2021年1月10日更新業種別M&A

ビルメンテナンス会社におけるM&Aの事例とは?

M&Aが過去最高の活況を呈しており、それはビルメンテナンス業界でも同様です。そこで、ビルメンテナンス業界の現状やM&A動向を分析し、M&Aのメリット・デメリット、M&Aを成功させるポイント、具体的なM&A事例などを掲示します。

目次
  1. ビルメンテナンス会社の概要
  2. ビルメンテナンス会社のM&A動向
  3. ビルメンテナンス会社をM&Aするメリット/デメリット
  4. ビルメンテナンス会社のM&Aを成功させるポイント
  5. ビルメンテナンス会社のM&Aの事例/ニュース10選
  6. ビルメンテナンス業界のM&Aまとめ
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 公認会計士がM&Aをフルサポート まずは無料相談

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine
ビルメンテのM&A・事業承継

ビルメンテナンス会社の概要

ビルメンテナンス会社の概要

ビルメンテナンス会社は、同業者同士のM&Aだけでなく、異業種が行うM&Aでも買い手からの人気が高い業種の一つです。まず、ここでは、ビルメンテナンス会社・業界の実情に迫ります。

ビルメンテナンス会社の定義

ビルメンテナンス会社の主な業務内容は、ビルの清掃や保守・機器の運転などです。つまり、ビルメンテナンス会社は、ビルの管理に関する業務を全般的に引き受けるサービスを提供しています。

ひと口にビルといっても、オフィスビル以外にも商業施設や病院、学校、寮、大型タワーマンションなど、ビルの種類は多様です。ビルメンテナンス会社は、それらのビルのオーナー・所有者や管理会社などから依頼を受けて業務を行います。

ビルメンテナンス業界の特徴

ビルメンテナンス会社の業務内容を、もう少し詳しく見てみましょう。ビルメンテナンス会社の業務を大別すると7種類に分けられ、その主な内容は以下のとおりです。
 

  • 清掃管理:ビル内部・外部各所の清掃
  • 衛生管理:空調・給排水設備の清掃、害虫駆除、ゴミの処理
  • 設備管理:ビル内の各種設備の運転保守
  • 点検整備:ビルそのものと各設備の点検
  • 警備・防災:警ら、防火防災対策、駐車場管理
  • 管理サービス:受付・案内、ビルマネジメント業務など
  • エネルギー管理:ビルの省エネ管理、温室ガス削減診断・提案など

ビルメンテナンス会社の業務において、最も特徴的なのは、上記のどの分野の業務においても、一定のポジションにあるスタッフは、それぞれ専門資格を有していることです。全て合わせると、相当な種類の資格があるため、以下では各分野ごとに代表的な一部の資格のみ掲示します。
 

  • 清掃管理:ビルクリーニング技能士(5段階の等級あり)、病院清掃受託責任者など
  • 衛生管理:空気環境測定実施者、防除作業監督者など
  • 設備管理:電気主任技術者、消防設備点検資格者(第一種・第二種)など
  • 点検整備:特殊建築物調査資格者、建築設備点検資格者など
  • 警備・防災:警備員指導教育責任者、危険物取扱者(甲種・乙種・丙種)など
  • 管理サービス:ビル経営管理士、ファシリティマネジャーなど
  • エネルギー管理:エネルギー管理士(熱・電気)、ビル省エネ診断技術者など

ビルメンテナンス業界の市場規模

公益社団法人全国ビルメンテナンス協会の資料「第50回実態調査報告書(ビルメンテナンス情報年鑑2020)」によると、2017(平成29)年度と2018(平成30)年度の推計市場規模は以下のとおりです。
 

年度 ビルメンテナンス業界市場規模推計額(円)
2017 4兆2,605億
2018 4兆3,995億

現在の日本では人口減少の影響でシュリンクしつつある業種もあるなか、ビルメンテナンス業界としては、微増、あるいは横ばい状態にあることは、堅調といっても差し支えないでしょう。

