2021年5月11日更新業種別M&A

IT業界のM&Aの事例まとめ!IT業界の現状や動向を紹介!

IT業界は今後も発展が期待できるため、市場の好調も続いていく可能性が高いです。また、M&Aが積極的に実施されており、常に新たなビジネスモデルが生まれる業界でもあります。もしもIT企業の自社で経営問題を抱えているなら、M&Aを活用して解決しましょう。

目次
  1. IT業界とは?
  2. IT業界の最新M&A動向【2021】
  3. IT業界におけるM&Aの成功事例15選
  4. IT業界におけるM&Aの失敗事例5選
  5. IT業界の積極買収企業一覧
  6. IT業界におけるM&Aのメリット
  7. IT業界におけるM&Aのデメリット
  8. IT業界におけるM&Aの注意点
  9. IT業界におけるM&A仲介会社の選び方
  10. IT業界におけるM&Aに強い仲介会社5選
  11. M&Aアドバイザーからのコメント
  12. IT業界のM&Aまとめ
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IT業界とは?

IT業界とは?

まずは、業界の定義から整理します。そもそもITとは情報技術(Information Technology)の略称であり、システム・アプリ・ソフトウエア・情報処理・通信インフラといったインターネット関連技術のことです。

上記を踏まえて、IT業界とは情報技術に関する業界をさしますが、多くの業種・職種が絡み合いながらさまざまな技術・サービスが提供されている点に特徴があり、一概に定義することは困難です。また、近年では、IT企業の業種的なすみ分けがボーダレス化しています。

とはいえ、IT業界は、大まかにソフトウエア系・ハードウエア系・情報処理系・通信インフラ系・インターネットサービス系・クラウドサービス系などに分類可能です。

【関連】IT統合でM&Aを成功させる方法!事例から学ぶポイント・注意点とは

IT業界の最新M&A動向【2021】

IT業界の最新M&A動向【2021】

ITとは情報技術(Information Technology)の略称であり、システム・アプリ・ソフトウエア・情報処理・通信インフラといったインターネット関連技術のことです。本章では、ITを専門的に手掛ける企業が属する「IT業界」に見られる特徴・問題点などを中心に解説します。

IT業界とIT市場の特徴

IT業界は、多重下請け構造という大きな仕組みで成り立っています。具体的な内訳は、大手企業の一次請けから、開発・運営業務を担う二次請け・三次請けと連なるピラミッド形の構造です。IT業界では、大手・中小企業・ベンチャー企業といったさまざまな規模の企業がひしめき合っています。

従来のIT業界では受託型ソフトウエア開発が主流でしたが、昨今は業態が多様化しています。また、IT技術の発展によって、IT・クラウドサービス・ビッグデータ・IoT・認証システム・VRといったさまざまな技術が続々と登場している点も特徴的です。

ここにスマートフォンの普及拡大が重なったことで、事業の種類も急速的に増加しています。加えて、マイナンバー制度の導入・金融業界のシステム更新・IT技術の導入などによって大規模案件が増えており、IT企業へのニーズは年々高まっている状況です。

現代は、あらゆるモノがインターネットに接続される時代です。IT技術の発展が続く限り、IT業界は今後も多様化を続けます。こうした特徴を持つIT業界の市場は非常に大きく、2019年度には総額で12兆8,900億円(前年度比3.2%増)にまで達しました。

近年は東日本大震災やリーマン・ショックの影響で一時的に低迷期が見られたものの、投資の回復も相まってIT業界の市場は徐々に拡大を続けています。

参考:「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2020年)」(矢野経済研究所)

IT業界が抱えている問題点

一見すると好調に見えるIT業界ですが、実は慢性的な問題点「人材不足」を抱えているのです。好調であるはずのIT業界において発生している人材不足は、IT技術の発展が原因となり生じています。

IT業界は良くも悪くも発展が著しく、新技術が登場するスピードは非常に速いです。そのため、新しく登場した技術に人材が追い付けない状況が生じています。そして、ここに公的機関・大企業などでもIT技術の導入が加速度的に進んだことでIT業界への需要が急増した状況も、人材不足に拍車をかけました。

これら「新技術の登場スピード」と「需要の増加」が要因となって、IT業界は慢性的な人材不足に悩まされています。現時点においてもIT業界全体で約30万人の人材不足が発生しており、約8割のIT企業が人材不足に悩んでいるのです。

人材不足の傾向は今後も継続する見込みで、2030年には約79万人にまで拡大するおそれがあります。今後も人材不足が拡大すれば、IT業界の根底を揺るがす致命的な事態に陥りかねません。

参考:「IT 人材需給に関する調査 -調査報告書」(みずほ情報総研)

IT業界のM&A動向

IT業界に見られる主なM&A動向は、以下のとおりです。

  • 増加傾向にある(特に人材確保を目的とするM&A)
  • 異業種・他業種からの参入も増えている
  • 異業種・他業種を買収する事例も増加中

IT業界では、人材が定着しにくく新しい人材を取り入れることが難しい傾向があります。この傾向は特に中小企業やベンチャー企業で強く、過酷な労働環境が「ブラック企業」の状態を引き起こしやすくなっています。

そのため、常日頃から納期に追われるハードスケジュールが人材に悪影響を与えて、離職してしまうケースも少なくありません。なお、常に新しい技術が登場するIT業界では、40代以上の人材と20代の人材との間でスキルや知識に大きな差が生まれやすいです。

したがって、減った人材を40代以上の人材で補うことは非常に困難です。こうした性質が見られるIT業界では、求人倍率も高い傾向にあります。とはいえ、もはや新卒採用・中途採用などでは人材を賄えず、真剣に人材不足を解消しなければならない状況です。

