M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2023年12月6日更新会社・事業を売る
中国企業の買収・M&A動向は?注意点と事例25選を紹介!
近年、中国企業が日本の大手企業や中小企業を買収する事例が増えており、日本における中国企業の買収・M&A動向を押さえておくことが重要になっています。本記事では、中国企業の買収・M&A動向、最近の中国企業のM&A事例25選を紹介します。
目次
中国企業と日本企業のM&Aに見られる違い
日本の企業間でのM&A(合併や買収)は最近増えており、その目的は企業によって異なります。譲受企業(買い手)は新しい事業を始めたり、異なる業界に進出したり、既存の事業を強化したりするためにM&Aを利用します。一方、譲渡企業(売り手)は後継者がいない問題の解決や、企業の基盤を強化するため、また資金を集めるためにM&Aを行うことがあります。
日本企業が中国企業を買収する場合、多くは中国市場への進出や事業拡大を目指しています。逆に、中国企業が日本企業を買収する目的は、日本の高い技術力や信頼性のあるブランドを手に入れることが多いです。
さらに、中国企業は日本の大企業だけでなく、中小企業の買収も積極的に行っています。2018年には、中国企業が日本の非上場企業25社を買収するなど、過去最多の件数を記録しています。
中国企業の買収・M&A動向
中国はいまやアメリカに次ぐ第二の経済大国であり、日本への影響も年々大きくなってきています。日本企業と中国企業のM&Aも活発化・多様化しているので、その動向を把握しておくことが重要です。
まずこの章では、日本や欧州、そして世界全体からみた、中国企業による買収・M&A事情について詳しく解説していきます。
【中国企業の買収・M&A動向】
- 中国企業が日本企業を買収する事例が増えている
- 欧州では中国企業による買収を規制する動きがある
- 中国企業のM&A件数自体はやや減少傾向にある
日本国内の中国企業による買収・M&A事情
日本企業と中国企業のM&Aでは、一昔前は日本企業が中国企業を買収する事例が多かったですが、近年は中国が経済発展したこともあり、中国企業による日本企業の買収も増えています。
かつて、日本はアメリカに次ぐ第二位の経済大国でしたが、2010年に中国が日本を追い越して二位となり、それ以降日本企業の買収が増えてきました。
特に経営難の日本企業を買収する事例が多く、レナウンや三洋電機(家電事業のみ)などの大手企業も、中国企業の傘下に入ることで経営再建を目指していました。
欧州で規制された中国企業による買収
中国企業は日本企業だけでなく、欧州の企業も積極的に買収しています。それに対して欧州では中国企業による買収を規制する動きも見られ、今後もこの傾向は続く可能性が高いと考えられます。
国の根幹となるインフラ事業や、国にとって重要な技術を持つ企業が、中国企業に買収されるのを警戒したのが主な理由です。他にも、米中貿易摩擦など政治的な問題も要因となっているとみられます。
例えばドイツでは、鉄道や通信インフラの国内企業を中国企業が買収したM&Aについて、ドイツ政府が懸念を示したり、調査・介入を行った事例があります。
世界全体で見る中国企業の買収・M&A動向
世界全体ではM&Aの件数や買収総額は増加傾向にありますが、その一方で中国企業による買収・M&Aはやや減少傾向にあります。
これは、米中貿易摩擦の影響や欧州の規制の強化に加えて、中国政府も中国企業の海外M&Aの審査を厳しくしていることが理由であり、中国政府による海外M&Aの厳格化は、資本の海外流出を防ぐのが目的だと考えられます。
中国企業による海外M&Aでは、インフラ関連の企業を買収する事例が多いのが特徴です。急速な経済発展によって、国内のエネルギーや技術が不足していることがその理由だとみられます。
中国企業の買収・M&A事例25選
この章では、最近の中国企業の買収・M&A事例を25選紹介します。日本企業が中国企業を買収した事例、もともと子会社だった中国企業を売却した事例など、さまざまなM&Aのタイプがみられます。
