2021年4月22日更新会社・事業を売る

経営に求められる判断

経営判断は、会社の経営者にとっては避けられないものです。経営判断を下す際には、自分の目でよく確認し、長所である分野を伸ばす視点を持つのが効果的です。自分自身のみで判断できない場合には、従業員などの意見を聞くことも大事です。

目次
  1. 経営で大切な判断力
  2. 経営判断とは
  3. 経営判断の材料
  4. 経営判断に必要な考え方
  5. 自分自身のみで判断できない場合
  6. まとめ

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経営で大切な判断力

会社を経営する上で、経営者が大切にすべき要素の1つに判断力があります。製造や取引をどのタイミングで実施するかの判断がズレると、一気に経営は不安定になります。

そのため、会社を回す立場にある人は、会社の内部や外部、業界内の状態を常に把握しておく必要があり、経営上様々な判断を下す必要があります。

では、具体的にどのような判断力が経営者に問われるのでしょうか。今回はその点に着目し、経営判断について解説します。

経営判断とは

経営判断とは、会社の経営者や社長などが下す判断です。その判断の範囲は、その日どれだけの品物を仕入れるかなどのデイリーのワークや、製造ラインの増減、人員の配置から、会社全体の売買に関わる大きな判断まで、多岐に渡ります。

経営の判断権を持っている人や機関は、常日頃から経営上必要な判断について頭を悩ませています。直接利益に影響する判断になれば、その悩みも大きくなります。現在の経営状況には、過去に選択した経営判断がそのまま反映されます。

現状が満足のいく状態であれば、過去の判断は正解だったといえるでしょう。経営の判断力を向上させるためには、毎回下す判断からの学びが重要です。つまり、たくさんの経験が経営判断力の向上に直結します。

経営判断の材料

どれだけ経営者として判断を下してきても、迷ってしまうのは仕方がありません。経験が必ずしも正解を導けるわけではないからです。ここでは、そんな時に活用できる、経営判断の材料について解説します。

①高級志向

商品やサービスの開発に伴う判断では、できるだけ高級志向を狙う経営戦略が良いです。開業当時から品質よりもコストを重視している会社は対象になりません。しかし、コスパを上げる会社であれば、高級志向を狙うことが大切です。

値段設定を低くしてしまうと、その値段が基準値となり、それ以降商品やサービスの値段を下げるのが難しくなります。高い価格から低い価格になると、消費者はお得感を感じます。しかし、逆の場合には損をしたような気持ちになり、顧客が離れていきます。

よって、商品戦略はできるだけ高級志向が良いです。高級志向でマーケットの幅が狭い、アッパーニッチが特にオススメです。 

②自分自身の目

開発にはアイデアが必要になります。しかし長く経営していると、そのアイデアも尽きてしまいます。この時やってしまいがちなのが、人から聞いた需要や、ネットで検索した消費者の声を参考にする方法です。

確かにどちらも有力な情報ですが、一番確かなのは自分自身の目です。自ら自社の店舗や工場などへ足を運び、現状を確認しましょう。

そうすれば、自分の経営判断に自信が持てるようになります。なぜなら、自分の目で見るものに対する信頼力は大きいからです。 

③長所を伸ばす視点

経営判断の中には、当然マイナスの判断を迫られる場合があります。時には、何を選択しても成功しない気持ちになってしまいます。この際、経営者は業績の良い分野を贔屓目で見たほうが良いです。

業績が良い分野とは、今一番伸びやすい分野です。短所を置き去りにしてはいけませんが、時には長所のみに視点を合わせるのも大切です。従業員に対しても同様で、調子が良い人については、更に伸びる環境に置くのがおすすめです。

経営判断に必要な考え方

ここでは、経営判断に必要な考え方について紹介します。

①最終的な判断は自分で行う

経営者として、他の経営陣の意向に耳を傾けるのは大事です。しかし、決定権が経営者1人にある場合、最終的な判断を下すのは自分です。人の意見に左右されると、判断が失敗に終わった際、他人に責任転嫁できます。