このように人材不足が原因の問題を解決するうえで、M&Aは非常に有効な手段となります。また、多様化するIT業界の現状を受けて、ニーズに対応すべく異業種・他業種とのM&Aも増加中です。

IT業界でのM&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には、M&Aに関する専門知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、培ってきたノウハウを生かしてM&Aをフルサポートいたします。

通常、M&Aでは半年〜1年程度の期間が必要とされていますが、M&A総合研究所ではスピーディーなサポートを実践しており、最短3カ月での成約実績も有しています。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。相談料は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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IT業界におけるM&Aの成功事例15選

IT業界におけるM&Aの成功事例15選

ここまで紹介した人材不足の問題などの解消に向けて、IT業界ではさまざまな企業がM&Aを実施している状況です。本章では、IT業界におけるM&Aの成功事例を「2021年に発表された最新M&A事例」「IT業界大手によるM&A事例」「注目のM&A」に分けて紹介します。

これらの成功事例のポイントを押さえておけば、自社のIT企業におけるM&A戦略の策定に役立ちます。それぞれの事例を順番に確認しておきましょう。

2021年に発表された最新M&A事例2選

ここでは、以下2つの事例を取り上げます。

  1. 店舗流通ネットがアニーを買収
  2. アソビューがそとあそびを買収

それぞれの事例からポイントをつかんで、自社のM&A戦略策定に役立てましょう。

①店舗流通ネットがアニーを買収

店舗流通ネット

店舗流通ネット

出典:https://trn-g.com/

2021年3月、店舗流通ネットは、アニーの株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取引金額は非公開です。買収側の店舗流通ネットは、店舗リース事業・店舗不動産ファンド事業・人材事業・プロモーション事業・工事事業などを手掛けています。

売却側のアニーは、製菓・製パン店専用顧客管理POSシステムを提供する企業です。1993年に設立されて、2003年6月より洋菓子店用のPOSレジシステム「ninapos」の発売を開始しています。

その後は顧客の声に応えながら改良を重ねて製菓全般と製パンに対応する主力商品へと進化させており、現在では約350社(850店舗)で使用されるPOSレジシステムへの成長に成功しています。本件M&Aの目的は、コーポレートスローガンである「明日の街、もっと楽しく。」の実現です。

上記のほか、店舗流通ネットは、新事業の開発と展開を加速させて、グループのシナジー効果の最大化と発展を目指すと発表しています。

②アソビューがそとあそびを買収

アソビュー

アソビュー

出典:https://www.asoview.com/

2021年1月、アソビューは、アカツキから、そとあそびの株式すべてを取得すると発表しました。本件M&Aの取引金額は非公開です。買収側のアソビューは、休日の便利でお得な遊び予約サイト「アソビュー!」を展開しています。

売却側のそとあそびはアウトドアレジャー専門予約サイト「SOTOASOBI」を運営する企業で、長年の運営により培ったノウハウ・アウトドアレジャー事業者との強固な信頼関係・ネットワークなどを生かした企画力・コンテンツ獲得などによって、事業・売上ともに継続的に成長しています。

本件M&Aの目的は、アクティビティ領域のコンテンツ拡充・ユーザー基盤の拡大および、事業者の共同開拓・サポート体制の共通化・一体的なシステム開発体制の構築によるシナジー獲得などです。

IT業界大手によるM&A事例7選

ここでは、以下7つの事例を取り上げます。

  1. PR TIMESがismを買収
  2. メルペイがOrigamiを買収
  3. メルカリがマイケルを完全子会社化
  4. 富士通が古河インフォメーション・テクノロジーを買収
  5. NTTデータがシャープビジネスコンピュータソフトウェアを買収
  6. NECがArcon Informatica S.A.を買収
  7. ヤフーがイーブックイニシアティブジャパンを連結子会社化

それぞれの事例からポイントをつかんで、自社のM&A戦略策定に役立てましょう。

①PR TIMESがismを買収

PR TIMES

PR TIMES

出典:https://prtimes.jp/

2020年9月、PR TIMESは、ismの株式すべてを取得し完全子会社化すると発表しました。本件M&Aの取引金額は非公開です。買収側のPR TIMESは、東京都に本社を置くPR会社です。2005年12月に設立され、同名のプレスリリース配信サービスの運営や、企業の広報・広聴活動の支援を主な事業としています。

売却側のismは「もっと、わたしらしく」を理念に、「女性の働くを楽しくする」ことにつながる事業を展開し、働く女性向けコミュニティーを運営する企業です。本件M&Aの目的は、PRパートナー事業や運営メディアのコンテンツ制作体制の強化・働く女性向けコミュニティーとのシナジー効果の最大化にあります。

②メルペイがOrigamiを買収

メルペイ

メルペイ

出典:https://jp.merpay.com/

2020年1月、メルペイは、Origamiの株式すべてを取得し子会社化すると発表しました。株式取得価額は非公開です。買収側のメルペイは、メルカリの子会社としてスマートフォン決済事業を手掛けています。

対する売却側のOrigamiは、M&A以前よりQR・バーコード決済サービスを展開していた企業です。本件M&Aの実施には、「スマートフォン決済事業における競争の激化」が背景にあるとされています。M&A後は、両社の持つ強みを生かしながら、日本におけるキャッシュレス化のさらなる推進が図られている状況です。

③メルカリがマイケルを完全子会社化

メルカリ

メルカリ

出典:https://about.mercari.com/

2018年10月、メルカリは、マイケルを完全子会社化しました。本件買収価格は8,800万円です。買収側のメルカリは、ウェブ・インターネット関連事業を手掛ける会社であり、フリマアプリを運営しています。対する売却側のマイケルは、自動車ユーザーに向けた関連サービスを提供する企業です。

