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保険代理店の事業売却とは?業界の動向や事業売却事例を紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

保険代理店業界では、事業売却/M&Aによって事業の強化・拡大、新規事業への参入などを図る事例もあります。事業売却/M&Aを検討する際には、このような業界動向、事業売却/M&A動向をしっかりと確認し、総合的な観点から分析を進めて判断することが重要です。

目次
  1. 保険代理店の事業売却について
  2. 保険代理店業界の特徴・動向
  3. 業界の特徴・動向と事業売却/M&Aの関係
  4. 保険代理店の事業売却におけるメリット・デメリット
  5. 保険代理店の事業売却における注意点
  6. 保険代理店の事業売却事例3選
  7. 保険代理店の事業売却はM&A仲介会社の専門家に相談
  8. まとめ

保険代理店の事業売却について

近年、保険代理店の数が減少または横ばいで推移していることもあり、保険代理店業界はやや不調な傾向も見られます。こうした動向の中、保険代理店業界では各社が状況打開のため様々な事業戦略を策定しています。その中で、事業売却/M&Aを通じて事業の選択、事業の強化・拡大、新規事業への参入などを図るケースが増えています。

また、保険代理店が減少しつつも、複数の保険商品を扱う保険ショップは増加傾向が見られるなど、明るい話題もあります。保険ショップの需要増加を踏まえ、保険ショップを展開する企業をM&Aによって買収することで新規参入を図る、といったケースもあるのです。

さて、このような保険代理店業界における事業売却/M&Aについて、その特徴や事例などをご紹介していきます。まずは保険代理店業界の特徴・動向からおさえておきましょう。

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保険代理店業界の特徴・動向

保険代理店は顧客と保険会社を仲介し、保険の紹介や契約締結など各種サービスを提供します。一方で、前述の通り、近年は保険代理店の数が減少または横ばいで推移している傾向が見られます。一般社団法人生命保険協会の「生命保険の動向(2018年版)」によると、平成26年度から平成29年度までで法人代理店の数はほぼ横ばいで推移しているほか、個人代理店の数は減少傾向が見られ、年度ごとに約2,000店ずつ減少しています。

また、一般社団法人日本損害保険協会の「ファクトブック2018 日本の損害保険」によると、2017年度末における代理店実在数は18万6,733店となり、2016年から4.7%減少しています。このように、生命保険・損害保険ともに代理店の数は減少傾向にあります。

一方、複数の保険商品を扱う保険ショップは増加している傾向が見られます。保険ショップは乗合代理店とも言われ、一つの代理店が複数の保険会社と代理店契約を結ぶ形態を指します。一つの店舗で複数の保険商品を選ぶことができるという点に大きな特徴があり、近年特に若年層を中心に支持されています。

後ほど保険代理店業界における事業売却/M&A事例についてご紹介しますが、その中には保険ショップ事業への参入を実現した事例もあり、保険代理店業界の中でも特に注目されている分野と言えます。

業界の特徴・動向と事業売却/M&Aの関係

次に、ここまでご紹介した保険代理店業界の特徴・動向を踏まえ、事業売却/M&Aが業界内の問題をどのように解決に導くことができるのか、業界動向と事業売却/M&Aの関係について整理しておきます。

新規事業への参入を図るM&A

新規事業へ参入する際にM&Aを活用するケースは多く、これは保険業界・保険代理店業界も例外ではありません。また、他業界への参入事例だけでなく、同じ保険業界・保険代理店業界の中で新規分野へ参入を図るケースももちろんあります。例えば保険ショップ事業への参入をM&Aによって行うケースなどが見られます。

さて、M&Aによって新規事業への参入を実現する場合、自社だけで一から新規事業を開始するよりも時間と手間がかからない傾向があります。その事業に強みを持つ会社を買収し、グループ事業として展開を進めれば、自社で一から新しく事業を開始するよりも比較的短期間で新規参入できるのです。

また、売却する側の立場から考えると、買い手が新規参入したいと考える分野に強みを持っていることで、売り手に魅力を感じた買い手が登場すれば、売却を成功させることができます。例えば保険ショップ事業に強みを持っていれば、保険ショップ分野への新規参入を考える企業にとっては魅力となるわけです。そうした企業が買い手に名乗り出てくれれば売却が実現します。このように、買い手のニーズを踏まえて売り手の魅力・強みを整理しておくことは、事業売却において重要な意味を持ちます。

