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デューデリジェンスとは?目的・方法・種類

デューデリジェンスとは?目的・方法・種類

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    デューデリジェンス

    デューデリジェンスとは、M&Aや投資を行う際必ずと言っていいほど聞く言葉です。

    しかしデューデリジェンスが具体的にどのようなものなのか理解がある方は少ないと思います。

    実際デューデリジェンスは特定の知識に長けた専門家が経営者に代わって行うことが多く、その内実を具体的に知っている人は少ないでしょう。

    今回はデューデリジェンスの意味や種類、方法、M&Aにおける役割についてお伝えしていきます。

    デューデリジェンスとは?デューデリジェンスの意味

    まずはデューデリジェンスの意味についてお伝えします。

    デューデリジェンスとは、M&Aや投資、不動産投資といった場面で対象となる会社のリスクや収益性を正確に把握するために行う調査のことを指します。

    日本語訳ではデューデリジェンスを適正評価手続きと呼び、その名の通り対象の会社の正確な評価をくだすために行うものです。

    デューデリジェンスは対象の会社の適正な評価をくだす調査である以上、対象の会社を多角的に分析する作業です。

    詳しくは後述していきますが、デューデリジェンスの際には会社の定款や訴訟リスクなどといった法務、資本金や負債などといった財務、さらに税金に関係する事柄の税務といった様々な観点からデューデリジェンスを行います。

    対象の会社を様々な観点から具体的に調査していくため、デューデリジェンスの実行においては専門家の協力は欠かせません。

    法務であれば弁護士、財務であれば会計士、税務であれば税理士といった具合にデューデリジェンスを行う際にはその観点に合った専門家を招くことが一般的です。

    デューデリジェンスは中小企業のM&Aのような小規模な案件でも使われることが多く、投資やM&Aを行ううえでは必要不可欠なプロセスであるといえます。

    ちなみにデューデリジェンスは英語で「Due diligence」というものであり、日本語で直訳すると「当然の努力」となります。

    そもそもデューデリジェンスは法律用語であり、企業が証券を発行する際に開示している情報が証券取引法の基準に適合しているのかを確認するために開示情報を投資家保護の観点から精査することを指しています。

    デューデリジェンスの目的

    そもそもデューデリジェンスは何を目的として行われるのでしょうか。

    案件によって何が重視されるかは異なりますが、デューデリジェンスの目的は以下のようなもので行われることが多いです。

    ①リスクの把握

    デューデリジェンスを行う目的として代表的なものがやはり「リスクの把握」です。

    多角的な観点対象の会社に潜在しているリスクを炙り出すことがデューデリジェンスの最大の役目だといえます。

    M&Aにせよ、投資にせよ、リスクを顕在化することは非常に重要な作業です。

    万が一ディールブレイカーのようなM&Aや投資の検討を断念するレベルのリスクが発覚すれば、未然に損失を回避することにつながります。

    デューデリジェンスは特定の知識に長けた専門家が行うことが多いため、素人ではわからないリスクを表面化させてくれます。

    そのため徹底的にデューデリジェンスを行うかによってM&Aや投資の効果は大きく変わってくるといえるでしょう。

    ②リターンの把握

    リスクの把握と同じくらい重要なデューデリジェンスの目的が、リターンの把握です。

    M&Aであれば「どれだけのシナジー効果があるか」が、投資であれば「どれだけのリターンがあるか」が、デューデリジェンスを通してわかるようになります。

    対象の会社のリターンの大きさはそのままその会社の価値につながるものでもあり、M&Aにおける買収価格や投資額を決定づける重要なファクターになります。

    ③スキームや経営方針の決定

    M&Aや投資のスキームや経営統合・組織再編後の運営戦略を決定するためにデューデリジェンスが行われることもあります。

    デューデリジェンスは対象の会社の事業に必要な許認可や届け出やマーケティングの情報も獲得できるため、M&Aや投資のスキームや運営政略の設計に役立てることができます。

