2019年12月10日更新会社・事業を売る

相対取引とは?メリット・デメリットや市場取引の違いを解説

株式やFX取引で用いられる「相対取引」には、自由に取引価格を決定できるなどのメリットがあり、通常の市場取引とはいくつかの異なる点があります。この記事では、相対取引について、わかりやすくご説明します。

目次
  1. 相対取引とは?
  2. 相対取引と市場取引の違い
  3. 相対取引のメリットとデメリット
  4. 株式の相対取引を行う方法
  5. 株式の相対取引における価格
  6. 株式の相対取引における税金
  7. まとめ
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相対取引とは?

株式や外貨取引、仮想通貨でも相対取引という用語を見かけます。通常、株式や外貨を取引する場合、取引所を通じて売買します。

一方、非上場の株式を売買する場合、取引所を通さずに取引を行います。このように、市場を介さずに当事者同士で売買する方法を「相対取引」と呼びます。取引相手と1対1で取引する点が特徴で、以下のような取引内容を当事者同士で決定する方法です。

  • 価格
  • 数量
  • 決算方法

「相対売買」や、「OTC(Over The Counter)」と言われることもあります。例えば、銀行と顧客の取引や、不動産業者と顧客の取引などが該当します。取引所を介して取引する形態が普通に思えますが、むしろ相対取引が売買取引の基本となります。

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相対取引と市場取引の違い

「相対取引」と対になる概念に、「市場取引」があります。ここでは、相対取引と市場取引の違いを見ていきましょう。

市場取引とは

市場取引とは、市場において不特定多数で取引する方法です。株式であれば、証券取引所を介して、買いたい人と売りたい人が多数集まった上で市場取引が実行されます。

一般の投資家は証券取引所に参加できないので、投資家が証券会社に「売り」や「買い」の注文を行い、証券会社が代わりに取引を実行しています。

相対取引と市場取引の違い

相対取引と市場取引の間には、いくつかの違いがあります。主な違いは2つです。

  1. 価格決定の仕組み
  2. 各取引方法が取り扱う資産
では、具体的にどのように違うのか、見ていきましょう。

違い①価格決定の仕組み

最も大きな違いは、「価格決定の仕組み」です。

  • 相対取引:当事者同士で価格を決定
  • 市場取引:需要と供給のバランスにより価格が自動的に決定

市場取引では、買いたい人が多くなるほど価格が上昇し、売りたい人が多いほど価格は下落します。株式市場でも、基本的にはこの仕組みによって価格が決定します。

違い②各取引方法が取り扱う資産

価格決定の仕組みだけではなく、各取引方法が取り扱う資産にも違いがあります。

  • 市場取引:「同種の商品が数多く存在する」ケースに適した取引方法
  • 相対取引:「同種の商品が数少ない」ケース、「稀少性の高い資産」を売買するケースに適した取引

上場株式や通貨などは、同種のものが数多く存在するため、市場取引が適しています。一方、土地や不動産には全く同じ姿・形をしているものはないため、相対取引が適しているのです。

M&Aと相対取引

株式公開買い付け(TOB)以外で、M&Aを行う場合は相対取引に該当します。そのため、中小企業間のM&Aにおいて、相対取引はメジャーなものだと言えます。

相対取引によるM&Aをスムーズに進めたいという方は、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、M&Aに関する豊富な知識と経験を持つプロがM&Aをフルサポートいたします。

相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。 また、費用に関しても国内最安値水準ですのでご安心ください。

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相対取引のメリットとデメリット

市場があるにも関わらず、相対取引のメリットを生かすため、あえて相対取引を選ぶケースがあります。ここでは、相対取引のメリットとデメリットを解説します。

相対取引のメリット

相対取引には、主に2つのメリットがあります。

  1. 価格や決済方法を自由に決定できる
  2. 取引額が市場による価格変動の影響を受けない
それぞれ、詳しく見ていきましょう。

 

①価格や決済方法を自由に決定できる

相対取引最大のメリットは、当事者同士が価格や決済方法などを自由に決定できる点です。これは特に、株式譲渡によるM&Aでメリットとなります。

M&Aでは、以下のものが評価対象となります。

  • 現時点の業績や資産価値
  • 将来性や株価に含まれていない無形固定資産の価値

そのため、相対取引を用いることで、買い手ごとに変わる「将来性や無形固定資産の価値」を買収価格に反映することが可能です。ただ、買収価格を理想通りの金額にするためには、売り手の条件と買い手の条件がマッチしていることが重要となります。

条件の合う売り手を見つけたいという場合には、M&A総合研究所のM&Aプラットフォームを活用してみてください。独自のAIを駆使したM&A総合研究所のM&Aプラットフォームは、買収ニーズを登録するだけで条件の合う売り手をマッチングできます。

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②取引額が市場による価格変動の影響を受けない

市場価格と無関係に取引できるという点も、相対取引の大きなメリットです。

市場を通じて大量の株式を買い集めようとする場合、買い集める過程で株価が上昇してしまいます。株価の上昇に伴い、当初の予算内では買い集めることができなくなるのです。市場外で相対取引を行うことにより、一定価格で欲しい量だけ売買することができます。

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相対取引のデメリット

相対取引には、2つのデメリットもあります。

  1. 不公正な取引が成立するリスクがある
  2. 取引に時間がかかる
それぞれを詳しく見ていきましょう。

①不公正な取引が成立するリスクがある

市場取引では、需給のバランスによって合理的な価格で取引できます。一方、相対取引では当事者の合意価格で売買します。

売り手と買い手の間に情報の非対称性がある場合、不当に高い価格で取引が成立する恐れがあります。また、相対取引では取引の形式も自由に決定できるため、「売り手側が現物を先に渡し、後日買い手側が現金を支払う」といった契約も可能です。

