2021年1月4日更新業種別M&A

葬儀会社におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

葬儀会社のM&Aでは、買い手・売り手によってM&Aを選択する目的が異なります。メリット・デメリットを十分に把握したうえで、M&Aを選択しましょう。大きな意思決定であるM&Aには注意点も多いため、専門家からサポートを受けることをおすすめします。

目次
  1. 葬儀会社のM&Aとは?
  2. 葬儀会社の特徴と最新業界動向
  3. 葬儀会社のM&Aの現状と事例
  4. 葬儀会社のM&Aの相場と費用
  5. 葬儀会社のM&Aメリット・デメリット
  6. 葬儀会社のM&Aにおける成功/失敗事例
  7. 葬儀会社の買収積極企業一覧
  8. 葬儀会社のM&Aを成功させるポイント
  9. 葬儀会社のM&Aまとめ
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葬儀会社のM&A・事業承継

葬儀会社のM&Aとは?

葬儀会社のM&Aとは?

まずは、葬儀会社のM&Aとはどのようなものなのか解説しましょう。近年では、葬儀業界においてもM&A事例がしばしば見られます。

そもそも葬儀会社の手掛ける葬儀業とは、主に死体埋葬準備・葬儀執行を業務として手掛ける事業のことです。葬儀業は、一般的な葬儀業者のほか、冠婚葬祭互助会・農協・生協などさまざまな運営主体により実施されています。

近年では、鉄道会社・ホテル・小売業者も葬儀業のサービスを展開しており、新規参入の事例も少なくありません。将来的に異業種からの参入がさらに増加すれば、M&Aの増加も考えられます。

つまり、葬儀会社の属する葬儀業界は、新規参入の増加によって競争の激化が見込まれている業界です。中小規模の葬儀会社からすると、これまで以上にサービスの向上や効果的な価格戦略などが求められています。

こうした葬儀業界の現状に対応するために、葬儀会社を対象とするM&Aの実施を検討する経営者も多いです。以上、葬儀会社のM&Aに関する基礎知識を紹介しました。ここからは、葬儀会社のM&Aを成功させるためにも、葬儀会社の特徴や業界動向についてさらに詳しく解説します。

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葬儀会社の特徴と最新業界動向

葬儀会社の特徴と最新業界動向

葬儀会社のM&Aを考えるにあたり、近年の葬儀会社の特徴や動向を紹介します。そもそも葬儀は、従来では自宅葬が中心でした。一般財団法人日本消費者協会「第10回葬儀についてのアンケート調査」によれば、自宅を葬儀会場とする割合は1999年で38.9%でしたが、2014年には6.3%にまで低下しています(内閣府「第37回消費者契約法専門調査会」の「【資料51】葬儀業界の現状」より)。

上記の数値を見ると、葬儀に対する考え方が変化し、外部の葬儀会場の利用を考える遺族が増加傾向にあることがわかります。また、同調査によると、2014年の葬儀会場は、6.3%が自宅、81.8%が葬儀専用式場、7.6%が寺・教会、1.6%が集会所、2.8%がその他・無回答でした。葬儀専用式場が圧倒的に多く、8割を超えています。

つまり、葬儀専用式場の利用増加は、葬儀業界の拡大という側面で捉えられます。近年は異業種からの参入ケースが多いことから、葬儀会社の競争は今後さらに激化する見込みです。

葬儀市場の推移・構造

冠婚葬祭業における年間売上高の推移(億円)

〈冠婚葬祭業における年間売上高の推移(億円)〉(出典:経済産業省-https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabizi/result-1.html)

経済産業省の調査によると、葬儀業を含む冠婚葬祭業の年間売上高は1兆9,953億円と報告されています(2018年度)。業界全体としては2014年以降より売上高は増減を繰り返しているものの、現在は2兆円前後で推移している状況です。

葬儀業界の売上高にはもちろん死亡者数が大きく影響しますが、昨今の日本における死亡者数の伸びに対し売上高が伸び悩んでいる点が特徴的です。

葬儀会社の主体となるもの

内閣府「第37回消費者契約法専門調査会」によると、葬儀社は「①葬祭専門事業者(長年、地域密着で葬儀を行う事業者)」「②冠婚葬祭互助会(割賦販売法・月々の掛金)」「③JA(農協)(虹のホール・ルミエールの名称で展開)」「④その他(仏壇仏具会社・墓石会社・生協・鉄道会社・量販店〈小売業者〉・葬儀社紹介業者他)」に分類されます。

