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決算対策と節税

決算対策と節税

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    決算対策と節税

    会社を経営する上で、税金の支払いは避けては通れません。

    法人税や消費税、事業税、企業には様々な税金が課されます。

    税負担によって、資金繰りが悪化する企業も少なくありません。

    最悪の場合、税負担によって、経営の続行が困難になる恐れもあります。

    企業を安定的に経営し、無駄な税金を支払わないためにも節税対策の必要があります。

    とりわけ、決算における節税は重要です。

    そこで今回は、決算時に役立つ節税方法について解説します。

    また、決算に対する基本的な考え方についてもお伝えします。

    決算を行う経理担当者、経営者の方は必見です。

    決算における節税の考え方

    まず初めに、決算における節税の考え方についてご紹介します。

    ⑴節税とは

    節税とは、合法的な手段によって無駄な税負担を削減する行為です。

    あくまで無駄な税負担を減らすのであって、支払わなくてはいけない税金はしっかり支払う必要があります。

    本来払うべき税金を支払わないと、「脱税」となります。

    経営者ならば、税金なんて支払いたくないと考えるのは普通です。

    その為、少しでも決算時に税負担を減らすことは至極真っ当な行為です。

    しかし一方で、脱税は犯罪であり、脱税が発覚した場合、重いペナルティが課されます。

    最悪の場合、企業経営を継続できなくなるリスクもあります。

    「節税」と「脱税」を混同しない様に注意しましょう。

    ちなみに節税は会社経営のありとあらゆる場面で行われ得るものです。

    今回は取り扱いませんが、M&Aにおいても節税できる余地がある場面も少なくありません

    M&Aにおける節税についてアドバイスを受けたければ、M&A総合研究所にご相談ください。

    M&A総合研究所は全国のM&A案件の取り扱いをしており、中小企業のM&Aも実現させる仲介会社です。

    規模の小さい企業がM&Aを実施することが考えられますが、そのような案件にも対応しています。

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    ⑵決算を成功させる為には

    決算を成功させる為には、下記二点を遵守する必要があります。

    1. 自社の収支を正確に把握する
    2. 決算までの節税スケジュールを作成・実行する

    それぞれのポイントを詳しく解説します。

    ①自社の収支を正確に把握する

    そもそも節税は、自社の財務状況を把握していないと実施できません。

    何故なら収支状況が分からないと、課される税金の額、種類が分からないからです。

    そこで通常の決算とは別に、「月次決算」を実施することをおススメします。

    月次決算とは、売上や費用、利益等の収支状況について、毎月行う決算です。

    後述しますが、費用のかかる節税とかからない節税方法があります。

    自社の収支状況を把握していないと、どの節税方法を活用できるか分かりません。

    月次決算を徹底する事で、臨機応変に節税を実施できます。

    ②決算までのスケジュールを作成・実行する

    よく節税と聞くと、決算間近に慌てて行うイメージがあります。

    しかし基本的には、節税は決算の数ヶ月前から実施するものです。

    決算間近に活用できる節税には限界があります。

    節税の効果を高める為には、決算までのスケジュールを作成するのがオススメです。

