M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル

2019年6月19日公開
この記事は、約2分で読めます。

病院・クリニックの事業承継とは?課題や注意点などポイントを解説!

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

病院・クリニックは公共性が高い事業であり、廃業することは地域や患者にとって多大な損失になり得ます。そのため、事業承継は必ず成功することが望ましいです。

目次
  1. 病院・クリニックの事業承継とは?課題や注意点などポイントを解説!
  2. 病院・クリニックの事業承継とは
  3. 病院・クリニックの事業承継課題
  4. 病院・クリニックの事業承継の注意点
  5. 病院・クリニックの事業承継はM&A仲介会社に相談
  6. 病院・クリニックの事業承継事例
  7. まとめ

病院・クリニックの事業承継とは?課題や注意点などポイントを解説!

事業承継はありとあらゆる会社がいずれ経験するものであり、会社の存続を占う重要な場面です。当然病院・クリニックのような特殊な事業でも事業承継は問題になるものであり、上手く行わなければ廃業を招いてしまうこともあり得ます。

病院・クリニックのような特殊な事業において、事業承継の課題や注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?今回は病院・クリニックの事業承継についてお伝えしていきます。

病院・クリニックの事業承継とは

病院・クリニックの事業承継とはどのようなものでしょうか?

病院・クリニックにおいて、事業承継は重要な課題となり得るものです。昨今は後継者不在の中小企業が増えており、事業承継ができなくなるという問題が多発しています。これは病院・クリニックも同様です。病院・クリニックの経営者も高齢化を迎えているケースが増えており、事業承継の必要に迫れている病院・クリニックが多くなっています。

しかし、「子供が事業を引き継ぐ」という価値観は今となっては絶対になっておらず、後継者候補がいたとしても事業承継ができないこともあり得ます。そのため、結局事業承継を諦め、引退を選んだ経営者が廃業を選ぶというケースは少なくありません。

ただ、病院・クリニックの廃業は簡単にできるものではありません。病院・クリニックは体調に不安を抱える患者が利用する施設であり、うかつに廃業してしまうと彼らを路頭に迷わせる恐れがあります。何より病院・クリニックは非常に公共性が高く、地域の人々のコミュニティもなるようなものです。人口減少が著しい地方の中には地域にある病院・クリニックが廃業してしまうと、無医村のような状態になってしまうこともあります。そのため、経営者が引退するような状態でも、後継者が見つからないような状態でも病院・クリニックの事業承継は成功させなければなりません。

それもあって昨今は病院・クリニックの事業承継の手法が多様化しており、たとえ後継者不在でも事業承継が実現できるようになりつつあります。その代表的な手法がM&Aです。M&Aというと一般的な企業が行うイメージで、病院・クリニックとは結びつかないかもしれませんが、昨今は病院・クリニックをはじめ、社会福祉法人や学校法人など、一般的な会社ではない事業もM&Aを活用する時代になっています。そのため、事業承継に問題を抱えているのなら、M&Aによる事業承継も視野に入れておくことがおすすめです。

病院・クリニックの事業承継課題

病院・クリニックの事業承継にはどんな課題があるのでしょうか?

後継者の選定

どんな業界・業種の事業承継においても後継者の選定は重要ですが、病院・クリニックの事業承継では一際重要になります。そもそも病院・クリニックは医療の技術や保険制度、各種法律など様々な専門的知識がなければ運営ができないものです。そのため当然後継者にはそれだけの知識をしっかり修めていることが求められます。また患者との関係性の構築や地域への影響、緊急時の対応力など様々なノウハウ・スキルも必要となります。

一般的な事業承継では経営者の子供や親族を無条件で後継者に選定するケースが多いですが、必ずしも子供や親族に経営者としての適正があるとは限りません。もし適正のない者を経営者に据えれば、経営が上手くいかないどころか、病院・クリニックの廃業のきっかけを作ってしまう恐れがあります。

この点を踏まえると、身内に適性がある者がいないと判断した際には従業員や外部の人間など、より広い候補の中から候補者を選ぶことがおすすめです。これはM&Aにおいても同様であり、ちゃんと病院・クリニックの経営を、責任を持って取り組んでくれる買い手に経営を託すようにしましょう。

