2022年6月6日更新業種別M&A

水産加工・卸のM&A・事業承継事例11選!動向、相場価格、積極買収企業も紹介【2021年最新】

近年、水産加工・卸会社のM&A・事業承継の成約件数は増加しています。この記事では、水産加工・卸会社のM&Aや事業承継に関して、2021年の最新の内容も含めて紹介します。また、水産加工・卸業界で積極的に買収を行っている企業も紹介します。

目次
  1. 水産加工・卸会社のM&A・事業承継
  2. 水産加工・卸業界は再編によりM&A・事業承継が増える可能性
  3. 水産加工・卸会社がM&A・事業承継する理由
  4. 水産加工・卸会社のM&A・事業承継の価格相場
  5. 水産加工・卸会社を積極的に買収する企業
  6. 水産加工・卸会社のM&A・事業承継を成功させるポイント
  7. 水産加工・卸会社のM&A・事業承継の際におすすめの仲介会社
  8. 水産加工・卸会社のM&A・事業承継まとめ
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水産加工・卸会社のM&A・事業承継

水産加工・卸会社のM&A・事業承継

近年、中小企業を中心にM&A事業承継の成約件数が増加しています。水産加工・卸会社もM&Aや事業承継の成約件数が増加しています。この記事では、水産加工・卸会社のM&A・事業承継の事例に関する情報をまとめました。

水産加工・卸会社とは

水産加工とは、水産食品製造のため水産動植物を利用・加工することと定義されており、これらに関する事業を行っている会社が水産加工・卸会社です。ここには、水産物を原料とする飼肥料や医薬品、工用品などの製造も含める場合もあります。

M&Aとは

M&AとはMerger and Acquisitionの略で、「合併買収」を意味する言葉であり、株式譲渡事業譲渡・合併などを総称した言葉です。企業は事業基盤強化や新規事業への進出などを目的にM&Aを行いますが、M&Aには多額の資金が必要であるうえ、成功率は約20%ともいわれるほど大きなリスクが伴います。

M&Aを成功させるためには、業界の情報を熟知したうえで、M&Aの成功ポイントを把握しておく必要があります。

事業承継とは

事業承継とは、経営者が行っている事業を後継者や企業に引き継ぐことをいいます。事業承継の方法は、引き継ぐ人(法人)によって、親族内事業承継・親族外事業承継・M&Aによる事業承継の3種類に分けられます。

親族内事業承継

親族内事業承継とは、経営者の親族が事業を引き継ぐことです。事業規模が小さい企業ほど、親族内事業承継の割合が高いです。かつては家業として親族が事業を引き継ぐケースが当たり前でしたが、現代は職業選択が自由になっており、親族の中で積極的に事業を引き継いでくれる人が減っています。

また、近年は将来の先行きが不透明であり、経営者も積極的に親族に事業承継を実施しない傾向にあり、親族内事業承継の件数が年々減少しています。

親族外事業承継

親族外事業承継とは、従業員や役員など親族以外を後継者とする方法です。親族内事業承継と比べた時のメリットは、優秀な人材が後継者に据えられることですが、親族外事業承継の件数も年々減少しています。

理由は将来の不透明性などにあり、事業承継に積極的な従業員がいない点が挙げられます。また、後継者は会社の資産などを買い取るために金融機関などから融資を受ける必要があり、これが大きな負担になる点も原因のひとつです。

M&Aによる事業承継

年々増加しているのは、M&Aによる事業承継です。経営者自身が直接後継者を探す必要はなく、仲介会社や金融機関などに依頼して、間接的に後継者を探す方法です。M&Aによる事業承継では、後継者を個人に限らず法人に据えることもでき、短期間で後継者問題を解決できる点に最大のメリットがあります。

親族内事業承継や親族外事業承継では、後継者育成期間も必要であるために5年程度の期間が必要とされる場合もありますが、M&Aによる事業承継では平均して半年から1年程度でクロージングが可能です。

水産加工・卸業界は再編によりM&A・事業承継が増える可能性

水産加工・卸業界は再編によりM&A・事業承継が増える可能性

水産加工・卸業界は再編によりM&A・事業承継が増えると考えられています。ここではその理由について以下の3点を解説します。

  1. 食生活の変化による収益が減少していること
  2. 事務所数が年々減少していること
  3. 多くの水産加工・卸会社が赤字経営であること

①食生活の変化による収益減

1つ目の理由は日本の食生活の変化による収益の減少です。日本人の食生活は、魚介類中心から肉類中心へと変化しており、水産加工・卸業界の収益が減少すると見込まれるため、業界再編が進むと考えられます。

②事務所数は年々減少

2つ目の理由は、事務所の数が年々減少しているからです。水産庁のデータによると、水産物卸売市場の数は年々減少しています。これに伴い、水産加工を行う事業所も年々減っています。水産物の国内需要が減少して事業所数が減れば、その企業の価値も低下します。

