2022年6月6日更新業種別M&A

SESの株式譲渡・会社譲渡のやり方・注意点を解説!高額売却するには?

昨今では、SESの企業が株式譲渡・会社譲渡などのM&Aを実施するケースが増加しています。M&Aを成功させるには、方法・注意点などを把握しておくことが大切です。この記事では、SESが株式譲渡・会社譲渡を実施する方法や注意点を中心に解説します。

目次
  1. SESの株式譲渡・会社譲渡
  2. SES業界で株式譲渡・会社譲渡が実施される理由
  3. SESを株式譲渡・会社譲渡する方法
  4. SESの株式譲渡・会社譲渡における注意点
  5. SESを株式譲渡・会社譲渡で高額売却するポイント
  6. SESの株式譲渡・会社譲渡における相談先
  7. SESの株式譲渡・会社譲渡における成功事例
  8. まとめ

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SESの株式譲渡・会社譲渡

はじめに、SESおよび株式譲渡・会社譲渡の定義について解説します。

SESとは

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、システム開発やインフラ環境の構築・運用などを行うために、クライアントにエンジニアの技術を提供するサービスのことです。このようなサービスを提供する企業を含めて、SESと呼ぶこともあります。

システムエンジニアをはじめとするIT系の人材を派遣する事業です。昨今は世界的規模でIT技術の発展がめざましく、あらゆる業界で最先端技術が積極的に導入される動きが目立っています。

特にAI分野は非常に高いニーズを集めており、すでにあらゆる事業分野で活躍を見せている状況です。その一方で、AIをはじめとする最先端のIT技術は専門性が非常に高く、運用・メンテナンスを実施できる人材は限られています。

以上のことから、SESのように専門性の高いエンジニアを派遣する事業は、さまざまな企業(クライアント)から重宝されているのです。

株式譲渡・会社譲渡とは

株式譲渡とは、M&A手法(スキーム)の一つであり、株式を譲渡することで会社の経営権を買い手に渡す行為です。また、会社譲渡は、株式譲渡などによって会社自体を譲渡する行為をさします。

株式譲渡は、最も広く利用されているM&A手法です。公的機関での手続き・登記などのプロセスが求められないため、M&Aをスピーディーかつ簡潔に完了させられます。その一方で、第三者からチェックしてもらいづらい点はデメリットです。

プロセスに誤りが存在する場合、修正が遅れてしまうおそれがあるため、注意が必要となります。

株式譲渡・会社譲渡と事業譲渡の違い

事業譲渡とは、M&A手法の一つであり、会社の事業のみを買い手に渡す行為です。株式譲渡・会社譲渡とは、売買対象において相違点が見られます。もともと事業譲渡は事業を資産として売買する行為であるため、株式譲渡・会社譲渡とは全く異なるプロセスの実施が必要です。

また、事業譲渡は、取引契約の範囲内で承継する対象を選択できます。これに対して、株式譲渡・会社譲渡は、買い手が売り手の資産や負債などをすべて承継する(包括的承継)行為です。事業譲渡では、引き継ぎたくない資産・負債などをあらかじめ取り除けるメリットがあります。

ただし、従業員に関する雇用契約の再締結や、事業許認可の再取得といった手間が追加で発生する点には注意が必要です。

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SES業界で株式譲渡・会社譲渡が実施される理由

SES業界で株式譲渡・会社譲渡が実施される理由は、以下のとおりです。

  1. 成長市場であるため
  2. 人材が不足しているため
  3. 事業承継を実現させるため
  4. まとまった資金を獲得するため
それぞれの理由を詳しく解説します。

①成長市場であるため

SES業界はIT技術の発展と密接にリンクしており、近年ニーズが高まり続けています。市場全体が成長していることから、さらなるシェア拡大を実現するために株式譲渡・会社譲渡が活用されている状況です。

IT技術は、IoT・AIなどの最先端技術を生み出すために欠かせない要素であり、さまざまな業界の企業が導入を検討しています。こうした動きに伴って、最先端技術を扱える人材が求められているのです。

②人材が不足しているため

SES業界のニーズが高まっている一方で、人材が不足しやすい特徴も見られます。もともとITに関する専門知識を持つ人材の数は限られていますが、仮に人材不足が深刻化すれば事業の運営に悪影響を及ぼしかねません。

株式譲渡・会社譲渡を通じて同業他社と経営統合すれば、派遣できる人材を確保可能です。上記のM&A手法を活用すれば、新規で人材を採用するよりも育成の手間や時間などを大幅に削減できるため、多くのSES経営者から注目されています。

