2024年4月23日更新業種別M&A

葬儀会社の業界動向とM&Aのメリット!流れや売却・買収事例8選と成功のポイントを解説【2024年最新】

他業種同様に、葬儀会社関連のM&Aも盛況です。そこで、本記事では、葬儀会社の現況や特徴、最新M&A動向などを分析しました。葬儀会社のM&Aでのメリット・デメリットや費用相場の解説と、M&A事例・買収積極企業情報も掲示します。

目次
  1. 葬儀業界の概要
  2. 葬儀業界の動向
  3. 葬儀業界のM&A最新動向
  4. 葬儀業界のM&Aメリット
  5. 葬儀業界のM&Aデメリット
  6. 葬儀業界のM&Aを成功させるポイント
  7. 葬儀業界のM&A成功事例
  8. 葬儀業界のM&Aに積極的な企業一覧
  9. 葬儀業界のM&A売却相場
  10. 葬儀業界のM&Aまとめ
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葬儀会社のM&A・事業承継

葬儀業界の概要

葬儀は人生において避けられない出来事の一つで、その形式は変わりつつも需要が続くと予測されます。葬儀事業への参入は多岐にわたり、M&Aが一般的な手法です。需要の見込みから新規参入が増え、競争が激化する一方、既存の葬儀会社同士も規模拡大を目指しM&Aを行う動きがみられます。

葬儀業界とは

葬儀業とは、死体埋葬準備・葬儀執行と、それに伴って派生する一連のプロセスへのサービス提供を行うことです。具体的な業務としては、以下のようなものが挙げられます。

・エンバーミング(遺体の衛生保全)
・火葬の手配
・葬祭後の飲食(仕出し)手配
・霊柩車(れいきゅうしゃ)や移動バスの提供
・祭壇の生花手配
・返礼品ギフト
・葬儀の取り仕切り
・寺社との仲介役
・位牌、仏壇などの仏具販売
・墓石販売

葬儀業は、専門の葬儀会社のほか、冠婚葬祭互助会・農協・生協などさまざまな運営主体が挙げられます。また、葬儀会社1社で各サービスすべてを提供する場合もありますが、多くは個別の専門業者が葬儀会社と連携して業務を行っている状況です。

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葬儀業界の変遷・ビジネススタイル

広く一般に現在のような葬式・告別式が行われるようになったのは、第二次世界大戦後(1946(昭和21)年以降)からです。その後、1960年代に入って祭壇を用いた葬式が広まり、1970年代には通夜と葬式・告別式を2日間に分けて行うスタイルが確立しました。

そして、1990年代より、葬式会場として自宅から外部の斎場を活用するケースが増えています。このような葬儀の変遷に合わせて、葬儀会社は供するサービスを変えながら現在に至っているのです。

ただし、葬儀会社の登場時から現在に至るまで変わらないビジネススタイルとして、日時の概念がなく業務を行う体制である点が挙げられます。いつ葬儀の依頼が来るのかわからない点は、他の業種とは明確に違う特殊なビジネススタイルです。

葬儀会社の主体となるもの

内閣府によると、葬儀会社の運営事業者は以下の4種に分類されています。

  • 葬祭専門事業者(長年、地域密着で葬儀を行う事業者)
  • 冠婚葬祭互助会(割賦販売法・月々の掛金で運営)
  • JA(農協)(虹のホール・ルミエールの名称で展開)
  • その他として、仏壇仏具会社・墓石会社・生協・鉄道会社・量販店〈小売業者〉・葬儀会社紹介業者など

シェアは、互助会が約40%・専門業者が約30%・農協が約15%・その他が約15%と、互助会が最も多い状況にあります。

業界としては中小零細業者が多く、90%以上の割合です。ただし、葬儀会社は4,000~5,000社あるとされていますが、許認可・届出制ではないため明確な数字がありません。また、異業種からの参入増加や、家族葬などの小規模葬儀が行われ始めたことで、葬儀会社の業界構造が変化しつつあります。

