2020年11月2日公開業種別M&A

訪問介護のM&A・事業承継!動向・流れ・ポイントを解説【事例付き】

訪問介護は近年国が推し進めている地域包括ケアシステム実現のための重要な業種で、M&Aも今後活発になると予想されます。本記事では、訪問介護のM&A・事業承継について、業界動向やM&A手続きの流れ、売却相場やM&A成功のポイントなどを解説します。

目次
  1. 訪問介護のM&A・事業承継
  2. 訪問介護業界の現状
  3. 訪問介護のM&A・事業承継動向
  4. 訪問介護のM&A・事業承継の流れ
  5. 訪問介護のM&A・事業承継の相場
  6. 訪問介護のM&A・事業承継事例
  7. 訪問介護のM&A・事業承継のメリット
  8. 訪問介護のM&A・事業承継のポイント
  9. 訪問介護のM&A・事業承継でおすすめの相談先
  10. まとめ
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訪問介護 デイサービスのM&A・事業承継

訪問介護のM&A・事業承継

訪問介護のM&A・事業承継

本記事では、訪問介護のM&A・事業承継について解説していきます。まずこの章では、訪問介護とは何か、M&A・事業承継とは何かといった、基本的な事項を解説します。

訪問介護とは

訪問介護とは、ホームヘルパーが介護者の自宅に訪問して、身体介護や生活援助を行うことです。

訪問介護で自宅に訪れるホームヘルパーは、介護福祉士や介護員養成研修などを取得しており、介護や援助の専門的な知識と経験を有しています。

身体介護とは例えば食事・入浴・排泄の援助など、生活援助とは掃除や洗濯などが含まれます。ホームヘルパーは医療行為は行えないので、インスリン注射や床ずれ処置などはできません。

M&A・事業承継とは

M&Aとは「合併と買収(Mergers and Acquisitions)」の頭文字をとった用語で、会社や個人事業を買収・売却したり、合併・分割したりする取引をいいます。

訪問介護事業者のM&Aも近年は活発に行われており、高齢化が進む今後はさらに活発になっていくと考えられます。

事業承継とは後継者へ会社や個人事業を引き継ぐことで、親族や社員への事業承継に代わって、近年はM&Aを利用した事業承継が増えてきています。

訪問介護業界の現状

訪問介護業界の現状

訪問介護業界のM&A・事業承継を行うには、業界の現状を把握したうえで、適切な手法や売買先を選ぶ必要があります。

訪問介護業界の現状としては、要介護の高齢者数は年々増加・介護給付費も膨張と抑制の必要性など、以下の5つが挙げられます。この章ではこれら5つのポイントについて解説していきます。

【訪問介護業界の現状】

  1. 要介護の高齢者数は年々増加
  2. 介護給付費も膨張と抑制の必要性
  3. 介護報酬のマイナス改定による影響
  4. 報酬に見合わない業務の影響で人材不足
  5. 倒産件数の年々増加

要介護の高齢者数は年々増加

要介護の高齢者数は年々増加しており、この傾向は当分の間続くと考えられます。

厚生労働省が公表している「介護保険事業状況報告」によると、65歳以上の第1号被保険者の要介護認定者数は、2003年が約370万人なのに対して、2015年は約607万人となっています。

2025年には800万人を超えるという試算もあり、この増加傾向にいかに対応していくかが、訪問介護業界の大きな課題となっています。

介護給付費も膨張と抑制の必要性

訪問介護の報酬はほとんどが介護給付費から支払われるので、介護給付費の制度がしっかりと維持されることが重要です。

しかし、近年は高齢化によって介護給付費が膨張しており2000年の3.6兆円に対して2016年は9.6兆円となっています。

このままいくと2025年には21兆円になるという試算もあり、介護給付費をいかに抑制していくかが重要な政策課題となっています。

介護報酬のマイナス改定による影響

介護報酬は定期的に改正されていますが、プラス改定の年とマイナス改定の年があります。訪問介護は介護報酬の改定の影響を大きく受ける業種なので、マイナス改定による影響を考えることは重要です。

