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2019年11月24日更新
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新規事業立ち上げとは?フレームワークや手順を徹底解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

新規事業立ち上げの実現可否を判断する方法として、「フィージビリティスタディ」があります。新規事業立ち上げ方法、フレームワーク、プロセスと手順、成功条件、失敗事例と課題について解説します。

目次
  1. 新規事業立ち上げ
  2. 新規事業立ち上げ方法
  3. 新規事業立ち上げのフレームワーク
  4. 新規事業立ち上げプロセスと手順
  5. 新規事業立ち上げの成功条件
  6. 新規事業立ち上げの失敗事例と課題
  7. まとめ

新規事業立ち上げ

プロダクトライフサイクルの短命化により、企業を取り巻く環境はますます厳しくなっています。自社の強みが突然失われ、経営が悪化する企業は多い傾向です。

会社の生き残りを図る手段の一つに、新規事業立ち上げがあります。今回は、新規事業立ち上げに関して詳しく解説します。

新規事業立ち上げとは

新規事業立ち上げとは文字通り新しい事業を開始することであり、事業転換や多角化が該当します。

本業の業績悪化は勿論、余剰資源の有効活用やリスクの分散などの目的でも、新規事業立ち上げが実施されます。

近年は事業承継の際に新規事業立ち上げを伴うケースも多く、新陳代謝の側面も持ち合わせています。

新規事業立ち上げの際には、既存事業との関連性が高い分野ほど、成功確率が高まります。

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新規事業と既存事業の違い

新規事業を詳しく知るために、複数の観点から既存事業との違いを比較してみましょう。まず、対象とする顧客や市場の観点です。既存事業と異なり、新規事業は市場や顧客に関する情報が乏しいため、細かい事業計画を立てにくい特徴があります。

次に、期間に着目すると、新規事業は既存事業に比べて成功するまで長期間要します。予算や情報が少ない状態から立ち上げるため、アイデアや仮設を構築しなければならず、進捗を確認しながら試行錯誤を繰り返す必要が生じるからです。

そのほか、求める人材の要件もそれぞれ違います。既存事業では、従来のやり方や指示に沿って仕事をこなす人材が求められる一方、新規事業では、多少粗くても新しい考え方を提案して、それを実現するために自走できる人材が求められます。

これらの違いを把握せずに新規事業を立ち上げると、適切なアプローチをしてもプロジェクトが進まないケースがあります。新規事業を立ち上げる前に既存事業との違いを確認することが大切です。

新規事業立ち上げ方法

新規事業立ち上げの際には、勝てる可能性を事前に調べた上で、入念な準備や対策を施すことが大切です。新規事業立ち上げの実現可否を判断する方法として、「フィージビリティスタディ」が代表的です。

この方法によって、5つの観点から新規事業立ち上げの可否を判断しつつ、新規事業の立ち上げ方法も説明しましょう。

そもそもフィージビリティスタディとは?

フィージビリティスタディとは、新規事業をはじめ、商品やサービスなどの実現性を調査することです。企業化調査や実行可能性調査などと同じ意味を持っています。社会・経済・市場・業界などのさまざまな観点から調査するのが一般的です。

アメリカで行われたニューディール政策におけるテネシー川流域開発公社の設立が、フィージビリティスタディの原点だとの説があります。

⑴参入市場の将来性

参入市場に将来性が無ければ、他の条件が良くても意味がありません。衰退の一途を辿る事業分野は、新規事業立ち上げの対象から外しましょう。ただし、将来性のある成長市場は、新規参入も多く競争が激しい傾向です。

そのため、自社の優位性を確保することが大切になります。したがって、競合の特徴を分析し、顧客のニーズを満たせていない点を把握し、少しでも優位に参入する工夫が必要です。

⑵競合企業の現状

ライバルとなる企業が実施している事業の規模と範囲を把握することが重要です。なぜなら、経営資源や経験が不足している企業が、その分野で勝ち続けている企業と競争することは無謀だからです。

ライバル企業との競争を回避するために、ポジショニングを決定するようにしましょう。

⑶立ち上げを成功させるための条件

新規事業立ち上げを成功させる上で、どのような経営資源が必要か事前に把握しましょう。

事前に必要な経営資源を把握しておけば、無駄のない行動を実践できるだけでなく、事業を始める際に必要なコストを減らすことにもつながるからです。うまく活用できていない設備、知的財産、土地などを確認し、再度洗い出すようにしてください。

