2021年4月23日更新節税

株式譲渡にかかる所得税について税率や計算方法を紹介

株式譲渡をして利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税が課税されます。譲渡所得への課税は、それが一般の株式市場での取引であれ、M&Aにおける自社株の売却であれ、変わりはありません。株式譲渡時の所得税について計算方法など基本事項を説明します。

目次
  1. 株式譲渡とは
  2. 株式譲渡の所得税
  3. 株式譲渡における所得税の計算方法
  4. オーナー経営者の株式取得費とは
  5. 株式譲渡時の注意点~株式集約
  6. まとめ
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株式譲渡とは

株式譲渡とは

株式譲渡を広い意味で言えば、文字そのままに株式を相手に譲り渡すことです。株式の譲渡手段としては、相続・贈与・売却などがあります。本記事では、個人が株式譲渡を売却で行う時に焦点を当て、株式譲渡時に生じる所得税に関して説明を行うものです。

個人が株式譲渡を売却という方法で行う場合、そのほとんどはM&Aにおける会社売却のケースでしょう。オーナー経営者が、自身の持つ自社株100%を第三者に売却する株式譲渡によって、会社の経営権はその第三者に移転されたことになります。

この時、第三者が個人であっても法人であっても、手続きや生じる譲渡所得税への影響は変わりません。

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株式譲渡の所得税

株式譲渡の所得税

個人が所得を得た時は必ず所得税が課せられます。株式譲渡によって収入を得た場合も同様です。ただし、株式譲渡で課せられる所得税は一般的な収入に課せられる所得税とは別のものになります。一般的な給与や報酬に課せられる所得税は累進課税が適用されます。

累進課税とは、収入額が高額になるのに応じて所得税の税率が上昇する課税の仕方です。所得税の累進課税では最高税率が45%にのぼります。それに合わせて住民税10%も課税されることになっているので、合わせて最高55%という課税率になるのが通常の収入の場合です。

一方、株式譲渡の場合は、一般的な株取引の場合と同様に、利益額に対して20.315%の課税率と定められています。この時の利益額とは、株式を売却して得た収入額から、株式の元の値段などの株式取得費を差し引いた金額のことです。そして、この利益額については譲渡所得と呼びます。

譲渡所得の課税率20.315%は住民税も含まれた税率です。その内訳は所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%となっています。なお、左記の復興特別所得税とは2013(平成25)年から2037(令和19)年までの間の特別措置です。

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株式譲渡における所得税の計算方法

株式譲渡における所得税の計算方法

自社株式譲渡時の譲渡所得税の計算方法について見ていきます。まずは、課税される譲渡所得(売却益)は、一般株式の場合は以下の計算式です。

  • 譲渡所得(売却益)=株式売却代金-株式購入費-委託手数料など
次に、自社株譲渡のケースでの譲渡所得の計算式です。用語は変わりますが、意味合いは変わりません。
  • 譲渡所得(譲渡益)=譲渡価額-出資金額-M&A仲介手数料など

この譲渡益に対して、上述した税率20.315%が掛け合わされて所得税額が算出できます。特に複雑な点はないので、シンプルに譲渡所得税が把握できるはずです。それよりも、自社の株式譲渡の場合、気になるのは譲渡価額がいくらとなるかでしょう。

M&Aの現場では、非上場企業の株価算定にあたっては、いくつもの算出法が用意され、そこから複数のものを組み合わせて譲渡価額を導き出します。その会社の現在の価値と将来での期待値が混ざったものになるので、その過程は複雑です。

しかし、オーナー経営者であれば、少しでも高く株式を譲渡したいと思うのが常でしょう。そのような時に重要なのが、自分に代わって交渉をしてくれるM&A仲介会社の存在です。

株式譲渡をご検討の際は、ぜひ一度M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つアドバイザーがM&Aをフルサポートいたします。 

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)無料相談をお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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オーナー経営者の株式取得費とは

オーナー経営者の株式取得費とは

一般的な株取引における株式取得費と言えば、株式を購入した際の費用のことです。株式そのものの購入代金はもちろんのこと、購入手数料や名義書換料など株式を購入する際に出費した金額全てを含みます。