近年の介護報酬は「地域包括ケアシステム」を推進しており、訪問介護などの在宅介護サービスを充実すべきという考えで進められています。

この傾向は訪問介護業界にとってプラス要因ですが、改正は業界動向や物価などを総合的に勘案して決めるので、もしマイナス改定になった場合の対策を考えておくことも重要になります。

報酬に見合わない業務の影響で人材不足

訪問介護などの介護職は低賃金で重労働な業種の一つで、離職率が高く常に人材不足の状態となっています。

訪問介護の売上は介護報酬頼みなので、今後従業員の賃金が大幅に改善される可能性も低く、人材不足の問題を根本的に解決するのは難しい状況です。

人材不足による事業者間での従業員の奪い合いも深刻な問題で、人員不足がさらなる労働環境の悪化を招く悪循環となっています。

倒産件数の年々増加

報酬の安さや人材不足といった問題の結果、倒産してしまう訪問介護事業者も増えてきています。

東京商工リサーチのデータによると、老人福祉・介護事業の倒産件数は2010年の27件に対して2019年は111件となっており、2020年は9月時点で94件となっています。

訪問介護事業者の倒産は他の介護事業者に比べて多い傾向があり介護事業の倒産のうち毎年大体半分くらいが訪問介護事業者となっています

訪問介護のM&A・事業承継動向

訪問介護のM&A・事業承継動向

訪問介護業界の競争は激しいですが、高齢化で需要は今後増えていくため、異業種からの参入も含めたM&Aが活発に行われているのが現状です。

異業種からの参入以外では、新規エリアへの進出や人材の確保を目的に、訪問介護事業者をM&Aで買収する事例もよく見られます

中小零細の訪問介護事業者は今後厳しい状況が続くので、経営難からM&Aで大手へ売却する事例も増えてくると考えられます。

また、経営者の高齢化による、訪問介護事業者のM&Aによる事業承継も今後増えてくると予想されます

【関連】介護業の株式譲渡・会社譲渡!許認可の引き継ぎはどうなる?

訪問介護のM&A・事業承継の流れ

訪問介護 デイサービスのM&A・事業承継
訪問介護 デイサービスのM&A・事業承継
訪問介護のM&A・事業承継の流れ

この章では、訪問介護をM&A・事業承継する時の、手続きの流れを解説します。クロージングの具体的な手続きなど、株式譲渡か事業譲渡かで変わってくる部分もありますが、ほとんどの部分はM&A手法に関わらず共通しています。

【訪問介護のM&A・事業承継の流れ】

  1. M&Aの専門家の選定・相談
  2. M&A先の選定・交渉
  3. M&A先のトップと面談
  4. 基本合意書の締結
  5. 買収側によるデューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

1.M&Aの専門家の選定・相談

M&Aを行うには、まずM&A仲介会社などM&Aの専門家に相談する必要があります。

M&A仲介会社の中には、介護事業に強みを持っていたり、介護・医療・薬局に特化した仲介会社も存在するので、こういったところに相談するのもおすすめです。

ただし、どのM&A仲介会社を選ぶべきかはサービス内容を総合的に判断すべきで、介護に特化していないM&A仲介会社でも、自分に合っていると思ったらそこを選択することは全く問題ありません。

2.M&A先の選定・交渉

M&A仲介会社ではまず、訪問介護の経営者から経営状況や希望するM&Aを聞き、希望に合うM&A先の候補を何社か洗い出します

その中に良いM&A先候補が見つかれば、その会社の経営者に連絡して交渉を持ちかけます。

3.M&A先のトップと面談

面談するM&A先候補が固まったら、相手企業の経営者と実際に会ってトップ面談を行います。この時点ではまだ複数の候補と同時に交渉することは可能で、いくつかの会社と面談して最も良さそうなところを選定することもできます

4.基本合意書の締結

トップ面談がうまくいって大まかな合意内容が固まったら、基本合意書を締結して合意内容を書面にします。この時点で買い手には独占交渉権が発生し、売り手は複数の買い手候補と同時に交渉することはできなくなります。