しかし、全体としては買収事例よりも売却事例が多い傾向がみられ、中国の経済発展による人件費などのコスト増や中国の法律や政策の転換など、さまざまな事情が絡んでいると考えられます。
①国分グループ本社による上海恒孚物流の買収
2021年7月に、国分グループ本社株式会社が上海恒孚物流有限公司を買収しました。全株式の取得による完全子会社化となります。
国分グループ本社は、酒類と食品の卸売をはじめ、物流などを手がける企業です。上海恒孚物流は中国の物流企業で、配送・倉庫業務などを手がけています。
国分グループの中国での事業拡大、特に華南・華西エリアでの事業の展開が、本M&Aの目的となっています。
②戸田工業による江門協立社の買収
2021年6月に、戸田工業株式会社が江門協立磁業高科技有限公司の買収について契約締結しました。取得する持分は60%であり、実行日は8月以降となる予定です。
戸田工業は広島の化学メーカーで、電池材料や顔料などの製造・販売を行っています。江門協立磁業高科技は、射出成形磁石などの製造・販売を手がける中国企業です。
互いの技術を統合したシナジー効果の獲得、およびサプライチェーンの強化による生産体制の安定化などが本M&Aの目的となっています。
③ブリヂストンが中国子会社の全株式を台湾企業に売却
2021年6月に、株式会社ブリヂストンが、子会社である普利司通合成橡胶有限公司(BSRC社)の全株式を、台湾のLCY Chemical Corporation(LCY社)へ譲渡しました。
BSRC社はタイヤの合成ゴムを手がける中国企業で、LCY社は化学関連事業のグローバル企業です。
両社の技術を生かしたシナジー効果の獲得が、本M&Aの目的となっています。
④FHTホールディングスが中国子会社の持分を譲渡
2021年6月に、株式会社FHTホールディングスが、子会社の中国企業3社の全持分を譲渡しました。これにより、FHTホールディングスはヘルスケア事業から撤退することになります。
FHTホールディングスは、ヘルスケア以外にも環境・IT関連事業などを手がける企業です。子会社の中国企業3社は、医療・ヘルスケアの技術開発・コンサルティングなどを手がけています。
FHTホールディングスは、ヘルスケア事業から撤退し、事業再編を進めて業績を回復することが本M&Aの目的となっています。
⑤三井化学が三井化学不織布をBTF社へ譲渡
2021年3月に、三井化学株式会社が、完全子会社である三井化学不織布有限会社(MCNT社)の持分を、Foshan Nanhai Beautiful Nonwoven(BTF社)へ譲渡する契約を締結しました。
三井化学は大手総合化学メーカーで、MCNT社は不織布の製造・販売を手がける中国企業です。
三井化学は、中国企業を譲渡し拠点を日本とタイに集中することで、日本とASEANでの不織布事業の強化を目指します。
⑥日本電波工業が子会社の株式の一部をJICT社へ譲渡
2020年12月に、日本電波工業株式会社が、完全子会社であるNDK SAW devices株式会社(NSD社)の保有株式の一部を、JIC Technology Investment(JICT社)の子会社へ譲渡する契約を締結しました。
日本電波工業は水晶を使った製品のメーカーで、NSD社は弾性表面波(SAW)デバイスのメーカーです。そして、JICT社は中国で先端テクノロジーを展開する投資会社です。
日本電波工業の技術とJICT社の資本力を活かし、競争力を強化することが本M&Aの目的となっています。
⑦太平洋セメントが中国子会社の持分を長陽混凝土へ譲渡
2020年9月に、太平洋セメント株式会社が、子会社の秦皇島浅野水泥有限公司の全持分を秦皇島長陽混凝土有限公司へ譲渡しました。
太平洋セメントは日本のセメントメーカー最大手であり、その他に建築や環境事業も手がけています。秦皇島浅野水泥はセメントや骨材を製造・販売する中国企業で、秦皇島長陽混凝土はコンクリート製造およびその関連製品を手がける中国企業です。
太平洋セメントは、子会社の持分を譲渡することによって他分野進出のための投資資金を得ることを、本M&Aの目的としています。
