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2019年10月17日公開
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M&Aにおける会計処理(仕訳)とは?会計に強いM&A仲介会社やM&A会計に関するおすすめの本をご紹介

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&Aにおいては様々な手法が存在しますが、それぞれの手法ごとに会計処理について考える必要があります。また、そもそもその手法がどのような仕組みなのか、理解を深めておくことも必要です。

目次
  1. M&Aにおける会計とは?
  2. M&Aにおける会計の種類
  3. M&A会計スキーム
  4. M&Aの仕訳(会計処理)
  5. M&A会計に関するおすすめの本3選
  6. M&Aの会計に強いM&A仲介会社3選
  7. まとめ

M&Aにおける会計とは?

M&Aは合併や買収などの手法があり、近年様々な業界で活発化しています。 合併や買収に伴い、会計処理が必要となりますが、それぞれの手法によって会計処理は異なります。 このようなM&Aの会計について知っておくことも、実際にM&Aを検討するうえで重要な知識となります。 M&Aといってもその手法は様々であり、合併や買収のほか、会社分割なども含まれます。 そして、それぞれの取引形態によって会計処理が異なるので、会計処理の全体像から各スキームの処理方法まで、体系的に理解しておく必要があるのです。 以下、M&Aの会計につき、その種類やスキーム、仕訳についてご紹介していきます。 また、M&A関係に関するおすすめの本や、M&A会計に強いM&A仲介会社についても合わせてご紹介します。

M&Aにおける会計の種類

M&Aの会計処理については、個別会計、連結会計、税務会計に分けて考える必要があります。 合併や買収などの手法ごとに会計処理は異なりますが、まず会計として上記の3種類があることを知っておきましょう。 3つのうちどの会計に当てはまるのか、それぞれのケースごとに考える必要があります。

個別会計

個別会計というのは、対象となる企業だけの会計処理のことを表します。 名前の通り、その企業の個別の会計処理を意味します。 例えばM&Aにおける買収であれば、買い手企業だけの会計処理、売り手企業だけの会計処理ということになります。

連結会計

連結会計とは、企業グループを一つの会社として捉えた会計処理のことをいいます。 親会社と子会社であれば、親会社と子会社からなる企業グループを一つの会社として捉え、会計処理を行います。 これは、企業グループ全体の経営状況をより正確に把握するために必要なことです。 例えば親会社と子会社が存在する場合、子会社の業績も親会社の経営状況に大きく関係します。 この場合、親会社の会計だけを見ても、グループ全体の経営状況はわかりにくいでしょう。 例えば親会社の業績が良くても、単に子会社に何らかの商品を売りつけただけかもしれません。 これでは、いくら親会社の業績が良かったとしても、親会社が過大評価されるおそれがあります。 「売れなかったから子会社に売りつけた」という可能性があるからです。 このような過大評価を防ぐためには、親会社と子会社の業績を合わせて判断し、企業グループ全体としての経営状況を知る必要があります。 そこで、企業グループを一つとして捉えた連結会計という仕組みが存在するわけです。

税務会計

税務会計とは、法人税法などの税法の規定に従って行われる会計のことをいいます。 簡単に言うと、税務会計というのは税金計算をするための会計処理になります。 この点は、上記でご紹介した個別会計や連結会計との大きな違いです。 個別会計や連結会計は企業会計となり、企業の財務状況や損益計算を適正に示すための会計処理になります。 一方で、税務会計はあくまで税法に従って税金を算出するための会計ということになります。

M&A会計スキーム

株式取得

買収は買い手が売り手の株式を取得する形で行なわれるケースが多く、これを株式取得といいます。 株式取得は資本を取得する取引のため、買い手は株式を取得し、売り手は資本構成者(株主構成)が変化する形になり、個別会計上で会計処理が行われます(株主構成の変化は別段会計処理は行われません)。 また、株式取得によって親会社と子会社の関係が構築されれば、連結会計にも影響すると言えます。

事業譲渡

ある会社の事業の全部または一部を譲渡することを、事業譲渡といいます。
こちらは事業を対象とした取引として個別会計上で会計処理されます。

株式交換

株式交換とは、ある会社が発行する株式の全部を、他の会社(株式会社または合同会社)に取得させることをいいます。 買収側の企業では、自社の株式を対価として売り手の株式を取得するという仕訳計上(会計処理)を行います。 一方、売り手は株主が変わっただけなので、基本的に個別会計上で特段の仕訳は計上されないことになります。