ビルメンテナンス業界の今後の課題

2019(令和元)年以降もビルメンテナンス業界の市場規模は、これまで同様に堅調な推移が予測されていましたが、2020(令和2)年のコロナ禍により、都市部の企業を中心に、一定の比率でリモートワークが定着しつつあります。

その結果、オフィスビル・テナントの空き室率が上昇しており、これがそのまま続けば、ビルメンテナンス業界の業績にも大きな影響をもたらすであろうことが、大きな懸念材料です。

【関連】新型コロナで事業承継・譲渡が急増?買い手はいる?【失敗事例あり】
【関連】新型コロナにより今後のM&Aマーケットはどうなる?業界再編が加速?

ビルメンテナンス会社のM&A動向

ビルメンテナンス会社のM&A動向

ビルメンテナンス業界の現状を受け、ビルメンテナンス会社のM&A動向について、以下の3つのテーマで推し測ります。
 

  1. ビルメンテナンス会社の買収に人気が集まる理由
  2. ビルメンテナンス会社で近年見られる事業展開
  3. ビルメンテナンス業界の今後の動向予測

①ビルメンテナンス会社の買収に人気が集まる理由

一見すると、ビルメンテナンス会社には大きな利益が見込める事業というイメージはありませんが、最大の魅力は安定性にあります。元来、ビルメンテナンス会社は、景気の影響を受けにくく利益の浮き沈みが少ないため、安定的な収益を得やすい特徴があるのです。

このような特徴があることから、ビルメンテナンス会社をM&Aで買収して安定的な収益源の確保を図ろうとする企業が常に一定数います。

②ビルメンテナンス会社で近年見られる事業展開

業界の将来的な動向を見越して、最近では単純なビルメンテナンスだけでなく、総合ファシリティマネジメントサービスを展開するビルメンテナンス会社が増加しています。

総合ファシリティマネジメントサービスとは、顧客の組織活動のために施設や環境を総合的に企画・管理・活用するサービスです。単純なビルメンテナンスだけでなく、多角的なサービス展開で顧客満足度向上を目指す動きが目立ってきました。

こうしたサービス多様化の動きが起こったことで、ビルメンテナンス会社同士の価格競争が激化しつつある状況も見られます。したがって、今後のビルメンテナンス業界においては、高品質かつリーズナブルなサービスの提供を追求していく必要があるのです。

③ビルメンテナンス業界の今後の動向予測

ビルメンテナンス業界は、先述したコロナ禍の影響も踏まえると、競争が激しくなると予測されます。特に、7種類のビルメンテナンス会社業務のうち、清掃管理業務を中心として行っている場合は、他社との差別化が難しく以前より競争過多でした。

そこに、コロナ禍の影響が加わるので、中小規模のビルメンテナンス会社は経営が厳しくなり、その結果、業界再編が加速される可能性が高まることもあり得るでしょう。

また、ビルメンテナンス業界では、以前より人手不足問題がありました。そこで、有資格者などの人手を確保し、他社と差別化を図ることは経営上、有効な戦略です。

したがって、資金に余裕がある一定規模以上のビルメンテナンス会社は、M&Aにおける買い手となって、積極的に同業者を買収するケースが増加すると考えられます。

【関連】M&Aの成功は27%?コロナ禍でも失敗せずに成功確率を高める方法!

ビルメンテナンス会社をM&Aするメリット/デメリット

ビルメンテナンス会社をM&Aするメリット/デメリット

ここでは、譲受企業(買い手)と譲渡企業(売り手)、それぞれの視点からビルメンテナンス会社をM&Aするメリット/デメリットについて確認しましょう。

譲受企業のメリット

ビルメンテナンス会社のM&Aで、譲受企業の代表的なメリットには以下のようなものがあります。

  • ブレが少なく安定した売上が見込めるビルメンテナンス事業の取得は収益源の確保となる
  • 慢性的な人材不足を解消できる
  • 単なる人材補充だけでなく有資格者も一気に獲得できる
  • 自社とは違うノウハウ獲得によりサービス多様化が実現できる
  • 海外市場への進出も含め事業規模を拡大できる