5.買収側によるデューデリジェンスの実施

基本合意書を締結したら、買い手は売り手企業が本当に買収して問題ないかを確かめるために、「デューデリジェンス」という調査を行います。

一般にデューデリジェンスは、財務・税務・法務について行うことが多いです。訪問介護は労働条件が厳しいことが多いので、これらに加えて労務デューデリジェンスを実施するのも有効な場合があります

6.最終契約書の締結

デューデリジェンスの結果を加味して、基本合意書の内容をベースに最終的な契約内容を詰めていきます。

もしデューデリジェンスで簿外債務や法務・労務上の問題があった場合、譲渡価格の引き下げを交渉したり、致命的な問題が見つかった場合は交渉を破談にすることもあります。

最終契約書の締結をもって、法的効力が発生しM&Aが確定します。

7.クロージング

クロージングとは、最終契約書の内容にもとづいて具体的にM&Aを実行していくことです。例えば株式譲渡では株主名簿の書き換えと対価の支払い、事業譲渡では事業資産の譲渡などを行います。

訪問介護のクロージングで注意したいのが、訪問介護事業者の許認可の引き継ぎです。事業譲渡でM&Aを行った場合は許認可の引き継ぎができないので、譲受企業が新規取得する必要があります。

【関連】介護事業の事業譲渡・事業売却とは?流れや注意点を解説!

訪問介護のM&A・事業承継の相場

訪問介護のM&A・事業承継の相場

M&Aの譲渡価格は大手の案件でなければほとんどの場合非公開ですが、マッチングサイトでは売り案件の譲渡希望額が公開されているので、そこからごく大まかな相場観を推測することはできます。

下の表は、大手マッチングサイト「バトンズ」と、介護系のM&A案件を取り扱う「介護M&A支援センター」の売り案件から、訪問介護と老人ホームの案件をいくつかピックアップして、売上高と譲渡希望額を示したものです。

これらの事例を見ると、訪問介護の譲渡希望額は老人ホームより安い傾向が見られ売上高の1倍を下回っている案件が多い傾向が見られます。

訪問介護のM&A・事業承継の相場は一概には言えませんが、老人ホームに比べると介護施設が必要ないので、その分譲渡価格が安くなっていると考えられます。

【訪問介護のM&A売り案件の例】

  売上高 譲渡希望額 譲渡希望額÷売上高
事例1 1,000万円~3,000万円 300万円~500万円 0.1~0.5
事例2 5,000万円~1億円 7,500万円~1億円 0.75~2
事例3 6,000万円 2,000万円~ 0.33~
事例4 6,500万円 1,000万円~ 0.15~
事例5 1,200万円 300万円~ 0.25~


【老人ホームのM&A売り案件の例】
  売上高 譲渡希望額 譲渡希望額÷売上高
事例1 3,000万円~5,000万円 1億円~2.5億円 2~8.3
事例2 1億円~2億円 7,500万円~1億円 0.38~1
事例3 1億円~2億円 3,000万円~5,000万円 0.15~0.5
事例4 1億8,000万円 3億2,000万円~ 1.8~
事例5 7,000万円 2億5,000万円 3.6~

訪問介護のM&A・事業承継事例

訪問介護のM&A・事業承継事例

この章では、訪問介護のM&A・事業承継事例の中から、最近行われた以下の10例をご紹介します。

【訪問介護のM&A・事業承継事例】

  1. ソラストによる日本エルダリーケアサービスのM&A
  2. ケアサービスが広域社会福祉会の訪問介護事業を譲受
  3. ヒノキヤグループ子会社が介護事業の一部をソラストへ譲渡
  4. ツクイがアサヒサンクリーンの訪問介護事業を譲受
  5. ソラストによる恵の会のM&A
  6. ケアサービスがクレアバーグの訪問介護事業を譲受
  7. ケアサービスによるひだまりのM&A
  8. 揚工舎による光風苑のM&A
  9. ソラストによるなごやかケアリンクのM&A
  10. センコーグループホールディングスによるビーナスのM&A