事業承継M&Aの重要性

病院・クリニックの事業承継では、従来の後継者への事業承継のみならず、事業承継M&Aを行った方がよい場合があります。

昨今、病院・クリニック業界が抱える課題として「人手不足」が挙げられます。労働条件の厳しさもあって病院・クリニックを支える医師やナースの不足は深刻化しており、人員を確保するために様々な病院・クリニックは奔走しています。とりわけ病院・クリニックの診療科によっては夜勤が必要なところがありますが、そのような多忙なところほど人手不足が目立つようになっています。

しかし、医師やナースの確保は決して簡単ではありません。多くの病院・クリニックが求人に力を注いでいるのもありますし、研修や育成にも時間がかかります。そのため中小規模・零細規模の病院・クリニックは投資できる資本の限界もあって、充分な数の医師やナースを確保することができなくなることも少なくありません。しかし、事業承継をM&Aで行うなどして大手に買収されることができれば、人手不足を解消できる可能性がでてきます。

人手不足のような問題を放置したまま事業承継を行ったとしても、問題が解決できないことがあります。ただ、人手不足の解決を図るために事業承継M&Aを行うことが、病院・クリニックを確実に存続させるきっかけになる可能性があります。

病院・クリニックの事業承継の注意点

病院・クリニックの事業承継にはどんな注意点があるのでしょうか?病院・クリニックの事業承継は以下のようなものがあります。

患者や従業員への影響に注意

病院・クリニックの事業承継の際には患者への影響に注意しておきましょう。

事業承継は病院・クリニックの経営者が変わることであるため、新たな経営者によっては経営方針や治療方針が大きく変わることも考えられます。そうなれば、「これまで受けていた治療が受けられないのではないか」、「診療科が変わるのではないか」という不安が患者の中で生まれることがあります。とりわけ事業承継M&Aだと、別の医療法人が経営陣に入ることになるため、病院・クリニックの基本的な方針が全て一新することもあり得るでしょう。そうなってくると従業員への影響も懸念されます。

そもそも業界・業種に限らず、M&Aは労働環境や労働条件が大きく変わるきっかけになり得るため、従業員の中には反発する者もいる可能性があります。そのため、場合によってはM&Aを機に従業員が立て続けに離職してしまうことがあります。過去にあったM&Aの中には従業員の離職が多すぎたために、完全にM&Aが失敗してしまったケースもあります。そのため、事業承継や事業承継M&Aを行う際には患者や従業員に丁寧に説明できるだけの説得材料を持っておくことが重要です。

特殊性に注意

事業承継M&Aの場合、病院・クリニックはその特殊性に注意しておく必要があります。

そもそも病院・クリニックは一般的な会社のように株式があるわけではないため、M&Aでは株式譲渡のような手法は使えません。病院・クリニックにおけるM&Aは理事会のメンバーの入れ替えや出資持分の買取などを通じて行うことが一般的です。そのため、通常のM&Aの知識では病院・クリニックのM&Aができなくなります。詳しくは後述しますが、病院・クリニックの事業承継M&Aを行う際には、その方面のM&Aに詳しい専門家の協力を得るようにしましょう。

税務や財務などの知識が重要

これもさきほどお伝えした専門家の力が必要になる場面ですが、事業承継の際には税務や財務などの知識が重要になることを意識しておきましょう。

病院・クリニックの経営に携わる医師は税務や財務などの知識に疎く、そのために事業承継の際に苦労する場面が多くあります。事業承継M&Aでもそれは同様であり、取引価格を決める交渉の場面では上手く条件がまとまらず破談するケースもあります。そのため、税務や財務などの知識に長けている専門家の知識を借りるだけでなく、自分達でもある程度知識を習得しておくことがおすすめです。

病院・クリニックの事業承継はM&A仲介会社に相談

病院・クリニックの事業承継を行う際にはM&A仲介会社に相談するようにしましょう。「後継者に事業承継する」か、「M&Aで事業承継を行う」かによって、M&A仲介会社などといった専門家からは下記のようなサポートを受けられる可能性があります。