これをオーナー経営者の自社株のケースで考えてみましょう。オーナー経営者の取得費として該当するのは、会社への出資金です。つまり、会社の資本金額が取得費となります。

また、M&Aでは外部のM&A仲介会社に仲介手数料やM&A成功報酬などを支払うことになるでしょう。それらは一般の株取引における購入手数料と同等に扱います。

しかし、オーナー経営者が初代ではなく、2代目などの後継者であった場合はどうなるのでしょう。身内から相続や贈与によって自社株を取得したのであれば、後継者本人は直接出資はしていないことになります。取得費が0円だと譲渡所得が高額となり所得税も高くなってしまいます。

このようなケースの取得費については、実は法令にて定めがあります。相続人や非贈与者は、被相続人や贈与者の取得費を引き継ぐと定められています。なお、法令では、相続や贈与以外で購入ではない方法で取得した株式の取得費についても規定があります。

参考まで、以下にそれらを列記します。

⑴発行法人の権利行使による取得株式

  • 平成13年法律第79号による改正前の商法に規定する株式譲渡請求権
  • 平成13年法律第128号による改正前の商法に規定する新株の引受権
  • 平成17年法律第87号による改正前の商法に規定する新株予約権
  • 会社法第238条第2項の決議等に基づき交付された新株予約権 

以上4つのどれかに当てはまる場合、その権利行使の日における価額が取得費となります。

⑵株式引き換えと株式取得権利

条件付き株式を所有していた場合は、その権利に基づく払込み、または給付の期日における価額が取得費となります。

⑶新株予約券

新株予約権においては、その取得費は0円と見なされることになっています。

⑷上記以外の条件による取得株式

株式を取得した時点で、その株式を取得する際に要する通常の価格が取得費とされます。

⑸取得費が不明

株式を取得したときの資料が残っていないなど、所得費用が不明である場合には、株式譲渡実施時の売却代金の5%相当を取得費にすると規定されています。つまり、株式譲渡額の95%が譲渡所得と見なされてしまうということです。これは税負担が重く感じられます。

もし、自社株以外に株を取得するようなケースでは、取得費用がわからなくなってしまうような事態だけは避けたいものです。なお、実際に取得した時に要した費用が、譲渡価格の5%を下回っていた場合、取得費は繰り上がって、売却代金の5%とすることになっています。

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株式譲渡時の注意点~株式集約

株式譲渡時の注意点~株式集約

自社株式譲渡を実施する際、状況により注意すべきことがあります。それは、株式が分散してしまっているケースです。オーナー経営者が株式を100%所有している状態であれば何の問題もありません。しかし、よくあるケースとして株式の一部を親類や役員が所持していることがあります。

M&Aにおいて株式譲渡を受けようとする相手側は、大抵の場合、それら少数株主との個別交渉は望みません。つまり、オーナー経営者にて株式を集約することが求められます。M&Aで会社売却することを検討する段階では、いち早く株式を集約しておくことをお勧めします。

株式を集約する時に、それをいくらで買い取るのかも検討が必要です。恐らくは、株式の「相続税評価額」か「額面価格」のどちらかで買い取ることになるでしょう。相続税評価額とは、時価に近いものです。つまり、買い取り金額は高額になります。

一方、額面価格で買い取った場合は、相続税評価額よりはるかに安価ですみます。しかし、その場合は、額面と時価の差額が贈与とみなされてしまうため、贈与税が課されることになるのです。

最終的に、どちらの価格で買い取った方が安上がりとなるかは、それぞれの状況によって異なるため、ここでは断言ができません。やはり、望ましいのは、その段階からM&A仲介会社に相談し、株式集約での具体的な買い取り方法のアドバイスを受けることです。

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まとめ

まとめ

会社を売却することになる自社株式譲渡では、様々な思いも去来するでしょう。しかし、株式を譲渡し会社を手放すことをマイナス思考でとらえずに、転機としてポジティブに考えれば、新たな構想も浮かんでくるはずです。

その構想をより良く実現するためにも、株式譲渡の所得税のことも理解し、M&A仲介会社と積極的にコミュニケーションを取って、これまでの苦労に見合った株式譲渡を実現させてください。

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