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廃業率の推移とランキング

廃業率の推移とランキング

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    廃業率

    人口減少に加え市場の成熟化が進む昨今、従来よりも企業経営を継続することは困難となっています。

    経営難が悪化した結果、止むを得ず廃業する経営者は少なくありません。

    この記事では、景気を判断する材料となる廃業率をご紹介します。

    廃業率とは

    まず初めに、総務省の公表する統計データ「経済センサス」に掲載された廃業率の定義を簡単に解説します。

    廃業率の推移やランキングを正確に理解する為には、廃業率の定義を知っておく必要があります。

    廃業率とは、ある期間の最初に存在した全企業のうち、倒産等の要因により廃業した企業数の割合を意味します。

    つまり廃業率は、一年間のうちに廃業する確率の実績値です。

    廃業率は下記の計算式により算出できます。

    • 廃業率(%)=廃業企業数の年間平均÷期間当初の企業数×100

    廃業率について理解を深める為に、実際の数値例を用いて説明します。

    例えば2018年1月の全企業数が10,000社、2018年に廃業した企業数が200社である場合、廃業率は下記となります。

    • 廃業率=200÷10,000×100=2%

    つまり上記の例では、年間2%の企業が廃業した事を意味します。

    廃業率は比較的簡単に理解できる為、頭の片隅に入れておきましょう。

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    廃業率の推移

    廃業率について理解したところで、この項では廃業率の推移をお伝えします。

    ⑴廃業率の推移状況

    1980年代後半から1990年代前半は3〜4%の廃業率で推移していましたが、2000年代に突入して以降は4〜5%程度まで廃業率が上昇しました。

    「失われた20年」とも呼ばれた平成初期の不景気が、廃業率に顕著に表れています。

    2000年代初頭は廃業率が開業率を上回り、この頃は経営者にとっては非常に厳しい時代でした。

    2000年代は以上の通り廃業率が高い水準で推移していましたが、2010年代以降は廃業率が低下し、ここ数年は廃業率が低い水準で推移しています。

    2015年時点では廃業率が3.8%まで低下しており、開業率(5.2%)の方が高い水準となっています。

    2000年代は経営者にとって苦しい環境であった為に高廃業率でしたが、ここ数年は若干ながらも状況が改善していると言えます。

    ⑵廃業に関する現状

    廃業率の低下傾向が続く一方で、経営状況は良好であるにも関わらず事業を辞める企業は増加しています。

    東京商工リサーチの調査によると、2010年以降は年間倒産企業数(債務の支払不能等ネガティブな要因による廃業)は減少しています。

    倒産自体は減少しているものの、資産超過や黒字で倒産する企業数は高い水準で推移しています。

    平均的な存続企業よりも高い収益率でありながらも、廃業してしまう企業は少なくありません。

    その背景には、中小・零細企業における経営者の高齢化の課題があります。

    経営者が高齢となり事業承継の時期を迎えても、後継者が不足していたり、事業承継の準備が整っていない企業は多く存在します。

    職業選択の自由化や景気停滞により、経営者の子供が家業を継ぐ事をためらうケースは少なくありません。

    直近数年は事業承継出来ない為に、止むを得ず廃業する企業が増加しています。

    企業の大量倒産を防ぐ為にも、国や自治体が一体となって対策することが必要です。

    中小企業の経営者側も、必要に応じて親族内承継以外の手段を検討しなくてはいけません。

    従業員や役員に会社を引き継いだり、M&Aによって第三者に会社を売却する事も一つの手です。

    もし廃業を回避するためにM&Aを行うのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。

    M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つプロがM&Aをフルサポートいたします。

    相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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    業種別の廃業率ランキング

    この項と次項では、「業種別」と「都道府県別」に分けて、廃業率のランキング(2015年度)をご紹介します。

    まず初めに、業種別の廃業率ランキングをお伝えします。

    業種別廃業率ランキングのトップ5は、下記の通りになります。

    1. 宿泊業・飲食サービス業(6.4%)
    2. 情報通信業(4.9%:同率2位)
    3. 生活関連サービス業・娯楽業(4.9%:同率2位)
    4. 小売業(4.7%)
    5. 不動産業・物品賃貸業(4.4%)

    「宿泊業・飲食サービス業」は、上位5業種の中でも圧倒的に廃業率が高いです。

    その他の4業種は、ほぼ同じ水準の廃業率となっています。

    「宿泊業・飲食サービス業」は、廃業率だけでなく開業率も9.7%と非常に高いです。

    外国人観光客の増加等の影響で宿泊業・飲食サービス業のニーズが高まっている事が、開業率の高さに表れていると予想されます。

    ニーズはあるものの競争が激化している業種でもある為、十分な差別化や強みを発揮できない事業者はすぐに淘汰されます。

    プレイヤーの入れ変わりの激しさが、高廃業率・高開業率の要因であると考えられます。

    その他上位4つの業種でも、比較的開業率の高さが見受けられます。

    新規事業を始める際には、開業率と廃業率の高さを考慮することも大切です。

    廃業率が高い業種は、市場で生き残る事が困難である事実を表しています。

    高廃業率の業種で新規事業を開始する際には、入念な計画と準備を実施し、既存他社との差別化等を図る事が大切となります。

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    都道府県別廃業率ランキング

    次に、都道府県別の廃業率ランキングを紹介します。

    都道府県別廃業率ランキングのトップ5は、下記の通りになります。

    1. 滋賀県(4.9%)
    2. 京都府(4.6%)
    3. 福岡県(4.4%)
    4. 北海道(4.3%同率4位)
    5. 千葉県(4.3%同率4位)

