減損処理とは?メリット・デメリットや計算方法をわかりやすく解説
2020年12月10日更新会社・事業を売る
「M&A」とは〇〇の略!読み方、「買収」の英語も紹介
M&Aという用語は聞いたことがあるけれど、何の略か知らないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、M&Aとは何の略かを解説するとともに、M&Aに関連する用語の略称、買収を意味する英語のニュアンスの違いなどを解説します。
「M&A」とは〇〇の略!
会社経営者なら、「M&A」という用語を一度は聞いたことがあると思います。一般の方でも、ライブドアや村上ファンドによる買収報道で聞いたことがある方も多いでしょう。
しかし、このM&Aという用語が、どういう意味なのかはっきり分かっていない方も多いのではないでしょうか。
元々ビジネス用語はカタカナや英語が多く分かりにくいものですが、M&Aという単語はパッと見ても何の略なのか想像がつきにくく、ビジネス用語の中でも特に分かりにくいものの一つだといえます。
M&Aとは、一体何の略なのでしょうか。本記事では、その意味や使い方について解説していきます。
M&Aとは
M&Aとは簡単に言うと、会社を買収したり売却したりする取引のことをいいます。例えば、株式を買い取ってその経営権を取得したり、事業資産を買い取って自社のものとしたりすることなどがあります。
M&Aというと、大企業が次々といろいろな会社を買収して、規模を拡大していくというイメージが強いかもしれません。
もちろんそれもM&Aの主要な利用方法の一つですが、実際にはM&Aというのは、それ以外にも様々な活用方法があります。
M&Aの活用方法として今最も注目されているのが、中小企業の事業承継です。少子化で後を継がせる人がいない中小企業が、M&Aによって第三者に事業承継することで、培ってきた技術やノウハウを残そうとする動きが活発になっています。
このように、M&Aというのは決して大企業のものだけではなく、会社を経営している人なら誰でも活用できる手段です。
M&Aとは何の略?読み方は
M&Aの読み方は「エム・アンド・エー」です。それぞれのアルファベットと記号をそのまま順に読めばいいだけなので、読み方は特に難しくありません。
続いてM&Aは何の略かですが、M&Aは「Mergers & Acquisitions」を略した言葉となっています。
合併のことを英語で「Mergers」、買収のことを「Acquisitions」というので、「合併と買収」つまり「Mergers & Acquisitions」を略して、M&Aと呼ばれているわけです。
M&Aの意味
M&Aは会社を売買する取引の総称で、「合併と買収」の略ということでしたが、具体的にはどういった取引のことを指すのでしょうか。
M&Aという用語に、法律で定められたはっきりした定義はありません。しかし一般的には、株式譲渡・株式交換・株式移転・事業譲渡・会社合併・会社分割の総称として使われることが多いです。
ちなみに、会社合併と会社分割は、それぞれ合併・分割と略されることもあります。
難しいのは、資本提携・業務提携・資本業務提携・第三者割当増資・アライアンスといった、会社を買収・合併しているわけではないが、M&A的な要素がある取引を含めるかという点です。
これらを含める場合と含めない場合があり、含める場合を「広義のM&A」、含めない場合を「狭義のM&A」と言って分けることもあります。
しかし一般的には、広義のM&Aも狭義のM&Aも、単にM&Aと略して呼ぶことが多いです。
記事などでM&Aという用語が出てきた時は、それが広義のM&Aの略なのか、狭義のM&Aの略なのかを意識すると、内容の理解がより深まります。
【M&Aの手法(スキーム)】
- 株式譲渡
- 株式交換
- 株式移転
- 事業譲渡
- 会社合併
- 会社分割
【M&Aに含めることがある手法・取引】
- 資本提携
- 業務提携
- 資本業務提携
- 第三者割当増資
- アライアンス
「買収」の英語
M&Aという用語では、買収のことを「Acquisitions」とし、略して頭文字をとって使用しています。
しかし、英語で買収を意味する言葉は「Buyout」「Take over」など他にもあり、実際MBO(Management Buyout)やTOB(Take Over Bid)といった、M&Aに関連する用語でも略称として使われています。
なぜM&AはAcquisitionsの略なのに、MBOではBuyoutの略になるのかといった、細かいニュアンスは日本人には分かりづらいところです。
M&Aを理解するにあたって、こういった略称の細かいニュアンスを知る必要はありませんが、外資系企業で働く方なら必要になる時が来るかもしれません。
そこでこの章では、Acquisitions・Buyout・Take overといった、「買収」の英語の意味について解説していきます。
買収の英語と使い分け
Acquisitions・Buyout・Take overはどれも日本語に訳すと「買収」という意味であり、そこまで厳密に使い分ける必要はありません。