譲受企業のデメリット

一方、ビルメンテナンス会社のM&Aにおいて、譲受企業には以下のようなデメリットがあり得ます。

  • PMI(M&A後の経営統合プロセス)が想定どおりに進まなかった場合、期待したシナジー効果が得られず業績向上につながらない可能性がある
  • PMI失敗の別の側面として、獲得した人材が経営統合になじめず流出してしまう危険性がある
  • 株式譲渡によるM&Aの場合、簿外債務などが隠れている可能性はゼロではなく後日に発覚した場合、業績に悪影響が出る

【関連】簿外債務

譲渡企業のメリット

ビルメンテナンス会社のM&Aで、譲渡企業側の代表的なメリットには以下のようなものがあります。

  • 後継者難の企業の場合は譲受企業を後継者とする事業承継が実現する
  • 廃業・倒産危機であった企業の場合は会社・事業継続により従業員の雇用が守られる
  • 売却益を獲得し新たな事業資金や老後の生活費などに活かせる
  • 株式譲渡した場合、会社の負債は譲受企業に引き継がれるので、その責任から解放される
  • 負債に付随して行っていた個人保証や担保差し入れなども上記と同時に解消される
  • 会社は有力企業の傘下となるので財務面の強化、ブランド力の獲得などが見込まれ経営強化につながる

譲渡企業のデメリット

ビルメンテナンス会社のM&Aでは、譲渡企業にも以下のようなデメリットがあります。

  • 事業譲渡によるM&Aの場合、競業避止義務により原則的に20年間、ビルメンテナンス事業を同一地区およびその隣接地区で行えない
  • こちらの思惑どおりの条件でM&Aが成立するとは限らない
  • 譲渡後も会社に残る場合、以前までのような経営権限はない
  • 契約条件として引継ぎとPMIへの協力が義務づけられるため、一定期間は会社に残らねばならず、すぐにはリタイアできない

【関連】事業譲渡における競業避止義務
【関連】MアンドAとは?目的、手法、メリットや株価への影響【事例あり】

ビルメンテナンス会社のM&Aを成功させるポイント

ビルメンテのM&A・事業承継
ビルメンテのM&A・事業承継
ビルメンテナンス会社のM&Aを成功させるポイント

ビルメンテナンス会社のM&Aを成功させるうえで大切なポイントは、以下のとおりです。

  1. 適切なタイミングで実施する
  2. 最新の相場を確認しておく
  3. M&Aの専門家を活用する
それぞれのポイントを順番に見ていきます。

①適切なタイミングで実施する

いかなる業界であっても、適切なタイミングでM&Aを実施する必要があります。買い手側としては、自社にとって適切なM&A案件を逃してしまうと、競合他社に先を越されてしまうでしょう。

また、買い手、売り手ともに将来的に起こり得る業界再編の波に乗り遅れてしまえば、M&Aそのものが実施できなくなる可能性もあるため、実施のタイミングを逃さないことが大切です。

②最新の相場を確認しておく

M&Aを実施するときには、取引価額も重要な要素です。自社と類似するM&A案件の取引価額をチェックするなど、最新の相場を確認したうえで価額設定をしましょう。

元来、M&Aでは、価額面で買い手と売り手の利害は対立するものです買い手側は少しでも価額を低くしたいですし、売り手側は少しでも高くしたいのはやむを得ません。

そして、最終的な取引価額は相場をベースにしつつ交渉結果によって決定されるため、買い手・売り手の双方において交渉力も欠かせない要素になります。

③M&Aの専門家を活用する

M&Aを成功させたい場合、M&Aの専門家を活用することをおすすめします。M&Aの専門家とは、M&A仲介会社・経営コンサルティング会社・会計士や税理士や弁護士事務所などです。