今回の完全子会社によって、メリカリはマイケルの有する関連データや顧客・コミュニティー基盤の吸収を通じて自社運営アプリにおける個人間売買のサポート強化を図っています。

④富士通が古河インフォメーション・テクノロジーを買収

富士通

富士通

出典:https://www.fujitsu.com/jp/

2017年5月、富士通は、古河インフォメーション・テクノロジーを買収しました。本件買収価格は非公開です。買収側の富士通は、国内最大手の総合エレクトロニクスメーカーとして、コンピューター・情報システム・電子デバイスなどの製造や販売を幅広く行っています。

対する売却側の古河インフォメーション・テクノロジーは、古河電工グループの企業として、光ファイバーや電子部品において世界トップクラスのシェアを誇っている企業です。今回の買収により、富士通は古河電工グループとの関係強化を図っています。

また、古河電工グループの有するITシステムを総合的にサポートしつつ、古河電工グループのIT技術・ノウハウを吸収して富士通における製造技術の強化を図っています。

⑤NTTデータがシャープビジネスコンピュータソフトウェアを買収

NTTデータ

NTTデータ

出典:https://www.nttdata.com/jp/ja/

2016年11月、IT業界で日本最大手のSIerであるNTTデータは、シャープの孫会社であるシャープビジネスコンピュータソフトウェアを買収しました。本件買収価格は24億4,000万円です。売却側のシャープビジネスコンピュータソフトウェアは、スマートフォンなど組み込みソフトウエアの開発を手掛けています。

この買収により、NTTデータはIoT関連事業への進出を果たしました。最先端のIT技術を取り入れるために実施したM&Aとして、この事例は代表的です。もともとNTTデータは、以前にも海外の企業を中心に積極的なM&Aを実施していました。

一連のM&Aにより、企業全体の規模拡大に成功し、日本のSIerにおけるトップ企業に成長しています。NTTデータは、今後もIoT関連事業の拡大のために、国内外を問わず積極的なM&A実施を図る見込みです。

⑥NECがArcon Informatica S.A.を買収

NEC

NEC

出典:https://jpn.nec.com/

2016年8月、NECは、Arcon Informatica S.A.を買収しました。本件買収価格は非公開です。買収側のNECは国内最大手のコンピューターメーカーとして、インターネット事業にとどまらずコンピューター・電気通信機器の製造・販売なども手掛けています。

対する売却側のArcon Informatica S.A.は、ブラジルに拠点を持ち、ITセキュリティにまつわるコンサルティング・システム構築などの事業を手掛けるITセキュリティ会社です。M&A以前より、幅広い業種で大手クライアントを抱えていました。

この買収によって、NECは買収企業の有するITセキュリティ技術・ノウハウおよび大手顧客への対応力の獲得に成功しており、これらを応用しながらブラジルにおけるITセキュリティ事業の推進を図っています。このように、海外進出の契機としてもM&Aは活用可能です。

⑦ヤフーがイーブックイニシアティブジャパンを連結子会社化

ヤフー

ヤフー

出典:https://about.yahoo.co.jp/

2016年6月、ヤフーは、イーブックイニシアティブジャパンを連結子会社化しました。本件買収価格は約20億円です。買収側のヤフーは、国内最大級のポータルサイトを運営しています。対する売却側のイーブックイニシアティブジャパンは、電子書店の運営およびオンライン書店の開発・運営を手掛ける企業です。

この連結子会社によって、ヤフーは買収企業の持つ技術・ノウハウを吸収しながら、自社で運営する電子書籍事業のさらなる発展を図っています。

注目のM&A事例6選

ここでは、以下6つの事例を取り上げます。

  1. ガイアックスがロコタビを買収
  2. アイスタディがエイム・ソフトを子会社化
  3. モルフォがTop Data Scienceを子会社化
  4. ナレッジスイートがビクタスを買収
  5. マネックスグループがコインチェックを完全子会社
  6. ロゼッタがエニドアを買収

それぞれの事例からポイントをつかんで、自社のM&A戦略策定に役立てましょう。

①ガイアックスがロコタビを買収

ガイアックス

ガイアックス

出典:https://www.gaiax.co.jp/

2020年6月、ガイアックスは、ロコタビの株式を追加取得して子会社化すると発表しました。本件買収により、従来の持株比率11.56%を50.002%にまで引き上げています。株式取得価額は非公開です。

買収側のガイアックスは、ソーシャルメディアおよびシェアリングエコノミーに注力しながら、法人向けのBtoB事業や一般消費者向けのCtoC事業を展開する企業です。売却側のロコタビは、海外在住の日本人に観光案内・現地サポート・ビジネス翻訳・食事アテンドを依頼できるマッチングサイトを運営しています。

M&Aの目的は、シェアリングエコノミー関連サービスの拡充にありました。

②アイスタディがエイム・ソフトを子会社化

クシム

クシム

出典:https://www.kushim.co.jp/

2019年9月、アイスタディ(現:クシム)は、エイム・ソフトを子会社化すると発表しました。株式取得価額は3億6,800万円です。買収側のアイスタディは、人材育成や採用支援事業を中心に手掛けつつ、eラーニングシステムの開発販売・イベントサービスの映像配信といったIT事業も行っています。

売却側のエイム・ソフトは、IT業界でコンサルティングやシステム開発支援を行っていました。今回の子会社化によって、アイスタディはエイム・ソフトの抱える専門性が高い従業員を手に入れてさらなる事業拡大を狙っていく見込みです。

③モルフォがTop Data Scienceを子会社化

モルフォ

モルフォ

出典:https://www.morphoinc.com/

IT業界では、組み込み機器の画像処理技術を用いた各種ソフトウエア開発を手掛けるモルフォと、フィンランドでヘルスケアや産業用IoTなどといった事業を展開するTop Data ScienceのM&Aも興味深い事例です。