例えば、Acquisitionsと言うべき時にBuyoutと言ったとしても、ほとんどの場合ちゃんと意味は伝わるでしょう。
ただし、これらの単語には微妙なニュアンスの違いもあるので、それを理解しておくとコミュニケーションが取りやすくなります。
まずAcquisitionsですが、これは買収以外にも「取得」「獲得」といった意味があり、単に会社を手に入れるというニュアンスになります。
Buyoutは「Buy」が「買う」、「out」が「広がっていく」といった意味なので、「(株式を)買い占める」というニュアンスになります。
Take overは「引き継ぐ」という意味に加えて、「乗っ取る」「持っていく」といった意味もあるので、AcquisitionsやBuyoutに比べると、敵対的に会社を乗っ取るというニュアンスが若干強いと考えられます。
企業買収の英語
結局企業買収のことを英語で何と言うかですが、「corporate acquisition」が最も無難な表現だと考えられます。しかし、「Buyout」や「Take over」と言っても全く間違いではありません。
Take overの敵対的なニュアンスが気になる場合は、「friendly(友好的な)」という言葉を足して、「friendly take over」と表現することもできます。
M&Aに関連する略語と意味
M&Aに関連する言葉には様々な略語があって、これが分かりにくく初めて学ぶ人の理解を妨げる要因にもなっています。
ここで全ての略称を紹介することはできませんが、中でも特に使用頻度が高く重要だと思われる略称について、いくつかピックアップしてご紹介します。
【M&Aに関連する略語】
- FA(ファイナンシャル・アドバイザー)
- DD(デューデリジェンス)
- PMI(統合プロセス)
FA(ファイナンシャル・アドバイザー)
FAとは「ファイナンシャル・アドバイザー」の略で、企業がM&Aを行う際に、そのサポートを行う専門家のことを指します。
似た言葉に「FP」というものがありますが、これは「ファイナンシャル・プランナー」の略で、こちらは家計に関する資産運用やライフプランをサポートする専門家です。
FAとFPは混同しやすいですが、M&Aで必要になるのはFAの方だということを理解しておきましょう。
DD(デューデリジェンス)
DDとは「デューデリジェンス(Due Diligence)」の略で、M&Aで会社を買収する時に、相手企業の内容を詳細に調査することをいいます。
デューデリジェンスは調査する内容によって、ビジネスデューデリジェンス・ファイナンシャルデューデリジェンス・リーガルデューデリジェンスなど、さらに細分化されます。
PMI(統合プロセス)
PMIは「Post Merger Integration」の略で、日本語では「統合プロセス」と呼ばれます。
PMIとは、M&Aが成約した後に、買い手側・売り手側両社のすり合わせを行い、業務が円滑に進むように統合していく作業のことです。
具体的には、従業員の給与や勤務時間といった雇用条件の調整、業務に関するシステムやルールの統一、企業理念や企業風土のすり合わせなどが含まれます。
M&Aにおすすめの相談先
M&Aをご検討中の方は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。
M&Aの経験豊富なアドバイザーのフルサポート、業界最安値水準の料金体系、成約まで最短3か月というスピードが強みで、親身になってクロージングまでフルサポートいたします。
関東や関西といった大都市圏だけでなく、地方企業のM&Aも多く手がけており、全国どこでも無料でお伺いします。近くに良い仲介会社が見つからない地方企業の方にも最適です。
無料相談を年中無休で受け付けていますので、M&Aをご検討中の方は、電話かメールで気軽にお問い合わせください。
まとめ
本記事では、M&Aは何の略か解説するとともに、買収の英語表現やM&A関連用語を解説しました。
M&Aというと難しそうなイメージがありますが、何の略かを知って一つずつ理解すれば、決して難しいものではありません。
ぜひM&Aを理解して、自社の経営戦略にお役立てください。
【M&Aの手法(スキーム)】
- 株式譲渡
- 株式交換
- 株式移転
- 事業譲渡
- 会社合併
- 会社分割
【M&Aに含めることがある手法・取引】
- 資本提携
- 業務提携
- 資本業務提携
- 第三者割当増資
- アライアンス
【M&Aに関連する略語】
- FA(ファイナンシャル・アドバイザー)
- DD(デューデリジェンス)
- PMI(統合プロセス)
M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所
M&A・事業承継のご相談は完全成功報酬制(成約まで完全無料)のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴
- 業界最安値水準!完全成功報酬!