契約の内容次第では、対価を受け取れないなどの詐欺に遭うリスクもあります。

②取引に時間がかかる

相対取引では、当事者同士が交渉を積み重ねた上で取引を行います。そのため、市場取引よりも時間がかかるというデメリットがあります。市場取引では1回のクリックで取引が完了しますが、相対取引では数ヶ月もの時間がかかる場合もあるのです。

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株式の相対取引を行う方法

株式の相対取引には、主に2種類の方法があります。

  1. 純粋な相対取引
  2. OTC取引

ここでは、株式の相対取引を実行する方法を解説します。

 

①純粋な相対取引

当事者同士が場所や時間を自由に設定し、仲介業者を一切関与させずに実施する相対取引です。取引に必要な手続きは、全て売り手と買い手が行います。

  • 現物の引き渡し
  • 代金の振り込み
  • 契約の締結

仲介会社への手数料が全くかからないというメリットがある一方で、思わぬトラブルを招くリスクがあります。一般的に相対取引と言った場合には、この形式を指します。

②OTC取引

OTC(Over The Counter)取引とは、証券市場外で実施する取引であるものの、証券会社を介入させた上で行う相対取引です。取引自体は当事者同士で行う取引なので、価格などは自由に決定できます。

証券会社を介入させるため、一定の手数料が発生します。OTC取引は、市場取引と相対取引の中間的な方法と言えるでしょう。

株式の相対取引における価格

ここでは、株式の相対取引における価格に関する2点について解説します。

  • 相対取引における価格とは?
  • 相対取引における株式価格の決定方法
それぞれについて、見ていきましょう。

相対取引における価格とは?

株式の相対取引では、当事者同士で自由に価格を決定する事ができます。自由に決定すると言っても、根拠なく価格を決定すると、どちらかが損をする可能性があります。相対取引では、根拠を持って価格を決定することがとても重要です。

M&Aの場面では、ファイナンスの理論に基づいた方法を用いて、株価を決定します。取引目的や企業の性質などの要因により、相対取引における株式価格の決定方法は異なります。

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相対取引における株式価格の決定方法

相対取引における価格決定方法には、さまざなまな方法があります。今回はその中から、3つの価格算定方法をご紹介します。

  1. 市場株価法
  2. DCF法
  3. 簿価純資産法
それぞれの方法について、詳しく解説します。

①市場株価法

市場株価法とは、直近1ヶ月〜3ヶ月の平均株価を取引価格とする方法です。市場株価法には、2つのメリットがあります。

  • 需給のバランスを考慮した客観性の高い価格を算定できる
  • 数ヶ月分の平均を取るため、短期的な市場変動の影響を抑えることができる

メリットが多い価格算定方法ですが、上場企業の株式のみ適用できる方法です。非上場企業の株式には、この価格算定方法は利用できません。

②DCF法

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来的に生み出すフリーキャッシュフロー(FCF)を基準に、株式の価格を算出する方法です。FCFを、WACC(Weighted Average Cost of Capital)と呼ばれる割引率を用いて現在価値に割り引いた上で、株価を算出します。

WACCとは、企業の加重平均資金調達コストを指します。DCF法を用いるためには、ファイナンスの専門知識が必要となります。そのため、純粋な株式売買では、ほとんど用いられません。M&Aや事業投資の場面では、とても役立つ方法です。

③簿価純資産法

簿価純資産法とは、貸借対照表の純資産を用いて株式の価格を算出する方法です。簿価純資産法には、メリットとデメリットがあります。

  • メリット:純資産を発行済株式総数で割れば簡単に価格を算出できる
  • デメリット:将来性は考慮しない
将来性の高い企業の株式には、適さない価格算定方法と言えます。

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株式の相対取引における税金

最後に、株式の相対取引で生じる税金について、2つのポイントを解説します。

相対取引により株式を売買した場合には、通常通り税金が発生します。「市場を介さないから税金不払いは発覚しない」と思っていても、いつか必ずどこかからこの事実が税務署に渡って脱税扱いとなります。

脱税が発覚すると、非常に重いペナルティが課される上、逮捕される可能性もあります。相対取引で利益が発生したら、必ず税金を納税しましょう。

株式の相対取引では、売り手側の譲渡所得に対して20.315%の所得税などが発生します。譲渡所得とは、以下の式で算出できます。

  • 譲渡所得=取引価格ー(取得費用+譲渡費用)

取得費用とは、購入費や購入手数料など、株式の取得に要した費用です。譲渡費用は、株式の売却に要した費用であり、M&Aの場合にはアドバイザリー手数料が該当します。つまり、株式の相対取引で発生する税金は、下記の計算式により算出できます。

  • 税金の合計=譲渡所得×20.315%
  • 内訳①)所得税=譲渡所得×15.315%
  • 内訳②)住民税=譲渡所得×5%

所得税と住民税の納税タイミングは異なるため、納税資金は確保しておく必要があります。

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まとめ

今回は、相対取引に関して解説しました。株式やFX取引で用いられる相対取引には、自由に価格を決定できるメリットがあります。自由度が高い相対取引を有効に活用することで、市場取引よりも大きな利益の獲得を期待することができます。

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