株式移転

株式移転とは、1または2以上の株式会社が、発行する株式の全てを新たに設立する株式会社に取得させるという方法です。 株主構成の変化については特に会計処理は発生しませんが、買収側の企業の個別会計上で、自社の株式を対価として子会社の株式が増加するという仕訳が計上されます。

合併

合併は2つ以上の会社が1つになることをいいます。 合併により消滅する会社の権利義務の全てを合併後存続する会社に承継させる「吸収合併」と、2つ以上の会社が合併して新たに設立する会社に全ての権利義務を承継させる「新設合併」があります。 合併では売り手側が消滅しますが、買い手は売り手を時価評価して購入したという会計処理を行います。

会社分割

会社分割とは、会社がある事業に関して有する権利義務の全部または一部を他の会社に承継させることです。 会社(株式会社または合同会社)がある事業に関して有する権利義務の全部または一部を、分割後の他の会社に承継させるという「吸収分割」と、1または2以上の会社(株式会社または合同会社)がある事業に関して有する権利義務の全部または一部を、新たに設立する会社に承継させるという「新設分割」があります。 売り手は自社の一部を売却することになるので、自社の資産・負債を譲渡したという仕訳計上を行います。 また、買い手は売り手の一部(資産・負債)を引き受ける形になり、仕訳計上が必要です。

M&Aの仕訳(会計処理)

株式取得

株式取得における売り手は、株主が変わっただけなので、特に会計処理は発生しません。 一方、買い手は株式を取得する側になるので、個別会計上で会計処理されます。
買い手にとって子会社が増加する形になれば、売り手企業の財務諸表と合算したうえで連結決算を行うことになり、子会社株式と子会社の資本金を相殺する仕訳となります。
また、売り手の純資産を買収金額が上回れば、その差額が「のれん」として計上され、将来の一定期間で均等に償却されます。 (「のれん」というのは、M&Aにおける「買収された企業の時価評価の純資産」と「売買価格」の差額のことをいいます。)

事業譲渡

事業譲渡では、売り手は譲渡する事業の資産・負債の会計上の簿価を取り消し、買い手は売り手の事業の資産・負債を購入したことの会計処理を行います。 また、資産・負債の差額と買収対価の間に差額があれば、「のれん」として計上します。 仕訳の例は以下のようになります。

M&A会計に関するおすすめの本3選

次に、M&Aの会計に関する本について、おすすめのものを3つご紹介します。 ここまでの話でも触れたように、M&Aの会計は取引形態ごとに売り手・買い手の立場で判断する必要があります。 効率的に理解を進めるには、基本的なパターンから個別のパターンまで、体系的におさえておくことが重要です。 また、M&Aの各手法の特徴ももちろん知っておかなければなりません。 このように考えると、M&Aの会計を理解するにはある程度の時間がかかります。 ただ、時間がかかっても体系的に理解できれば、M&Aそのものの理解も深まります。 これは、自社の戦略としてM&Aを検討するうえでも非常に重要な意味を持ちます。 さて、このようなM&Aに関する会計の理解を深めるためには、本を活用して勉強することも重要です。 本で勉強すると、基本から応用まで順を追って学習を進めることができるので、体系的に理解しやすくなります。 以下、こうしたM&Aの会計に関する本をご紹介します。

M&Aの会計図解+ケースでわかる M&A・組織再編の会計と税務(中央経済社)

M&Aの各ケースに分け、図解で会計処理を丁寧に解説しています。 図解による説明のため、視覚的にも理解が深まります。 特にM&Aの会計はケースごとに細かい論点が多く、最初は理解しにくい部分も多いですが、図から視覚的に学習すると理解しやすくなります。 そのため、文章だけの本で学習を進めることに抵抗のある方や、図からイメージを捉えることが得意な方、さらにはM&Aについてほとんど知らないという方にとって、図解入りのこの本は非常に効果的です。

そこが知りたい!「のれん」の会計実務(中央経済社)

この本は「のれん」に焦点を置き、図表などから会計処理を詳しく説明しています。
M&Aの会計で重要な論点が多い「のれん」を重点的に学習したい方におすすめできます。
とくに「のれん」は理解しにくい部分もありますが、この本では図表も含めてわかりやすく解説されているので、「のれん」の会計実務の理解を効率的に深めることができます。