③事業承継を実現させるため

特に中小規模のSESでは、経営者の跡を継ぐ後継者が確保できない問題に悩まされているケースが多いです。自社の後継者として適任の人材がいないことで、仕方なく廃業を選択する経営者は少なくありません。

株式譲渡・会社譲渡は、第三者にSES企業を譲渡する行為です。後継者不在の問題を解決しつつ自身は経営者の立場を引退できるため、多くの経営者が実施を検討しています。

④まとまった資金を獲得するため

株式譲渡・会社譲渡は自身のSES企業を買い手に売却する行為であるため、売却利益の獲得を期待できます。獲得した売却利益は、経営引退後の生活資金に充てられるほか、他事業の資金としても活用可能です。

以上のことから、早期の引退を希望する経営者を中心に、株式譲渡・会社譲渡の実施が検討されています。

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SESを株式譲渡・会社譲渡する方法

SESの企業を株式譲渡・会社譲渡する方法は、以下のとおりです。

  1. M&A仲介会社などへの相談
  2. 秘密保持契約の締結
  3. 譲渡先の選定・交渉
  4. 経営者同士の面談
  5. 意向表明書の提示
  6. 基本合意書の締結
  7. デューデリジェンスの実施
  8. 最終条件の交渉
  9. クロージング
  10. 経営統合の実施
それぞれの手続きを順番に見ていきます。

①M&A仲介会社などへの相談

株式譲渡・会社譲渡を検討したら、まずはM&A仲介会社などのM&A専門家に相談を持ちかけます。ここでは、M&Aに対して抱いている理想や不安を素直に話しておくと良いです。相談を通じて専門家の対応方法を確認したうえで、自社との相性を見極めておく必要があります。

相談した専門家と仲介契約を締結する場合には、契約内容を念入りに確認することが大切です。悪質なケースでは、他のM&A仲介会社に相談できないようにするなど、クライアントにとって不利な条項を盛り込む悪徳な業者も報告されています。

契約内容に不安がある場合には、弁護士など法務の専門家に相談すると良いです。

②秘密保持契約の締結

M&A仲介会社との契約では、秘密保持契約も締結します。秘密保持契約とはクライアントが公開する情報の秘密保持に関する契約であり、M&Aプロセスにおいて重要な契約の一つです。基本的にM&Aは、クロージングに至る段階まで情報を漏えいさせないよう進められます。

仮に情報が漏えいすれば当事者である会社の取引先・顧客・従業員に悪影響が及んでしまい、最悪のケースではM&A自体が中止となりかねません。秘密保持契約は、M&Aの成否を直接左右する重大な役割を果たすため、確実に締結する必要があります。

③譲渡先の選定・交渉

M&A仲介会社などの専門家と契約を締結した後は、譲渡先の選定・交渉に移行します。具体的にいうと、専門家が持つネットワークを活用しながら、ロングリスト・ショートリストを作成して候補を絞り込んでいくプロセスです。候補をある程度まで絞り込めたら、交渉を開始します。

④経営者同士の面談

相手候補にM&Aの実施を打診して承諾があれば、経営者同士の面談に移行します。このプロセスによって、実際にM&Aの実施可否が決定されることになるのです。面談が難航するケースも珍しくないため、いかにM&Aを実行できるよう交渉していくのかがポイントとなります。

⑤意向表明書の提示

経営者同士の面談において買い手がM&Aを前向きに検討している場合には、売り手に対して意向表明書が提示されることがあります。意向表明書とはM&Aの指針となる資料であり、買い手の概要や予定する譲渡価格などが記載される書類です。

意向表明書は必ず作成・提示が求められる書類ではなく、法的拘束力も持っていません。あくまでも買い手の「M&Aを行う意思がある」旨を表明するための資料に過ぎませんが、意向表明書が提示されるとM&Aがスムーズに進むケースが多いです。

⑥基本合意書の締結

経営者同士の面談によりM&Aの実施が決定した場合、基本合意書を締結・作成します。基本合意書とは、M&A実施に関する基本的な諸条件をまとめた書類です。基本合意書の内容をもとに、M&Aが進められていきます。

基本合意書はM&Aの最終的な同意をまとめた書類ではありませんが、M&Aプロセスを進行させるうえで重要な役割を持つため慎重に締結すると良いです。

⑦デューデリジェンスの実施

基本合意書が作成されると、デューデリジェンスの実施に移行します。デューデリジェンスは、M&Aを実施するうえで重要度の高いプロセスです。デューデリジェンスとは買い手が売り手のリスクを精査する行為であり、一般的に会計士・税理士などの専門家が実施します。