葬儀業界の特性

葬儀会社のM&Aを考えるにあたり、近年の葬儀会社の特徴を紹介します。

商材が多岐にわたる

一般的な葬儀会社では葬儀社がとりまとめて飲食物の仕出し、生花、霊柩車、返礼品ギフトなど多様な商材を取り扱うことで顧客の利便性を高めています。
多くの人は事前に葬儀の準備をしていないため悲しみの中、葬儀を進行する必要があります。そのため、葬儀会社が遺族の負担を減らせるようになっています。

ローカルビジネス

葬儀業界の特性には、商圏内の顧客のみが利用するという点が挙げられます。葬儀は、一般的に亡くなった人の居住地の近くにある葬儀会社で執りおこなわれます。

また自治体が運営している公営斎場の近隣に住んでいることで、施設を低価格で利用できるメリットもあり、故人の商圏内で葬儀が執りおこなわれます。
そのため、斎場や火葬場を中心としたエリアに住んでい方の比率が高い事業であり、商圏内の地域性など市場環境に大きく左右されるビジネスとなっています。

高度なホスピタリティが必要

死を取り扱うため失敗は許されません。そのため、高度なホスピタリティが要求されます。

休日や曜日は関係なく、迅速に葬儀を進行していくと同時に、遺族に寄り添い献身的なケア・アフターサポートなどへも気を配る必要があります。さまざまな配慮やマナーが求められ、決められた日数で葬儀を取りおこなう計画性やコミュニケーション能力深い気配りや思いやりが重要になります。このように高度なスキルが必要であるため、スタッフの教育に対して比較的コストや時間がかかる事業となっています。

葬儀業界の動向

葬儀業界の市場規模

矢野経済研究所の調査によると、葬儀業を含む冠婚葬祭業の2022年の年間売上高は1兆6,447億円、前年比106.6%としています。2019年までは順調に推移していましたが、新型コロナウィルスの影響により2020年は前年比20%下落しました。新型コロナウィルスによる行動制限が解除された2021年、2022年は回復傾向にあります。

しかし、新型コロナウィルスによって家族葬といった小規模な葬儀が普及したことによりコロナ以前までの売上高には届いていないのが現状です。

出典:矢野経済研究所「葬祭ビジネス市場に関する調査を実施(2023年)」

葬儀需要拡大

日本は少子高齢化社会であり65歳以上の高齢化率は年々上昇しています。高齢者の増加により葬儀業界の需要は高まっていると言えます。

葬儀の小規模化

需要は拡大する一方で葬儀は小規模化するの傾向にあります。コロナ禍の影響や価値観の変化により家族葬や一日葬といった小規模でシンプルな葬儀の需要が増えています。

小規模化の背景には核家族化や高齢者の一人暮らしによって小規模にしたり、参列者を限定することでゆっくりとしたお別れをしたいといったニーズがあります。

異業種の新規参入

異業種の大手企業が新規参入した事例としては、2014年にイオンリテールが「イオンのお葬式」を運営する葬祭事業を分社化してイオンライフを設立したケースが代表的です。

イオンリテールは、もともとスーパーマーケット「イオン」の運営などを行う企業でしたが、2009年(平成21)には全国約500社の葬儀社とのネットワークをもとに、「イオンのお葬式」を開始しています。その葬祭事業が、2014年に分社化された経緯があります。

その他の異業種からの参入事例を見ると、鉄道会社・大手小売業者など大手企業による参入が目立ちます。首都圏をはじめ都市圏では、すでに競争激化の様相です。また近年は、核家族化によって家族葬が増え、葬儀の小型化する事態が起こっています。

したがって、葬儀1件あたりの売上は減少傾向にあり、異業種の葬儀業界参入、競争の激化と重なって、中小規模の葬儀会社には不利な状況です。その打開策として、業界内でのM&Aが検討されるようになっています。

葬儀会社の課題・展望

超高齢社会の日本では、葬儀業界全体としては今後も市場は安定または伸びていくと考えられています。その市場を狙って、新規参入者は依然として増える見込みで、葬儀会社間の価格競争は続いていくものと見られます。