業界団体は全葬連(全日本葬祭業協同組合連合会)が1,348社、全互協(一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会)が221社です。シェアについては、互助会が約40%・専門業者が約30%・農協が約15%・その他が約15%と、互助会が最も多い状況にあります。

業界としては中小零細業者が多く、90%以上の割合を占めています。なお、葬儀会社は4,000~5,000社あるとされていますが、許認可・届出制ではないため明確な数字は不明とされているのが現状です。

2016年の年間死亡者数は129万人で、業界の市場規模としては年間約1兆5,566億円です。2040年まで約170万人の死亡者数が予想されています(以上、同調査会「【資料5­1】葬儀業界の現状」より)。

上記の調査結果を見ると中小規模の葬儀会社が多いことがわかる一方で、葬儀専用式場の利用増加や異業種からの参入の増加といった傾向を踏まえると葬儀会社の業界構造は変化しつつあります。

異業種の大手企業が新規参入した事例

異業種の大手企業が新規参入した事例としては、2014年にイオンリテールが「イオンのお葬式」を運営する葬祭事業を分社化してイオンライフを設立したケースが代表的です。

イオンリテールは、もともとスーパーマーケット「イオン」の運営などに特徴を持つ企業でしたが、2009年には全国約500社の葬儀社とのネットワークを元に「イオンのお葬式」を開始しています。その葬祭事業が、2014年に分社化されたという経緯です。

これは直接的なM&A事例とは異なりますが、葬儀業界において業界再編の動きが活発化していることは事実です。そして業界再編の過程において、葬儀業界内で積極的なM&Aの実施が検討されているといえます。

なお、今後はさらに人口の高齢化が進むものと考えられますが、人口増加に伴って年間死亡者数も増加傾向にあることから、葬儀業界自体が拡大していく見込みです。

また、顧客ニーズの拡大に伴い、葬儀業界への参入を考える企業も増加しています。異業種からの参入事例を見ると、鉄道会社・大手小売業者など大手企業による参入が代表的です。首都圏をはじめ都市圏では、すでに競争激化の状況が見られます。

葬儀業界が拡大しても、価格競争によって単価は減少傾向にあります。また、核家族化により家族葬が増加しており、葬儀の小型化が目立つ状況です。そのため、売上高としては今後も横ばいで推移すると推測されます。

競争の激化は、中小規模の葬儀会社からすると不利な状況です。たとえ多くのシェアを抱えていたとしても、葬儀会社の業界構造の変化には適宜対応する必要があります。このときの選択肢の一つにM&Aが挙げられるため、ここからは葬儀会社のM&Aの現状と事例について詳しく見ておきましょう。

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葬儀会社のM&Aの現状と事例

葬儀会社のM&Aの現状と事例

ここでは、葬儀会社の特徴・動向を踏まえたうえで、葬儀会社のM&Aの現状・事例を把握しておきましょう。葬儀業界では中小規模の会社が多く見られます。今後の競争激化により不利な立場に陥るとM&Aを検討する葬儀会社が増加する可能性は高いでしょう。

そもそも中小企業は後継者不足などの問題を抱えているケースがあるうえに、経営基盤が不安定になりがちです。たとえ良質なサービスを提供できても、後継者がいなければ事業の継続は難しくなります。これまで長らく葬儀会社を経営していたとしても、引退を考える経営者は少なくありません。

大手企業であれば後継者は見つかりやすいものの、中小規模からすると後継者探しは困難です。最近では葬儀会社に限らず後継者不足で悩んでいる経営者が非常に多く、後継者不足を解決するためにM&Aを実施するケースも決して珍しくありません。

なお、経営基盤が不安定な企業では単価を上げるケースが多く見られますが、葬儀業界では競争激化に伴いすでに価格競争が発生しています。この状況下で単価を上げることは現実的ではなく、経営基盤の改善が非常に困難とされているのが現状です。

このように価格競争が激しい状況を解決するうえで、M&Aは効果的な経営戦略です。例えば、M&Aにより大手企業に買収されると、大手のノウハウを利用しながら事業を継続できます。これにより資金面で余裕が生まれるため、競争激化に対応できるようになるのです。

つまり、M&Aの実施により、将来的に厳しい競争が見込まれる葬儀会社の業界構造の変化に対応可能です。そこでここからは、葬儀会社のM&Aの事例を具体的に紹介します。

葬儀会社のM&A事例は?

