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金融・リース・レンタル業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

金融・リース・レンタル業界におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

金融・リース・レンタル業界とは

近年、様々な業界でM&Aの増加が目立ちます。 これは金融・リース・レンタル業界も例外ではなく、事業拡大やサービス体制の強化などを目的にM&Aが行われています。 また、海外事業の強化・拡大のため、海外企業とのM&Aを進めるケースも見られます。 さて、こうした金融・リース・レンタル業界のM&A動向をおさえるにあたり、まずは業界の特徴や動向を詳しく見ていきましょう。

リースとは何か?

まず、リースの仕組みから整理しておきます。 リースというのは、企業に設備・機械を長期間貸すことをいいます。 具体的には、企業が必要とする設備・機械をリース会社が代わりに購入し、企業に貸し出すという仕組みです。 そして、リースの契約期間中は、企業が毎月定額の料金を支払うことになります。 つまり企業としては、設備・機械を一括で購入することなく、毎月発生する定額の料金だけで一定期間は設備・機械を使用できるというメリットがあるわけです。 設備・機械の初期費用を大きく抑えることができるので、資金の柔軟な運用も可能になります。

リースとレンタルの違いは?

レンタルの場合も設備・機械を借りて使用できますが、リースよりは比較的短期間での使用となります。
また、レンタル会社の在庫から設備・機械を選んで使用するので、他の企業が使用していた設備・機械を使用することにもなります。 つまりレンタルの場合、不特定多数の利用者が一つの設備・機械を使用することになるわけです。 この仕組みは、一般的なCDのレンタルなどと同じように考えるとイメージしやすいかと思います。 一方で、リースは基本的に一つの企業が一つの設備・機械を使用します。 また、レンタルは週単位の短期間契約となることもありますが、リースは基本的に5年間の契約が多いです。 このように考えると、一つの設備・機械をある程度長期間使用したい場合は、リースの方が便利と言えます。 ただ、リースは原則として中途解約ができないため、解約したい場合は残りのリース料を支払って解約する必要があります。 そのため、必要な時に短期間で設備・機械を使用したい場合は、レンタルの方が便利です。 このように、リースとレンタルにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、企業が必要とする設備・機械を貸すという点は同じとなり、企業からの需要は高いです。

金融・リース・レンタル業界の特徴

さて、ここまでご紹介したリースやレンタルの特徴を踏まえ、金融・リース・レンタル業界の特徴を整理しておきましょう。 まず、リース業界というのは、基本的に金融業界に含まれます。
特にファイナンス・リースの場合、企業が希望する設備・機械をリース会社が購入し、それを企業が使用する際に、帳簿上資産扱いになることがあります。 そのため、資金を借りて設備・機械を購入するケースとあまり変わらないのです。 帳簿上費用として取り扱うオペレーティング・リースもありますが、こちらは二次使用を想定する自動車などの機械に限られます。 このような設備・機械以外で、さらに帳簿上資産扱いになるのであれば、資金を借りて資産を購入することと大きな違いはありません。 こうした側面もあり、リース業界は金融業界に含まれるケースが一般的です。 レンタル業界については諸説ありますが、企業が必要とする資産を貸し出すという点で、少なくともリース業界とは共通点があります。 そのリース業界が金融業界に含まれること、さらには「リース・レンタル事業」などとまとめて表現するケースもあることから、「金融・リース・レンタル業界」と表現する場合も多いです。

金融・リース・レンタル業界の主な動向

リース業界最大手となる独立系のオリックスのほか、銀行・商社系の三菱UFJリース、三井住友ファイナンス&リース、東京センチュリーなどが活躍しています。 ただ、近年は金融危機の影響などもあり、リースの需要低下も見られます。 リース業界は企業の設備投資意欲に大きく左右されるため、景気や各業界の動向が大きく影響します。 こうした状況の中、M&Aで業界再編が進む傾向も見られます。

金融・リース・レンタルのM&A・買収・売却・譲渡動向

近年の金融・リース・レンタル業界では、業界の主要企業が積極的にM&Aを進めるケースが見られます。
後ほど事例として詳しくご紹介しますが、オリックス、三菱UFJリース、東京センチュリーといった主要企業が、事業拡大やサービス体制の強化などを目的にM&Aを行っています。 また、海外企業とのM&Aによって海外事業の強化・拡大を図るケースもあります。 もし国内のリース需要の減少が進めば、海外の需要を取り込むためのM&Aが加速する可能性もあります。 このように、M&Aによって双方のノウハウや事業領域、顧客基盤などを活用し、それぞれの事業強化につなげるというケースが多いです。
しかも、こうしたM&Aを業界の主要企業が率先して行うという点に特徴があります。 リース業界はこれまでも業界再編が見られ、いくつかグループ・系列が存在しますが、今後のM&Aの加速に伴い、業界再編がさらに進む可能性もあります。