①ソラストによる日本エルダリーケアサービスのM&A

ソラスト

ソラスト

出典:https://www.solasto.co.jp/

2020年10月に、株式会社ソラストが株式会社日本エルダリーケアサービスの全株式を取得し、完全子会社化しました。

ソラストは医療・介護・保育などをトータルに提供している会社で、日本エルダリーケアサービスは訪問介護・通所介護などを運営している会社です。

身体機能の維持向上を重視したサービスの充実、および高齢化社会へのニーズ対応が本M&Aの目的となっています。

②ケアサービスが広域社会福祉会の訪問介護事業を譲受

ケアサービス

ケアサービス

出典:https://www.care.co.jp/

2020年9月に、株式会社ケアサービスが、株式会社広域社会福祉会の訪問介護事業を譲受する契約を締結しました。譲渡予定日は2020年11月1日となっています。

ケアサービスは訪問介護や福祉用具レンタルなどを手がける会社で、広域社会福祉会は訪問介護事業を営む会社です。

事業エリアの拡大サービスの充実などが本M&Aの目的となっています。

③ヒノキヤグループ子会社が介護事業の一部をソラストへ譲渡

ヒノキヤグループ

ヒノキヤグループ

出典:https://www.hinokiya-group.jp/

2020年8月に、株式会社ヒノキヤグループの子会社であるライフサポート株式会社が、株式会社ソラストへ介護事業の一部を譲渡することを決定しました。譲渡実行日は2020年12月1日の予定となっています。

ライフサポートは、訪問介護・有料老人ホーム・保育所運営などを行う会社です。成長が期待できる事業へ資源を集中することで、ヒノキヤグループの成長を目指すことが本M&Aの目的となっています。

④ツクイがアサヒサンクリーンの訪問介護事業を譲受

ツクイ

ツクイ

出典:https://www.tsukui.net/

2020年4月に、株式会社ツクイがアサヒサンクリーン株式会社の訪問介護事業を譲受しました。

ツクイは訪問介護や老人ホームなどを運営する会社で、アサヒサンクリーンは訪問介護やグループホームなどを展開している会社です。

訪問介護事業の拡大地域戦略の推進が本M&Aの目的となっています。

⑤ソラストによる恵の会のM&A

ソラスト

ソラスト

出典:https://www.solasto.co.jp/

2020年3月に、株式会社ソラストが株式会社恵の会の株式を取得して子会社化しました。恵の会は、大分県を中心に訪問介護や有料老人ホームなどを運営する会社です。

ソラストは日本の全エリアで事業所を運営することを目指しており、本M&Aにより事業所のなかった大分県での事業展開を果たしています

⑥ケアサービスがクレアバーグの訪問介護事業を譲受

ケアサービス

ケアサービス

出典:https://www.care.co.jp/

2019年12月に、株式会社ケアサービスが、株式会社クレアバーグの訪問看護事業を譲受する契約を締結しました。クレアバーグは訪問看護事業と不動産事業を手がける会社です。

ケアサービスが運営する訪問介護やデイサービスと親和性の高い訪問看護事業を譲受することで、在宅介護事業の強化を図ります。

⑦ケアサービスによるひだまりのM&A

ケアサービス

ケアサービス

出典:https://www.care.co.jp/

2019年7月に、株式会社ケアサービスが、株式会社ひだまりの全株式を取得して完全子会社化しました。ひだまりは東京都江東区で訪問介護事業や居宅介護支援事業を手がける会社です。

