アメリカのM&Aとは?アメリカのM&A市場やM&A件数・金額が伸び続ける理由を解説

日本でもM&Aの活発化が話題になっていますが、アメリカと比較するとM&Aの市場規模は小さくなります。今後は日本のM&A市場の拡大も予想されますが、アメリカのM&Aからノウハウを学ぶことも必要です。

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2019年12月27日更新

目次
  1. アメリカのM&A市場の規模
  2. アメリカのM&A件数・金額が伸び続ける理由
  3. アメリカでM&Aするメリット
  4. 日本企業のM&Aが遅れている理由
  5. アメリカでM&Aを成功させるには
  6. アメリカのM&A市場まとめ

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アメリカのM&A市場の規模

アメリカのM&A市場は近年特に活発化しています。
2014年から2017年まで、アメリカのM&Aは4年連続で1兆ドルを超えており、100兆円を超える市場規模で推移しています。
今後もさらなるM&Aの活発化が予想され、市場は堅調に推移するものと思われます。
日本でもM&Aの活発化がしばしば話題になりますが、アメリカのM&A市場ほどの規模ではありません。アメリカと比較すると、日本企業のM&Aはどうしても遅れているという印象もあります。
M&Aは、中小企業から大手企業まで様々なメリットがあります。日本国内でM&Aが活発化することで、それぞれの企業がメリットを活かし、経済の発展につなげることもできるのです。
そして、日本国内におけるM&Aの発展のためには、アメリカのM&A市場の研究を進めることも必要になるでしょう。大規模なM&A市場を抱えるアメリカの事例から、M&Aの具体的なノウハウを知ることが重要です。
以下、アメリカのM&Aが伸び続けている理由や、アメリカでM&Aを行うメリットなど、具体的にご紹介します。

アメリカのM&A件数・金額が伸び続ける理由

・経済の低成長や不景気への対応

FRB(連邦準備制度理事会)の金融緩和政策や好景気なども要因となり、アメリカのM&A市場は一気に活発化しました。M&Aの件数が増加し、競争の激化によってM&Aの買収価格も高騰しています。一方で、2018年の動向を見ると、FRBは数回の利上げを実施しています。
今後は利上げに慎重になる見通しがある一方、さらなる利上げが必要とする見方もあります。利上げが実施されると市場に流通するお金が減り、企業がM&Aに企てる資金が減少する可能性もあります。さらに世界経済の低成長の状況も踏まえると、企業が今度M&Aにどの程度資金を活用できるのか、不明瞭な部分も多いと言えます。
ただ、2019年に利上げが数回実施されたとしても、アメリカ内でM&Aが減るとはあまり考えられません。経済が低成長で推移している状況では、むしろM&Aによって自社の成長を図る企業が多いからです。例えばM&Aによって競争力を強化すること、事業領域を拡大することなど、企業の成長のためにM&Aを活用するケースは今度も増えるでしょう。また、企業としての力を強化することで、不景気に対応するというメリットもあります。
このように考えると、経済の低成長や不景気への対応として、M&Aは今度も伸び続けると予想されます。

・スピード重視の姿勢

M&Aは、比較的短期間で新規事業を開始できるというメリットがあります。新規事業を一から開始するには手間と時間がかかりますが、その事業をすでに展開している企業をM&Aによって買収すれば、スムーズに新規事業を開始できます。そして、この事例はアメリカでも多く見られます。
アメリカの企業は、基本的にスピード重視の姿勢が強いと言えます。新規事業を開始する場合も、M&Aによって短期間で開始するケースが多いです。このような企業の姿勢も、アメリカのM&A市場の活発化につながっているのです。