    どの時期にどんな税金対策を行うのかを、スケジュールに記載します。

    そして決算スケジュールに基づいて、節税対策を実施しましょう。

    決算スケジュールを前もって立てておくことで、ゆとりを持って節税対策を実行できます。

    経営者や経理担当の方は、決算日から逆算して対策を立てるのが重要です。

    ※関連記事

    中小企業の節税とは?小規模企業共済の節税効果や中小企業の節税方法を解説

    決算に役立つ節税

    ⑴決算までにすべきこと

    前述の通り、決算を成功させる為には早い時期からの準備が重要です。

    基本的には、決算の3か月前から対策を立てる必要があります。

    ここでは、「決算3か月前」と「決算直前期」にやるべき対策をお伝えします。

    ①決算3か月前

    決算が3か月後に迫ったら、「決算時のシュミレーション」を実行しましょう。

    まず初めに、9か月分の月次決算データを基に、残り3か月の収支予測を立てます。

    その後、9か月分の月次決算データと3ヶ月分の収支予測を足し合わせて、決算時点の収支を想定します。

    算出された想定収支を基に、残り3ヶ月で実行できる節税対策を考えましょう。

    この決算シュミレーションによって、今年度払うべき税金についておおよそ把握できます。

    また決算に向けて、3ヶ月で実施できる節税対策も実行可能です。

    なお、決算の2ヶ月前・1ヶ月前にも同様のシュミレーションを実施するのがベストです。

    ただし本業の方が忙しい方もいるでしょう。

    最低3ヶ月前の決算シュミレーションだけでも実施しましょう。

    これをするか否かで、決算時の節税効果が大きく変わる可能性もあります。

    ②決算直前期

    決算直前期(1〜3週間前)は、節税対策のチェックを行いましょう。

    具体的には、下記の事項を確認します。

    • 活用し忘れている節税はないか
    • 今からでも活用できる節税はあるか
    • 自社の状況に合う節税はあるか

    上記を確認すれば、決算に向けて出来る限りの節税を施せます。

    ⑵決算に役立つ節税方法

    節税方法には、様々な手法があります。

    しかし、全ての方法が決算に役立つ訳ではありません。

    決算とは、今後の経営管理に役立たせる意味合いもあります。

    つまり今後の為にならない節税は、決算(経営)に役立つとはいえません。

    決算(今後の経営)に役立つ節税方法を用いることが大事です。

    無駄な投資や高級中古車等の購入は、むやみに行うべきではありません。

    決算に役立つ節税方法は、下記の3種類になります。

    1. 最優先節税
    2. 投資型
    3. 制度活用型

    それぞれについて詳しく解説します。

    なお各名称は、便宜上名付けたものであり、正式な名称ではないのでご注意ください。

    ①最優先節税

    最優先節税とは、費用がかからない節税対策です。

    本来節税は決算を有利に進め、社内に多くの利益を残す為に実施します。

    利益を多く残す為なのに、費用がかかるのは好ましくありません。

    よって支出を伴わない節税対策から、優先的に活用するのがベストです。

    ②投資型

    投資型節税では、費用の支出を伴います。

    ただし、従業員のモチベーションアップや事業運営に役立つ効果が期待できます。

    そうした効果が期待できる対策を、この記事では「投資型節税」と呼びます。

    最優先節税の次は、投資型節税を実施するのがベストです。

    ③制度活用型

    制度活用型とは、保険や共済等の制度加入によって節税を図る方法です。

    投資型と同様に、支出を伴う節税対策です。