葬儀会社のM&Aでは、同業者同士の事例が多い点が特徴的です。例えば、2013年に冠婚葬祭事業とホテル業務を事業内容とする「あいネットグループ」(静岡県静岡市)が、同じ冠婚葬祭事業の「平安閣」「平安閣互助会」(静岡県藤枝市)を買収しています。

また、葬祭事業や石材事業などを展開する「こころネットグループ」(こころネットの本社所在地は福島県福島市)は、2015年には茨城県牛久市の「牛久葬儀社」、2017年には福島県本宮市の葬儀社「玉橋」をそれぞれ買収しました。

上記の事例は、地域に根差した葬儀会社を買収するという点で共通しています。つまり、地域密着型のM&Aを行い、経営基盤の強化・事業領域の拡大を図って広範囲でのサービス提供を目指した事例です。

なお、葬儀会社同士のM&Aは、競争激化への対処法にもなります。特に最近では、「イオンのお葬式」のように異業種の大手企業が葬儀業界に新規参入する事例が増加中です。こうした動向に対抗するためにも、葬儀会社同士がM&Aを行って高い経済効果を狙うことには大きなメリットがあります。

競争激化に伴い、葬儀会社同士のM&Aは今後も加速するといえます。とはいえ、葬儀会社同士以外のM&A事例もあります。例えば、千葉県千葉市の「博全社」は、2017年に同じ千葉県の葬祭業「アスカグループ」を買収したほか、人材派遣企業・外食分野でもM&Aによるグループ化を実現しています。

このように、M&Aを利用して運営効率化を目指すだけでなく、葬儀場での食事の質を向上させるなどさまざまな観点からサービス向上を目指す葬儀会社が増加中です。「今後の経営状況は厳しくなりそうだな」と感じている経営者の方は、葬儀会社のM&Aによって問題解決が図れないか検討しましょう。

とはいえ、「葬儀会社のM&Aの相場や費用はどれくらいの金額なのか?」と疑問に思っている経営者の方も多いので、次章では葬儀会社のM&Aの相場と費用について紹介します。

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葬儀会社のM&Aの相場と費用

葬儀会社のM&A・事業承継
葬儀会社のM&A・事業承継
葬儀会社のM&Aの相場と費用

葬儀会社のM&Aの相場・費用は、現時点では具体的な金額の算出は困難です。もともと葬儀会社のM&Aは同業者同士によるM&Aが多い傾向にあります。近年では、比較的バリエーションが豊かにさまざまな企業により実施されています。

その中には、冠婚葬祭事業をメインにしたM&Aや外食など他分野を含めてM&Aを行うケースも珍しくありません。M&Aの対象事業が幅広くなると、それだけ案件ごとに相場・費用に差異が発生します。

なお、従来は中小規模の葬儀会社が多く見られましたが、業界再編により葬儀会社の規模が多様化する可能性が高いです。そうなれば、葬儀会社同士によるM&Aについても案件ごとに差異が発生してしまいます。こうした背景により、葬儀会社のM&Aの相場・費用を一概に把握することは現段階では困難です。

現段階では葬儀会社のM&Aは増加傾向にありますが。今後事例が増加すれば相場・費用もわかりやすくなると考えられます。その一方で、大手企業が新規参入の際にM&Aを積極的に活用するケースもあることから、案件ごとの相場・費用の際はさらに大きくなる可能性もゼロではありません。

以上のことから、M&Aの具体的な相場・費用は、自社と類似する企業の行った事例を元に判断する必要があります。

規模により前後することもある

M&Aにより事業を拡大させたい場合、拡大する分野によりM&Aの取引規模は大きく異なります。例えば、葬儀に関連して食事の質向上を考える場合は外食分野での事業拡大が検討されますが、葬儀業の拡大とは規模の異なる事業拡大を目指すことになるため、葬儀業界のM&Aの相場・費用とかけ離れる可能性があるのです。

M&Aにより多角化経営を目指す葬儀会社は今後も増加する可能性がありますが、葬儀業・葬儀に関連するサービスの中でいかなる分野を事業拡大するかにより取引規模は異なります。したがって、葬儀会社のM&Aでは自社の目的と類似する事例を徹底的に分析したうえで、相場と費用の目安をつけておくことが大切です。