事業の選択を進めるための事業売却

保険代理店事業以外に事業を行っている場合に、事業の選択と経営資源の集中を図るため、保険代理店事業を売却するケースもあります。保険代理店事業からは撤退することになりますが、他の事業の展開を効率的に進め、その会社としての業績を伸ばしていくためには、このような選択も時には必要になります。後ほど事例としてご紹介しますが、事業売却にはこのようなメリットがあることも特徴です。

保険代理店の事業売却におけるメリット・デメリット

次に、保険代理店の事業売却/M&Aのメリット・デメリットをご紹介します。ここでは、改めて「事業売却」の意味についても整理しておきます。

事業売却の意味を再確認

事業売却というのは、基本的には会社の事業の全部または一部を他の会社に売却(譲渡)することを意味し、事業譲渡とも呼ばれます。「事業譲渡」と表現すると、あくまで事業を譲渡する形を意味するので、株式そのものが動くわけではありません。つまり事業譲渡という言葉の意味は、株式を譲渡して経営権を移転させる「株式譲渡」とは明確に異なるわけです。

ただし、一般的に「事業売却」と表現すると、事業譲渡のほか株式譲渡を含めるケースも多いです。事業譲渡も株式譲渡もM&Aの手法ですので、事業売却も当然M&Aの手法に含まれます。定義が複雑で曖昧な点もありますが、事業売却はM&Aに含まれること、そして、表現として「事業売却」という言葉を使うケースも多いという点を知っておくと便利です。

メリットとデメリット

それでは、保険代理店の事業売却/M&Aのメリット・デメリットを整理しておきます。事業売却/M&Aは、事業の強化・拡大、競争力の強化、新規事業への参入などのメリットがあります。同じ保険代理店事業を展開する企業同士がM&Aを行う場合であれば、双方のノウハウやサービス体制、事業エリアなどを活かし、事業の強化・拡大や競争力の強化を図ることができます。

また、後継者不足問題の解決、経営基盤の安定化といった経営上の課題解決、さらには事業の選択を目的としたM&Aもあります。一方で、事業売却/M&Aは適切な対象企業と取引をしてこそ成功するものです。ただ事業売却/M&Aを行えば良いわけではなく、明確なM&A戦略と方向性のもとで適切な企業を探し、手続きを進める必要があるのです。これらの点が曖昧だと、かえって損失が発生するおそれもあります。ただ、こうした点はデメリットというより注意点として把握しておくべきでしょう。

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保険代理店の事業売却における注意点

当たり前の話のように聞こえますが、目的の明確化と対象企業の選定には特に注意しなくてはなりません。これらの点が曖昧だと、事業売却/M&Aの成功は難しいです。他にも手続き上の注意点などの細かいポイントはありますが、そもそも目的と方向性が明確でなければ事業売却/M&Aをスムーズに進ませることは難しく、トラブルの原因にもなります。また、M&Aの相手が自社の目的と合わなかった場合も、事業売却/M&Aの成功は難しいでしょう。

保険代理店の業界動向とも照らし合わせ、強化すべき事業は何か、新規参入すべき事業はあるか、事業の選択を進めるべきなのかなど、諸々の点を考慮したうえで事業売却/M&Aの目的を明確にし、方向性を定めて適切なM&Aのスキームを検討し、適切な対象企業を探さなくてはなりません。

また、売却する場合は買い手に経営を任せることになり、買収する場合は他社を傘下に迎えることになります。いずれの場合も適切な企業を対象とする必要があるので、対象企業の事業内容や業績など、細かい部分までしっかり分析を進めることが必要です。

保険代理店の事業売却事例3選

次に、保険代理店に関する事業売却/M&Aの具体的な事例についてご紹介します。ここまでの話の中で触れた保険代理店業界の特徴や現状、事業売却/M&Aのポイントなども踏まえ、各事例の分析を進めてみてください。

幸楽苑ホールディングスが子会社の保険代理店事業をヒューリック保険サービスに譲渡

2018年7月、ラーメン店「幸楽苑」の展開などを行う幸楽苑ホールディングス(福島県郡山市)が、子会社の保険代理店事業をヒューリック保険サービス(東京都台東区)に譲渡することを発表しました。これは、幸楽苑ホールディングスの連結子会社であるデン・ホケン(福島県郡山市)の保険代理店事業をヒューリック保険サービスに譲渡したうえで、幸楽苑ホールディングスがデン・ホケンを吸収合併するという流れになっています。

デン・ホケンとしては保険代理店事業をヒューリック保険サービスに引き継いでもらう形となり、デン・ホケン自体は最終的に幸楽苑ホールディングスに合併されて従業員の引き継ぎなどが行われ、解散することになりました。この保険代理店事業の譲渡は、幸楽苑ホールディングスがグループ事業の選択と経営資源の集中の一環として行ったものです。