このような背景から、企業価値が低下しつつあるものの、技術力や強みのある中小企業を積極的に買収されており、水産加工・卸業界の再編は今後もさらに進んでいくと考えられます。

③多くの水産加工・卸会社が赤字経営

3つ目の理由は、多くの水産加工・卸会社が赤字経営であるためです。多くの経営者は、赤字で経営が苦しくなると、M&Aによる売却を考えるようになります。赤字経営であっても、自社に強みがあればM&Aによる売却・事業承継は可能になるため、経営状態が原因となりM&Aに踏み切るケースも増えています。

水産加工・卸会社がM&A・事業承継する理由

水産加工・卸会社がM&A・事業承継する理由

次は水産加工・卸会社がM&A・事業承継する理由について紹介します。この記事で取り上げるのは、以下の5つです。

  1. 後継者問題を解消するため
  2. 将来に不安あるため
  3. 倒産・廃業を回避するため
  4. 別事業へ転換するため
  5. 譲渡・売却益を獲得するため

①後継者問題の解消

理由の1つ目は、後継者問題を解消するためです。事業承継の方法には3種類ありますが、将来の不透明性や融資額が多くなるなど後継者の負担は大きく、積極的に事業を引き継ぎたいと考えている人がそれほどいません。

そのため、ほとんどの水産加工・卸会社は、後継者が見つからない後継者問題を抱えています。しかし、M&Aによる事業承継であれば、後継者を探す必要はなく、短期間で事業承継を完了できます

②将来性の不安

2つ目の理由は、将来性の不安を解消するためです。水産物の国内流通量は年々減少しており、それに伴い水産物卸売市場の数も減少しています。

これらのデータでもわかるように、水産加工・卸会社の収益性は年々減少すると予想されており、収益性が減少すると企業価値が低下するため、売却益が大きく低下する前にM&Aや事業承継を行うケースも増えています。

③倒産・廃業の回避

3つ目の理由は、倒産や廃業を回避するためです。親族内事業承継・親族外事業承継がうまくいかない場合、倒産か廃業せざるを得ない状況になりかねません。

倒産や廃業するためには資産の整理や廃業届を提出する必要があり、これらには費用が掛かります。しかし、M&Aにより事業承継を行えば、倒産や廃業にかかる費用が不要になるだけでなく、売却・譲渡益を得ることも可能です。

④別事業への転換

4つ目の理由は、別事業へ転換するためです。水産加工・卸会社は、将来的に収益性が低下することが見込まれます。そのため、特に若い経営者を中心に、水産加工・卸の事業を売却し、売却益をもとに新事業を立ち上げる動きが見られます。

⑤.譲渡・売却益の獲得

5つ目の理由は、譲渡・売却益の獲得です。水産加工・卸事業の収益性が年々低下すると見込まれるため、売却時期が遅れると譲渡・売却益の額が減少する可能性があります。そのため、より多くの譲渡・売却益を獲得するため、今のうちにM&Aや事業承継を行おうとする経営者も多く見受けられます

水産加工・卸会社のM&A・事業承継の価格相場

水産加工・卸会社のM&A・事業承継の価格相場

水産加工・卸業のM&A相場には、対象企業および事業における、ブランド力のある商品、輸出入の実績、独自の流通ルートなどの要素が大きく影響を与えると考えられています。

そのほか、水産加工・卸会社のM&A価格を算出する際は、現在の会社資産価値だけでなく、ブランド力・調達力・販売力・収益力などの付加価値を加味して計算を行います。特に水産加工・卸会社では、仕入れ面と販売面でどれほどのシナジー効果を発揮できるというポイントが価格を変動させます。

水産加工・卸会社を積極的に買収する企業

水産加工・卸会社を積極的に買収する企業

続いては水産加工・卸会社を積極的に買収している企業を5社紹介します。

①ヨシムラ・フードHD

ヨシムラ・フードHDは、中小の食品会社を傘下に持つ持株会社です。優良な商品や技術を持ちながら、後継者問題を抱えていたり、資金繰りに困っていたりする中小企業を積極的に買収しています。

ヨシムラ・フードHDは、「子会社各社が持つ強みにより他の子会社の弱みを補填する」ビジネスモデルを構築しているため、水産加工・卸事業の会社に対しても積極的なM&Aを行っています。

②スシローグローバルHD

スシローグローバルHDは、回転ずしチェーン店「あきんどスシロー」などを傘下に持つ持株会社です。回転ずしチェーン店は、安価で安定的に原材料を確保することが必須であり、水産加工・卸会社との関係を強化しておく必要があります。

そこで、スシローグローバルHDは水産加工・卸会社を買収することで、自社内で安価で安定的に原材料を確保しようとしているため、水産加工・卸会社と積極的なM&Aを行っています。