なお、葬儀会社のM&A相場は会社の適正価値・市場の動向や時期などを踏まえて考慮しなければならず、さまざまな観点から客観的な金額を概算する必要があります。例えば、買収する場合、売る側は高く売りたいと考えるのに対して、買う側は安く買いたいと考えるのが一般的です。

そのため、取引相場の金額を把握しておかないと、「安く売ってしまった」あるいは「高く買ってしまった」と後悔しかねません。こうしたリスクを回避するためにも、ある程度の目安を考慮しておくことが大切です。

とはいえ、「自分の葬儀会社のM&Aケースではどれくらいの金額になるのだろう?」とお悩みになる経営者の方も多いでしょう。こうしたお悩みを抱えている場合には、M&A総合研究所にお任せください。

M&A総合研究所にはM&Aに関する知識・経験を豊富に持つ専門家が在籍しており、葬儀会社M&Aが成功するように金額の算出などさまざまな側面でM&Aを手厚くサポートいたします。

国内最安値水準の手数料体系に強みがあるほか、完全成功報酬制を採用しておりますので、成約に至らない限り費用は一切発生いたしません。無料相談を受け付けておりますので、葬儀会社を対象とするM&Aを検討している場合にはお気軽にご相談ください。

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葬儀会社のM&Aメリット・デメリット

葬儀会社のM&Aメリット・デメリット

ここまで読んで、「葬儀会社のM&Aで得られるメリットにはどんなものがあるの?」と疑問に感じる経営者の方も多いはずです。葬儀会社を対象とするM&Aにはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットも少なからず存在することから、事前に双方を把握しておかなければなりません。

そこで本章では、葬儀会社のM&Aにおけるメリット・デメリットをまとめて紹介します。

買い手側

まずは、葬儀会社のM&Aにおける買い手側で想定されるメリット・デメリットを順番に取り上げます。相手企業が持つニーズをつかむきっかけにもなります。M&Aによる売却を検討する経営者の方も、ぜひ参考にしてください。

メリット

はじめに、葬儀会社の買収のメリットを考えてみましょう。まず、葬儀会社が別の葬儀会社の買収を検討する場合、事業領域の拡大が代表的なメリットの一つとして挙げられます。買収対象の葬儀会社が特定地域に特化していれば、その会社を買収することで事業領域を拡大可能です。

実際に過去に行われた葬儀会社のM&A事例でも、地域に根差した葬儀会社を買収する地域密着型のM&Aは多く見られます。また、買収対象となる葬儀会社のサービスの質が高ければ、自社のサービス向上につなげることも可能です。

今後の競争激化を踏まえると、価格戦略やサービスの質向上は必須です。買収対象となる葬儀会社のノウハウを得れば自社の競争力を向上させられます。さらに、今後は大手企業による新規参入の増加も考えられますが、葬儀会社同士がM&Aにより協力関係を構築すれば、競争力の強化につなげることも可能です。

このように、将来的に自社を存続させるために葬儀会社をM&Aで買収するケースは珍しくありません。そのため、これからも葬儀会社を安定して経営させたい場合、葬儀会社を対象とするM&Aを検討しましょう。

デメリット

葬儀会社の買収で想定されるデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 想定していた効果が得られないおそれがある
  • 想定よりも高値での買収により投資回収タイミングが遅れる可能性
  • 買収に不満を持った従業員の離職による人材流出

上記のデメリットは、M&A後の経営統合プロセス(PMI)の失敗によりもたらされます。経営統合プロセスをスムーズに進めつつM&Aを成功させるためには、経営統合プロセスに詳しい専門家からサポートを受けると良いでしょう。

売り手側

次に、葬儀会社のM&Aにおける売り手側で想定されるメリット・デメリットを順番に取り上げます。相手企業が持つニーズをつかむきっかけにもなります。M&Aによる買収を検討する経営者の方もぜひ参考にしてください。

メリット

次に、葬儀会社を売却する場合について紹介します。売却側の企業は、後継者不足などの問題を抱えているケースが多いでしょう。これは葬儀会社も例外ではありません。多くの経営者は後継者不足問題を解決して事業を継続させることを望んでおり、これをかなえる手段としてM&Aを用いています。

M&Aによる売却では、後継者不足問題の解決や事業の維持・承継だけでなく、経営基盤の安定化・創業者利益の獲得・個人補償や担保の解消・従業員の雇用維持といったメリットが期待できます。

もともと大手企業による新規参入以前より、長期にわたり葬儀業を行っている葬儀会社は少なくありません。長年利用されてきた良質なサービスを提供している会社が廃業してしまえば、社会経済的にも大きな損失です。