特にM&Aのスタート地点である取引相手探しについて、自社単独で行うことは全く現実的ではありません。そこで、独自のネットワークを持つM&Aの専門家に依頼すれば、スピーディーに自社に最適なM&Aの取引相手を見つけられるでしょう。

また、M&Aを進めていく過程においては、各プロセスで専門的な知識・経験が欠かせません。この意味においてもM&Aの専門家を活用してM&Aを行うことは、もはや必然ともいえるでしょう。

M&Aの専門家選びのポイント

昨今、M&Aの活発化に伴いM&A仲介会社も激増しました。中小企業の場合、初めてのM&Aであることがほとんどですから、M&Aの専門家選び事態で困惑してしまうかもしれません。

M&Aの専門家選びのポイントは、その実績に着目してください。自社と同じ業種・規模・地域などのM&A案件を担当したことがあるかないかを調べて、1つの選択肢にするとよいでしょう。

それでも、なかなか候補を絞り切れないかもしれませんから、ここで、ビルメンテナンス会社のM&AにおすすめのM&A仲介会社として、M&A総合研究所を紹介します。

全国の中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所は、ビルメンテナンス会社のM&Aに豊富な経験と知識を持つM&Aアドバイザーが専任となり、相談時からクロージングまでM&Aを徹底サポートする体制です。

これまでの実績で培った独自ネットワークを駆使し、通常は10ヶ月~1年以上かかるとされるM&Aを、最短3ヶ月でスピード成約する機動力という強みもあります。

売り手様における仲介手数料は完全成功報酬制となっており、着手金や中間報酬などはなく、M&Aが成約するまで一切、費用は発生しませんし、仮にM&Aが成約しなければ、手数料の請求はありません。買い手様についても着手金完全無料となっております。

また、成功報酬額は国内最安値水準ですから、安心してリーズナブルにM&Aの実現が目指せます。随時、無料相談を受けつけておりますので、ビルメンテナンス会社のM&Aを検討される際には、お気軽にお問い合わせください。

ビルメンテナンス会社のM&A・事業承継ならM&A総合研究所

ビルメンテナンス会社のM&Aの事例/ニュース10選

ビルメンテナンス会社のM&Aの事例/ニュース10選

この章では、ビルメンテナンス会社が当事者となったM&A事例について、10件ピックアップし紹介します。

  1. 穴吹ハウジングサービスと建衛工業
  2. TOKAIホールディングスとイノウエテクニカ
  3. ファーストブラザーズと富士ファシリティサービス
  4. ジャパンエレベーターサービスホールディングスとセイコーエレベーター
  5. 東洋テックと新栄ビルサービス
  6. ホクタテとふきのとう
  7. 三幸と都市総合サービス
  8. イオンディライトと白青舎
  9. 日本管財とPICA
  10. 東急コミュニティーとユナイテッドコミュニティーズ
それぞれの事例を順番に見ていきます。

①穴吹ハウジングサービスと建衛工業

2020(令和2)年12月、穴吹ハウジングサービスは、建衛工業の発行済み株式91%を取得して子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

穴吹ハウジングサービスは、分譲・賃貸マンション管理、不動産賃貸仲介、パーキング事業などを全国で行っている会社です。一方、建衛工業は、北海道札幌でマンション・ビル総合管理、マンション・ビル賃貸業務などを行っています。

穴吹ハウジングサービスとしては、北海道エリアの事業拡大を企図し、本M&Aを実施しました。

②TOKAIホールディングスとイノウエテクニカ

2020年11月、TOKAIホールディングスは、イノウエテクニカの全株式を取得し完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

TOKAIホールディングスは、LPガス・宅配水・建築・設備工事・不動産事業などを行っています。一方、イノウエテクニカは、静岡県東部でビルメンテナンス事業を行っている会社です。

TOKAIホールディングスは、静岡県においては消防設備点検・機械設備点検・清掃業務などのビルメンテナンス事業を展開しており、同地域におけるビルメンテナンス事業の拡大・シェア増大を狙いとしています。