ケアサービスは東京23区内での事業強化を目指しており、江東区の事業所を買収することで訪問介護事業を強化します

⑧揚工舎による光風苑のM&A

揚工舎

揚工舎

出典:http://rehabili-youko.com/

2019年5月に、株式会社揚工舎が株式会社光風苑(現「ヨウコーフォレスト館山」)の全株式を取得し、完全子会社化しました。

揚工舎は東京都板橋区で訪問介護や有料老人ホームを営む会社で、光風苑は介護付有料老人ホームを運営する会社です。

有料老人ホーム事業の拡大が本M&Aの目的となっています。

⑨ソラストによるなごやかケアリンクのM&A

ソラスト

ソラスト

出典:https://www.solasto.co.jp/

2019年4月に、株式会社ソラストがなごやかケアリンク株式会社の全株式を取得し、完全子会社化しました。

なごやかケアリンクは、東京都を中心に通所介護施設「デイサービスセンターなごやか」を運営しています。

東京都での事業所数の拡大が本M&Aの目的となっています。

⑩センコーグループホールディングスによるビーナスのM&A

センコーグループホールディングス

センコーグループホールディングス

出典:https://www.senkogrouphd.co.jp/

2017年10月に、センコーグループホールディングス株式会社が、株式会社ビーナスの全株式を取得し完全子会社化しました。

センコーグループホールディングスは主に物流事業の会社を抱える持株会社ですが、近年は訪問介護などのライフサポート事業に力を入れています。そしてビーナスは大阪府でデイサービスや訪問看護を運営する会社です。

訪問介護を含む介護事業の拡大が本M&Aの目的となっています。

【関連】施設介護・老人ホーム業界のM&A事例あり!業界の最新動向や特徴をご紹介

訪問介護のM&A・事業承継のメリット

訪問介護のM&A・事業承継のメリット

訪問介護のM&Aでは、M&Aによってどのようなメリットを得たいのか明確にしておくことが重要です。主なメリットとしては、後継者問題の解決や従業員の雇用確保など、以下の5つが挙げられます。

【訪問介護のM&A・事業承継のメリット】

  1. 後継者問題の解決
  2. 従業員の雇用を確保
  3. 大手グループの傘下に入り経営を安定
  4. 個人保証や担保の解消
  5. 売却・譲渡益の獲得

1.後継者問題の解決

経営者が高齢になっても親族や社員に適切な後継者がおらず、経営は順調なのに廃業してしまうケースがよくあります。

しかし、もし親族や社員に後継者がいなくても、M&Aなら幅広く後継者候補を探すことができます

2.従業員の雇用を確保

訪問介護事業所を廃業してしまうと、そこで働いていた従業員は解雇されることになりますが、M&Aで売却すれば従業員の雇用を確保できます

廃業しそうな訪問介護事業所は買い手を見つけづらいのが問題ですが、例えば新規エリアに進出したい買い手がいれば、経営状態が悪くてもそのエリアの事業所を買収する可能性もあります。

3.大手グループの傘下に入り経営を安定

訪問介護業界は異業種の大企業が参入するケースが多く、例えば不動産会社の三菱レジデンスや化学メーカーの旭化成などが介護事業に参入しています。かつて外食産業のワタミが介護事業に参入したのも話題になりました。

中小の訪問介護事業者がこういった大手グループの傘下に入ると、安定した経営基盤を得ることができます。

4.個人保証や担保の解消

中小の訪問介護事業所では、経営者が個人保証や担保を提供しているケースが多いですが、個人保証は会社の倒産が経営者個人の破産に結びつくので、経営者にとって大きなプレッシャーです。

個人保証や担保のプレッシャーから解放されるのも、訪問介護のM&Aのメリットの一つだといえます。

5.売却・譲渡益の獲得

訪問介護事業所をM&Aで売却すれば、売却益・譲渡益が手に入ります。譲渡益を手に入れるためにM&Aを行うというのも有力な選択肢です。

譲渡益の使い道は、新たな事業への投資でもいいですし、経営者の引退後の生活費にすることもできます。ただし、事業譲渡の場合は譲渡益が経営者個人には入らないのが注意点です。

訪問介護のM&A・事業承継のポイント

訪問介護のM&A・事業承継のポイント

訪問介護のM&A・事業承継を行う際は、以下のようなポイントを押さえておくと、成功率を高めることができます。

【訪問介護のM&A・事業承継のポイント】

  1. 資産価値の確認
  2. 経営状況の確認
  3. 従業員の流出を防ぐ
  4. 顧客離れを防ぐ
  5. M&Aの専門家に相談する

資産価値の確認

M&Aの譲渡価格はのれんなどの無形資産も大きく影響しますが、基本となるのは純資産額です。よって訪問介護のM&Aを行う際は、時価純資産がいくらになるのかあらかじめ見積もっておくことが大切になります