2018年11月、モルフォはTop Data Scienceを子会社化しました。本件買収価格は5億7,300万円です。これによって両社の技術やノウハウを生かした事業を共同開発していく姿勢が取られています。

もともと両社は業務提携を結んでおり、ディープラーニングを応用した新技術を開発するなど、一定の成果を挙げていました。今後も、モルフォとTop Data Scienceの共同開発によって、画期的な技術が世に送り出されていくものと見られます。

④ナレッジスイートがビクタスを買収

ナレッジスイート

ナレッジスイート

出典:https://ksj.co.jp/

IT業界における最重要課題のひとつとされる「人材不足の解決」を目指したM&Aが、2018年9月のナレッジスイートによるビクタス買収です。クラウドサービスを取り扱っているナレッジスイートは、IT技術者の育成や派遣事業を手掛けるビクタスを買収することでIT技術者育成事業に進出しました。

本件の買収価格は3億1,700万円です。これに伴い、市場のニーズに備えた技術力や研究開発体制の獲得により、収益基盤を強化しながら安定的な経営基盤を獲得しています。この事例は、IT業界の課題への解決策としてM&Aが用いられた典型例です。

⑤マネックスグループがコインチェックを完全子会社化

マネックスグループ

マネックスグループ

出典:https://www.monexgroup.jp/jp/index.html

2018年4月、マネックスグループは、コインチェックを完全子会社化しました。本件買収価格は36億円です。買収側のマネックスグループはネット証券の「マネックス証券」を運営しており、ブロックチェーンや仮想通貨の持つ大きな可能性に着目して仮想通貨交換事業への参入準備を進めていました。

対する売却側のコインチェックは、国内仮想通貨取引所の先駆者的企業です。TVコマーシャルを積極的に実施しながら、仮想通貨や自社の認知度を急速に強めました。今回の完全子会社化によって、マネックスグループはコインチェックの手掛ける事業を全面的にサポートすると表明しています。

また、コインチェックの有する経営・システム管理に関する技術・ノウハウ・人材を吸収しながら、仮想通貨ビジネスの強化を図っています。

⑥ロゼッタがエニドアを買収

ロゼッタ

ロゼッタ

出典:https://www.rozetta.jp/

これは、最先端のIT技術を持つ企業同士がM&Aを実施した事例です。2016年8月、AIを活用した自動翻訳支援ツールの開発・翻訳受託サービスを手掛けるロゼッタは、翻訳者クラウドソーシングサービス「Conyac」を運営するエニドアをM&Aにより買収しました。本件買収価格は約14億円です。

この買収により、ロゼッタは自身の技術とエニドアの技術をかけ合わせてシナジー(相乗)効果を獲得するだけでなく、両社が得意とする翻訳の分野を組み合わせてシェア・顧客の拡大にも成功しています。

最近ではAI・ソフトウエアを用いた自動翻訳事業が盛んであり、将来的に一般化すれば翻訳・通訳業界の構造やビジネスモデルを一変させる可能性が高いです。そのため、ロゼッタとエニドアのようなM&A事例は、業界全体を変革する可能性を秘めた事例だといえます。

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IT業界におけるM&Aの失敗事例5選

IT ソフトウェアのM&A・事業承継
IT ソフトウェアのM&A・事業承継
IT業界におけるM&Aの失敗事例5選

本章では、IT業界におけるM&Aの失敗事例として以下の5つを取り上げます。

  1. エイチームによるIncrementsの買収
  2. DeNAによるiemoとペロリの買収
  3. マイクロソフトによるノキア社の買収
  4. タイムワーナーとAOLの合併
  5. グリーによるポケラボの買収

それぞれの失敗事例を見て、自社のM&A戦略策定に生かしましょう。

①エイチームによるIncrementsの買収

エイチーム

エイチーム

出典:https://www.a-tm.co.jp/

2017年12月、エイチームは、Incrementsの株式すべてを取得し連結子会社化しました。本件M&Aの取引金額は14億5,300万円です。買収側のエイチームはソーシャルゲームをはじめ、複数のWebサービスを展開しています。

売却側のIncrementsは、プログラマ向けの情報共有サービス「Qiita」などを提供する企業です。本件M&Aの目的は、中長期的成長の実現や企業価値向上の加速化にありました。ただし、M&A直後にエイチームの業績は伸長したものの、2019年以降は売上が伸び悩んでいます。

この要因には新型コロナウイルス感染症拡大の影響も含まれますが、M&Aの失敗事例として捉える有識者も少なくありません。

②DeNAによるiemoとペロリの買収

DeNA

DeNA

出典:https://dena.com/jp/

2014年10月、DeNAは、キュレーションサイトを運営するiemoおよびペロリを買収しています。本件買収価格は合わせて約50億円です。買収側のDeNAは、モバイルゲーム開発・配信を主業としながら、SNS運営および電子商取引サービスなども手掛けています。

M&Aの目的は新たな収益源の獲得にありましたが、サイト内に不正確な内容・医師の監修がない医療情報・著作権侵害コンテンツなどが大量に掲載されている事実が明らかになり、M&A後に10のサイトを閉鎖しています。一連のトラブルにより買収価格は回収できず、結果的に減損を計上しました。

事態は大きく報道されてDeNAは謝罪会見を実施したほか、企業イメージ悪化を免れぬ事態に陥りました。この失敗は、売却側のコンプライアンス意識の低さを買収前に見抜けなかったことが主な原因となり生じたとされています。