⑧レックが中国子会社の全持分を寧波新明化工へ譲渡
2020年9月に、レック株式会社が、連結子会社である寧波利克化工有限公司の全持分を、寧波新明化工有限公司に譲渡しました。
レックは「バルサン」「激落ちくん」などの家庭用品を販売しているメーカーで、寧波利克化工も日用品を販売する中国企業です。そして、寧波新明化工は化学工業品の製造・販売を手がける中国企業です。
レックは、経営を効率化して収益力を上げることが、本M&Aの目的としています。
⑨マーベラスがテンセント社の子会社と資本業務提携
2020年6月に、株式会社マーベラスが、テンセント社の子会社と資本業務提携を締結しました。
マーベラスはゲームや舞台などのエンターテイメントを手がける企業で、テンセントはインターネットサービスを展開する中国企業です。
マーベラスは、海外への事業拡大や新規事業への進出を本M&Aの目的としています。
⑩シミックホールディングスが中国子会社の持分をFOSUN社へ譲渡
2020年5月に、シミックホールディングス株式会社が、連結子会社である希米科医薬科技有限公司(CPT社)の全持分を、上海復星医薬産業発展有限公司(FOSUN社)へ譲渡しました。
シミックホールディングスは医薬品関連の企業をまとめる持株会社で、CPT社は医薬品の許可に関する業務を手がける中国企業です。
中国の遺伝子申請に関する制度変更により、業務の継続が困難になったことが本M&Aの理由となっています。
⑪児玉化学工業が中国子会社の持分を蘇州明強へ譲渡
2020年3月に、児玉化学工業株式会社が、子会社である無錫普拉那塑膠有限公司の全持分を蘇州明強塑料有限公司に譲渡しました。
児玉化学工業は自動車部品などに使われる合成樹脂加工などを手がける企業で、無錫普拉那塑膠は児玉化学工業が中国進出の拠点として設立した企業です。
蘇州明強塑料はプラスチック製品などを手がける中国企業であり、米中貿易摩擦などの、中国の状況を踏まえた児玉化学工業の経営判断となっています。
⑫SGホールディングスがRUNBOW社を買収
2020年3月に、SGホールディングス株式会社が、上海虹迪物流科技股份有限公司(RUNBOW社)の株式の70%を取得しました。子会社の佐川グローバルロジスティクス株式会社を通じた取得となっています。
SGホールディングスは佐川急便などをグループに持つ持株会社で、RUNBOW社は中国の物流企業です。
SGホールディングスグループの技術・ノウハウの提供による、RUNBOW社のサービス向上などが本M&Aの目的となっています。
⑬丸紅がBYTON社と資本業務提携
2020年1月に、丸紅株式会社がBYTON社と資本業務提携を締結しました。丸紅は食品・エネルギー・船舶など幅広く手がける総合商社で、BYTON社は電気自動車の開発・製造を手がける中国企業です。
BYTON社の事業成長、および新しいモビリティサービスの実現などが本M&Aの目的となっています。
⑭伊藤忠商事がPAND社の第三者割当増資を引き受け
2019年10月に、伊藤忠商事株式会社が、Shenzhen Pandpower(PAND社)の第三者割当増資を引き受けました。
伊藤忠商事はさまざまな事業を展開している総合商社であり、蓄電池関連の事業も手がけています。
PAND社は電気自動車の電池のリサイクルを手がける中国企業であり、⾞載⽤電池のリサイクル事業の開始などが本M&Aの目的となっています。
⑮レンゴーが大連聯合包装製品を完全子会社化
2019年10月に、レンゴー株式会社が、大連聯合包装製品有限公司の全持分を取得し完全子会社化しました。
大連聯合包装製品はもともとレンゴーと中国企業の合弁企業でしたが、中国企業側が持分をレンゴーへ譲渡しました。
レンゴーは段ボールや包装品を手がける企業で、大連聯合包装製品は中国の宅配会社などを顧客に事業を展開しており、経営の効率化および大連地域での事業拡大を目的として本M&Aを実施しています。
⑯TACが空橋克拉伍徳信息技術服務の持分をスカイアーチネットワークスへ譲渡
2019年6月に、TAC株式会社が、空橋克拉伍徳信息技術服務有限公司の持分を株式会社スカイアーチネットワークスへ譲渡しました。