・歴史的な背景

アメリカではM&Aの歴史が長いため、M&Aはより慣習化した手法となっています。そのため、アメリカではM&Aに抵抗を感じる企業は少ないです。このことも、アメリカでM&Aが伸び続ける理由と言えるでしょう。
アメリカのM&Aは1970年代になって本格化しました。一方で、アメリカのM&Aの歴史は1900年代前半からすでに始まっています。歴史が長いため、M&A自体に対する抵抗はもともと少なかったのです。そして、抵抗が少ない分、一度M&Aが本格化すると一気にM&A事例が急増することになりました。
この1970年代は、異業種の企業も含めてM&Aによる買収が活発化した時期でもあります。そのため、大企業の肥大化が特に目立ちました。一方で、企業が肥大化しすぎると、多くの事業を効率的に展開することは困難になります。そのため、1980年代になると、M&Aによって売却を進める事例が多く発生しています。
結果的に、M&Aによる買収と売却が短期間で多く発生したことになります。これらの時期を経て、M&Aはより一般的になりました。そして、現在のアメリカにおけるM&Aの発展につながっています。
また、M&Aの発展がもたらしたものは、手法の多様化だけではありません。企業価値や株主の利益を守るなど、モラル的な側面も重視されるようになったのです。これは、敵対的買収の増加やそれに対する対抗など、企業同士の戦いが激化したことも要因です。
このように、アメリカではM&Aの倫理的な部分に対する考え方も進んでいます。ただM&Aの手法が発達しただけではありません。このことが、アメリカのM&Aの歴史の大きな特徴です。

・教育制度の充実

M&Aの歴史が長い分、M&Aに関する教育制度も充実しています。ビジネススクールが充実しているので、M&Aの基礎的な知識から本格的な専門知識まで、それぞれのレベルごとに効率的な学習が可能です。
日本と比較すると、アメリカではビジネススクール自体がより一般的なものとして受け入れられています。その中でM&Aについて学習できる環境が整っているので、M&Aを知る機会は増えます。そして、企業の経営者をはじめ、主要人物がM&Aに関する知識を知ることで、M&Aはさらに身近な存在となります。選択肢の一つとしてM&Aを検討しやすくなるので、結果的にM&Aの増加にもつながります。

・中国企業からの買収について

もっと世界情勢に踏み込んだ理由としては、中国企業からの買収も挙げられます。以下、ポイントを整理しておきます。
近年の中国企業は、海外へのM&Aも積極的に進めています。日本の身近な例でいえば、中国家電大手のマイディアグループによる東芝ライフスタイルの買収など、中国企業の海外M&Aの事例は増加しています。
一方で、リスクをあまり考慮しない海外M&Aの事例も増加したため、中国経済への影響を懸念した中国政府は、対外投資規制を実行することになりました。また、中国企業による買収を警戒する声が上がり、EUでは規制強化などの対抗策も講じられています。
ただ、中国政府は、国益につながるような海外M&Aについては推奨するとの立場を表明しています。また、アメリカ政府も、アメリカ企業の利益になるのであれば、中国企業からのM&Aに前向きな姿勢を示しています。そのため、中国経済の成長に合わせ、中国企業からのM&A事例が今後伸びることも考えられます。このことは、アメリカのM&A件数・金額の増加にもつながります。

アメリカでM&Aするメリット

アメリカでは、比較的小規模のM&A事例が多い傾向があります。M&Aの市場規模としては大きいですが、一つ一つの事例を見ると小規模のM&Aが多いです。個人がM&Aで小規模な企業を買収する事例もあるくらいです。
このような傾向があるため、小規模な会社でも効率的なM&Aを実現するチャンスが広がるのです。後継者不足問題の解決や事業領域の拡大のほか、セミリタイアの実現など、様々なメリットのためにM&Aを実行しやすくなります。
また、M&Aに関する法律やルールなど、細かい部分まできちんと整備されています。買収額の分割払いが可能になるなど、効率的なシステムも多く導入されています。小規模なM&Aを気軽に進めることができる環境が整っており、安心感があります。
また、M&Aの歴史が長いこともあり、M&Aに関する知識を持つ人は多いです。積極的に情報を交換できるので、M&Aの動向やノウハウにも詳しくなります。入手した情報をもとに、自社にとって最適なM&Aの手法は何か、様々な点を検討できます。
さらに、M&A仲介業者による良質なサービスにも特徴があります。M&Aの歴史が長いアメリカでは、それぞれの仲介業者が確かなノウハウを持っています。そのため、一つ一つのサービスの質が高く、扱うM&A案件も豊富です。