買い手からすると、売り手の会社が持つリスクに気づかずM&Aを実施すれば、M&Aが失敗するだけでなくM&A後の経営にまで大きな支障を生じさせかねません。こうしたリスクを踏まえて、買い手はデューデリジェンスを徹底して実施します。

売り手側においても、デューデリジェンスがスムーズに進むよう、自社内のリスクをあらかじめ整理しておくと良いです。

⑧最終譲渡契約書の締結

デューデリジェンスが終了すると、その結果をもとに最終条件交渉が進められます。最終条件交渉がまとまり次第、決定された条件を最終譲渡契約書にまとめる段取りです。最終譲渡契約書は、M&Aの最終的な条件をまとめる書類であるため、慎重に作成する必要があります。

具体的な記載内容は、買い手が提示する条件や違反行為発生時の賠償方法などです。M&Aのケースによっては、最終譲渡契約書の名称や記載内容が変動します。

⑨クロージング

クロージングとは、M&Aを実行するプロセスです。株式譲渡を実施する場合、株式の受け渡しや対価の支払いなどのプロセスが該当します。経営統合に先駆けて、役員の選任などが行われることも少なくありません。

⑩経営統合の実施

経営統合とは、クロージング後に発生するM&Aを締めくくる手続きです。経営統合時の業務・システムなどの引き継ぎをまとめて、PMIとも呼んでいます。PMIには事後処理のようなイメージを抱きがちですが、実際は非常に重要な手続きです。

具体的には、M&Aによるシナジー効果を最大限獲得するために、新組織体制のもとで長期的成長を支えるマネジメントの仕組み作りや企業価値の向上などを進行させます。このプロセスを漠然と済ませてしまうと、当然シナジー効果は得られません。

日本のM&AではPMIが十分に実施されず失敗してしまうケースが多いため、注意しておく必要があります。

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SESの株式譲渡・会社譲渡における注意点

SESの株式譲渡・会社譲渡における注意点は、以下のとおりです。

  1. 準備に多くの時間をかけないようにする
  2. 交渉で譲れない条件をまとめておく
  3. 人材・スキルなどのアピールポイントをまとめておく
  4. 譲渡理由を明確にしておく
それぞれの注意点を順番に見ていきます。

①準備に多くの時間をかけないようにする

株式譲渡・会社譲渡の実施時には、準備期間に注意しておくと良いです。M&Aはタイミングが重要な行為であり、タイミングを逃すだけで買い手が見つからないケースも多くあります。もともとM&Aは短ければ半年程度で終わりますが、長ければ1年以上かかることも珍しくありません。

M&Aは経営戦略として活用できますが、準備期間に時間をかけすぎると交渉などのプロセスを進める体力・集中力が保てないおそれもあります。準備段階から、スムーズな進行を意識することが大切です。

②交渉で譲れない条件をまとめておく

株式譲渡・会社譲渡での交渉に備えて、売却価格や契約内容などで譲れない条件をまとめておくと良いです。M&A取引では、買い手はなるべく安価で買収したいと考える一方で、売り手は少しでも高く売却したいと考えます。

こうした状況の中で交渉をスムーズに進めるには、譲れない条件を通しつつ妥協点を見つける必要があるのです。もともとM&Aでは売り手が足元を見られるケースが多く、M&A経験が豊富な買い手が相手となる場合には、より一層不利な状況に立たされてしまいます。

以上のことから、あらかじめ譲れない条件をまとめておき、交渉で主導権を握っていく方法を専門家の協力を得ながら入念に検討しておくと良いです。

③人材・スキルなどのアピールポイントをまとめておく

株式譲渡・会社譲渡を実行する売り手には、自社の人材やスキルなどをまとめておくプロセスも求められます。SESの株式譲渡・会社譲渡を成功させるには、買い手を惹きつけられる強みを持っていることが大切です。

SESで重要視されるのは、システムエンジニアなどの人材および彼らが備えているスキルです。こうした点を踏まえて、買い手のニーズに応えられる強みを理解しつつアピールする準備を整えておくことをおすすめします。

④譲渡理由を明確にしておく

M&Aにおける売り手の中には株式譲渡・会社譲渡により経営状況を立て直そうとする経営者も多いですが、自身の経営手腕にある問題点や自社のリスクなどを隠したままM&Aを実施しようとするケースも見られます。

売り手が上記のような姿勢でM&Aに臨んでしまうと、買い手はリスクの引き継ぎをおそれてしまい、M&Aが成立しない可能性が高いです。買い手から信頼を得るには、譲渡理由を明確にしつつ、自社の事情を正直に伝えておく必要があります。