空橋克拉伍徳信息技術服務はもともとTACとスカイアーチネットワークスの合弁会社でしたが、TACが合弁を解消した形になります。
TACは資格取得の予備校などを運営する企業で、スカイアーチネットワークスはクラウド運用代行サービスなどを手がける企業です。
中国市場の変化による、空橋克拉伍徳信息技術服務への発注減少が本M&Aの理由となっています。
⑰FHTホールディングスによる上海蓉勤健康管理の買収
2019年5月に、FHTホールディングスが、上海蓉勤健康管理有限公司の株式を取得し子会社化しました。
上海蓉勤健康管理は中国でヘルスケア関連事業を手がける企業で、養老介護や富裕層向け施設などに特に力を入れています。
上海蓉勤健康管理のヘルスケア事業のノウハウの獲得、およびヘルスケア事業の推進が本M&Aの目的となっています。
しかし、事例④で紹介したように、現在は持分を譲渡してヘルスケア事業から撤退しています。
⑱アルプス物流の中国子会社による兆普電子の買収
2019年5月に、株式会社アルプス物流の中国子会社である泰達アルプス物流有限公司が、兆普電子有限公司の全株式を取得し完全子会社化しました。
アルプス物流は電子部品の保管・運送などを手がける物流企業です。兆普電子は中国企業ですが買収時は生産を停止し、建物のみ残っている状態となっています。
兆普電子の建物を入手し、経営基盤の強化と事業の効率化を図ることが本M&Aの目的となっています。
⑲京都機械工具が福清京達師工具の持分を譲渡
2019年5月に、京都機械工具株式会社が、連結子会社である福清京達師工具有限公司の全持分を譲渡しました。
京都機械工具は京都府の工具メーカーで、福清京達師工具は自動車関連の作業工具などを製造していた中国企業です。
福清京達師工具の経営が厳しくなったことから、経営体制を再編することが本M&Aの目的となっています。
⑳日東紡が子会社の持分を銀瑜へ譲渡
2019年4月に、日東紡績株式会社(日東紡)が、完全子会社である日東紡有限公司の全持分を、浙江銀瑜新材料股份有限公司へ譲渡しました。
日東紡は大手繊維メーカーで、浙江銀瑜新材料股份は化学繊維の製造・販売を手がける中国企業です。
日東紡有限公司の業績悪化を受けて、運営の効率化や競争力強化を目指すことが本M&Aの目的となっています。
㉑小倉クラッチによる砂永精工電子の買収
2019年4月に、小倉クラッチ株式会社が、砂永精工電子有限公司の全持分を取得して完全子会社化しました。
小倉クラッチはクラッチやブレーキなどを製造・販売する企業で、砂永精工電子はOA器機用クラッチの製造・販売を手がける中国企業です。
OA機器用クラッチの生産拡大、およびコスト削減が本M&Aの目的となっています。
㉒ダイトが安徽鼎旺医薬から第三者割当増資を引き受け
2019年3月に、ダイト株式会社が安徽鼎旺医薬有限責任公司からの第三者割当増資を引き受け、持株比率を12%としました。
ダイトはジェネリック医薬品のメーカーで、安徽鼎旺医薬は中国の医薬品メーカーです。商品の安定供給と競争力強化を図ることが本M&Aの目的となっています。
㉓ニッケが中国子会社の持分を江蘇中新資源集団へ譲渡
2019年3月に、日本毛織株式会社(ニッケ)が、子会社である江陰日毛紡績有限公司の出資持分を江蘇中新資源集団有限公司へ譲渡しました。
ニッケは衣料繊維のメーカーですが、その他にも幅広い事業を手がけています。衣料繊維事業の海外展開を見直し、収益を向上させることが本M&Aの目的となっています。
㉔三井製糖が中糖遼寧の持分取得および業務提携
2019年1月に、三井製糖株式会社が、中糧糖業遼寧有限公司の持分の20%を取得するとともに、中糧糖業遼寧の親会社などと業務提携を締結しました。
三井製糖は砂糖や塩の製造・販売を手がける企業で、中糧糖業遼寧も同じく精製糖事業を営む中国企業です。
三井製糖の技術・ノウハウを活用して中糧糖業遼寧の収益向上を目指すとともに、東南アジアのグループ企業との連携も目指します。
㉕新日本建設が中国子会社の持分を旭興進建材へ譲渡
