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2019年11月28日更新
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経営改善の手法とは?損益分岐点分析やKPI管理の活用

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

戦略面・財務面・管理面の各方面から経営改善を図り、それぞれが連結して初めて経営改善の効果を期待できます。経営改善では、様々な手法を試し、効果が現れるまで諦めない姿勢を持ちましょう。自社のみでの経営改善が困難な場合、外部コンサルタントや支援機関の活用を検討しましょう。

目次
  1. 経営改善の手法
  2. 経営改善とは?経営改善の概要と種類
  3. 戦略面における経営改善手法
  4. 財務面における経営改善手法
  5. 管理面における経営改善手法
  6. まとめ

経営改善の手法

中小、大手関係なく、企業経営が悪化する可能性はどの企業にもあります。

株式会社だけでなく、個人事業主の経営状況も悪化する可能性は大いにあります。

会社を継続する為には、早い段階から経営課題を抽出し、改善を図る必要があります。

先延ばしにしていると、経営改善出来ないほどに課題が山積、悪化する可能性がでてきます。

この記事では、経営改善の手法を分かりやすく解説します。

経営改善とは?経営改善の概要と種類

まず初めに、経営改善の考え方を詳しく説明します。

経営改善を図る際には、手法だけでなく実行する際のポイントを抑えなくてはいけません。

⑴経営改善の概要

経営改善とは、会社を継続させる目的で悪化した経営状況を改善する行為です。

M&Aや事業承継の実現可能性を高める上でも、経営改善は重要な施策です。

売り上げが低下している会社や資金繰りが立ち行かなくなった場合、経営改善を図る必要があります。

会社が抱える多種多様な課題を抽出し、問題を一つ一つ解決していきます。

状況が深刻な場合には、当事者である会社の中で経営改善を図る事は困難です。

その場合、外部のコンサルタントや中小企業庁に経営改善を支援してもらいます。

費用はかかるものの、外部の専門家を活用しながら経営改善を図りましょう。

⑵経営改善に必要な三つのアプローチと種類

会社の経営はあらゆる要素で成り立っています。

経営戦略やマーケティング面だけでなく、財務や現場の従業員で構成されます。

経営改善を図る際、あらゆる要素を細分化し、時には俯瞰しながら抜本的に見つめ直す必要があります。

例えば、「戦略面」、「財務面」、「管理面」の3つの観点から経営改善を図ります。

どれか一つの観点から経営改善を図っても、全社的な改善は実現しにくいです。

経営改善の際には、会社に関する全ての要素が重要である事を忘れてはいけません。

⑶経営改善の重要なポイント

後述する経営改善の手法を試行するだけでは、経営改善としては不十分です。

環境変化の早い昨今においては、経営改善手法の実行に際して、PDCAサイクルが重要となります。

PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」を循環させる行為です。

  • 経営改善の計画
  • 何かしらの手法を用いた経営改善の実行
  • 経営改善手法を用いた結果を評価
  • 改善点があれば改善する

上記が一連の経営改善となります。

一巡しただけでは経営改善は上手くいかない事が多い為、常にトライアンドエラーを繰り返し、徐々に経営改善していきます。

経営改善の手法を用いて満足せずに、常に改善に向けて試行錯誤する事が重要という訳です。

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戦略面における経営改善手法

まず初めに、戦略面での経営改善手法を解説します。

⑴戦略面での経営改善とは

戦略面での経営改善とは、経営戦略面を抜本的に改善する事を指します。

戦略面の経営改善は、言わば経営者自身の考え方の改善とも言えます。

差別化などの競争戦略や資源配分などの成長戦略を総称して経営戦略と呼びます。

市場の成長性が低い理由により経営が悪化している場合、戦略面の抜本的な改革が効果を発揮します。

戦略面での経営改善手法としては、後述するSWOT分析や競争優位性を判断するVRIO分析、成長戦略を考える上で有効なPPMなどがあります。

今回はその中から、SWOT分析と呼ばれる手法を解説します。

⑵SWOT分析を用いた経営改善

SWOT分析とは、自社の置かれている外部環境と内部環境を同時に分析し、経営戦略やマーケティング策定に役立てる手法です。

SWOT分析は、以下4つの側面から経営改善を図る手法です。

  1. Strength(強み)
  2. Weakness(弱み)
  3. Opportunity(機会)
  4. Threat(脅威)

強みは「独自の技術力、販路の広さ」といった、他社よりも優れている部分を意味します。

弱みは人材不足や他社と比べ劣っている部分です。

機会とは「市場の成長性が高い」といった、自社にとって有利な状況を指します。

脅威とは「代替品の登場」といった自社にとって不利な状況を指します。

自社の抱える「強み」「弱み」と自社が直面している「機会」「脅威」を同時に分析し、成長戦略やドメインに問題が無いかを再考します。

条件の良い機会に直面し、自社の強みを活用出来る場合、経営改善は不要です。