③ファーストブラザーズと富士ファシリティサービス

2020年7月、ファーストブラザーズは、富士ファシリティサービスの全株式を取得し完全子会社化しました。なお、取得価額は21億7,300万円です。

ファーストブラザーズは、商業施設や事務所ビルなどの不動産投資を中心に事業を行っています。一方、富士ファシリティサービスは、設備点検・清掃などのビルメンテナンス事業を全国展開で行っている会社です。

ファーストブラザーズとしては、不動産関連事業を手掛けることは本業の成長につながると判断してのM&Aになります。

④ジャパンエレベーターサービスホールディングスとセイコーエレベーター

2020年4月、ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、セイコーエレベーターの株式を追加取得して子会社化しました。従来より12.2%の株を所有していましたが、それを68.09%に引き上げたものです。なお、取得価額は公表されていません。

エレベーター・エスカレーターのメンテナンスを行うジャパンエレベーターサービスホールディングスとしては、首都圏を中心に800台以上のエレベーターの保守管理を行うセイコーエレベーターを傘下にすることで、首都圏での事業基盤強化を図ります。

⑤東洋テックと新栄ビルサービス

2020年4月、東洋テックは、新栄ビルサービスの全株式を取得して完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

東洋テックは、機械警備、ホームセキュリティ、輸送警備、施設警備、ATM管理業務、ビル総合管理業務、保険代理店業務、工事・機器販売、不動産業務などを行っています。新栄ビルサービスは、建物総合管理業、マンション・ビルの清掃業などを行っている会社です。

東洋テックとしては、警備事業、ビル管理事業において、新栄ビルサービスのノウハウやリソースはシナジー効果が得られると判断し、このM&Aを実施しました。

⑥ホクタテとふきのとう

2020年3月、ホクタテは、ふきのとうの全株式を取得して完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

ホクタテは、北陸地区を中心に、ビルメンテナンス事業、通信システム事業、商社事業を行っています。一方、ふきのとうは、富山県でビルメンテナンス事業(主として管理と清掃)を行っている会社です。

ホクタテとしては、このM&Aによって、人手不足の軽減、事業拡大、営業基盤強化が図れるとしています。

⑦三幸と都市総合サービス

2019(令和元)年5月、三幸は、都市総合サービスを株式譲渡によって買収し完全子会社化しました。買収側の三幸は、施設総合管理会社として高品質かつ低コストで提供するビルメンテナンスサービスに強みを持っています。

一方で、売却側の都市総合サービスは、電気・空調・給排水など各種設備の運転や保守を手掛けており、特に定期点検や営繕修理に強みを持っているビルメンテナンス会社です。

もともと三幸は都市総合サービスの株式を8.87%所有しており、清掃・設備管理業務受託などの面で両社は取引関係にありました。本件M&Aによりパートナー関係が強化されたことで、事業拡大・企業価値向上などを図ります。

⑧イオンディライトと白青舎

2015(平成27)年12月、イオンディライトは、白青舎をTOB(株式公開買付け)によって買収しました。買付け予定数は7,619,207株、買付け価格は普通株式1株につき800円と発表されています。

買収側のイオンディライトは、業界最大手のビルメンテナンス会社です。全国各地で顧客を抱えていましたが、本件M&Aにより東京・中部・大阪方面で新規顧客の開拓を実現しました。

また、本件を足がかりに中国に子会社を設置するなど、海外進出を積極的に実施しています。売却側の白青舎も、イオンディライトのネットワークを利用して全国規模の顧客開拓を実現しました。

⑨日本管財とPICA

2013(平成25)年3月、日本管財は、オーストラリアのPICAを株式譲渡と第三者割当によって買収しました。新株発行を引き受け旧株主であるFEXCOから株式を譲受しています。