⑷M&Aによる立ち上げ

新規事業を立ち上げる方法としてM&Aも利用可能です。ゼロから事業を始めるケースにはないメリットがあります。

たとえば、立ち上げにかかる時間を短縮できる点です。新規事業の立ち上げは試行錯誤が伴うため、長期的な視点が必要となりますが、M&Aであれば事業所、設備、サービス、取引先などをそのまま引き継ぎ、効率的に事業を展開できます。

さまざまなメリットを目的に、最近はM&Aを利用した新事業立ち上げのスキームを設計する会社が増えています。もしM&Aを行いたいのであればM&A総合研究所にご相談ください。

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⑸事業撤退のライン

新規事業立ち上げは失敗するリスクが高く、事業撤退を余儀なくされるケースは少なくありません。事業撤退のラインを設定しておき、大きな傷を負う事態を回避することが必要です。

以上5つの観点により新規事業立ち上げを検討すれば、効率的に多角化出来るでしょう。

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新規事業立ち上げのフレームワーク

新規事業を立ち上げたとしても軌道に乗らなければ利益を享受できません。この項では、新規事業立ち上げ当初から長くサービスを継続する為に役立つフレームワークを3つご紹介します。

⑴MVV

新規事業立ち上げの際には、まず自社の方向性を定める必要があります。方向性を定める上で、「MVV」と呼ばれるフレームワークが役立ちます。

MVVとは、「Mission(使命)」「Vision(未来像)」「Values(価値観)」の頭文字を取ったものであり、この三つを企業(事業)理念として設定するフレームワークです。

Mission(使命)で新規事業によって果たす役割を明確化し、Vision(未来像)にて将来の在りかたを定め、Values(価値観)では、従業員の行動指針となる価値観を示します。

⑵3C分析

方向性を定めたら、新規事業立ち上げの具体的な商品やサービスを考えます。ペルソナ分析やVRIO分析、サービス・商品を考えるフレームワークは様々ありますが、今回は「3C分析」を紹介します。

3C分析とは、「Customer(顧客・市場)」、「Company(自社)」、「Competitor(競合他社)」の計三つの観点から新規事業立ち上げを考えるフレームワークです。

顧客ニーズや市場規模を明らかにしつつ、競合他社の規模やポジショニング、自社の強みや弱みを分析します。以上3つの観点を整理して、新規事業立ち上げの具体的な内容を決めていきます。

⑶ABC分析

新規事業立ち上げ後事業を軌道に乗せる為には、随時問題点を改善する必要があり、その上で役立つフレームワークが「ABC分析」です。ABC分析は各商品や原材料ごとに重要度を分類し、効率的に在庫管理する方法です。

売上高に多く貢献している商品は重点的に管理しつつ、あまり貢献していない商品は効率性を重視した管理を心がけます。

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新規事業立ち上げプロセスと手順

新規事業立ち上げにはフレームワークの活用も大切ですが、新規事業の具体的な作り方がわからず、何から始めればよいのか疑問に感じた方もいることでしょう。この項では、新規事業立ち上げのプロセス(手順)を順を追って解説します。

⑴事業コンセプトの構築

まず初めに、事業コンセプトを構築するところから始まります。事業コンセプトとは、立ち上げる事業の概要を一文で表現したものです。

たった一文と言えども的を外した内容になってしまうと、顧客に魅力が伝わりづらくなってしまう恐れがあります。そのため、事業コンセプトを構築するためには、事業の強み、他者との違い、提供する製品などを明確にすることが大切です。

コンセプトを構築したうえで事業化の可能性を検討し、新規事業立ち上げの分野を決定します。

⑵事業モデルの検討

⑴で決定した新規事業を成功させる為に、どのような経営資源が必要かを検討します。

経営資源としてまず挙げられるのは「人」です。商品を企画したり、新規取引先を開拓したり、新入社員を教育したりとビジネスで必要不可欠な存在といっても過言ではありません。

また、製品や機械などを含む「物」も経営資源の一つです。具体的にはパソコンやデスクなどが代表的で、土地や建物自体も経営資源に含まれます。

そのほか、お金や情報、知的財産など企業に関わる経営資源の種類はさまざまです。自社に無いものは、自力で構築するのではなく他社に外注する等の対策を取ります。

⑶事業計画(スキーム)の策定

最後に、事業コンセプトやモデルを基に、具体的な事業計画を策定します。⑴や⑵では抽象的なプランの検討を進めましたが、事業スキームの策定では現実的かつ具体的に計画します。資金調達や投資額、いつまでに何を実現するか等を検討します。