もちろん、売り手の抱える事情によっては、一部の買い手がM&Aに応じなくなるといったリスクは存在します。しかし、リスクを隠してM&Aを実現させたとしても、失敗につながる可能性が高いだけでなく、業界内の信頼や社会的信頼を損なってしまいかねません。

M&A実施によりメリットを得るためにも、買い手に対して誠実な対応を心がける必要があります。

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M&Aの注意点(売り手編)

SESを株式譲渡・会社譲渡で高額売却するポイント

SESを株式譲渡・会社譲渡で高額売却するポイントは、以下のとおりです。

  1. 最先端技術に対応できる人材を保有している
  2. 海外企業との取引実績がある
  3. 黒字経営を続けている
  4. 企業価値をデータ化している
  5. M&A仲介会社のサポートを受けながら手続きを進める
それぞれのポイントを順番に見ていきます。

①最先端技術に対応できる人材を保有している

最先端技術に対応できる人材を保有していれば、売却価格にプラスの影響を与えます。SESはエンジニアを派遣する事業であるため、派遣される人材のクオリティはそのまま事業価値に直結するのです。

株式譲渡・会社譲渡というM&A取引の現場においても、最先端技術に対応できる人材の存在は、売り手にとって最大の強みとなります。特に近年さまざまな業界・業種で注目されているAI・IoTなどに対応できる人材は、買い手から大きく注目されやすいです。

②海外企業との取引実績がある

海外企業との取引実績も、売り手にとって大きな強みとなる要素です。最近ではSES業界だけでなく、いかなる業界においてもグローバル化が進行しており、海外企業とのネットワークが非常に大きな価値を持つようになっています。

そもそも日本は少子高齢化による人口減少で国内市場が縮小している現状があり、多くの日本企業がシェアを拡大すべく海外進出を検討中です。こうした動向はSES業界においても例外ではなく、海外企業との仕事実績は買い手の関心を強く惹きつける要素となっています。

③黒字経営を続けている

赤字がなく黒字経営を続けている会社は、M&Aにおいて有利な条件で売却しやすいです。赤字がない事実は、安定的に経営できている証拠であり、買収リスクが少ないことを意味します。買い手は、M&Aにおいて可能な限りリスクを避けようとしがちです。

売り手の中にリスクとなる要素が少ないだけでも、買い手はM&Aに対して前向きに考える傾向があります。とはいえ、赤字であっても、必ずしもM&Aにおいて不利な状況に立たされるわけではありません。

赤字経営でも優れたノウハウ・人材を有していれば、M&Aが成功する可能性はあります。もともと赤字経営の会社を買収すれば、買い手としては節税効果を期待可能です。実際にM&A市場では、経営不振・赤字経営となっている会社ばかりを買収する買い手の存在も見られます。

ただし、高額売却を狙うとなると、赤字経営は不利になりやすいです。赤字経営の会社は足元を見られやすく、安価で買収されることが少なくありません。赤字経営である場合には、あらかじめ負債・不要なコストを整理しておくと良いです。

④企業価値をデータ化している

企業価値をデータ化して提示することも、高額売却につながるポイントです。企業価値はそのまま譲渡価格に反映されるケースが多く、高額売却を実現するうえで非常に重要な要素となっています。

企業価値を算定するときは、コストアプローチ・インカムアプローチ・マーケットアプローチといった手法の中から会社の実情などに応じて適する手法を選ぶケースが一般的です。いずれの手法にもメリットやデメリットがあるため、上手く使い分けることが大切です。

算定した人間の主観が反映される手法もあるため、客観的データや専門知識と照らし合わせた慎重な算定プロセスが求められることもあります。実際に企業価値をデータ化するときは、M&A仲介会社などの専門家から協力を得ることが望ましいです。

⑤M&A仲介会社のサポートを受けながら手続きを進める

株式譲渡・会社譲渡では、M&A仲介会社からサポートを受けることも高額売却を実現するうえで重要です。前提として企業価値をもとに算出されますが、最終的な売却価格は買い手と売り手の交渉により決定されます。

裏を返すと、交渉に失敗すれば高額売却が困難となってしまうのです。交渉で主導権を握るには、業界特有の知識だけでなく、M&Aに関する知識や経験も必要となります。M&A仲介会社は、こうした知識や経験を備える専門家です。

なお、M&A仲介会社の中には、M&Aを全般的にサポートするアドバイザリー業務を手掛ける会社もあります。高額売却を狙う場合には、なるべくアドバイザリー業務を手掛ける会社にサポートを依頼すると良いです。