後継者不足・経営難などさまざまな問題を解決して事業を継続すれば、業界の発展にもつながるため、「今後も自分の葬儀会社を存続させていきたい」と考えているならば、M&Aを検討すると良いでしょう。

デメリット

葬儀会社の売却で想定されるデメリットは、以下のとおりです。

  • 想定していた金額で売却できない可能性
  • 従業員の維持など取引条件に応じてもらえない可能性
  • 経営陣への残留がかなわない可能性

上記のデメリットは、主に相手企業とのマッチングに失敗することでもたらされます。マッチングを成功させるには、買い手と同様にM&Aの専門家からサポートを受けると良いでしょう。

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葬儀会社のM&Aにおける成功/失敗事例

葬儀会社のM&Aにおける成功/失敗事例

「葬儀会社のM&Aを行う前に、どのような事例があるのかを確認しておきたい」という経営者の方もいるでしょう。ここでは、葬儀会社のM&Aにおける成功/失敗事例をまとめて紹介します。

成功事例5選

葬儀業界で近年実施されたM&Aの成功事例の中から、以下の5ケースを取り上げます。

  1. 平安レイサービスによるさがみライフサービスとシンエイ・クリエート・サービスの買収
  2. 木下によるアイ・セレモニーの買収
  3. こころネットによる北関東互助センターの買収
  4. サン・ライフによるペットセレモニーWAVYのペット葬事業の譲受
  5. ビューティ花壇によるビンクの買収

それぞれの事例からポイントをつかみ、自社のM&A戦略に生かしてください。

①平安レイサービスによるさがみライフサービスとシンエイ・クリエート・サービスの買収

平安レイサービス

平安レイサービス

出典:https://heian-group.co.jp/

2019年11月、平安レイサービスは、さがみライフサービスおよびシンエイ・クリエート・サービスの株式すべてをそれぞれ取得して完全子会社化しました。株式取得価額は非公開です。

買収側の平安レイサービスは、神奈川県平塚市を拠点に、冠婚葬祭業のほか介護・互助会・物流事業なども手掛けている企業です。売却側のさがみライフサービスは葬祭業、シンエイ・クリエート・サービスはビジネスホテルの経営をそれぞれ手掛けています。

なお、子会社化する2社は、大株主が共通する兄弟会社の関係にあります。本件M&Aの目的は、神奈川県小田原エリアにおける営業力の強化にありました。

②木下によるアイ・セレモニーの買収

木下

木下

出典:https://recruit-kinoshita.com/

2019年9月、木下は、アイ・ケイ・ケイよりアイ・セレモニーの株式95%を取得して子会社化しました。本件株式取得価額は3億7,700万円です。

買収側の木下は、冠婚葬祭の施行業務のほか、文化事業なども手掛けている企業です。売却側のアイ・セレモニーは、佐賀県伊万里市を拠点に葬儀事業を手掛けている企業であり、これまで「想い出にのこるお葬式」の実現に取り組んできました。

本件M&Aの目的は、経営資源の有効活用にありました。アイ・セレモニーからすると、持続的な成長・企業価値の一層の向上を図るために株式譲渡を実施しています。

③こころネットによる北関東互助センターの買収

こころネットグループ

こころネットグループ

出典:https://cocolonet.jp/

2018年9月、こころネットは、北関東互助センターの株式すべてを取得し完全子会社化しました。株式取得価額は非公開です。

買収側のこころネットは、『私たちは、人々の「こころ」に満足と安らぎをもたらすサービスを提供いたします。』を理念に葬祭・石材・婚礼・互助会などの事業を展開している企業です。昨今では、M&A(合併・買収)によるグループ規模拡大を成長戦略として打ち出しています。

売却側の北関東互助センターは、栃木県宇都宮市を拠点に葬祭・互助会事業を手掛けている企業です。本件M&Aの目的は、営業エリアの拡大・シナジー効果の獲得にありました。

④サン・ライフによるペットセレモニーWAVYのペット葬事業の譲受

サン・ライフグループ

サン・ライフグループ

出典:https://www.sunlife.jp/

2017年9月、サン・ライフは、連結子会社「ペットセレモニーウェイビー」を通じて、ペットセレモニーWAVYの運営するペット葬事業を譲受しました。本件取引価格は非公開です。

