2021年1月5日更新会社・事業を売る

EBITDAとは?倍率・意味・計算方法をわかりやすく解説

株式投資やM&Aで役立つEBITDAは、「イービットディーエー」「イービットダー」と呼ばれています。国際間で収益性やM&Aの実行可否を判断できる点は、EBITDAの大きなメリットです。EBITDAの計算方法、M&Aでの活用方法を中心に解説します。

目次
  1. EBITDAとは
  2. EBITDAとは?意味や計算方法
  3. EBITDAを営業利益・経常利益から計算する方法
  4. EV/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用
  5. DEBT/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用
  6. LTM EBITDAとは?買収や借入金のLBOで活用
  7. まとめ
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EBITDAとは

EBITDAとは

株式投資やM&Aでは、投資の可否を決定する為に様々な指標を参考にします。

PERやROEといったメジャーな指標だけでなく、EBITDAという指標も近年活用される様になりました

この記事では、株式投資やM&Aで役立つEBITDAについて詳しく解説します。

EBITDAとは?意味や計算方法

EBITDAとは?意味や計算方法

まず初めに、EBITDAに関する基本知識をお伝えします。

⑴EBITDAの意味と読み方

EBITDAとは、"Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization"の略称であり、日本語に訳すと「金利支払い前 税金支払い前 固定資産の償却費控除前の利益」となります。

EBITDAの読み方には、「イービットディーエー」と呼ばれていますが、「イービットダー」と呼ばれることもあり、統一された読み方はありません。

⑵EBITDAの計算方法

EBITDAを計算する際は、税引前当期純利益に特別損益や支払利息、減価償却費を足し合わせます。

EBITDAは、下記計算式により算出できます。

  • EBITDA=税引前当期純利益+特別損益+支払利息+減価償却費

つまり、税引前当期純利益を金利支払い前の状態に戻すことで、EBITDAを計算できます

⑶EBITDAのメリット

EBITDAのメリットは、「国ごとに異なる金利水準や税制の違いを排除出来る点」です。

国ごとに金利水準や税制(税率)に違いがあるため、異なる国同士ではROE等を純粋には比較できません。

EBITDAは税金や金利、減価償却費を差し引く前の利益ですので、異なる国同士の収益性を同じ土俵で比較可能です。

M&Aで発生する「のれん」の扱いも日本会計基準と国際会計基準(IFRS)では違いますが、EBITDAを用いればその差異も排除可能です。

国際間で収益性やM&Aの実行可否を判断できる点は、EBITDAの大きなメリットです。

より具体的にEBITDAを踏まえたうえでM&Aを進めたいのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。

M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つプロがM&Aをフルサポートいたします。相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