    業種別ランキングとは異なり、上位5都道府県の間で廃業率はほぼ変わりません。

    様々な要因が複雑に絡んでいる為、単純に高廃業率の要因を決定づける事は出来ません。

    廃業率ワースト1位の滋賀県では、官民が一丸となって廃業率低下に取り組んでいます。

    廃業率改善の取り組みにより生み出される効果は、多方面から期待されています。

    逆に開業率が最も高い都道府県は沖縄県です。

    沖縄県では「宿泊業・飲食サービス業」が最も多い業種となっており、沖縄独特の業種構成が廃業率の高さに表れています。

    以上のデータから、業種構成が都道府県の開廃業率に影響していると考えられます。

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    経営に求められる判断

    廃業率が低い業種(開業率による分類)

    最後に、廃業率が低い業種についてお伝えします。

    起業する際や転職する際、廃業率が低い業種を選ぶ方がリスクが小さいです。

    廃業率が低い業種の中には、「開業率が高い一方で廃業率は低い業種」と「開業率・廃業率共に低い業種」の二種類があります。

    この項では上記二種類に分けて、廃業率の低い業種をご紹介します。

    全産業平均(開業率5.2%、廃業率3.8%)と比較して、開廃業率の高低を分類しています。

    ⑴開業率が高く廃業率が低い業種

    全産業平均と比較して、開業率が高い一方で廃業率は低い業種は建設業(開業率8.3%・廃業率3.7%)だけです。

    開業率が高く廃業率が低い為、比較的市場で生き残れる期間が長い事が分かります。

    医療・福祉に関しても、比較的高開業率・低廃業率の傾向が表れています。

    廃業率は2.4%と全業種の中でも最も低く、開業率は5.1%と平均水準です。

    医療・福祉分野も、比較的開業後市場で生き残りやすい業種であると言えます。

    ⑵開業率と廃業率が共に低い業種

    開業率・廃業率共に低い業種は、言い換えると市場の新陳代謝が不活発な市場と言えます。

    全産業平均と比べると、製造業と卸売業の二業種が開廃業率共に低いです。

    製造業は開業率1.9%・廃業率3.4%、卸売業は開業率2.6%・廃業率3.8%となっています。

    製造業と卸売業のどちらも伝統的な業種である上に初期投資が必要となる事が、開業率が低い要因と予想されます。

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    まとめ

    今回は、廃業率について解説しました。

    2000年代は高い水準で推移していた廃業率は、ここ数年は若干低下傾向にあります。

    倒産を理由に廃業する企業は減少しているものの、事業承継が困難となり廃業する企業は増えつつあります。

    業種別に見ると「宿泊業・飲食サービス業」の廃業率が最も高く、都道府県別に見ると「滋賀県」の廃業率が最も高いです。

    建設業や医療・福祉分野は高開業率・低廃業率となっており、比較的市場で生き残りやすい業種といえます。

    製造業と卸売業は開廃業率共に低く、業種全体で新陳代謝が停滞傾向を見せています。

    新規事業を始める際や就職・転職の際には、各業種の動向を把握する事が重要です。

    各業種の動向を把握する上で、廃業率は役立つ指標の一つとなります。

    要点をまとめると下記になります。

    • 廃業率とは

    →ある期間の最初に存在した全企業のうち、倒産等の要因により廃業した企業数の割合

    • 廃業率の推移

    →2015年時点で3.8%となっており、近年はやや低水準で推移している

    • 廃業に関する現状

    →後継者不足を理由に、資産超過や黒字で廃業する企業が増加している

    • 業種別廃業率ランキング
    1. 宿泊業・飲食サービス業(6.4%)
    2. 情報通信業(4.9%:同率2位)
    3. 生活関連サービス業・娯楽業(4.9%:同率2位)
    4. 小売業(4.7%)
    5. 不動産業・物品賃貸業(4.4%)
    • 都道府県別廃業率ランキング
    1. 滋賀県(4.9%)
    2. 京都府(4.6%)
    3. 福岡県(4.4%)
    4. 北海道(4.3%同率4位)
    5. 千葉県(4.3%同率4位)
    • 開業率が高く廃業率が低い業種

    →建設業(開業率8.3%・廃業率3.7%)のみ。医療・福祉にも高開業率・低廃業率の傾向が見られる(廃業率2.4%・開業率5.1%)

    • 開業率と廃業率が共に低い業種

    →製造業(開業率1.9%・廃業率3.4%)と卸売業(開業率2.6%・廃業率3.8%)

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