また、企業価値評価にも疑問の声が挙がっており、組織内で統一されたM&A戦略の重要性が叫ばれた事例もでもあります。

③マイクロソフトによるノキア社の買収

マイクロソフト

マイクロソフト

出典:https://www.microsoft.com/ja-jp

2014年4月、マイクロソフトは、ノキア社の携帯電話事業を買収しました。本件買収価格は54億4,000万ユーロ(約72億ドル)です。買収側のマイクロソフトはアメリカ・ワシントンに拠点を構えており、ソフトウエアを開発・販売しています。

対する売却側のノキア社はフィンランド・エスポーに本社を持つ、通信インフラ施設・無線技術を中心とする開発ベンダーです。本件M&Aの目的はスマホ分野の開発推進でしたが、M&A後にマイクロソフトの業績は悪化の一途をたどり、買収価格を上回る減損処理に加えて大量のリストラを実施しています。

失敗の要因としては、アップル・グーグルの圧倒的なシェアの存在が深く関係しているとされています。また、企業文化の違いを十分に理解できず、経営統合がスムーズに進まなかった点もひとつの要因です。

④タイムワーナーとAOLの合併

ワーナーメディア

ワーナーメディア

出典:https://www.warnermedia.com/jp

2000年1月、タイムワーナー(現:ワーナーメディア)は、AOLとの合併を発表しました。タイムワーナーは、アメリカの総合メディア企業です。対するAOLは、アメリカのインターネット企業の大手として知られています。

本件M&Aの目的は、ケーブルテレビ網を利用したブロードバンド接続およびコンテンツのネット配信といった相乗効果の獲得でしたが、合併後の新会社「AOLタイムワーナー」は2002年の決算で1,000億ドル規模の膨大な赤字を計上しています。

その後も社内の融合はうまく進まず、2009年にAOLが分離したことで両社の合併は終了しました。失敗の主な原因は、合併後にITバブルがはじけたことや、タイムワーナー側とAOL側における企業文化に相違があったことなどが挙げられます。

⑤グリーによるポケラボの買収

グリー

グリー

出典:http://gree.jp/

2012年10月、グリーは、ポケラボの株式すべてを取得し完全子会社化すると発表しました。本件M&Aの取引金額は138億8,600万円です。買収側のグリーは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス 「GREE」を運営しており、ソーシャルメディア事業を中核に据えています。

売却側のポケラボは2007年に設立されたゲームデベロッパーであり、「やきゅとも!」「サムライ戦記」など登録者200万人を超えるゲームを複数開発している企業です。本件M&Aの目的は、スマートフォンにおけるモバイルソーシャルゲームの開発力強化にありました。

しかし、M&A後にスマホゲームの流行が転換したことで、ポケラボの業績は落ち込んでしまいます。結果として、2015年6月期末には減収を記録し、約103億円の赤字を計上しました。

【関連】M&A失敗例から学ぶ成功のポイント

IT業界の積極買収企業一覧

IT業界の積極買収企業一覧

本章では、IT業界の積極買収企業を5つ紹介します。これらの企業はIT業界のM&Aにおいて有力なパートナー候補に位置づけられるため、概要を把握して自身のM&A戦略に生かしましょう。

企業名 事業概要 アピールポイント
ラック ・業界トップレベルの技術を駆使したセキュリティサービスの提供
・金融機関をはじめ大手企業・官公庁向けにITソリューションを提供する独立系ITベンダー
セキュリティ監視、セキュリティ診断、緊急対応などのセキュリティをはじめ、メインフレームからスマートフォンまで幅広いプラットフォームに対応したシステム開発を提供
Branding Engineer ・ITエンジニア向けに仕事のマッチング、独立支援、スキル教育などの事業を展開
・自社メディアも運営し、エンジニアやビジネスパーソンの関心の高いトピックを扱い、広告収入を獲得
・主軸の人材派遣サービスではユーザー数13,000人超
・取引経験のある社数は数千社
・顧客基盤に加えて他社媒体へのコンサルティングでも実績を挙げているメディア運営ノウハウを提供可能
ナレッジスイート 中堅・中小企業向けCRM/SFAクラウドサービスのほか、SaaSを提供するDX事業とシステム開発やIT技術者派遣を行うBPO事業を展開 M&Aだけでなく、出資・事業提携も含めて迅速に判断可能
freee 「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに、個人事業主から中規模法人まで対応
・会計、人事労務、税務申告などのバックオフィス業務を自動化する統合型クラウドERPを提供
・23万の有料課金事業者を持つサービスの開発を通じて培ったチーム開発のノウハウやインフラを保有
・生産性高く製品開発を実現できるほか、スキルアップにもつなげられる
アクシス ・金融分野で豊富な業務ノウハウを持ち、都市銀行などのシステム開発を手掛けるSI事業が主力
・2018年にクラウドサービス事業を開始
・法人向けに車両位置情報などを提供するサービス「KITARO」も好調
・2020年9月、東証マザーズ上場
・大手SIerとの太いパイプが強み
・金融機関や官公庁向けなど公共性の高い仕事に携わり安定した収益を確保
・プログラムレスのクラウドサービスも開発

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IT業界におけるM&Aのメリット

IT業界におけるM&Aのメリット

本章では、IT業界におけるM&A事情を具体的に紹介します。IT業界は非常にM&Aが活発な業界であり、人材不足といった慢性的な問題の解消などさまざまな理由でM&Aを実施する必要に迫られています。IT業界でM&Aを実施するメリットは、以下のとおりです。

  1. 人材不足の解消
  2. 新技術の獲得
  3. 経営基盤の強化
  4. 海外市場の進出

それぞれのメリットを順番に紹介します。

①人材不足の解消

IT業界におけるM&Aの最大のメリットは、人材不足の解消にあります。IT業界では慢性的に人材不足に陥っており、新卒採用や中途採用では追いつかないため、スピーディーな人材確保手段としてM&Aは最適です。