後継者に事業承継する場合

経営者が後継者に事業承継を行うのであれば、M&A仲介会社や経営コンサルティング会社などが相談相手としておすすめです。

一般的な事業承継は決して単純なものでなく、後継者の選定から育成、事業や資産などの承継の手続きなど、複雑なプロセスをこなさなければなりません。これらのプロセスを完了させるとなると5年~10年程度の時間もかかることはあります。そんな事業承継を円滑に進め、なおかつ失敗させないためにも、専門家の協力は必要です。

様々な会社を見てきた経験や様々な知識を持っているM&A仲介会社や経営コンサルティング会社のコンサルティングを受ければ、事業承継の手続きがスムーズに進むようになります。加えて後継者の選定や育成などといった難しいプロセスでもアドバイスを提供してくれるため、より理想的な事業承継に近づけるでしょう。

M&Aで事業承継をする場合

事業承継M&Aにおいて最も頼りになる専門家はM&A仲介会社でしょう。

ただ、先述したように病院・クリニックのM&Aは特殊性が高く、事業に関わる特殊な知識も必要になります。そのため、病院・クリニックのM&AのサポートをしてくれるM&A仲介会社の選別は重要になります。一般的なM&A仲介会社では病院・クリニックのM&Aが請け負えない可能性があるからです。

ただ、最近は病院・クリニックのM&Aを専門的に取り扱っているM&A仲介会社が増えています。このようなM&A仲介会社は病院・クリニックのM&Aはもちろん、その事業や業界に精通しているため、M&Aが成功する可能性を高めてくれます。また特定の地域に特化したM&A仲介会社もあるため、地元の有力な医療法人と繋いでくれることもあります。

加えて最近のM&A仲介会社はリーズナブルな報酬でサポートを請け負ってくれるだけでなく、M&Aの規模に関わらずサポートしてくれるようになっています。そのため「規模が小さいからM&A仲介会社が相手をしてくれない」というイメージは、すでに過去のものになりつつあるといえるでしょう。

病院・クリニックの事業承継事例

ここでは病院・クリニックの事業承継の事例についてお伝えします。

病院Aの場合

事例

病院Aは長くその地域に利用されてきた医療機関だったが、経営者が高齢化し、後継者もいなかった。病院Aの経営者は地域の損失や患者の行先を暗示、事業承継M&Aを実施した。その結果、日本全国にチェーンを持つ医療法人に買収されることができたため、無事に事業承継を成功させた。

解説

これは事業承継に成功した典型例だといえます。事業承継M&Aを行い、大手の医療法人に買収されれば、経営を委託できるだけでなく、その資本の傘下に入ることができます。そうすれば経営基盤を強化できますし、新たな設備の導入もできるようになります。

病院・クリニックBの場合

事例

病院Bの経営者は息子を後継者に据え、事業承継を行うことを考えていた。しかし出資持分を引き継がせる際の税務や財務の知識がなく、後継者に負担をかけない方法がわからないでいた。そこで経営者は医療法人専門の経営コンサルティング会社に依頼し、後継者への負担をかけずに出資持分を引き継がせることができた。

解説

これは病院・クリニックの事業承継の際に出資持分の扱い苦慮したケースです。出資持分はいうなれば財産のような扱いになるため、相続や贈与といった様々な手法を使うことができます。しかしそれぞれの手法は一長一短であり、場合によっては後継者に多大な負担がかかることもあり得ます。

このようなケースの場合は病院・クリニック専門のM&A仲介会社や経営コンサルティング会社のアドバイスを受けることがおすすめです。出資持分は退職金の支払いで持ち分を圧縮したり、相続と贈与という手法を上手く使い分けることで後継者への負担を減らすことができます。ただ、どの手法が有効的かは病院・クリニックのそれぞれの事情によって異なるため、専門家のアドバイスを受けておけば、最適な手法を見つけやすくなります。

まとめ

病院・クリニックは公共性が高い事業であり、廃業することは地域や患者にとって多大な損失になり得ます。そのため、事業承継は必ず成功することが望ましいです。ただ、病院・クリニックは特殊な事業であるため、事業承継やM&Aの際に専門家の協力を得ておくようにしましょう。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談
0120-401-970
WEBで無料相談
M&Aのプロに相談する
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
ご相談はこちら
(秘密厳守)