    デューデリジェンスの種類と項目

    冒頭でお伝えしたように、デューデリジェンスは調査を行う観点によって様々な種類があります。

    ①財務デューデリジェンス

    財務デューデリジェンスはその名の通り対象の会社の財務状況に主眼を置いたデューデリジェンスです。

    主に債務や「負債が適正の範囲内であるか」「キャッシュフローの分析」「過去の実績の将来的な収益の見込み」「不正な経理は行われていないか」など、財務面の調査を主に行います。

    財務デューデリジェンスはこれからお伝えする他のデューデリジェンスの中でも極めて重要なものとして扱われているものです。

    財務デューデリジェンスの調査結果はその内容によって会社の経営状況に大きな影響をもあたらすものであり、M&Aや投資を行う際には必ずといっていいほど実行されます。

    ②法務デューデリジェンス

    法務デューデリジェンスは対象の会社に対し、「契約や取引行為に違反はないか」「訴訟はないか」「事業の許認可は適正なものであるか」など法律の観点から調査を行うものです。

    対象の会社の違法行為はそのままディールブレイカーに直結するものですし、訴訟に関しては適切な対処を行うために無駄な手間と費用をかけることになります。

    権利関係の正当性を判別するうえでも法務デューデリジェンスは重要なプロセスであるといえます。

    ③税務デューデリジェンス

    税務デューデリジェンスは法人税などの納税や合併などを行った際の繰越欠損金に特例が適用されるかどうかなどを判断する際に行われる調査です。

    税務調査はその名の通り税務に特化しているデューデリジェンスであるため、M&Aや投資を行った際の税務を正しく行ううえで役立ちます。

    税務デューデリジェンスは財務デューデリジェンスや法務デューデリジェンスと比べると重要度が落ちる傾向がありますが、重加算税のリスクを排除するうえうで役立ちます。

    ④ビジネスデューデリジェンス

    ビジネスデューデリジェンスは会社内部の調査を行う他のデューデリジェンスとは異なり、対象の会社がある市場の動向などを調査するというものです。

    つまり対象の会社の内部ではなく、会社の外部や取り巻く環境について調査するというものです。

    これを行うことにより、対象の会社が市場でどんな立ち位置にあるのかを確認することができます。

    ⑤人事デューデリジェンス

    人事デューデリジェンスは人事や人材に関する調査を行うというものです。

    M&Aの場合、これによって「退職金や年金を組織再編後にも維持できるかどうか」や「有能な人材の確保が可能か」などといった事柄が明らかになります。

    M&Aのような経営統合や組織再編は人材の流出のリスクが伴うため、人事デューデリジェンスを行うことによって、そのリスクを回避できる可能性が高まります。

    ⑥ITデューデリジェンス

    ITデューデリジェンスは組織再編や経営統合を行う際に重要となるデューデリジェンスであり、会社同士の合併に際して管理システムをどのように統合するかを調査していくというものです。