買収側のサン・ライフは、神奈川県平塚市を拠点に、ホテル・ブライダル事業、葬儀・式典事業、メンバーズシステム事業、少額短期保険事業、介護事業などを手掛けている企業です。売却側のペットセレモニーWAVYは、ペット葬儀のサポート全般を手掛けています。

本件M&Aの目的は、多様化する顧客ニーズへの対応およびペット葬事業を通じた新たな顧客の創出にありました。

⑤ビューティ花壇によるビンクの買収

ビューティ花壇

ビューティ花壇

出典:http://www.beauty-kadan.co.jp/

2012年6月、ビューティ花壇は、第三者割当増資によりビンクの株式99.9%を取得して子会社化しました。株式取得価額は3,500万円です。

買収側のビューティ花壇は、生花の卸売や生花祭壇の企画・設営を手掛けている企業です。売却側のビンクは、冠婚葬祭事業者に対して人材派遣事業を提供しています。本件M&Aの目的は、両社の持つ経営資源の融合による新たなサービス開発・ソリューション提供の実現です。

失敗事例

葬儀会社のM&Aは、現段階では目立った失敗事例は報告されていません。ただし、今後は葬儀会社のM&Aが増加すると考えられるため、これに伴い失敗事例も増加する可能性は大いにあります。

例えば、M&Aにより多角化経営を目指す葬儀会社が増加すれば、さまざまな事業を対象にさまざまな規模のM&A事例が発生するはずです。しかし、事業を拡大しすぎて経営がうまく機能しなくなればM&Aとして失敗とみなされます。

葬儀業界は、価格面による競争激化・売上高の横ばい・新規参入企業による業界再編の加速など比較的わかりやすい動向が見られます。そのため、葬儀業界の動向を踏まえて適切なM&Aを考えるという戦略自体は行いやすいです。

しかし、葬儀に関連するサービスなど他分野に事業を拡大したい場合は、関連するさまざまな市場の動向を把握しなければなりません。こうした側面においてリスクが高いため、できるだけ多くの事例を研究して検討する必要があります。

「葬儀会社の多くの事例を知りたい」「自社に役に立つように葬儀会社M&Aの事例を分析してほしい」という場合には、M&A仲介会社に相談すると良いでしょう。

もしも相談先にお悩みでしたら、M&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には、葬儀業界のM&Aに関する知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、これまで培ってきたノウハウを生かしてM&Aをフルサポートいたします。無料相談を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

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葬儀会社の買収積極企業一覧

葬儀会社の買収積極企業一覧

ここでは、葬儀会社を含む葬祭業の企業を積極的に買収している企業を一覧にしてまとめました。

企業名 事業の概要 アピールポイント
アルファクラブ武蔵野 ・互助会事業や葬祭事業・ブライダル事業を半世紀以上行う
・斎場およびウエディング会場は埼玉県など9県で展開
・互助会の会員口数は42万口と国内でも有数の規模
ノウハウを共有しながら経営をサポートできる
ライフエンディングテクノロジーズ ・葬儀の情報を網羅したポータルサイト「やさしいお葬式」を運営
・オンライン参列が可能な「スマート葬儀」も話題
・やさしいお葬式からの送客を通じて売上アップに貢献できる
・葬儀社向けコンサルティングを提供するノウハウを生かしたデジタルオペレーションにより、業務改善・売上拡大をサポートできる
ライク ・保育、人材、介護事業を展開する企業グループの持株会社
・保育施設を370カ所以上運営
・世代、国籍、経歴問わず7,500名以上の雇用を創出
・有料老人ホームを24カ所運営
・東証一部に上場、出資先の上場支援実績もあり社会的信頼感は抜群
・M&A、ベンチャー企業への出資などで多数の実績があり、両社の強みを生かした事業展開を実現可能

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葬儀会社のM&Aを成功させるポイント

葬儀会社のM&Aを成功させるポイント

葬儀会社のM&Aを成功させるポイントは、以下の3つです。

  1. 長期的な視点で行動する
  2. 売り手企業のニーズを理解する
  3. 葬儀業界に精通したM&A仲介会社に相談する

上記のポイントについて、一つずつ順番に紹介します。

①長期的な視点で行動する

葬儀会社のM&Aを成功させるには、長期的な視点で行動することが必要不可欠といえます。なぜなら、目先の利益ばかりを見てM&Aを行ってしまうと、自社の従業員が買い手企業となじめず退職してしまったり、本来であればより高値で売却できた自社を安く売ってしまったりといったトラブルが生じかねないためです。