2018年10月に、新日本建設株式会社が、連結子会社である新日興進房地産有限公司の全持分を、旭興進建材有限公司へ譲渡しました。
新日本建設は首都圏のマンションを主に手がけている建設会社で、新日興進房地産を通じて中国での不動産事業を展開しています。旭興進建材は建材や資材を製造・販売する中国企業です。
新日興進房地産を通じて行ってきた不動産事業の精算が本M&Aの目的となっています。
中国企業の買収・M&Aについて
日本企業と中国企業の買収・M&Aは、大企業だけでなく中小企業にも広がりつつありますが、まだまだ中国企業との買収・M&Aについて十分理解されていない面もあります。
したがって、中国企業と買収・M&Aを行うにあたっては、その魅力や注意点などをよく理解しておくことが大切です。
中国企業が持つ魅力
かつては中国企業の魅力といえば、人件費の安さなどコスト削減が主でしたが、近年は中国のほうが経済規模が大きくなり、日本企業から見た中国企業の魅力も変化してきています。
近年は経営難の日本企業が中国企業に買収されることで経営再建を目指したり、中国の高い技術を獲得するためにM&Aを行う事例が増えているのが特徴です。
さらに、ここ数年中国政府は国内の市場開放を進めており、国内需要が頭打ちになっている日本企業にとって、中国市場は非常に重要な存在となってきています。
【中国企業が持つ魅力】
- 傘下に入ることで経営再建を目指せる
- 高い技術を獲得できる
- 需要の大きい中国市場に参入できる
中国企業の買収・M&Aの注意点
中国企業とのM&Aは、日本国内のM&Aやアメリカ・欧州とのM&Aともまた違った注意点があります。
近年は中国企業が買い手となる事例も多いので、売り手が中国企業の場合と買い手が中国企業の場合について、それぞれの注意点を把握しておくことが大切です。
【中国企業の買収・M&Aの注意点】
- 中国のM&Aの政策・法体系は不十分な部分もある
- 中国の文化や風習になじむ必要がある
- 日本での強みが中国でも同じ価値があるとは限らない
売り手側が中国企業の場合
売り手が中国企業で日本企業が買収する場合は、中国政府の政策や法律について理解しておくことが重要です。
中国は日本や欧米に比べるとM&Aの法体系が不十分な部分もあり、今後の政府の政策によって状況が大きく変わる可能性も否定できません。中国企業を買収する際は、こういった中国国内の事情も考慮する必要があります。
買い手側が中国企業の場合
買い手が中国企業で日本企業を買収するケースでは、中国企業の傘下に入ってうまく自社を統合できるかが重要になります。
中国の文化や習慣は日本や欧米ともまた違った部分があるので、統合後に自社の社員が満足して働けるように調整しなければなりません。
また、日本での自社の強みが、中国の文化や環境でも同じ価値があるとは限らないのも注意点です。
日本企業同士でM&Aを行う場合と比較して、本当にメリットがあるのかを慎重に判断する必要があります。
中国企業の買収・M&Aの相談は仲介会社がおすすめ
中国企業の買収・M&Aは中小企業にまで広がりつつあるものの、文化や法規制など中国独自の注意点もあるので、M&A仲介会社などの専門家のサポートを得ることが不可欠です。
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中国企業の買収・M&A動向まとめ
中国企業の買収・M&A事例は、今後の中国の経済成長とともにさらに活発になると考えられます。
中国企業の魅力や買収の際の注意点などを理解して、双方にメリットのあるM&Aを行うことが大切です。
【中国企業の買収・M&A動向】
- 中国企業が日本企業を買収する事例が増えている
- 欧州では中国企業による買収を規制する動きがある
- 中国企業のM&A件数自体はやや減少傾向にある
- 傘下に入ることで経営再建を目指せる
- 高い技術を獲得できる
- 需要の大きい中国市場に参入できる
- 中国のM&Aの政策・法体系は不十分な部分もある
- 中国の文化や風習になじむ必要がある
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