    ITデューデリジェンスは会社同士の合併によって業務とシステムにどのような影響がもたらすかを適切に把握し、合併後の業務フローを決定することに役立ちます。

    デューデリジェンスの方法・手法

    デューデリジェンスを実施する際、その方法は一般的に以下のようになっています。

    ①デューデリジェンス方針の決定

    デューデリジェンスは最初にキックオフミーティングを実施し、その方針を決定することから始まります。

    キックオフミーティングではデューデリジェンスの対象となる会社から資料を入手した後、専門家を交えて調査項目の深堀や実行するM&Aや投資の背景を協議していきます。

    もしM&Aのデューデリジェンスを行う際、その情報はなるべく秘匿しておかなければなりません。

    M&Aは対象となる会社を含め、取引先や顧客にも影響を及ぼすものであり、デューデリジェンスの実行は余計な動揺を与えてしまう恐れがあります。

    それを防ぐためにもデューデリジェンスを行うという情報は外部に漏れないようにしておきましょう。

    ②デューデリジェンスの実施

    デューデリジェンスは主に対象となる会社の経営陣へのインタビューや重要書類の閲覧によって実施されます。

    もしこの過程で重要項目の追加や変更が必要だと判断された際には専門家と協議をして実行します。

    このプロセスに入った際には専門家とのコミュニケーションをより徹底するようにしておきましょう。

    ③デューデリジェンスの結果の検討

    デューデリジェンスが完了したら調査結果を作成し、その調査結果を元にM&Aや投資の様々な事柄を検討していきます。

    ただM&Aや投資などの様々な事柄を完全に決定するのは対象となる会社との交渉を行ってからです。

    デューデリジェンスの業務と専門家への依頼

    冒頭でもお伝えしましたが、デューデリジェンスの業務は主に外部の専門家に任されることが多いものです。

    デューデリジェンスは様々な観点から行われるべきものであり、それぞれの観点から分析できる専門家に任せた方がより良い調査結果を得られるようになります。

    ただ、これは裏を返せば経営者がどのようなデューデリジェンスを行うかを明確にし、そのデューデリジェンスに適した専門家に依頼できるかどうかが重要になることでもあります。

    デューデリジェンスは種類が複数あるからといって全てを実行する必要はないものです。

    あくまでその会社が行おうとしている経営戦略に適したデューデリジェンスを選び、実行しなければなりません。

    デューデリジェンスは専門家が行うことが多いため、依頼したらそのまま任せっぱなしにする経営者もいますが、実際のデューデリジェンスは経営戦略や経営者の意向と照らし合わせて行うものです。

    デューデリジェンスの際には経営者もしっかりプランを立てたうえで行うべきでしょう。

    また、専門家の選び方も重要です。

    デューデリジェンスを行う専門家はただ調査して結果を選ればよいというものではなく、その結果に応じて経営戦略に適切なアドバイスやシナリオを提示できるだけの力量が求められます。

    また、専門家はデューデリジェンスの過程で何度もコミュニケーションを行うため、やはり依頼主との相性も大切です。

    そのため専門家はしっかりとコミュニケーションが取れるうえに、デューデリジェンスを行ってきた実績が豊富な相手に依頼するようにしておきましょう。

    最近は税理士や弁護士などといった複数の専門家が常時在籍しており、それらの専門家が同時にデューデリジェンスやM&A全体をサポートしてくれる会社もあるため、こういった専門家に依頼するのもよいでしょう。

    デューデリジェンスとM&A

    デューデリジェンスはM&Aで多用されるものです。

    デューデリジェンスによって対象の会社の様々な情報を解析することはM&Aにとってとても重要な作業です。

    デューデリジェンスを行うことは対象の会社とのM&Aを通じて得られるシナジー効果の計測やM&Aスキームの設計、そもそもM&Aを行うかどうかの意思決定、そして交渉や契約に必要な情報の収集など様々な場面で役に立つことです。

    ただM&Aのデューデリジェンスの業務においては、ただ数値化できるものばかりに注目してはいけないものです。

    デューデリジェンスの中には対象となる会社が環境に悪影響を及ぼす要素を持っていないかを調べる「環境デューデリジェンス」や「特許の価値を精査する特許デューデリジェンス」など、特殊な調査対象を持つデューデリジェンスがあります。

    これらはM&Aの対象となる会社の数値化できない要素に対してアプローチするデューデリジェンスであり、必ず行わなければならないようなものではありません。

    ただ、M&Aは数値化できない要素がシナジー効果を低減させたり、M&Aの実行を妨げることがあります。

    また昨今は経営環境の変化によって、会社の経営を行っていくうえで配慮しなければならない要素は増えています。

    そういった事情を踏まえると、M&Aの際のデューデリジェンスの選択はますます重要だと言えます。

    まとめ

    デューデリジェンスはM&Aや投資の成否を占う重要なプロセスだといっても過言ではありません。

    どのようなデューデリジェンスを実行するかは経営戦略によって左右されます。

    M&Aや投資でデューデリジェンスの行う際には、ただ専門家に投げっぱなしにするのではなく、経営者自身も一定の知識を持ち協議に参加することが重要です。

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