M&Aを活用すれば、まとまった数の人材を確保できるだけでなく、すでに研修を受けてスキルを身に付けた質の高い人材を引き継げます。一般的な採用活動よりも人材の数および質をまとめて獲得できるM&Aであれば、企業の人材不足を効率的に解決可能です。

ITやIoTなど最先端技術に特化した人材が欲しい場合も、これらの技術を持つ事業を買収すればノウハウと人材を両方獲得可能です。現時点において、IT業界の人材不足は根本的な解決方法が見つかっていないため、M&Aによって人材不足解消を図るIT企業は今後も多く見られると推測されます。

②新技術の獲得

IT業界は常に新しい技術が開発されており、いかにこれらを取り入れていくのかが重要視される業界です。M&Aを活用すれば、新技術を持つ企業をそのまま取り込めるため、新技術の開発費用・時間を大幅に省略できるメリットが得られます。

AIやビッグデータなどの最先端技術は研究に多くの時間がかかるため、M&Aによって丸ごとを承継できれば、得られるメリットが非常に大きいです。そのため、最近では異業種の企業がIT技術の強化に向けてIT企業を取り入れるケースも増加しています。

近年は、IoTなどさまざまなモノが当たり前のようにインターネットにひも付けられる時代です。そのほか、小売・人材派遣・翻訳・通訳など多様な分野においてIT技術は活用されています。こうした傾向に伴い、自社のIT部門を強化するためにIT企業をM&Aで買収する企業が増加中です。

M&Aは、異業種からの新規参入においても、新事業立ち上げにかかる時間・コストを削減できる点に大きなメリットがあります。

③経営基盤の強化

これはM&Aの売り手側となる場合に期待できるメリットですが、M&Aを活用すれば経営基盤を強化できます。特に中小・ベンチャーのIT企業は、規模の都合上、資金繰りが厳しく融資を受けることが困難です。

とはいえ、新技術の開発をはじめシステム・サーバーなどの維持費を踏まえると、IT企業では常に一定以上の資金を確保し続ける必要性があります。そのため、大企業に自らを売却して大手の資本を取り入れながら経営基盤を強化するM&Aケースも増加中です。

④海外市場の進出

IT業界の国内市場は好調ではあるものの、人口減少も相まって全体的に縮小傾向にあります。人材不足の深刻化と同時に少子化も進んでいる中で、IT企業の海外市場への進出は有効な経営戦略です。

海外市場に進出すれば、新たな市場を開拓しながら海外のIT企業の技術を取り込めます。また、海外の人材も取り込めるため、人材不足の解決も期待可能です。最近では、たとえM&Aを実施せずとも、人材確保のために外国人労働者の採用に目を向けるIT企業も増加中です。

国内にとどまらず海外に飛び出していくことも、有意義な経営戦略とされています。

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IT業界におけるM&Aのデメリット

IT業界におけるM&Aのデメリット

IT業界のM&Aにはさまざまなメリットがある反面、デメリットも少なからず存在するため注意が必要です。そこで本章では、IT業界におけるM&Aのデメリットとして以下の3つを取り上げます。

  1. 債務のリスク
  2. M&Aによるシナジー効果が薄い
  3. 社員の退職、社風の不一致

それぞれのデメリットを把握して、IT業界のM&Aにおける失敗を回避しましょう。

①債務のリスク

1つ目のデメリットは、債務のリスクです。M&AによりIT企業を買収する場合、売り手側企業が抱える簿外債務・偶発債務などをそのまま引き継いでしまう可能性があります。特に偶発債務は、M&A後に発覚するとトラブルを引き起こしやすく、企業の資金力を低下させたり、業績を悪化させたりするおそれがあるのです。

M&A後に想定外のトラブルに見舞われないよう、M&Aプロセスとしてデューデリジェンスを徹底して実施しましょう。

②M&Aによるシナジー効果が薄い

2つ目のデメリットは、シナジー効果の獲得についてです。たとえM&A取引を無事に終えられたとしても、想定していたシナジー効果が得られない可能性があります。そもそもシナジー効果の獲得可能性は、相手企業との相性が良いほど上昇する仕組みです。

そのため、少しでも相性の良い相手企業を見つけられるよう、広いネットワークを持つM&A仲介会社にマッチングを依頼すると良いでしょう。

③社員の退職、社風の不一致

3つ目のデメリットも、相手企業との相性にまつわるものです。M&A相手との相性が悪い場合、社員の退職が発生するおそれがあります。具体的にいうと、社風や待遇面において自社と相手企業との間で差異が存在すると、これに不満を感じた社員が離職する可能性が高いです。

場合によっては優秀な社員が大量に離職してしまい、IT企業の経営に深刻な悪影響を及ぼしかねないため、M&Aの際はPMIプロセスも念入りに実施しましょう。

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IT業界におけるM&Aの注意点

IT業界におけるM&Aの注意点

IT企業ではM&Aが積極的に行われているものの、注意点も存在します。IT企業における最大の注意点は、「専門家の数が少ない」点です。IT業界は常に新しい技術が誕生しており、これに応じてビジネスモデルも刻々と変化しています。

そのため、新しい技術・ビジネスモデルに精通したM&A専門家が慢性的に不足している状況です。そのため、IT企業がM&Aのサポートを得ようと考えても、適切な専門家を見つけられずうまくM&Aを進められないケースが目立っています。

IT業界でM&Aを成功させるには、自社に最適なM&A専門家を選ぶ方法を知っておくことも必要不可欠です。なお、M&Aだけでなく最先端のIT技術に関する専門家の不足も問題視されており、需要と専門家数のバランスが取れておらず、新技術の導入が妨げられています。

