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不動産管理会社のM&Aとは?M&Aの相場や費用、不動産管理会社の買収・売却のポイントを解説

不動産管理会社のM&Aとは?M&Aの相場や費用、不動産管理会社の買収・売却のポイントを解説

不動産管理会社のM&Aの現状と動向

様々な業界でM&Aが活発化している今、ニュースなどでM&Aについて触れる機会も多いでしょう。 M&Aは、事業の強化や拡大、新規事業への参入、さらには後継者不足問題の解決といった様々なメリットを実現することができます。 こうしたメリットのためにM&Aを検討する企業も増えており、幅広い業界でM&Aが一般的になりつつあります。 さて、近年の不動産業界においても、しばしばM&Aの事例が見られます。 また、不動産管理会社がM&Aの当事者となっているケースもあります。 特に不動産管理業界では競争の激化も見られるので、他社とのM&Aによって競争力の強化や事業の強化・拡大を図るケースが今後増える可能性もあります。 以下、このような不動産管理業界の特徴も踏まえ、不動産管理会社のM&Aについてご紹介していきます。

不動産管理会社の特徴

まず、不動産管理会社の特徴や業務内容からポイントを整理しておきます。 不動産管理会社は不動産の運用を総合的にサポートします。 例えば、入居者のクレーム対応や家賃回収、物件のメンテナスなどの維持管理、さらには空室の入居者募集など、不動産を運用するうえで欠かせない業務を総合的に行います。 不動産投資は家賃収入を得るケースが多いですが、ただ不動産を購入すれば家賃収入が期待できるわけではありません。 入居者を集めて維持し、クレームがあれば対応し、さらに物件自体がしっかりした状態で維持されるようにメンテナンス業務まで行う必要があるのです。 これらの業務を不動産投資のオーナーが全て行うことは難しいでしょう。 そこで、不動産管理会社が入居者対応や物件の維持管理などを行い、不動産の運用をサポートするというわけです。 簡単に言えば、不動産管理会社は不動産投資のオーナーと入居者の間に立ち、物件の維持管理や対応などを進める形になるわけです。

不動産管理業界の特徴・動向

不動産業界の特徴・動向

不動産業界と聞くと、アメリカのサブプライムローン問題やリーマンショックを思い浮かべる方も多いかと思います。
これらの出来事からすでに10年近く経過していますが、リーマンショックは日本の不動産業界にも多大な影響を与え、リーマンショック後はしばらく市場縮小の傾向も見られました。
一方、2020年の東京オリンピック開催に向けて建築物の需要が増加していることもあり、近年は不動産業界の成長もしばしば話題になります。
特に外国人旅行客の増加は今後も見込まれるので、宿泊施設をはじめ需要はますます増加するものと思われます。
また、住宅ローン金利の下落傾向により、不動産投資・購入の需要も高まりを見せています。
こうした背景もあり、近年の不動産業界は比較的順調に推移しており、今後もある程度市場の活性化が続くものと思われます。

不動産管理業界の現状と今後の動向

不動産投資・購入の需要が高まっている昨今、不動産管理会社の需要もますます増加しています。 不動産投資で不動産を運用する際には、不動産管理会社のサポートが大きな意味を持つからです。 一方、ニーズの高まりとともに、不動産管理会社に求められるサービスの質も向上しています。 不動産管理会社は物件の維持管理や入居者対応などが主要な業務ですが、近年は不動産投資のオーナーに経営に関するアドバイス・提案を積極的に行う会社も見られます。 不動産投資の需要が増加している以上、経営面でのアドバイス・提案をもっと受けたいと考えるオーナーが増えることは自然な流れと言えるでしょう。 このように考えると、不動産管理会社はこれまで以上にトータル的なサポート体制を構築する必要があります。 多様化するニーズに対応するため、各不動産管理会社が様々な事業戦略を策定する中、不動産管理会社同士の競争激化も見られます。 業界としては活性化していますが、ニーズに幅広く対応できる不動産管理会社とそうでない不動産管理会社の差が目立つ状況でもあり、今後はさらに競争が激化する可能性もあります。

不動産管理業界におけるM&A

競争力強化のためのM&A

競争が激化している状況の中、各不動産管理会社は多様化するニーズへの対応に迫られています。
よりトータル的なサポートを実現する必要があるわけですが、自社のノウハウだけで総合的なサポートを提供することは難しいというケースもあります。
特に中小規模の不動産管理会社の場合、大手企業が持つような幅広いサポート体制の構築を自社だけで行うことは難しいと言えるでしょう。
そこで、同じく不動産管理事業を行う会社とM&Aを行うことで、それぞれのノウハウ・サービス体制を活かす形で、よりトータル的なサポートを実現するという対応が考えられます。
幅広いニーズに対応できるサポート体制を構築し、競争力の強化を図ることができます。
例えば、ある業務に特化している不動産管理会社と、それ以外の業務に特化している不動産管理会社がM&Aを行えば、それぞれの特化分野を相互に活かすことでよりトータル的なサポートの実現につながるというわけです。
今後の競争の激化に伴い、こうした同業者同士のM&Aが今後増える可能性があります。

