムラがテクノ興国を子会社化

2018年3月、住宅資材販売などを手がける住宅資材総合商社のキムラは、住宅用足場のレンタル事業などを展開するテクノ興国を子会社化しました。テクノ興国は2019年2月、「株式会社キムラリース帯広営業所」として新体制でスタートしています。

キムラは、住宅資材を中心とした卸売、不動産賃貸・販売のほか、子会社によるホームセンター経営、建築足場レンタル、ガラス・サッシ・建具工事と施工などの事業を展開し、建築資材販売の北海道内大手として実績を誇ります。

テクノ興国は一側足場の施工、資材販売、仮設トイレレンタルなどの事業を行い、帯広や十勝地区を中心とした住宅用足場、仮設材の施工サービスやレンタルにおいて事業基盤を築いています。

キムラはテクノ興国を子会社化したことで、帯広市を中心とした十勝地区で、より密着した足場レンタルサービスとスピードアップを図り、営業基盤の拡大につなげるとしています。

②OCHIホールディングスが子会社を通じて丸滝を買収

2017年12月、建築資材や住宅設備機器の卸売を行うOCHIホールディングスは、同業の丸滝の発行済株式の全てを連結子会社である越智産業が取得する形で、丸滝をグループ会社とすることを発表しました。OCHIホールディングスは建材事業、環境アメニティ事業、加工事業、その他事業を柱としていますが、現在はこの建材事業のグループ会社に丸滝が含まれています。

OCHIホールディングスの主な事業となる建材・住宅設備機器の卸売は、西日本地区で売上高1位を誇っています。事業エリアの拡大や、建築工事といった隣接分野の強化などを成長戦略として掲げており、丸滝のグループ会社化もこうした背景の中で行われました。

丸滝は、建材・住宅設備機器の卸売や建築工事の請負を事業内容としています。特に、内装工事を中心とした建築分野で丸滝は確かなノウハウ・技術力を持っています。

この丸滝をグループ会社化することで、OCHIホールディングスは丸滝を中核として甲信越地区における事業展開を進め、さらには双方の技術・ノウハウを活かして事業ポートフォリオの拡充などを図る形となっています。

③サンゲツによるGoodrich Global Holdings Pte. Ltd.の買収

2017年12月、インテリア商社大手のサンゲツは、シンガポールにおける内装材料販売会社のGoodrich Global Holdings Pte. Ltd.の過半数以上の株式を取得し、買収することを発表しました。

サンゲツはインテリアの専門商社であり、壁紙、床材、カーテン、椅子生地といったトータルインテリア商品の開発・販売を行っています。サンゲツは、多様な商品や高い専門性などを持つ企業グループの構築を目標に掲げており、特に内装材販売ビジネスの地理的拡大を重要な課題としています。

シンガポールを本社とするGoodrich社は、東南アジアを中心に6ヵ国で12の事務所を展開しており、壁紙・ファブリック・カーペットといったインテリア商材を扱い、東南アジアの内装材料販売市場において最大規模のシェアを誇る会社です。

Goodrich社を買収することで、サンゲツは従来の市場に加えて東南アジアを含めた販売ネットワークの拡大、グループ全体の企業価値向上に貢献するとしています。サンゲツはもともと東南アジアを重要地区として捉えており、この買収によって様々なシナジー効果の創出のもと、東南アジア市場へ進出した形となりました。

④サンワカンパニーが連結子会社であるサンワカンパニーPLUSを吸収合併

2017年2月、建材・建築資材の通販を手掛ける1979年創業のサンワカンパニーは、連結子会社であるサンワカンパニーPLUSを吸収合併することを発表しました。サンワカンパニーを存続会社とした吸収合併方式です。これによって、サンワカンパニーPLUSは解散となります。

サンワカンパニーは、建築資材の輸入・販売、住宅設備の企画開発・販売を手がけています。サンワカンパニーPLUSはサンワカンパニーの100%子会社として設立され、設計・施工サービスの提供が目的として掲げられていました。

サンワカンパニーは、経営資源の相互活用による経営の効率化、意思決定の迅速化を図ることを目的としてサンワカンパニーPLUSを吸収合併する形となりました。

まとめ

2020年開催の東京オリンピックなどの要因もあり、建築業界は比較的堅調に推移しています。建築物の需要増加に伴い、建築資材の需要も増えており、建築資材卸事業の重要性もますます高まっています。

こうした状況の中、多様なニーズに対応するため、事業の強化・拡大などを目的にM&Aを検討する企業も見られ、同業者同士によるM&Aのほか関連事業も含めたM&A事例も見られます。

また、建築資材卸事業を行う中小企業が抱える経営上の問題も、M&Aによって解決に導くことが可能です。建築資材卸事業でM&Aを考えている場合、こうしたM&A事例や業界動向、そして建築業界全体の動向などを総合的に判断し、分析を進めていくことが大切です。

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