買収側の日本管財は、独立系の大手ビルメンテナンス会社です。一方、売却側のPICAは、オーストラリアでマンション管理を手掛ける会社であり、現地ではトップのシェアを占めていました。

本件M&Aによって、日本管財はオーストラリアの市場で大きな存在感を発揮できるようになったのです。お互いのノウハウを共有することによって、事業の強化も実現しています。

⑩東急コミュニティーとユナイテッドコミュニティーズ

2013年2月、東急コミュニティーは、ユナイテッドコミュニティーズを株式譲渡によって買収し子会社化しました。買収側の東急コミュニティーは、総合不動産管理会社としてビルメンテナンス業などを手掛けています。

一方で売却側のユナイテッドコミュニティーズも、同じく不動産管理会社です。東急コミュニティーでは、本件M&Aでユナイテッドコミュニティーズの顧客を引き継ぐことで、収益源の大幅な強化を実現しました。

さらには、水回り工事・リフォームなどの総合ファシリティマネジメントサービスの強化も達成しています。

【関連】消防設備点検・工事会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

ビルメンテナンス業界のM&Aまとめ

ビルメンテナンス業界のM&Aまとめ

ビルメンテナンス会社は安定的な収益源となり得るため、M&Aによる買収に人気が集まっています。一方、ビルメンテナンス業界では、生き残りをかけてM&Aを実施し、サービスの充実・価格の差別化・海外市場進出などを図るケースが増えてきました。

以上のことを踏まえると、M&Aは会社のさらなる成長を実現するうえで非常に有効な手段です。ただし、M&Aを実施する際には、業界の動向・実施のタイミングなどを十分に検討する必要があります。また、M&A仲介会社の活用も不可欠です。

本記事の要点は、以下のようになります。

・ビルメンテナンス会社とは
→ビルの管理に関する業務を全般的に引き受ける役割を担う

・ビルメンテナンス会社の買収に人気が集まる理由
→景気の影響を受けにくく利益の浮き沈みが少ないことから、安定的な収益を得やすい

・ビルメンテナンス業界の今後の動向予測
→現在は比較的好調である一方で、将来的に不安定化するおそれあり

・ビルメンテナンス会社で最近見られる事業展開
→多角的なサービスを展開することで顧客満足度の向上を目指す動きがあり、価格競争が激化しつつある

・ビルメンテナンス会社をM&Aする買い手側のメリット
→収益源確保、人材不足解消、ノウハウ獲得、海外進出

・ビルメンテナンス会社をM&Aする売り手側のメリット
→事業承継実現、廃業回避、売却益獲得、個人保証解消、経営安定化

・ビルメンテナンス会社のM&Aの成功のポイント
→適切なタイミングで実施する、最新の相場を確認しておく、M&A仲介会社を活用する

M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談は完全成功報酬制(成約まで完全無料)のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成功報酬!
  2. 経験豊富なM&Aアドバイザーがフルサポート
  3. 最短3ヶ月という圧倒的なスピード成約
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine

あなたにおすすめの記事

M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!【図解あり】

M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!【図解あり】

M&Aとは、「合併と買収」という意味を表す言葉です。昨今、M&Aは経営戦略として人気を集めており、実施件数は年々増加しています。経営課題解決のために、前向きにM&Aを考えてみてください。M&A仲...

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収には、友好的買収と敵対的買収があります。また、買収には「株式を買収する場合」「事業を買収する場合」の2種類があります。メリット・デメリットをしっかり把握し、知識を得て実施・検討しましょう。

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

M&Aや投資の意思決定をするうえで、現在価値の理解は欠かせません。現在価値とは今後得られる利益の現時点での価値を表す指標であり、将来の利益を期待して行う取引・契約・投資で重要な概念です。今回は、...

株価算定方法を解説します

株価算定方法を解説します

株価算定方法は、多種多様でそれぞれ活用する場面や特徴が異なります。マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセスについて詳細に解説します...

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。会社は赤字だからといって、倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリットを踏まえ経営...