日本企業のM&Aが遅れている理由

アメリカと比較すると、日本企業のM&Aはやはり遅れているという状況です。これには、いくつか理由があります。
まず、M&Aというものに対する印象が、日本とアメリカでは大きく異なります。
最近でこそ買収も一般的になり、日本の新聞やニュース記事でも「買収」「M&A」という表現がしばしば見られるようになりました。ただ、一般的に「買収」と聞くと、抵抗を感じる人も少なくありません。
買収に対してネガティブな印象を抱く人もいます。これは、敵対的買収のイメージが強いことも原因です。「買収することは良くない」「買収されることは良くない」といったイメージが出来上がってしまったという印象があります。
また、M&Aに対する印象があまり良くない場合、M&Aによって新規事業に参入することに抵抗を覚える方もいます。むしろ一から創業するべきだと考える人の方が多いのではないでしょうか。
一から事業を始めて軌道に載せることは、もちろん評価されるべきことです。ただ、企業間の競争がますます激化する世の中では、スムーズな事業の開始は必須と言えます。
少しでも後れを取ってはならない状況となるからです。そのためにM&Aによって新規事業を開始することは非常に効率的な方法となりますが、やはり日本ではまだ抵抗が強いと言えます。
本来、M&Aは、それぞれの当事者が高い経済効果を期待できる手法です。特に後継者不足問題などを抱える企業にとっては、M&Aによって買収されることで、事業継続につなげることができます。
しかし、買収されることにネガティブな印象を抱くケースが多いため、なかなかM&Aに踏み切れない経営者の方も多いと思われます。
ただ、近年のM&Aの活発化や成功事例により、ネガティブな印象は急速に変わりつつあります。そのため、これまで遅れていたM&Aも、今後一気に一般化する可能性があります。
次に挙げられる理由は、やはりM&Aに精通した人材の少なさと言えます。先ほども述べたように、アメリカはM&Aに詳しい人が多く存在します。
積極的に情報交換ができる環境となり、次々にM&Aに精通した人材が誕生することになります。このような傾向と比べると、日本ではM&Aに精通した人材はやはり少ないです。
M&Aをよく知っている人材がいなければ、M&Aは途中で失敗するおそれがあります。M&Aを実行できたとしても、その後の事業展開がうまく進まず、最終的に失敗する場合もあります。
このような状態を防ぐには、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーをはじめ、M&Aに関する専門知識を持つ人材が増えなければなりません。
先ほど述べたように、近年は日本国内でもM&Aに対するイメージが変わりつつあります。今後はM&A事例の増加が予想されますが、それに伴い、M&Aに精通した人材の確保も必要となります。

アメリカでM&Aを成功させるには

こちらも日本との違いとして考えるとわかりやすいです。
アメリカのビジネスシーンは、基本的にロジカルさが重視されます。企業の風土や経営者の性格といった面より、ビジネス的なメリットに重点を置いて話を進めるケースが多いです。
もちろん、どちらが良い・悪いという問題ではありません。また、日本でももちろんビジネス的なメリットには注目されますし、アメリカでも企業の風土は多少なりとも考慮されます。ただ、傾向としては、どちらかと言えばロジカルな側面が強いということです。
また、アメリカのビジネスシーンではスピード性も重視されます。M&Aによって新規事業を開始するケースが多いことからも、スピード性を重視する企業の姿勢が伺えます。
このような傾向は、日常的な交渉においても見られます。基本的に競争が激しいアメリカのビジネスシーンでは、決断の早さも重要なビジネススキルです。
アメリカでM&Aを成功させるには、このような感覚の違いを考慮する必要があります。具体的には、スピードを意識してロジカルに交渉を進めることが大切です。
国同士の感覚的な違いが多いため、個人的な判断だけでM&Aを進めることは危険です。そのため、アメリカでM&Aを成功させるには、アメリカのM&Aに精通した専門家のサポートを受けることが必須です。
M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーを選ぶ際に、アメリカでのM&A案件の実績があるか、事前にチェックする必要があります。

アメリカのM&A市場まとめ

近年、日本でもM&Aの活発化が話題になっていますが、アメリカと比較するとM&Aの市場規模は小さくなります。今後は日本のM&A市場の拡大も予想されますが、アメリカのM&Aからノウハウを学ぶことも必要です。
より進んでいるアメリカのM&A市場を研究することは、日本企業にとっても非常に有意義です。
アメリカのM&Aの歴史は長く、これまで数多くのM&A事例が存在します。世界経済の情勢も踏まえ、今後もさらにM&Aが増加することが予想され、その市場動向に注目されています。
また、M&Aに精通した人材が多く、M&A仲介会社のサービスも良質なため、アメリカでM&Aを行うメリットも多くなります。一方で、日本とアメリカではM&Aに関する捉え方をはじめ、ビジネスシーンにおける感覚的な違いが見られます。
アメリカでM&Aを行う際にはこれらの点も考慮し、専門家のサポートを受けつつ、M&Aを進める必要があります。

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