スケジュールを計画する際に大切なのが短期的な視点です。新規事業立ち上げの際には10〜20年後の大きな目標を設定しますが、細かなスケジュール策定も欠かせません。

なぜなら、先の目標を設定すると、身近な変化に気づけないデメリットがあるからです。中々結果が出ないとモチベーションが低下し、成長の為のヒントを見逃してしまいます。

「木を見て森を見ず」とならない様に、新規事業立ち上げの際には10〜20年単位ではなく、1年単位のスケジュール計画を策定することがオススメです。

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新規事業立ち上げの成功条件

新規事業を立ち上げても失敗してしまう事例は少なくありません。この項では、新規事業立ち上げを成功させる条件を3つご紹介します。

⑴自社の強みを活かす

自社の強みを活かせる分野の方が、新規事業立ち上げが成功する可能性は高いです。例えば、高度なIT技術を持っている場合には、その技術力を活用できる新規事業が好ましいです。苦手な分野や全く知らない分野だと、上手くいかないリスクが高まります。

⑵経営ビジョンを明確化する

新規事業立ち上げは順調にいかないケースの方が多く、数々の困難や想定外の事態が発生します。明確な経営ビジョンが無ければ、何のために新規事業立ち上げを実施したか分からなくなり、失敗への一途を辿ります。

困難や想定外の事態に面した際に、経営ビジョンは本来の目的を思い出させてくれます

⑶インセンティブ設計の構築

新規事業立ち上げを成功させる上で、従業員の存在は欠かせません。十分な利益を得ていない当初は、従業員に不満を抱かせる可能性が高いです。ストックオプション活用の金銭的なインセンティブは勿論、ビジョンの共有で内発的動機も高めることが大切です。

新規事業立ち上げの失敗事例と課題

新規立ち上げを成功させるために参考となるのが失敗事例です。失敗から導かれる課題を事前に把握しておくことで、新規事業のトラブルを回避しやすくなります。そこで最後に、新規事業立ち上げの失敗事例や課題を3つ紹介します。

⑴ニーズやターゲットを見誤る

ニーズやターゲットを見誤り、顧客が集まらず新規事業立ち上げに失敗する事例は多い傾向です。この失敗事例は、仮説設定や調査が不十分である事が原因となります。新規事業立ち上げの失敗を回避する為には、前もって十分な調査や検討を実施する事が重要です。

⑵マネタイズの方向性を間違えている

ニーズやターゲットは外していないのにも関わらず、十分な利益を稼げない為に新規事業立ち上げが失敗する事例も見受けられます。

この背景には、顧客の問題解決に繋がらないサービス・商品を提供している等、マネタイズの方向性を間違えている事が理由にあります。

新規事業の立ち上げを成功させる為には、顧客目線に立ち返り、課題を解決するサービス・商品の提供を心がける必要があります。

⑶事業運営が立ち行かなくなる

ニーズやターゲット・マネタイズに問題なくても、事業運営が立ち行かなくなる事で新規事業立ち上げが失敗する事例も見受けられます。

人材や資金不足等、事業運営が立ち行かなくなる理由は様々です。積極的な人材採用や資金調達等により、この課題は解決できます。

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経営に求められる判断

まとめ

今回は新規事業立ち上げに関して説明しました。新規事業立ち上げには失敗のリスクは高いものの、成功すれば大きなリターンを獲得できます。事前に調査した上で計画的に実行すれば、新規事業立ち上げの成功確率を高めることが可能です。

要点をまとめると下記になります。

  • 新規事業立ち上げとは

→事業転換や多角化を図ること

  • 新規事業立ち上げ方法

→「フィージビリティスタディ」という方法を用いて、事前に新規事業立ち上げの可否を判断する

  • 新規事業立ち上げのフレームワーク

→MVV、3C分析、ABC分析などがある

  • 新規事業立ち上げプロセスと手順
  1. 事業コンセプトの構築
  2. 事業モデルの検討
  3. 事業計画(スキーム)の策定
  • 新規事業立ち上げを成功させる条件

→自社の強みを活かす、経営ビジョンを明確化する、インセンティブ設計の構築

  • 新規事業立ち上げの失敗事例と課題

→ニーズやターゲットを見誤る、マネタイズの方向性を間違えている、事業運営が立ち行かなくなる

要点を抑えたら早速新規事業の立ち上げをぜひ検討してみてください。ただ、一から新規事業を立ち上げるのは負担が大きいのも事実です。立ち上げの負担を減らしたいのであれば、M&A総合研究所にご相談ください。

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