関連する記事

食肉卸業界のM&A成功/失敗事例5選!注意点や成功のポイントを解説

食肉卸業界のM&A成功/失敗事例5選!注意点や成功のポイントを解説

日本の食肉需要量は高く推移していますが、消費者のニーズが変化してきたにより多様な食肉生産が求められるようになってきています。本記事では、食肉卸業界でM&Aをする際の注意点や成功のポイント、M&A...

美容雑貨製造業界のM&A・事業承継!動向・注意点・相場を解説【事例有】

美容雑貨製造業界のM&A・事業承継!動向・注意点・相場を解説【事例有】

近年、美容雑貨製造業界のM&Aが活発になっています。特に、インバウンド需要の拡大や海外製品の輸入増加が影響しており、対応力をつけるためにM&Aを実行するケースも増えています。今回は、美容雑貨製造...

空調機器製造業界のM&A情報!メリット・デメリットや注意点を解説

空調機器製造業界のM&A情報!メリット・デメリットや注意点を解説

空調機器製造業界とは、エアコン、空気清浄機、冷凍機、送風機器、換気扇などの空調設備を製造している業界であり、現在は変化の時期を迎えています。本記事では、空調機器製造業界でM&Aを行うメリット・デ...

コンクリート製造業界のM&A!動向や流れ・相場を事例付きで徹底解説

コンクリート製造業界のM&A!動向や流れ・相場を事例付きで徹底解説

コンクリート二次製品や原料であるセメントなどを製造・販売するコンクリート製造業界では、市場規模の縮小とともにM&Aによる統廃合が進んでいます。本記事では、コンクリート製造業界のM&Aについて、メ...

パーソナルジムのM&A・事業承継・売却!業界動向・相場・注意点を解説【事例あり】

パーソナルジムのM&A・事業承継・売却!業界動向・相場・注意点を解説【事例あり】

近年、パーソナルジムの人気は高まっており、新しいパーソナルジムも増加しています。今後は業界の競争に打ち勝つためなどの目的でM&Aを活用するケースもさらに増えるものと考えられます。本記事では、パー...

会計士・税理士事務所の事業承継マニュアル!流れや相談先、成功事例

会計士・税理士事務所の事業承継マニュアル!流れや相談先、成功事例

近年は、後継者不足の影響で事業承継が進められず、廃業・閉鎖するケース会計事務所が増えています。次の世代に事業を引き継ぐためには、計画を立てて準備をしておく必要があります。今回は、会計事務所の事業...

家具業界のM&A・事業譲渡・買収!動向・流れ・注意点を解説【事例あり】

家具業界のM&A・事業譲渡・買収!動向・流れ・注意点を解説【事例あり】

バブル崩壊以降は縮小が続いていた家具業界ですが、近年はニトリや良品計画等の台頭などによって、再拡大の局面に入っています。また、M&Aによる他業界からの新規参入も増えています。本記事では、喫緊の家...

訪問看護ステーションのM&A・事業承継!動向・流れ・注意点、相場を解説【事例付き】

訪問看護ステーションのM&A・事業承継!動向・流れ・注意点、相場を解説【事例付き】

高齢化が進む日本では、訪問看護ステーションの需要は今後も増加すると考えられており、それに伴う事業規模拡大や新規参入を目的としたM&Aや事業承継も増加すると見込まれています。この記事では、訪問看護...

塗装工事会社のM&A・事業承継!業界動向・相場・注意点を解説【事例あり】

塗装工事会社のM&A・事業承継!業界動向・相場・注意点を解説【事例あり】

現在、塗装工事会社の多くは慢性的な人手不足に陥っており、廃業やM&A・事業承継が増加しているのが現状です。本記事では、塗装工事会社のM&A・事業承継について、塗装工事会社の業界動向や相場、気を付...

記事検索
M&Aコラム
人気の記事
最新の記事
セミナー・イベント

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine
ビルメンテのM&A・事業承継
ご相談はこちら
(秘密厳守)