- 経験豊富なM&Aアドバイザーがフルサポート
- 最短3ヶ月という圧倒的なスピード成約
- 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたにおすすめの記事
M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!【図解あり】
M&Aとは、「合併と買収」という意味を表す言葉です。昨今、M&Aは経営戦略として人気を集めており、実施件数は年々増加しています。経営課題解決のために、前向きにM&Aを考えてみてください。M&A仲...

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します
買収には、友好的買収と敵対的買収があります。また、買収には「株式を買収する場合」「事業を買収する場合」の2種類があります。メリット・デメリットをしっかり把握し、知識を得て実施・検討しましょう。

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説
M&Aや投資の意思決定をするうえで、現在価値の理解は欠かせません。現在価値とは今後得られる利益の現時点での価値を表す指標であり、将来の利益を期待して行う取引・契約・投資で重要な概念です。今回は、...

株価算定方法を解説します
株価算定方法は、多種多様でそれぞれ活用する場面や特徴が異なります。マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセスについて詳細に解説します...

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説
法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。会社は赤字だからといって、倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリットを踏まえ経営...
関連する記事
M&A両手取引の仲介手数料は誰が払う?買い手/売り手(売主)別に解説
M&Aのサポートの対価として支払う仲介手数料は、両手・片手取引の場合は、それぞれ買い手・売り手(売主)の誰が払うのでしょうか。今回は、M&A仲介手数料や両手と片手取引の違い、買い手と売り手(売主...
M&Aで従業員に迷惑をかけない説明方法!M&Aを公表するタイミングは?
M&Aは経営戦略の一環として活用できますが、状況次第では従業員に迷惑がかかる可能性もあります。すべての関係者がよりよい結果を得るためにも、丁寧な説明が大切です。本記事では、M&Aで従業員に迷惑を...
企業価値10億でバイアウト・会社売却するには?【成功/失敗事例】
企業価値10億円以上でバイアウト・会社売却するためには、企業価値の価格算定方法や価値を上げるポイントを押さえて実践することが大切です。今回は、企業価値10億円でバイアウト・会社売却するポイントや...
【企業価値100億超】会社売却・バイアウト成功事例10選!動向を解説
M&Aでは、企業価値100億円超の会社売却・バイアウトが行われる事例もあります。では、企業価値100億円超の会社売却・バイアウトが成立しているのはどのようなケースなのでしょうか。本記事では、企業...
スピードM&Aとは?評判や案件内容、マッチング事例について徹底解説
スピードM&Aとは、株式会社アイデアルパートナーズが運営するM&Aマッチングプラットフォームであり、2018年のリリースから急成長している評判の高いサービスです。本記事では、スピードM&Aの評判...
有料老人ホームのM&A・譲渡・売却の動向/注意点【積極買収企業4選】
高齢化社会が進む日本では、有料老人ホームなどの介護施設が増えています。今後も増加が予想されるなか、後継者不足などを解消するために有料老人ホームなどの株式譲渡や事業譲渡も増加しています。本記事では...
M&Aに強い弁護士に依頼する場合の費用相場は?大手7事務所の手数料比較
M&Aは仲介会社に依頼するのが一般的ですが、弁護士に依頼する方法もあります。しかし、弁護士のM&A業務の費用相場は分かりにくい部分もあるので、よく理解して依頼することが大切です。本記事では、M&...
合併と株式交換の違いとは?メリット・デメリットや事例を紹介
合併と株式交換は、どちらも経営統合や組織再編の効果的な手段として、多くの企業によって実施されています。では、合併と株式交換にはどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、合併と株式交換の違いや...
会社売却の成功・失敗ポイントとは?手順や注意点を事例付きで徹底解説
会社売却には、事業承継やシナジー効果獲得などのメリットがありますが、必ずしも成功するというわけではありません。本記事では、会社売却を成功・失敗のポイント、手順や注意点について、成功・失敗事例を交...
株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。