金融・リース・レンタルのM&A・買収・売却・譲渡の成功ポイント

売却を行うケース

売却を行う以上、まず相手に自社の魅力をしっかり伝える必要があります。 相手にとって魅力的な事業やサービスを展開していれば、その相手企業が買収に名乗り出てくれる可能性が高まります。 そのためにも、まずは自社の魅力・強みをしっかりアピールしなくてはなりません。 また、売り手の魅力が買い手のニーズにマッチするということは、そのM&Aは売り手にとっても様々なシナジー効果を期待できます。 このようなM&Aを実現するためにも、自社が特化している事業は何か、強みのあるエリアはどこかなど、魅力・強みを事前に整理し、相手にわかりやすく伝えましょう。

買収を行うケース

事業の強化・拡大といったシナジー効果を実現するには、そもそも自社がどの分野を強化したいのか、強化または進出したいエリアはどこかなど、目的を整理してから買収対象を検討することが大切です。 自社の目的・ニーズがはっきりしていれば、適切な相手企業を探しやすくなり、買収を成功に導くことができます。 特に金融・リース・レンタル業界では、同業者同士のM&Aによって双方のノウハウやサービス体制などを活かし、事業の強化・拡大につなげるケースが多いです。 このような買収を成功させるためにも、強化すべき事業やサービス体制などを再確認したうえで、買収するべき企業を決めましょう。

金融・リース・レンタルのM&A・買収・売却・譲渡で注意したいポイント

目的を明確にすること

先ほど、「目的がはっきりしていれば適切な相手企業を探しやすい」という点をご紹介しましたが、これは買収側だけでなく売却側ももちろん同様です。 また、M&Aの目的が明確であれば、その分具体的なM&A戦略を策定できるので、M&Aの方向性がきちんと定まります。 同時に、自社にとって最適なM&Aのスキームも検討しやすくなり、メリットが多いM&Aの実現につなげることができます。 反対に、目的がはっきりしていなければ、「M&Aをしても思ったような効果が現れなかった」などの事態になりかねません。 こうした事態を防ぐためにも、M&Aの目的は明確にしておく必要があるのです。

対象企業は丁寧に選ぶこと

対象企業を丁寧に選ぶことももちろん大切です。 M&Aによって売却または買収を行う以上、しっかり信頼できる相手と取引をしなくてはなりません。 その企業の事業内容や方針などをチェックし、自社に合うかどうかを慎重に検討する必要があります。 一方で、ふさわしい対象企業が見つかったら、早めにアプローチを行いましょう。 アプローチが早ければ、他の企業に先を越されるリスクが減るからです。

専門家のサポートをしっかりと受けること

M&Aは法務、税務、財務などの専門知識のほか、対象企業との交渉力も求められます。 自社だけでM&Aを進めることは難しいので、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家のサポートをきちんと受けることも大切です。

金融・リース・レンタルのM&A・買収・売却・譲渡の相場

金融・リース・レンタル業界では、国内のM&Aに加え、海外企業とのM&Aも活発化しています。
M&Aの多様化に伴い、相場や費用を一概に把握することも難しくなっています。 ただし、相場や費用の目安をある程度つけておかないと、想定外の費用が発生するおそれもあります。 こうした事態を防ぐためにも、自社に似た事例は徹底的に分析し、事例から相場・費用の目安をつけておく必要があります。 具体的には、それぞれの事例のM&Aの目的、M&Aの当事者となる会社の規模、対象事業の規模、会社の業績、従業員の数、M&Aのスキームなどをチェックし、自社の状況と似ている事例は特に分析し、相場・費用を検討しておくことが大切です。

金融・リース・レンタルのM&A・買収・売却・譲渡の事例5選

全国保証によるYUTORI債権回収の子会社化

2018年12月、信用保証事業を手がける全国保証は、債権回収業を行うYUTORI債権回収の子会社化を発表しました。 取得価額は非公表とされ、同年12月中にYUTORI債権回収の子会社化が完了しています。 全国保証は、住宅ローンを中心とした信用保証事業を国内で展開している会社です。 また、YUTORI債権回収は債権管理回収業に関する特別措置法に基づく債権回収業を行っています。 このYUTORI債権回収を全国保証が子会社化したことにより、全国保証が持つ求償債権の回収業務や取引先の債権管理業務の受託といったシナジー効果を期待するものとしています。 また、2019年3月、YUTORI債権回収はあけぼの債権回収に社名変更をしています。