そうなると経験値として身につかず、いつまでも他人本位な経営者となります。大きな問題も小さな問題も、最終的な責任は1人で背負う覚悟で経営判断を下しましょう

②加減を知る

経営上の判断内容は、「はい」か「いいえ」だけではありません。生産量の増減や、稼働率の調整などの数値的な判断がほとんどです。

つまり、経営判断をする際、加減を知るのが大切です。数値的に満足できるラインを常に意識した上で、経営判断を下す必要があります。

③完璧を目指しすぎない

完璧な経営を目指すのは非常に困難です。なぜなら、数ある分野の全てで成功を収めるタイミングはほとんどないからです。よく「ベター経営」を目指すべきであるといわれています。完璧を追い求め過ぎず、あくまでも最低限良いと思えるレベルを目指す経営です。

ベストな状態とは、ベターな状態の集合体といわれています。ベストの状態が続けば問題ないですが、経営はそうもいきません。完璧主義すぎると、判断力が鈍ってしまうので注意しましょう

④経営理念を大切にする

経営判断の中には、当然新しい事業や商品に関する判断があります。時代の流れや、現代の需要を意識するのも経営者として必要です。

ですが、自社の目指す姿がどのようなものであるか思い出すのも大事です。原点回帰という言葉がありますが、この言葉は経営判断でも重要です。もちろん全く新しい挑戦も大切ですが、自社の強みを生かす意識も大切です。 

⑤判断基準を身につける

経営が上手くいくかどうかは、経営者の判断の質に寄りますが、その判断基準を身につけることが大切です。大別すると2つの基準に分けることができます。1つは「論理的基準」、もう1つは「非論理的基準」です。

論理的基準

論理的基準とは、目で確認、理解できる基準のことで、経営においては、ありとあらゆる会社に関する数字が典型的な基準になります。過去および現在の会社経営に関わる数字をしっかりと分析すれば、現在のみならず、未来も含めて、論理性を持って判断基準を構築できます。

会社の具体的な数字を根拠とした論理的基準があれば、経営判断しやすくなり、成果に繋がる可能性が上がるといえます。

非論理的基準

非論理的基準とは、目で確認、理解不可能な基準のことであり、義理、道徳、商慣習など、モラルに属する基準をさします。例えば、法律を遵守しているからといい、どんな手段を使ってでも儲けようとする会社は継続した繁栄が困難になります。

また、モラルを無視して、周りの人や会社など関係者に迷惑をかける会社は、廃れるのも時間の問題です。モラルなどの非論理的基準が明確な会社であれば、純粋かつ高付加価値な顧客サービスを提供できます

自分自身のみで判断できない場合

経営判断の責任は、会社の責任者が1人で背負う必要があると前述しました。しかし、実際に経営判断の全てを1人で背負うのは大変です。むしろ1人で頑張りすぎたせいで、経営が不安定になるケースもあります。

経営者1人で判断できない状況も、当然生じる可能性があります。その時は従業員の意見を聞いても良いですし、会議を開くのも有効です。経営者には覚悟が必要です。その覚悟を作るために、従業員や役員の意見を活用することも大切です。

最終的には、経営理念が実現できるかで測ると判断しやすくなります。他にも、利益を中心として判断する方法もあります。

最終的に重要となるのは利益の獲得です。正直、経営者は綺麗事だけでは会社を回せません。情熱だけでは仕事できないため、時には利益のみを追求するのも大切です。

※関連リンク
経営者が抱える悩みの解決方法

まとめ

経営判断は、会社の支配権や経営権を持っている以上、必ず行う必要があります。判断能力は、経験の積み重ねにより習得できます。先天的に判断能力が備わっている人もいますが、それでも地道に培っていくものです。

また経営の維持は、従業員や同業の他社などがあって初めて成立します。独裁経営にならないように注意し、責任を持った上で経営判断を下しましょう。

今回の記事をまとめると下記になります。

・経営判断とは
→会社運営に関する様々な事柄について判断を下すこと

・経営判断の材料
→高級志向、自分の目、長所を伸ばす視点

・経営判断に必要な考え方
→最終的な判断は自分で行う、加減を知る、完璧を目指しすぎない、経営理念を大切にする、判断基準を身につける

・自分自身のみで判断できない場合
→従業員や役員などの意見を参考にする、利益を中心として判断する

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