「強みはあるものの脅威に直面している状況」であれば、差別化戦略の経営改善が必要です。

「脅威と弱みの両方がある状況」であれば、抜本的に戦略を変える経営改善が必要です。

以上の通り経営改善の方向性を見極める上で、SWOT分析は非常に有益な手法です。

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財務面における経営改善手法

次に、財務面での経営改善手法をお伝えします。

⑴財務面での経営改善とは

財務面での経営改善とは、収益性や利益構造、財務諸表上の問題点を改善する事です。

経営戦略が問題ない場合でも、「負債の返済負担が重い」といった財務面に問題があれば経営改善が必要です。

財務面から経営改善を図る事で、資金繰りが安定化し、収益性がアップします。

財務面での経営改善手法には、後述する損益分岐点分析の活用や経営分析の活用があります。

今回は、損益分岐点分析と呼ばれる手法を紹介します。

⑵損益分岐点分析を用いた経営改善

損益分岐点分析とは、利益が0となる売上量や販売数量を表す損益分岐点を参考に、目標利益や販売量の設定に役立てる手法です。

この手法の特徴は、費用を販売量(売上高)に応じて変化する「変動費」と販売量に関係なく一定額発生する「固定費」に分ける点です。

損益分岐点売上高を算出する事で、安定性の把握・改善を実現できます。

損益分岐点売上高とは、利益が0となる売上高を指しており、上回れば利益が発生し、下回れば利益がマイナスとなる事を表します。

つまり損益分岐点売上高が低いほど、多少の売上高減少にも耐えられる事を表します。

損益分岐点売上高を下げる為には、下記の手法が有効です。

  • 販売価格の値上げ
  • 変動費を下げる
  • 固定費の削減

上記施策を実践すれば、何かしらの理由で売上高が減少しても、短期的に耐える事が可能となります。

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管理面における経営改善手法

最後に、管理面での経営改善手法を紹介します。

⑴管理面での経営改善とは

管理面での経営改善とは、「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源の管理方法を改善する事です。

どれだけ素晴らしい経営戦略や財務計画を立てたとしても、それを実行できなければ意味がありません。

経営戦略や財務状況が問題ないにも関わらず経営が悪化している企業は、管理面での経営改善が必要です。

管理面での経営改善は、計画を実行する現場の責任者に必要な改善です。

従業員のモチベーションや資金の利用、会社を経営する上で管理すべき要素は多様に存在します。

管理面での経営改善では、KPIを用いる手法が非常に有効です。

⑵KPIを用いた経営改善

KPI(key performance indicator)とは、企業目標の達成度を評価する為の指標です。

KPIには、目標や場面に応じて様々な指標を当てはめます。

原価差異やROE(自己資本利益率)といった財務指標のみならず、月間の成約件数や顧客満足度といった指標をKPIとして設定する事も可能です。

目標や状況に合わせてKPIは自由に設定出来ますが、何となく設定してはいけません。

KPIは経営戦略や財務計画等と関連している事や、実現の可能性がある必要があります。

戦略面や財務面の経営改善のみならず、それを達成する為のKPI(目標)があって初めて、経営改善の効果が発揮されます。

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まとめ

今回は、経営改善の手法をご紹介しました。

改善手法のみを把握・実践するだけでは不十分であり、PDCAのサイクルを回す事が大切です。

戦略面・財務面・管理面の各方面から経営改善を図り、それぞれが連結して初めて経営改善の効果を期待できます。

今回紹介した経営改善手法は数あるうちの一部であり、他にも様々な経営改善手法が存在します。

経営改善の際には様々な手法を試し、効果が現れるまで諦めない姿勢を持ちましょう。

自社のみでは経営改善を成功させる事が困難な場合には、外部のコンサルタント等の支援機関の活用を検討することをオススメします。

要点をまとめると下記になります。

  • 経営改善とは

→会社を継続させる目的で悪化した経営状況を改善する行為

  • 経営改善に必要な三つのアプローチ

→戦略面、財務面、管理面

  • 経営改善の重要なポイント

→PDCAのサイクルを回す

  • 戦略面での経営改善とは

→差別化などの競争戦略や資源配分などの成長戦略を改善すること

  • SWOT分析とは

→自社の置かれている外部環境と内部環境を同時に分析し、経営改善の方向性を見極める手法

  • 財務面での経営改善とは

→収益性や利益構造等、財務諸表上の問題点を改善すること

  • 損益分岐点分析とは

→利益が0となる売上量や販売数量を表す損益分岐点を参考にして、目標利益や販売量の設定に役立てる手法

  • 管理面での経営改善とは

→「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源の管理方法を改善すること

  • KPIとは

→企業目標の達成度を評価する為の指標。実現可能性や戦略等との整合性を重視して設定する事が大切

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