関連事業も含めたM&A

関連事業を展開する会社とM&Aを行うケースも見られます。
例えば、グループの事業として不動産管理事業を行っている会社が、不動産開発や不動産販売を行う会社とM&Aを行い、事業の拡大や顧客基盤の拡充につなげるといったケースがあります。
また、関連事業を行う会社とのM&Aは、多様化するニーズへの対応にもなりえます。
不動産管理事業に求められるニーズが幅広くなればなるほど、関連する事業の幅も増える可能性があるからです。
この場合、自社で新しく関連事業を開始するより、すでにその事業に強みを持つ会社とM&Aを行ったほうが、効率よく事業の幅を拡大することができます。
例えば、ある関連事業を展開する会社を買収し、比較的短期間でその事業への新規参入を図るといったケースが考えられます。

経営上の問題を解決するためのM&A

特に中小規模の不動産管理会社の場合、大手と比較するとどうしても経営が不安定になりがちです。
また、後継者がなかなか見つからず、事業の継続が難しくなるケースも見られます。
こうした経営上の問題を解決するための手法として、M&Aは効果的です。
例えば、資金力のある大手企業に売却できれば、安定した財務基盤のもとで事業を継続することができます。
また、他社に売却して経営を任せることで、後継者不足の状態も解決できます。
特に近年、企業の経営者の高齢化がますます目立っています。
経営者が高齢になって引退を考えても、後継者がいないのでなかなか引退できないというケースも少なくありません。
こうした状況への対応として、M&Aによる売却で他社に事業を継続してもらうケースが増えています。
他社に安心して経営を任せることができれば、高齢になった経営者も引退でき、後継者不足問題も解決するというわけです。
このように、M&Aによる売却は、経営上の問題を解決するために効率的な方法となります。
もちろんこれは不動産管理会社も例外ではありません。
各社の経営者の高齢化がますます進む中、後継者不足に対処するためのM&Aが不動産管理会社の中でも加速する可能性があります。

不動産管理会社のM&Aの相場と費用

不動産管理会社に限らず、近年は様々な業界の企業でM&Aが活発化しています。
大手企業、中小企業、さらには異業種の企業も含めてM&Aを行うケースも多く、M&Aの事例はますます多様化しています。
不動産管理会社においても、不動産管理事業を行う大手企業から、中小企業の不動産管理会社、さらには不動産管理事業と関連する事業を行う企業まで、M&Aの当事者が今後多様化する可能性は十分にあります。
そのため、M&Aの相場と費用を一概に把握することは難しい状況とも言えます。
ただ、M&Aを実行するにあたり、事前に相場や費用を全く考慮しないというわけにはいきません。
ある程度の費用の目安をつけておかないと、想定外の費用が発生することになりかねません。
M&A後の事業展開に支障を来たすおそれがあるので、M&Aにおいて発生する費用については十分に検討しなくてはならないのです。
そのため、自社と似た規模の会社、似た事業内容の会社が行ったM&Aを徹底的に分析し、費用の目安をつけておくことが重要です。
M&Aの目的、M&Aの当事者となる不動産管理会社の規模、対象となる事業の規模や内容、会社の業績、従業員の数、M&Aのスキームなど、事例ごとに総合的にチェックし、自社の状況と似ているものは徹底的に分析する必要があります。
また、相場・費用をより正確に把握するには、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家と相談することも大切です。
不動産管理会社や不動産管理事業、さらには不動産業界全体に精通したM&A専門会社であれば、特に正確な情報を入手できるはずです。

不動産管理会社の買収とは?買う・買いたい場合

不動産管理会社が同業の不動産管理会社を買収することで、事業の強化・拡大、事業エリアの拡大などを通じ、競争力の強化につなげることが可能です。
先ほどもご紹介したように、不動産管理事業自体に求められるニーズが増えているので、こうしたニーズへの対応としてM&Aを活用するケースも少なくありません。
例えば、ある業務に特化した不動産管理会社を買収し、自社が強みを持っている不動産管理事業とうまく組み合わせれば、よりトータル的なサポート体制が構築され、多様化するニーズに対応できます。
また、自社が進出していなかった事業エリアで実績を残している不動産管理会社を買収すれば、比較的短期間で事業エリアを拡大できることになります。
このように、不動産管理会社を買収することで、競争力や事業基盤の強化を図ることができます。
具体的にどの分野を強化したいのか、どの分野に参入したいのかを分析し、高いシナジー効果を創出できるような企業を買収することが大切です。

不動産管理会社の売却とは?売る・売りたい場合

不動産管理会社を売却する場合、やはり経営上の問題の解決を目的とするケースが多いでしょう。
特に経営者の高齢化が進み、かつ後継者が見つかっていない場合、売却によって事業を他社に継続してもらうというケースが多いです。
ただし、「事業を継続してくれればどの会社でもいい」というわけにはいきません。
同業の不動産管理会社に売却する場合であれば、不動産管理事業における自社の強みと買い手の強みを比較検討し、きちんとしたシナジー効果が創出されるのか、そして安心して経営を任せることができるのか、総合的に判断しなければなりません。
また、買い手に魅力を感じてもらうためにも、自社の強み・魅力はわかりやすく示す必要があります。
相手側が売り手の事業を分析し、買収によって高いシナジー効果を期待できると判断すれば、それだけ多くの企業が買い手に名乗り出てくれます。
そのためにも、まずは売り手の方から自社の強み・魅力をしっかりアピールしなくてはなりません。