M&Aは競争激化する市場で競争優位を築くうえでも効果的な経営戦略であることから、将来を見据えながら長期的な視点を持ったM&Aを実施することが重要です。

②売り手企業のニーズを理解する

M&Aを行う際、買い手企業は売り手企業のニーズを理解する必要があります。なぜなら、買い手・売り手の双方がM&A後の戦略やビジョンを持っていることから、双方の方向性が違えばM&A後の事業運営が難航するためです。

また、ニーズを理解しておかないと、M&A後の統合作業が円滑に進められないおそれもあります。統合が円滑に進まなければ、葬儀会社の業務に支障を来すため十分に注意しましょう。具体的には、両社における今後の戦略・ビジョンをすり合わせる必要があります。

ニーズをくみ取りつつ自社の条件に沿った売り手企業とM&Aを行うことは決して容易ではありません。M&A総合研究所であれば、M&Aプラットフォームの元で独自のAIを駆使しながら買い手・売り手のマッチングを図れます。

買収ニーズを登録しておくだけで希望に沿った売り手企業を紹介してもらえるため、ぜひご活用ください。

③葬儀業界に精通したM&A仲介会社に相談する

葬儀会社業界に詳しいM&A仲介会社を選ぶことも、成功のポイントといえます。なぜなら、葬儀業界に精通したM&A仲介会社を選べなければ、相場とかけ離れた金額で売却したり、取引がスムーズに進まなかったりするおそれがあるためです。

M&A仲介会社ごとに得意分野は異なるため、葬儀会社のM&Aを行う際は業界に精通したM&A仲介会社を選択しましょう。また、全国に広範囲のネットワークを持っているM&A仲介会社もおすすめです。幅広い範囲から買い手を探せば、M&A成立を早期に狙えます。

以下の記事ではM&A総合研究所以外のM&A仲介会社についても幅広く紹介しています。仲介手数料や自社に合った仲介会社を選ぶポイントも詳しく紹介しているので、相談先を決める際の参考にしてください。

【関連】M&A仲介会社を比較!おすすめのM&A仲介会社、仲介手数料を解説します

葬儀会社のM&Aまとめ

葬儀会社のM&Aまとめ

本記事では、葬儀会社のM&Aに関して動向・相場・成功/失敗事例などを解説しました。葬儀会社のM&Aでは、買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なります。したがって、葬儀会社M&Aのメリット・デメリットをしっかり把握したうえで実行するかどうかを検討してください。

大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため、M&A仲介会社などの専門家を活用しましょう。本記事の要点をまとめると、以下のとおりです。

・葬儀市場の推移
→葬儀業を含む冠婚葬祭業の年間売上高は1兆9,953億円、2014年以降より売上高は増減を繰り返しているものの2兆円前後で推移している状況

・葬儀会社の主体となるもの
→葬祭専門事業者(長年、地域密着で葬儀を行う事業者)、冠婚葬祭互助会(割賦販売法・月々の掛金)、JA(農協)(虹のホール・ルミエールの名称で展開)、その他(仏壇仏具会社・墓石会社・生協・鉄道会社・量販店〈小売業者〉・葬儀社紹介業者他)に分類

・葬儀会社のM&Aの現状
→今後の競争激化により、M&Aを検討する葬儀会社が増加する可能性は高い

・葬儀会社のM&Aの相場と費用
→具体的な相場・費用は自社と類似する企業の行った事例を元に判断する必要がある

・葬儀会社のM&A買い手側のメリット
→事業領域の拡大、サービス向上、競争力向上、

・葬儀会社のM&A買い手側のデメリット
→想定していた効果が得られないおそれがある、想定よりも高値での買収により投資回収タイミングが遅れる可能性、買収に不満を持った従業員の離職による人材流出

・葬儀会社のM&A売り手側のメリット
→後継者不足問題の解決、事業の維持および承継、経営基盤の安定化、創業者利益の獲得、個人補償や担保の解消、従業員の雇用維持

・葬儀会社のM&A売り手側のデメリット
→想定していた金額で売却できない可能性、従業員の維持など取引条件に応じてもらえない可能性、経営陣への残留がかなわない可能性

・葬儀会社のM&Aを成功させるポイント
→長期的な視点で行動する、売り手企業のニーズを理解する、葬儀業界に精通したM&A仲介会社に相談する

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