    よって、「最優先節税」を一通り実践してから、「投資型」や「制度活用型」を検討しましょう。

    ※関連記事

    法人税対策

    最優先節税

    ⑴飲食費を会議費として計上

    会社経営をしていると、得意先と会食をする機会があります。

    その際の飲食費は、会議費もしくは交際費として計上します。

    節税の為には、飲食費は「会議費」として計上する方が良いです。

    何故なら一人当たり5,000円以内ならば、「会議費」として全額経費として処理できるからです。

    毎回の食事を全額会議費として処理できれば、決算までにかなりの節税効果が期待できます。

    なお、決算直前期にもう一度今までの飲食費を確認することも大事です。

    5,000円以内の飲食代が、「会議費」として処理されて居ない可能性があります。

    決算を成功させる上では、こうした小さい計上漏れも見逃してはいけません。

    ただし「中小法人」に該当する場合は、交際費も年間800万円までは経費として処理できます。

    ⑵役員報酬の見直し

    企業が取りうる節税方法として、最もメジャーなのが「役員報酬の見直し」です。

    役員報酬とは、経営陣に支払われる毎月の報酬です。

    役員報酬は、決算の際に損金として計上可能です。

    つまり役員報酬を増やすほど、利益額が減少します。

    利益額が減少すれば、当然会社が支払う納税額も減少します。

    場合によっては、数十万円もの節税効果が期待できます。

    よって経営者の方は、自身の役員報酬を最適な額に設定することが不可欠です。

    ただし役員報酬を節税に用いる場合、以下の点に注意しなくてはいけません。

    1. 役員報酬は毎月固定額
    2. 役員報酬には所得税が課税される

    役員報酬を損金計上する為には、毎月固定額にする必要があります。

    つまり決算直前期になってからでは、この節税方法は活用できません。

    また、役員報酬への所得税についても注意が必要です。

    役員報酬を増やせば増やすほど、会社が支払う税金は減少します。

    しかし一方で、経営者自身が支払う税金は多くなります。

    つまり、役員報酬を増やせば増やすほど良い訳ではありません。

    自身と会社の税負担のバランスを考慮し、最適な役員報酬を設定する必要があります。

    ⑶不要な固定資産の廃棄(有姿除却)

    有姿除却は、決算直前もしくは決算直後でも活用できる裏技的な節税手法です。

    有姿除却とは、実際には廃棄処理しないものの、今後活用しない資産を税務的には処理する事です。

    有姿除却を実施すれば、実際には廃棄費用をかけずに、処理費用を損金処理できます。

    会社・工場内に不要な設備がある場合、絶大な効果を発揮します。

    ただし有姿除却と認められる為には、現在から今後に渡りその資産を使ってはいけません。

    実際に利用していたり、今後利用した場合には、有姿除却は認められません。

    決算直前になって、まだ節税の必要性がある場合には、有姿除却を検討してみてください。

    投資型節税

    ⑴社員旅行の検討

    社員旅行は、決算直前でも実施できる節税対策です。

    加えて、従業員のモチベーションも上げられます。

    上記の通り、社員旅行は一石二鳥の手段です。

    ただし旅行費用を損金算入する為には、以下の条件を満たす必要があります。

    • 旅行費用は約10万円以内
    • 旅行期間は4泊5日以内
    • 従業員全体の50%以上旅行に参加
    • 旅行の目的や規模、行程が一般的
    • 自己都合による不参加者へ現金を支給しない
    • 日程表や旅行費用の明細書等の資料は必ず保管