Q&A M&A会計の実務ガイド(中央経済社)

Q&Q形式でM&Aの会計実務がわかる本です。 疑問点から理解を深める形で学習することができ、会計処理のイメージをスムーズにつかむことができます。 また、実務で何か問題が発生した場合に、該当する疑問点をこの本で調べ、解決策を見つけることもできるでしょう。 Q&A形式の本は、こうした使い方もできるのです。

M&Aの会計に強いM&A仲介会社3選

M&Aの手続きを進めるには、法務や税務、財務といった高度に専門的な知識が要求されます。 そのため、M&Aの当事者だけでM&Aを進めることは一般的には難しいです。 そこで、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーといった専門会社のサポートを受けながら、M&Aを進める形になるわけです。 これはM&Aの会計処理についても例外ではありません。 M&Aにあたっては、会計面の影響も考慮しながらスキームを検討する必要があります。 そこで、会計面に強みを持つ専門家のサポートを受けることは、M&Aを効果的に進めるうえで非常に重要な意味を持つのです。 M&A仲介会社などの専門会社は、M&A実務に精通していることはもちろん、会計・税務に強みを持っている会社も多いです。 以下、このようなM&A仲介会社についてご紹介していきます。

株式会社M&A総合研究所

全国のM&A案件の取り扱いをしており、中小企業のM&Aも実現させる仲介会社です。
規模の小さい企業がM&Aを実施することが考えられますが、そのような案件にも対応しています。
また、M&Aプラットフォームや日本最大級のM&Aメディアからの情報によって、短期間でマッチングを行うので、人件費の削減を可能にしているため、他者よりも低い価格でM&Aの成立を目指すことができるのです。
通常のM&A取引は、交渉から成立まで半年から1年程度かかる場合もありますが、早いクロージングを目指し、平均して3ヶ月から6ヶ月でクロージングを行います。
それを可能にしているのは、M&Aプラットフォームを利用した独自のAIシステムによって早期にマッチングを行います。
安心してM&Aのサポートを受けることができるでしょう。

日本M&Aセンター

日本M&Aセンターは、中小企業を中心としたM&A支援27年目、成約実績累計4500件超、年間成約支援数649件といった実績を誇り、中堅・中小企業に向けたM&A支援サービスに強みがあります。 300名を超えるM&A専門コンサルタントが在籍し、30名の士業専門家によるサポートチームが組織されているほか、1700の士業事務所との連携も行われるなど、専門性の高いサポート体制を構築しています。 また、1案件ごとに法務担当者(弁護士・司法書士)と会計・税務担当者(公認会計士・税理士)の案件担当者がサポートするという体制にも特徴があります。 会計・税務担当者による専門的なサポートを受けることができるので、会計・税務面における信頼性は高いです。

ストライク

ストライクは、公認会計士が主体となって設立されたM&A専門会社で、M&Aに精通した公認会計士、金融機関出身者などが多く在籍しています。 また、金融機関、会計事務所、M&Aブティックなどとのネットワークにも強みがあります。 会計士が主体となるほか、多くの会計事務所と連携していることもあり、会計・税務において信頼性の高いサービスを提供しています。 また、ストライクは日本初となるインターネットM&Aサービス「SMART」の運営でも知られています。 SMARTはインターネット上に譲渡や買収情報が掲載され、相手先の企業を検索できるというサービスです。 そのほかM&Aに関する情報発信サイト「M&A Online」の運営も行っており、M&A実務などの幅広いコンテンツを発信しています。

まとめ

M&Aにおいては様々な手法が存在しますが、それぞれの手法ごとに会計処理について考える必要があります。 また、そもそもその手法がどのような仕組みなのか、理解を深めておくことも必要です。 株式取得、事業譲渡、合併など、各手法の仕組みがわかれば、会計処理のイメージも浮かびやすくなります。 M&Aの会計の理解を深めるには、本・書籍などで体系的に学習を進めることも大切です。 また、実際にM&Aを行う際には、会計面で強みをもつM&A仲介会社などの専門家のサポートが必要です。 まずはM&Aの手法と大まかな会計処理の流れをおさえ、理解を深めていきましょう。

M&Aの定義について再度確認したい場合は「M&Aとは?M&Aの意味をわかりやすく解説!」の記事をご参照ください。

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