幸楽苑ホールディングスは現在、ラーメン店「幸楽苑」の国内外におけるチェーン展開を行うグループ会社の経営管理を事業内容としていますが、子会社が行っていた保険代理店事業の譲渡などを通じてグループ事業の選択と経営資源の集中を進め、ラーメン店をはじめとした外食分野に集中した形となっています。

フジトミがエイチ・エスライフ少額短期保険を子会社化

2017年6月、商品先物取引業や保険代理店業務などの事業を展開するフジトミ(東京都中央区)が、少額短期保険業者であるエイチ・エスライフ少額短期保険(現ふくろう少額短期保険/東京都中央区)を子会社化することを発表しました。取得価額は969万円とされ、同年7月にエイチ・エスライフ少額短期保険の子会社化が行われています。

フジトミは、商品先物取引業、生命保険・損害保険の保険代理店業務、金融商品取引業など幅広い事業を展開しています。主たる事業は商品先物取引業としていますが、平成19年に生命保険代理店業を開始して以降、生命保険・損害保険合わせて多数の代理店業務委託契約を締結するなど、着実に事業展開を進めています。また、エイチ・エスライフ少額短期保険(現ふくろう少額短期保険)は平成23年3月に少額短期保険業者として登録を受け、コンプライアンスの徹底を最優先とする事業運営を強みとしています。

このエイチ・エスライフ少額短期保険を子会社化したことで、フジトミは保険事業の裾野を広げる形となり、保険事業全体の安定的な成長に結びつけるとしています。また、フジトミは少額短期保険事業を開始するにあたって、すでに少額短期保険事業を展開するエイチ・エスライフ少額短期保険を子会社化した方が、新規設立するよりも短期間で、かつ費用を抑えて事業を開始できると判断し、子会社化を実現しています。

日本生命保険がほけんの110番を買収

2017年3月、生命保険大手の日本生命保険(大阪府大阪市)は、保険ショップの展開を行う「ほけんの110番」(福岡県糟屋郡)を買収することを発表しました。同年4月、日本生命保険が「ほけんの110番」の株式の100%を取得しています。

日本生命保険は生命保険大手として豊富な実績を誇り、生命保険業と付随業務・その他の業務を幅広く手がけ、海外展開も積極的に行っています。また、本事例で日本生命保険が買収した「ほけんの110番」は、複数の保険会社と代理店契約を結ぶ店舗型乗合代理店で、九州地方を中心に全国で90を超える保険ショップを展開しています。

近年、複数の保険商品を比較検討できる保険ショップが若年層を中心に支持されており、日本生命保険もこのような利用者との接点を拡大するため、乗合代理店マーケットでの取り組みを進めていました。こうした取り組みの一環として「ほけんの110番」の買収が行われています。

「ほけんの110番」の買収により、日本生命保険は自社の経営資源やネットワークを活かして「ほけんの110番」の事業を拡大し、そして利用者との接点拡大につなげるとしています。

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保険代理店の事業売却はM&A仲介会社の専門家に相談

先ほども述べたように、事業売却/M&Aといってもその手法は様々です。事業売却をする場合は事業譲渡や株式譲渡があるほか、M&Aの手法としては事業譲渡や株式譲渡などの「買収」に加え、「合併」や「会社分割」なども含まれます。このような手法から自社の目的に合った適切なものを選ぶには、会社法などの専門的な知識が必要になります。

また、事業売却/M&Aの手続きを進める際には、法務、税務、財務など、様々な分野で高度に専門的な知識が求められます。そのため、こうした専門性の高い手続きを自社だけで進めることは難しくなります。手続き上のトラブルを防ぐためにも、事業売却/M&Aを行う際にはM&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門会社に依頼し、きちんと専門家のサポートを受けることが大切です。

まとめ

保険代理店業界では、保険代理店の減少傾向などが話題になる中、保険ショップの需要増加といった明るい話題も見られます。こうした業界動向も踏まえ、各社は様々な事業戦略を策定していますが、その中で事業売却/M&Aによって事業の強化・拡大、新規事業への参入などを図る事例もあります。例えば保険ショップの需要増加を見込み、新たに保険ショップ分野に参入するなどのケースがあります。

また、同じ分野で活躍する企業同士がM&Aを行うことで、双方のノウハウやサービス体制などを活かし、事業の強化・拡大、競争力の強化を図るケースも考えられます。保険代理店の事業売却/M&Aを検討する際には、このような業界動向、事業売却/M&A動向をしっかりと確認し、総合的な観点から分析を進めて判断することが重要です。

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