M&A総合研究所は全国のM&A案件の取り扱いをしており、中小企業のM&Aも実現させる仲介会社です。

規模の小さい企業がM&Aを実施することが考えられますが、そのような案件にも対応しています。

⑷EBITDAのデメリットと注意点

EBITDAには、「設備投資や運転資本を考慮していない」デメリットもあります。

EBITDAの計算式を見れば分かる通り、運転資本の増分や設備投資を反映していない為、純粋に会社の収益性を測る上で完璧ではありません。

また、以下の記事では、企業価値についての向上施策や計算方法を解説していますので、気になる人は確認してみてください。

【関連】企業価値とは?企業価値向上施策、計算方法をわかりやすく解説

EBITDAを営業利益・経常利益から計算する方法

EBITDAを営業利益・経常利益から計算する方法

EBITDAは前述した計算式以外にも、営業利益や経常利益を用いて計算することが可能です。

この項では、営業利益や経常利益からEBITDAを計算する方法をお伝えします。

⑴営業利益からEBITDAを計算する方法

営業利益とは、売上総利益から販売費や一般管理費を差し引いた利益であり、本業からの利益を表します。

下記計算式により、営業利益からEBITDAを算出できます。

  • EBITDA=営業利益+減価償却費

「税引前当期純利益+特別損益+支払利息」が営業利益と大体一致する理由から、上記の計算式でEBITDAを導き出せます。

厳密には異なるものの計算が簡単である為、実務にて上記計算式が用いられるケースは多いです。

上記計算式により算出したEBITDAは、「償却前営業利益」とも呼ばれています。

⑵経常利益からEBITDAを計算する方法

経常利益とは、営業利益から本業外で稼いだ収入や支払った支出を加減算した利益であり、経営活動で得た利益を表します。

下記計算式により、経常利益からEBITDAを算出できます。

  • EBITDA=経常利益+支払利息+減価償却費

こちらも厳密には異なりますが、経常利益に支払利息と減価償却費を足し合わせる事で、EBITDAを算出できます。

また、以下の記事ではのれん償却について紹介しています。会計処理や期間などについて解説しているので、気になる人はぜひ目を通してみてください。

【関連】のれん償却とは?会計処理や期間、メリット・デメリットを解説

EV/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用

EV/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用

この項では、EV/EBITDA倍率に関して詳しく解説します。

証券投資やM&A等、様々な場面で活用される指標ですので、是非とも覚えましょう。

⑴EV/EBITDA倍率と企業価値

EV/EBITDA倍率とは、企業価値(EV)がEBITDAの何倍かを表す指標です。

EVで表される企業価値は、DCF法で算出する企業価値とは異なるのでご注意ください。

「時価総額+有利子負債−現預金」で計算できるEVは、その企業を買う際に必要な正味価格を意味します。

つまりEV/EBITDA倍率は、その企業の買収価格を何年分の利益(EBITDA)で回収できるかを表しています。

EV/EBITDA倍率の平均は6倍〜7倍程度と言われており、それ以上なら割高、それ以下ならば割安と判断されます。

EV/EBITDA倍率は、ベンチャー企業のM&Aを始めとして様々なM&Aで活用されています。

M&Aで用いる際は、EV/EBITDA倍率が低いほど短期間で買収資金を回収できる為、買収対象として適していると言えます。

⑵EV/EBITDA倍率の計算方法

下記計算式により、EV/EBITDA倍率を算出できます。

  • EV/EBITDA倍率=EV(時価総額+有利子負債−現金)÷EBITDA

上記計算の結果を基に、株価の割高感を判定したりM&Aの取引価格を決定します。

EV/EBITDA倍率を未上場企業のM&Aで用いる際は、同一または類似業種の上場企業と比較します。

例えば類似上場企業のEV/EBITDA倍率が10倍、対象未上場企業のEBITDAが1,000万円であれば、暫定的な買収価格(EV)は1億円となります。

EV/EBITDA倍率のみで、M&Aの価格を決める訳ではない点にはご注意ください。

他のバリュエーション手法やデューデリジェンスの結果も考慮した上で、最終的な買収価格を決定します。

ちなみに、当然ながら売り手の会社の内情も買収価格に影響します。

もし買収価格を想定通りにしたいのであれば、売り手の選び方もポイントです。

その際にはM&A総合研究所のM&Aプラットフォームを活用してみましょう。

M&A総合研究所のM&Aプラットフォームは日本最大規模であり、独自のAIを活用することで買収ニーズを登録するだけで条件の合う売り手をマッチングします。

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また、以下の記事ではベンチャー企業におけるM&Aについて解説しています。成功させるポイントについても紹介しているので、ぜひご確認ください。

【関連】ベンチャーのM&A【M&A成功マニュアル】

DEBT/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用

DEBT/EBITDA倍率とは?計算方法やM&Aでの活用

この項では、DEBT/EBITDA倍率に関して解説します。

⑴DEBT/EBITDA倍率と有利子負債

DEBT/EBITDA倍率とは、即座に返済できない借入金がEBITDAの何倍あるかを表す指標であり、「EBITDA有利子負債倍率」とも呼ばれています。

負債総額から現金預金を差し引いた有利子負債(Debt)は、今すぐには返済できない借入金額を表します。

つまりDEBT/EBITDA倍率は、何年間で有利子負債を返せるかを表しており、当然短い方が良い(リスクが低い)とされます。

M&Aの前後で登場するケースが多い指標であり、大手企業ですと「ソフトバンク」がDEBT/EBITDA倍率を重視しています。

ソフトバンクはM&Aを積極的に実施する企業である為に、DEBT/EBITDA倍率を重視すると考えられます。

⑵DEBT/EBITDA倍率の計算方法

DEBT/EBITDA倍率は、有利子負債をEBITDAで割る事で計算できます。

つまり下記計算式により、DEBT/EBITDA倍率を算出できます。

  • DEBT/EBITDA倍率=有利子負債(借入金−現預金)÷EBITDA

負債の返済能力を判断する際は、この指標を用いると良いでしょう。

また、以下の記事では悪いものと思われがちな有利子負債について紹介しています。指標性や比較時の注意点について解説しているので、併せてご確認ください。

【関連】有利子負債=悪とは限らない

LTM EBITDAとは?買収や借入金のLBOで活用

LTM EBITDAとは?買収や借入金のLBOで活用

最後に、「LTM EBITDA」についてです。

LTM EBITDAとは、過去の実績値を用いるEBITDAを意味します。

一口にEBITDAと言っても、指標を活用する人物の立場によって、いつのEBITDAを用いるかは異なります。

株式の投資家やM&Aの買収企業は将来得られるキャッシュフローを期待する為、予想EBITDAを用いるのです

一方で負債の貸し手は融資額の返済能力を重視する為に、過去の実績値であるEBITDAを用います。

過去のEBITDAを「LTM(Last Twelve Month) EBITDA」と言い、使用するのは間近12ヶ月の実績値です。

LBO(レバレッジドバイアウト)を用いて買収する際には、買い手側は金融機関等から多額の負債を融資してもらいます。

その際はLTM EBITDAを用いた「DEBT/EBITDA倍率」を基準に、融資金額や融資可否が決定されます。

【関連】資金調達方法について解説します

まとめ

今回は、EBITDAとは何かを解説しました。

異なる国家間で収益性を比較できるEBITDAは、投資判断の際に重視される指標として重要性が増しています。

EV/EBITDA倍率やDEBT/EBITDA倍率を用いれば、投資や融資を合理的に意思決定出来ます

M&Aや買収でも活用するため、理解を深めましょう。

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