③マルハニチロ

マルハニチロは水産加工分野だけでなく、冷凍食品分野などの事業も行っている日本の大手食品会社です。先の事例で紹介したように、かつてマルハニチロHDとして持株会社制をとっていましたが、現在はマルハニチロ水産を存続会社として6社合併を行い、マルハニチロとなっています。

マルハニチロは、魚の缶詰や練り物など水産加工物の販売を行っており、原料を確保するために多くの企業と協力をしており、関係性をさらに強化するために関連会社を中心に積極的なM&Aを行っています

④日本水産

日本水産は「ニッスイ」ブランドを持っている、日本の大手水産・食品会社であり、原材料を確保するために多くの関連会社を持っています。

日本水産は、今後も原材料の確保や収益性を向上させるため、さらに積極的な買収を行っていくと考えられます

⑤バローHD

バローHDは、東海地方に拠点にスーパーマーケットを展開するバローなどを傘下に持つ持株会社です。バローHDはさまざまな関連会社を持っており、水産物や加工物を安価で安定的に供給するために水産加工・卸会社の買収を行っています。

バローHDは、水産加工・卸会社の買収をさらに積極的に行って、他のスーパーマーケットとの差別化を図ると見られます。

水産加工・卸会社のM&A・事業承継を成功させるポイント

水産加工・卸会社のM&A・事業承継を成功させるポイント

最後に、水産加工・卸会社のM&A・事業承継を成功させるポイントを5つ紹介します。

①自社の強み・アピールポイントを資料にまとめる

1つ目は、自社の技術力・アピールポイントなどを資料としてまとめることです。売り手企業の場合、自社の強みを伝えることで、多額の売却益が得られます。一方、買い手企業の場合、M&A戦略を立てるためには、自社の強み・アピールポイントなどを把握しておく必要があります。

つまり、M&Aの買い手企業であっても売り手企業であっても、M&Aや事業承継を成功させるためには、自社の強みなどをまとめておくことが大切です。

②計画的な譲渡・売却を行う

2つ目のポイントは、計画的な譲渡・売却を行うことです。無計画で行うと、M&A先を決められず、M&Aの期間が長くなってしまう可能性があります。また、月額報酬を請求させる仲介会社を利用した場合、M&Aの期間が長くなると、それだけ多くの費用がかかります

M&Aや事業承継の成功確率を高めるためには、計画を立てて進めることが大切です。

③技術・土地・資産・従業員など引き継げる物を確認

3つ目のポイントは、技術・土地・資産・従業員など、引き継ぐ対象を確認することです。そのためには、事業承継計画書を作成して、引き継げる物をすべてリストアップしておきましょう。

なお、引き継げる物が多いほど売却額は高くなるほか、価値の高い物を引き継ぐ場合にも売却額は高まります。

④M&A・事業承継先はしっかりと選ぶ

4つ目は、M&A・事業承継先をしっかりと選ぶことです。当然ですが、M&A・事業承継先が自社に合っていなければ、失敗する確率が高まります。

しっかりと選ぶためには、希望するM&A先の条件を明確にすることが大切です。条件が漠然としていると、M&A先を吟味できないため、希望条件を明確にしたうえで自社に合った相手先をしっかりと選びましょう。

⑤M&A・事業承継の専門家に相談する

5つ目は、M&A・事業承継の専門家に相談することです。M&Aや事業承継を行うためには、水産加工・卸業界の動向把握、会社法など専門的な知識が必要です。

また、金額を決める際には交渉が必要とされますが、これには豊富な経験が不可欠です。M&Aや事業承継をスムーズに進めるためには、M&A仲介会社などの専門家に相談しましょう。

水産加工・卸会社のM&A・事業承継の際におすすめの仲介会社

水産加工・卸会社のM&A・事業承継の際におすすめの仲介会社

水産加工・卸会社のM&Aや事業承継を成功させるためには、M&Aに関する知識や見解に加えて、水産加工・卸業界に精通していることも必要です。そのため、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けることがベストだといえます。

M&A総合研究所では、M&Aや事業承継・事業継承に関する実績豊富なアドバイザーによるフルサポートを行っています。また、料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。

無料相談は随時お受けしていますので、水産加工・卸会社のM&Aや事業承継をご検討の方は、どうぞお気軽にご連絡ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

水産加工・卸会社のM&A・事業承継まとめ

水産加工・卸会社のM&A・事業承継まとめ

今回は、水産加工・卸会社のM&Aや事業承継を解説しました。大手企業は積極的な買収を、中小企業は事業の売却を行うといった構図が、水産加工・卸業界でははっきりと表れています。

M&Aや事業承継に成功するためには、このような水産加工・卸業界の動向を把握しておくことが大切です。

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