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SESの株式譲渡・会社譲渡における相談先

SESの株式譲渡・会社譲渡の際に頼りになる相談先は、M&A仲介会社です。最近では、SES業界に特化するM&A仲介会社も増加しています。このような仲介会社に相談すれば、事業の特徴・業界の事情に精通した専門家からサポートを受けることが可能です。

SES業界に強い仲介会社は業界に根差したネットワークを持っており、同業他社の買い手をスムーズに探すうえでも役立ちます。

SESの株式譲渡・会社譲渡を実施される場合は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には、専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、培ってきたノウハウを活かしながらSES企業のM&Aをフルサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)相談料は無料となっておりますので、SES企業の株式譲渡・会社譲渡を検討している場合にはお気軽にご相談ください。

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SESの株式譲渡・会社譲渡における成功事例

最後にSESの株式譲渡・会社譲渡における成功事例を時系列順に紹介します。

  1. ケンファーストによるFPGへの株式譲渡
  2. リアルタイムアニバーサリーによるアイフリークモバイルへの株式譲渡
それぞれの事例を詳しく見ていきます。

①ケンファーストによるFPGへの株式譲渡

2020年3月、ケンファースト(東京都千代田区)は、FPG(東京都千代田区)に対して、発行済みの株式すべてを譲渡すると発表しました。本件M&Aの取引価格は、5億7,500万円と報告されています。

売り手のケンファーストは、SI事業・チャットボット事業・インフラ事業・SES業務を展開する会社です。フィンテックに特化しており、最先端のIT技術を有する経験豊富なエンジニアによってさまざまな金融サービスなどが提供されています。

買い手であるFPGは、リースアレンジメント事業・不動産事業・保険事業・M&A事業などを展開する会社です。全国約5,000の会計事務所・約140の地方銀行や証券会社などとの提携を活用しながら、グループ内の取扱商品やサービスの拡大を図っています。

本件株式譲渡は、買い手からすると、売り手の最先端IT技術を自社の商品開発・販売などに最大限活かしながら、グループを取り巻く構造変化への柔軟な対応を目指した事例です。売り手の技術はサービス・業務拡充に向けた施策にも活かされる見込みであり、企業価値の向上も図られています。

②リアルタイムアニバーサリーによるアイフリークモバイルへの株式譲渡

2018年12月、リアルタイムアニバーサリー(東京都渋谷区)は、アイフリークモバイル(東京都新宿区)に対して、発行済みの株式すべてを譲渡すると発表しました。本件M&Aの取引価格は、2,370万円と報告されています。

売り手のリアルタイムアニバーサリーは、女性の社会進出を目的とした人材育成・SES事業を手掛ける会社です。買い手のアイフリークモバイルは、スマートフォン向けを中心とするモバイルコンテンツ事業や、市場ニーズに即したIT技術者の育成事業などを展開しています。

本件株式譲渡は、買い手からすると、売り手の有する人的経営資源の活用によって、モバイルコンテンツ事業・コンテンツクリエイターサービス事業への人材補強や効率的な業務体制の構築を目指した事例です。

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まとめ

昨今では、SESが株式譲渡・会社譲渡などのM&Aを実施するケースが増加しています。株式譲渡・会社譲渡を成功させるには、方法・注意点などを把握しておくことが大切です。要点をまとめると、下記になります。

・SESとは
→システムエンジニアをはじめとするIT系の人材を派遣する事業

・株式譲渡とは
→株式を譲渡することで会社の経営権を買い手に渡す行為

・会社譲渡とは
→株式譲渡などによって会社自体を譲渡する行為

・SESを株式譲渡・会社譲渡する理由
→成長市場であるため、人材が不足しているため、事業承継を実現させるため、まとまった資金を獲得するため

・SESを株式譲渡・会社譲渡する方法
→M&A仲介会社などへの相談、秘密保持契約の締結、譲渡先の選定や交渉、経営者同士の面談、意向表明書の提示、基本合意書の締結、デューデリジェンスの実施、最終条件の交渉、クロージング、経営統合の実施

・SESの株式譲渡・会社譲渡における注意点
→準備に多くの時間をかけないようにする、交渉で譲れない条件をまとめておく、人材やスキルなどのアピールポイントをまとめておく、譲渡理由を明確にしておく

・SESを株式譲渡・会社譲渡で高額売却するポイント
→最先端技術に対応できる人材を保有している、海外企業との取引実績がある、黒字経営を続けている、企業価値をデータ化している、M&A仲介会社のサポートを受けながら手続きを進める

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