オリックスがNTI Connectを買収

2018年12月、金融サービス業やリース事業などを手がけるオリックスは、米国現地法人ORIX Corporation USA傘下のプライベート・エクイティ(PE)運用会社となるORIX Capital Partners, LLC(以下、ORIX Capital)が、アメリカで通信インフラ設備の設置や保守サービスを行うNTI Connect, LLC(以下、NTI Connect)を買収したことを発表しました。 オリックスは、メンテナンスリース、法人金融、事業投資といった様々な事業展開を進めており、海外事業も積極的に進めています。 これまでも交通インフラ安全サービス会社などを買収し、アメリカでの公共インフラ関連サービスの需要を取り込んでいました。 今回のNTI Connectの買収も、こうした動きの中で行われています。 NTI Connectは、通信関連事業者向けに通信インフラ設備の設置、保守・メンテナンス、修繕工事などのサービスを提供し、アメリカ東部を中心に事業展開を行っています。 また、NTI Connectの主要顧客にはGoogleやAT&Tといった大手も含まれます。 そして、オリックスは2018年6月にORIX Capitalを通じたPE投資として、公共インフラの設置・保守サービス会社であるPeak Utility Services Group(以下、Peak)を買収しています。 PeakとNTI Connectは通信インフラ事業での顧客基盤が近いため、シナジー効果も見込んで今回の買収が行われました。 近年のアメリカでは、インターネット通信の高速化やクラウド化などを背景に、通信インフラの新規設備投資が活発化しています。 こうした動向も踏まえ、オリックスは、今後もアメリカでの公共インフラ関連サービスの需要を取り込んでいくとしています。

東京センチュリーによるアマダリースの子会社化

伊藤忠商事などを母体とする東京センチュリーは2018年11月、金属加工機械総合メーカーのアマダホールディングスの100%子会社であるアマダリースの連結子会社化を発表しました。 アマダリースの発行済株式総数の60%を東京センチュリーが取得する形で子会社化が行われ、株式譲渡実行日は2019年3月末とされています。 東京センチュリーは伊藤忠商事などを主要株主とし、賃貸事業や割賦販売事業などを展開しています。 また、東京センチュリーとアマダホールディングスは、海外でのベンダーファイナンス事業において10年以上協業しています。 そのアマダホールディングスの国内販売金融会社の役割を担うアマダリースが、東京センチュリーの子会社となります。 これにより、東京センチュリーとアマダホールディングスの合弁事業として、アマダリースのファイナンス機能の強化、事業基盤の拡大などを図るとしています。

三菱UFJリースがENGS社を買収

2018年10月、リースやファイナンス業務などを手がける三菱UFJリースは、全米でトラック・トレーラーなどの販売金融事業などを行うENGS Holdings Inc.(以下、ENGS社)の全株式の取得を発表しました。 同年12月には手続きが完了し、三菱UFJリースはENGS社の全株式を取得しています。 三菱UFJリースは三菱UFJフィナンシャル・グループなどを主な株主とし、各種物件のリースや割賦販売、各種ファイナンス業務、国際業務を事業内容としています。 また、グループとして海外での事業拡大も行っており、これまでも北米貨車リース事業のプラットフォーム設立、販売金融事業のタイ拠点の設立などを進めていました。 今回のENGS社の買収も、こうした流れの中で行われたものと考えることができます。 ENGS社は、トラック・トレーラーの販売金融事業のほか、工作機械、建設機械の販売金融、ファクタリング・保険代理店業務への進出など、事業の多角化を進めています。 このENGS社をグループに加えることにより、三菱UFJリースは、アメリカでの設備導入ニーズにより的確に対応する販売金融ソリューションの提供を行うとしています。

GFAによるネクスト・セキュリティの子会社化

2018年9月、フィナンシャルアドバイザー事業などを手がけるGFAは、サイバー・セキュリティ・ソリューションの販売などを行うネクスト・セキュリティの子会社化を発表しました。 GFAは、フィナンシャルアドバイザー事業のほか、不動産などの投融資事業も展開しています。 また、ネクスト・セキュリティは、サイバー・セキュリティ・ソリューションの販売、サイバー・セキュリティ・コンサルティング、サイバー・セキュリティ環境の構築・導入・運用支援を事業内容としています。 このネクスト・セキュリティを子会社化したことにより、GFAはネクスト・セキュリティが持つサイバーセキュリティ対策などのノウハウを取り入れ、「金融とITの融合」というシナジーが創出されるとしています。 また、ネクスト・セキュリティの財務基盤強化に向けた支援なども行われます。

まとめ

近年の金融・リース・レンタル業界では、業界の主要企業が積極的にM&Aを活用するケースが目立ちます。
これらの事例では、M&Aによって事業の強化・拡大を図り、サービス体制・機能の強化、事業エリアの拡大などを実現しています。 また、海外企業とのM&Aも活発化しています。 国内の需要の動向に伴い、海外の需要取り込みのためのM&Aは今後も増加すると思われます。 こうした状況の中、金融・リース・レンタル業界ではM&A事例の多様化も目立ちます。 金融・リース・レンタル業界でのM&Aを考える際には、多様な事例に注目しつつ、自社に似た事例は徹底的に分析しておき、検討を進めることが大切です。

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