特に、訪問介護と並行して老人ホームなどの施設介護を運営している場合は、設備や不動産価値を確認しておくことが重要です。

経営状況の確認

経営状態の良し悪しは、どの業種のM&Aでも成否に大きな影響を及ぼします。訪問介護事業者の経営状況をあらかじめ確認することで、経営状況に合ったM&A戦略を練ることができます。

従業員の流出を防ぐ

訪問介護事業は人材不足が深刻で、買い手は人材の獲得を目的にしていることがよくあります。よって売り手側としては、従業員の流出を防いで人材を確保しておくことが、M&Aの成功率を高めることにつながります。

顧客離れを防ぐ

M&Aの買い手は、売り手側が持っている顧客を獲得したいと思っていることがよくあります。よって売り手としては顧客離れを防ぐことで、買い手にとってより魅力的なM&A候補となることができます

M&Aの専門家に相談する

M&Aは適切な専門家に相談して、サポートを受けながら進めていく必要があります。M&A仲介会社などの専門家に相談することが、訪問介護のM&Aの成功率を高めるために大切です。

訪問介護のM&A・事業承継でおすすめの相談先

訪問介護のM&A・事業承継でおすすめの相談先

訪問介護のM&A・事業承継をお考えの経営者様は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。介護事業のM&A実績がある専門アドバイザーが、親身になってクロージングまでフルサポートさせていただきます。

訪問介護は中小の事業者が多いので、手数料などのコストを最小限に抑えることが重要です。しかし一般的なM&A仲介会社では着手金や中間金が発生することがあり、成約していないのに手数料負担が大きくなるデメリットがあります。

一方、M&A総合研究所では着手金・中間金無料の完全成功報酬制を採用しており、業界最安値水準の手数料体系を実現しています。コストを抑えてM&Aを行いたい訪問介護事業者様も、安心して相談することができます。

無料相談を随時受け付けていますので、訪問介護のM&A・事業承継をお考えの経営者様は、電話かメールで気軽にお問い合わせください。

介護事業のM&A・事業承継ならM&A総合研究所

まとめ

まとめ

本記事では、訪問介護のM&A・事業承継について解説しました。介護業界は高齢者の増加や大手の参入でM&Aが活発になると考えられるので、その手法や流れを理解しておくことが大切です。

【訪問介護業界の現状】

  1. 要介護の高齢者数は年々増加
  2. 介護給付費も膨張と抑制の必要性
  3. 介護報酬のマイナス改定による影響
  4. 報酬に見合わない業務の影響で人材不足
  5. 倒産件数の年々増加
【訪問介護のM&A・事業承継の流れ】
  1. M&Aの専門家の選定・相談
  2. M&A先の選定・交渉
  3. M&A先のトップと面談
  4. 基本合意書の締結
  5. 買収側によるデューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング
【訪問介護のM&A・事業承継のメリット】
  1. 後継者問題の解決
  2. 従業員の雇用を確保
  3. 大手グループの傘下に入り経営を安定
  4. 個人保証や担保の解消
  5. 売却・譲渡益の獲得
【訪問介護のM&A・事業承継のポイント】
  1. 資産価値の確認
  2. 経営状況の確認
  3. 従業員の流出を防ぐ
  4. 顧客離れを防ぐ
  5. M&Aの専門家に相談する

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放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継!動向・流れ・注意点を解説【成功事例付き】

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放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継は、企業による新規参入の規制緩和により増加傾向にあります。本記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援のM&A・事業承継動向や手続きの流れ、...

駐車場業界のM&A・譲渡のメリットや注意点、仲介会社も紹介!

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駐車場は土地があれば経営することができるため参入しやすい事業のひとつです。近年では、大手企業によるM&Aや規模拡大や好立地の駐車場を獲得するためのM&Aが増えています。この記事では、駐車場業界の...

3年以内の廃業率70%!飲食店が廃業する実態と理由、潰れない店の特徴

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飲食店は毎年数多くの新規参入がありますが、その一方で毎年数多くの廃業も出ている業界です。本記事では、3年以内の廃業率が70%ともいわれている、飲食店が廃業へと至る理由や、潰れない飲食店の特徴など...

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