近年はIT企業専門のM&A仲介会社・コンサル会社が誕生しており、中には最先端技術に対応する業者も存在します。とはいえ、現時点ではこうした業者も数が少なく、IT業界全体をバックアップできるほどには至っていません。以上のことから、専門家の増員はM&A・IT業界ともに解決すべき課題といえます。

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IT業界におけるM&A仲介会社の選び方

IT業界におけるM&A仲介会社の選び方

M&Aを実施する際にまず考慮すべきなのは、専門家への相談についてです。M&Aプロセスは複雑であるため、専門家の協力のもとで進めていくことをおすすめします。そこで最適なのは、M&A仲介会社の利用です。

最近では相談料が無料であったり完全成功報酬制を採用していたりする会社が多く、なるべく手数料をかけずにM&Aを実施したい中小規模のIT企業におすすめの相談先だといえます。

ここからは、IT業界でM&Aの仲介会社を選ぶ方法として、3つのポイントを紹介します。以下のポイントを基準にすれば、自社のM&Aにおいて最適な仲介会社を見つけることが可能です。

  1. IT業界M&Aの実績が豊富であるか
  2. 料金体系がわかりやすく明確であるか
  3. 担当者がついてくれて親切であるか

それぞれのポイントを順番に解説します。

①IT業界M&Aの実績が豊富であるか

はじめに確認すると良いポイントは、「IT業界でのM&Aの実績が豊富であるかどうか」です。具体的にいうと、自社が行うM&Aと類似する規模の案件を取り扱った経験のある仲介会社に依頼すると、より適切なサポートが受けられます。

M&A仲介会社の実績を調べる際は、公式サイトを確認したり、実際に問い合わせたりすると良いです。たとえM&Aの成約実績が豊富だとしても、IT業界におけるM&A実績が少ないようでは自社にとって最適な仲介会社とはいえません。

そのため、M&Aを検討したら、IT業界M&Aの実績に自信があるM&A仲介会社を選ぶことがポイントです。

②料金体系がわかりやすく明確であるか

次に確認すると良いポイントは、「料金体系がわかりやすく明確であるか」です。後から予想外の請求をされて困ることがないよう、仲介会社の報酬体系を事前に確認しておくと安心して相談できます。最近では、完全成功報酬型の料金体系を採用するM&A仲介会社も少なくありません。

また、依頼前の相談料金・着手金・中間報酬などさまざまな手数料を無料にしている会社も多く存在します。とはいえ、M&A仲介会社ごとに採用している料金体系は多種多様である点には注意が必要です。

M&Aを正式に依頼するときは、あらかじめ詳しく見積もりを出してもらえる仲介会社に依頼することをおすすめします。

③担当者がついてくれて親切であるか

最後に確認すると良いポイントは、「担当者がついてくれて親切に相談に乗ってくれるかどうか」です。依頼するM&A仲介会社によっては、担当者に専属でついてもらえないケースも少なくありません。

担当者に専属でついてもらえない場合、状況に応じて専門家がサポートしてくれる体制自体は心強いものの、困ったときに納得できるまで話を聞いてもらえないケースが多いです。自社のM&Aのためには担当者が専属でつく仲介会社を選ぶと良く、担当者がIT業界に詳しければ詳しいほど安心できます。

以上、IT業界におけるM&A仲介会社の選び方のポイントでした。ここからは、上記のポイントを踏まえたうえで、IT業界のM&Aに強い仲介会社を具体的に紹介します。

【関連】M&A仲介会社を比較!おすすめのM&A仲介会社、仲介手数料を解説します

IT業界におけるM&Aに強い仲介会社5選

IT業界におけるM&Aに強い仲介会社5選

IT業界のM&Aに強い仲介会社として、以下の5社を取り上げます。

  1. フォーバル
  2. 事業承継センター
  3. TOMAコンサルタンツグループ
  4. xxx
  5. M&A総合研究所

それぞれのM&A仲介会社を順番に解説します。

①フォーバル

フォーバルは、中小・小規模企業に特化するM&A仲介会社です。経営相談契約顧客を約20,000社抱えており、M&Aの実施も企業マッチングが実現しやすい体制をすでに確立しています。

また、最先端のIT技術導入に積極的な姿勢を見せており、さまざまな分野の中でもIT支援を得意としている点が強みです。IT技術の導入を検討する会社にとっても、フォーバルはおすすめできるM&A仲介会社です。M&Aサポートに関する費用としては、「業務着手金」と「成功報酬」が発生します。

相談料は無料なので、IT業界でのM&Aを検討している場合には積極的に利用すると良いです。

M&A仲介会社名 フォーバル
URL https://forval-shoukei.jp/
電話番号 0120-37-4086
特徴 ・過去20万社の経営支援実績
・企業の磨き上げから経営統合支援までワンストップ対応

②事業承継センター

事業承継センターは、中小企業に特化する事業承継専門のコンサルティング会社です。事業承継の手法としてのM&Aを提案しています。そのほか、生産現場・倉庫流通現場の業務改善・業務効率化の推進に向けたIT化支援・低コストで販売促進を行うためのインターネット活用支援なども展開中です。

経営革新等支援機関に認定されており、社会的な信頼性が高い点も強みです。費用面は基本的に月額制の報酬体系が採用されており、事業承継支援に関しては「最低期間:原則1年」「月間回数:原則1回」「月額費用:20万円(税別)より」とされています。

M&A仲介会社名 事業承継センター
URL https://www.jigyousyoukei.co.jp/
電話番号 03-5408-5506
特徴 ・経営革新等支援機関に認定されている
・IT化支援などにも対応