    上記を満たさないと、旅費を損金算入できないので注意してください。

    ⑵30万円未満の備品購入

    決算直前に即効性のある節税方法を紹介します。

    購入する予定の備品がある場合、購入を決算月に前倒ししましょう。

    資本金が1億円以下の青色申告法人は、取得価額が30万円未満の備品の購入については、全額損金算入出来ます。

    ただし損金算入できるのは、年間300万円までです。

    決算直前で節税対策に悩んだら、備品を前倒しして購入するのがオススメです。

    ⑶決算賞与の活用

    決算賞与の活用は、従業員の頑張りに報いる節税手法です。

    頑張ってくれた従業員にボーナスを支払い、その分を損金計上出来ます。

    加えて従業員のモチベーションも上がり、今後の事業運営にも良い影響を与えます。

    ただし、決算賞与を節税に活用する為には、下記の条件を満たさなくてはいけません。

    • 年度の終了までに、従業員全員に賞与額を伝達
    • 決算賞与の額を未払金として経費計上
    • 翌年度最初の1ヶ月以内に決算賞与を支給

    特に見落としがちなのが、決算賞与の支払いタイミングです。

    翌年度に入ってから、1ヶ月以内に支払う必要があります。

    この点を忘れると、決算賞与を節税には使えません。

    ※関連記事

    経営に求められる判断

    制度活用型節税

    ⑴保険加入

    生命保険等への加入も、決算時の節税に役立ちます。

    保険の種類にもよりますが、保険料を損金計上できます。

    保険には、総合福祉団体保険や経営者保険など、様々な種類があります。

    保険に加入すれば、節税しながら役員退職金を積み立てられます。

    もしくは、従業員への各種福利厚生を格安で提供可能です。

    上記の通り保険への加入により、節税しながら様々なメリットを享受できます。

    ただし、全ての保険が節税対策になる訳ではありません。

    保険の種類によって、損金算入の可否は異なります。

    保険加入を決算に役立てたいのならば、保険の種類に十分注意する必要があります。

    また、解約返戻金がある保険の活用には要注意です。

    返戻金を受け取るタイミングを誤ると、思わぬ税金が発生します。

    ⑵共済制度加入

    各種共済制度へ加入すれば、決算時の節税を図れます。

    節税に役立つ共済制度には、主に下記のものがあります。

    1. 小規模企業共済
    2. 中小企業退職金共済
    3. 中小企業倒産防止共済

    ①小規模企業共済

    小規模企業共済とは、経営者の退職金を積み立てる為の共済制度です。

    この共済に支払う掛け金は、年間84万円までならば、課税対象の所得から全額控除されます。

    つまり支払う掛け金分だけ、税務上の所得を減らせます。

    加えて退職時には、経営者は多額の退職金を受け取れます。

    節税に加えて、自身の退職金も積み立てられる一石二鳥の制度です。

    ②中小企業退職金共済

    中小企業退職金共済とは、従業員の退職金を積み立てる為の共済制度です。

    この共済に支払う掛け金は、全額を経費として損金算入できます。

    その為、大きな節税効果が期待できます。

    加えて、従業員の退職金も積み立てられる制度です。

    ただしこの制度を決算に活用する為には、「従業員全員の加入」が必須です。

    加えて、役員の加入は認められません。

    ③中小企業倒産防止共済

    中小企業倒産防止共済とは、万が一倒産した際に、支払い総額の10倍まで融資を受けられる制度です。

    この共済に支払う掛け金も、全額経費として損金計上できます。

    つまりこの制度を活用すれば、節税しながら倒産を防止できます。

    さらにこの制度には、もう一点メリットがあります。

    仮に途中で解約しても、掛け金の大部分が戻ってくる点です。

    一年以上支払うことで、解約時に掛け金の80%が戻ってきます。

    一方で40か月以上支払っていれば、解約時に掛け金全額が返ってきます。

    途中で解約してもお金が戻ってくるため、比較的活用しやすい制度です。

    まとめ

    今回は、決算に役立つ節税対策についてご紹介しました。

    決算を成功させる為には、まずは自社の財務状況を把握しておくことが重要です。

    その為にも、月次決算を徹底するのがオススメです。

    また節税対策は、決算の数ヶ月前から前もって行いましょう。

    決算直前では、実行できる節税に限界があるからです。

    また、決算に役立つ節税方法には様々な種類のものがあります。

    単に不要な資産を購入するだけでは、決算には役立ちません。

    あくまで、決算や経営に役立つ節税の実施を心がけましょう。

    基本的には、費用の支出を伴わない節税から優先的に実施することをオススメします。

    用いる節税方法によっては、従業員の意欲アップ、二次的なメリットも得られます。

    決算だけでなく、長期的な視野を持った上で節税を実施することが大切です。

    要点をまとめると下記になります。

    • 節税とは

    →合法的な手段によって無駄な税負担を削減する行為

    • 決算を成功させる為には

    →自社の収支を正確に把握する、決算までのスケジュールを作成・実行する

    • 決算までにすべきこと

    →決算時のシュミレーション(決算3ヶ月前)、節税対策のチェック(決算直前期)

    • 決算に役立つ節税方法
    1. 最優先節税→費用がかからない対策
    2. 投資型節税→従業員のモチベーションアップや事業運営に役立つ効果を期待できる
    3. 制度活用型節税→保険や共済等の制度加入
    • 最優先節税

    →飲食費を交際費として計上、役員報酬の見直し、不要な固定資産の廃棄(有姿除却)

    • 投資型

    →社員旅行の検討、30万円未満の備品購入、決算賞与の活用

    • 制度活用型

    →保険加入、共済制度加入

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