不動産管理会社のM&Aの成功・失敗事例

オリックスが大京を完全子会社化

2018年10月、リース事業や金融サービス、不動産事業などを展開するオリックス(東京都港区)は、ライオンズマンションなどのマンション開発、不動産管理事業などを手がける大京(東京都渋谷区)の普通株式の全てをTOB(株式公開買付け)により取得し、完全子会社とすることを発表しました。 買い付け価格は1株あたり2970円、総額約770億円に上るとされました。 同年12月、大京へのTOBが完了したことが発表され、持ち株比率は94%に達しています。 また、2019年1月22日に大京は上場廃止となり、同年1月25日付でオリックスの完全子会社となっています。 オリックスはもともと大京の株式の67.95%を保有していましたが、本事例のTOBによって大京を完全子会社化し、大京が上場廃止するという流れになっています。 そして、大京が完全子会社となったことで経営の一体性が進み、両社の連携が強まる形となっています。 さて、こうした経緯で大京を完全子会社としたオリックスですが、その事業内容は「多角的金融サービス業」とされています。 現在は法人金融、メンテナンスリース、不動産、事業投資、リテール、海外事業の6つのセグメントがあり、国内事業はもとよりグローバル展開も積極的に進めています。 このうち不動産事業部門については、オフィスビル、賃貸マンション、商業施設、物流施設などの不動産投資事業、ホテル・旅館、水族館、ゴルフ場、高齢者向け住宅などの施設運営といったように、それぞれ幅広い分野での事業展開を進めています。 一方、大京は1968年にライオンズマンションシリーズ第1号物件を発売し、1978年には事業主別マンション発売戸数で初の業界第1位になり、以降29年間で連続してトップを記録するなど、確かな実績を残しています。 また、大京は不動産管理事業・不動産流通事業などの拡大も順次進め、着実に成長を続けています。 特に大京グループの大京アステージ(東京都渋谷区)は、大手のマンション管理会社として知られています。 さらに、大京は2013年に穴吹工務店グループを迎えるなどのM&Aも行い、グループ全体のマンション累計供給戸数は約46万戸(2017年12月末時点)、マンション管理受託戸数約53万戸(2018年3月末時点)といったように、業界でNo.1の実績を誇ります。 このように、それぞれ上場企業として活躍を続けてきたオリックスと大京ですが、事業面での連携は限定的とされていました。 両社グループは独立した上場企業として運営をしていることもあり、意思決定プロセスの違いや、情報共有が十分に行われなかったことなど、いくつか問題点もありました。 こうした状況の中、オリックスが大京を完全子会社としたことで、情報共有がこれまで以上に密に行われること、これまで以上に緊密な協業が行われるなどのメリットを実現し、事業の拡大・成長につなげるものとなっています。

大京が穴吹工務店を買収

上記でご紹介したオリックスと大京の事例でも少し触れましたが、大京が穴吹工務店を買収した事例についてもご紹介します。
大京は2013年3月、不動産開発や不動産販売などの事業を展開する穴吹工務店(香川県高松市)を買収することを発表しました。
この買収は、投資会社の「ジェイ・ウィル・パートナーズ」が無限責任組合員である投資事業有限責任組合と大京が共同出資する合同会社の「ジェイ・エル・ケイ」から全株式を取得することで、完全子会社化するという流れになっています。
また、取得総額は307億円とされています。
大京はもともと都市圏を中心とした事業展開に強みがありました。
また、穴吹工務店は地方都市に強く、不動産開発、不動産販売、建設請負を事業内容として幅広い事業展開を行っています。
この穴吹工務店を買収したことで、大京にとっては事業エリアの拡大や顧客基盤の拡充、そして事業の拡大につなげています。
先ほどもご紹介しましたが、大京はグループ全体で業界No.1の実績を残しており、穴吹工務店の買収もこうしたグループ全体の実績に大きく貢献したものと思われます。

まとめ

不動産管理会社は不動産投資のオーナーと入居者の間に立ち、様々な業務を行います。
特に不動産投資の需要が高まっている昨今、不動産管理会社に求められるサービスも多様化している傾向があります。
こうしたニーズに応えるため、各不動産管理会社は様々な事業戦略を策定していますが、その中でM&Aを検討する会社も増えています。
同業者同士のM&Aによって双方の強みを活かし、よりトータル的なサポートを実現してニーズに対応するなど、M&Aは様々なメリットを享受できます。
不動産管理事業も含め、今後の不動産業界は比較的順調に推移していくものと思われます。 業界動向も踏まえ、M&A事例を検討し、様々な観点から分析を進める必要があるでしょう。

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