③TOMAコンサルタンツグループ

TOMAコンサルタンツグループは、税理士法人・社会保険労務士法人・公認会計士共同事務所・行政書士法人・司法書士法人などをグループ企業に持つ会社です。そのため、M&Aの進行に必要な諸手続きをワンストップでサポートしてもらえます。

費用は、相談内容ごとにそれぞれ見積もりを出して算定する仕組みです。相談料は無料となっているので、詳細は問い合わせてみると良いでしょう。

M&A仲介会社名 TOMAコンサルタンツグループ
URL https://toma.co.jp/
電話番号 0120-944-533
特徴 ・経験豊富な200人の専門家が経営に関する「悩みごと」「困りごと」をワンストップで解決
・会計業務を中心に、人事、労務、事業承継、業務改善など幅広いサービスを提供

④xxx

xxx(エイジィ)はIT業界の案件のみを専門としているM&A仲介会社であり、仲介サービス「GARAGE(ガレージ)」を運営しています。IT業界の最新情報や専門性の高い分野に精通するアドバイザーがサポートしてくれるほか、IT業界における買い手企業の網羅性が高い点も特徴的です。

上場しているIT企業のうち、95%にあたる436社とパートナーシップを提携しており、スピーディーに最適な相手とのマッチングを実現可能です。費用は、M&Aの相談自体が無料であるうえに、成功報酬型の報酬体系なので安心して相談できます。

IT業界のみを扱うM&A仲介会社に依頼したい場合、無料相談を検討しましょう。

 M&A仲介会社名   xxx
 URL  https://www.garage-xxx.jp
 電話番号  03-5937-2215
 特徴 ・IT業界に特化
・圧倒的なマッチング力
・上場しているIT企業の95%とパートナーシップ提携

⑤M&A総合研究所

M&A総合研究所

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/

M&A総合研究所は中小・中堅規模のM&A案件を主に取り扱っており、さまざまな業種で成約実績を有しています。案件ごとにM&Aの知識・支援実績豊富なアドバイザーがつき、ご相談からクロージングまでフルサポートいたします。

通常、M&Aでは半年〜1年程度の期間が必要とされていますが、M&A総合研究所ではスピーディーなサポートを実践しており、最短3カ月での成約実績も有しています。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。相談料は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 M&A仲介会社名  M&A総合研究所
 URL   https://masouken.com/lp/it
 電話番号  0120-401-970
 特徴

・完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)
・アドバイザーによるフルサポート 
・幅広い情報と成約スピード

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

M&Aアドバイザーからのコメント

M&Aアドバイザーからのコメント

IT業界ではグローバル化の加速およびAI・IoTをはじめとする技術革新によって国内の市場規模が急速に拡大しており、今後も伸長が継続すると予測されています。ただし、最先端技術に対応可能な人材が不足しており、課題の解決が急務です。

そこで、M&Aにより、システムエンジニア(SE)やWebデザイナーなどの人材を確保して社員の教育にかける時間を削減しつつ、「多重下請け構造」からの脱却を図る大手IT企業が増加しています。現代はIT化が成熟し、いかなる企業でもIT技術なしでは業務を遂行できず、SEの必要性が加速度的に増す時代です。

経済産業省の調査によると、IT人材の平均年齢は2030年まで上昇の一途をたどり、高齢化の進行が予想されています。また、労働集約業態である日本のIT人材の低生産性を前提とすると、将来的に40~80万人規模で人材不足が生じるおそれがある状況です。

その一方で、IT業界では「自社の成長を加速させるために大手企業の経営資源を活用する」考え方が浸透しており、経営戦略のひとつとしてM&Aが広く認知されています。買い手側は買収後の対象会社とのシナジー効果の獲得を意識してM&Aを実施するため、売却企業ではさらなる発展を期待可能です。

加えて、売却側としてもIPOに変わる出口戦略としてM&Aを選択する企業が増加しており、今後ともIT業界においてはM&Aが盛んに実施されるものと見られます。とはいえ、IT業界には独自のコミュニティーが存在し、投資家や起業家がお互いに情報共有するなど、特徴的なM&A取引が実施されている状況です。

市場環境の変化は急激で目まぐるしいことから、M&Aにより着実に自社の成長を加速させるためにも、業界に特化したM&Aアドバイザーからサポートを受けると良いでしょう。

参考:「参考資料(IT人材育成の状況等について)」(経済産業省)

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IT業界のM&Aまとめ

IT業界のM&Aまとめ

IT業界は今後も発展が期待でき、市場の好調も続く可能性が高い業界です。これに伴いM&Aが積極的に行われており、常に新たなビジネスモデルが生まれる業界でもあります。しかし、業界全体が好調であるゆえに人材の数が間に合っておらず、需要と供給のバランスが崩れつつある点がネックです。

以上のことから、IT業界では、M&Aの活用により、抱えている問題をいかに解決していくかを模索することがポイントといえます。本記事の要点をまとめると、以下のとおりです。

・IT業界におけるM&Aのメリット
→人材不足の解消、新技術の獲得、経営基盤の強化、海外市場の進出

・IT業界におけるM&Aのデメリット
→債務のリスク、M&Aによるシナジー効果が薄い、社員の退職や社風の不一致

・IT業界におけるM&Aの注意点
→新しい技術・ビジネスモデルに精通したM&A専門家が慢性的に不足している点

・IT業界におけるM&A仲介会社の選び方
→IT業界M&Aの実績が豊富であるか、料金体系がわかりやすく明確であるか、担当者がついてくれて親切であるか

・IT業界におけるM&Aに強い仲介会社5選
→フォーバル、事業承継センター、TOMAコンサルタンツグループ、xxx、M&A総合研究所

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