しかし、この状況下を生き残るためには、単なる低価格化だけでなく、利用者のニーズをつかみ提供するサービス内容で他社との差別化を図ることも肝要です。

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葬儀業界のM&A最新動向

葬儀業界では中小規模の会社が多いため、今後の競争激化で不利な立場に陥ると、M&Aを検討する葬儀会社が増加すると考えられます。

近年は、葬儀会社に限らず、中小企業は後継者不足による事業承継問題を抱えています。たとえ良質なサービスを提供できていても後継者がいなければ事業が継続できないため、後継者不足を解決するためにM&Aを実施するケースも増えています。

また、価格競争が激しい状況を解決するうえで、M&Aは効果的な経営戦略です。例えば、M&Aで大手企業に買収されれば、財務的にも安定したうえで大手のノウハウを利用しながら事業を継続でき、激化する競争にも十分、耐え得る状態を構築することが可能となります。

一方、大手の葬儀会社としては、地域密着型の地元の小規模葬儀会社をM&Aで囲い込もうとする動きが活発化すると予想されます。

ひとことに葬儀といっても、作法や流儀など細かな点で地域差があり、大手といえど新たな地域への進出は容易ではありません。

そこで、各地域の中小葬儀会社をM&Aで買収し、事業規模・エリアの拡大を図ることが有効策といえます。

葬儀会社の代表的なM&A事例

葬儀会社のM&Aでは、同業者同士の事例が多い点が特徴的です。例えば、2013(平成25)年に冠婚葬祭事業とホテル業務を行う静岡県静岡市の「あいネットグループ」が、同じ冠婚葬祭事業で静岡県藤枝市の「平安閣」・「平安閣互助会」を買収しています。

また、葬祭事業や石材事業などを展開する福島県福島市の「こころネットグループ」は、2015(平成27)年に茨城県牛久市の「牛久葬儀社」、2017(平成29)年には福島県本宮市の葬儀社「玉橋」をそれぞれ買収しました。

上記の事例は、地域に根差した葬儀会社を買収する点で共通しています。つまり、地域密着型のM&Aを行い、経営基盤の強化・事業領域の拡大を図って広範囲でのサービス提供を目指した事例です。

葬儀会社同士以外のM&A事例としては、千葉県千葉市の「博全社」が、2017年に千葉県の葬祭業「アスカグループ」を買収したほか、人材派遣企業・外食分野でもM&Aによるグループ化を実現しています。

このように、M&Aを利用して運営効率化を目指すだけでなく、葬儀場での食事の質を向上させるなど、さまざまな観点からサービス向上を目指す葬儀会社が増加中です。

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葬儀業界のM&Aメリット

葬儀会社のM&A・事業承継
葬儀会社のM&A・事業承継

ここでは、葬儀会社のM&Aにおけるメリットを取り上げます。買い手・売り手では立場が違い、メリットも異なるためそれぞれ分けて掲示します。

買い手側メリット

まずは、葬儀会社のM&Aにおける買い手側で想定されるメリットを取り上げます。相手企業が持つニーズをつかむきっかけになるため、M&Aによる売却を検討する経営者の方も、ぜひ参考にしてください。

事業の拡大

葬儀会社の買収のメリットとしては、まず同業者を買収する場合、事業領域の拡大が挙げられます。買収対象の葬儀会社が特定地域に特化していれば、その会社を買収することで事業領域が広がります。

人材の獲得

人材の確保は大きな課題です。M&Aによる買収によってこの人材獲得の課題を解決することができます。

葬儀業界ではホスピタリティを求められますが、教育には時間やコストがかかります。買収することで優秀な人材を獲得することができます。

ノウハウの獲得

買収対象となる葬儀会社のサービスの質が高ければ、自社のサービス向上につながります。今後の競争激化を踏まえると、価格戦略やサービスの質向上は必須です。買収対象となる葬儀会社のノウハウを得て、自社の競争力を向上させられます。

また、今後は大手企業による新規参入の増加も考えられますが、葬儀会社同士がM&Aにより協業関係を構築すれば、競争力強化につなげることも可能です。

売り手側メリット

後継者問題の解決

高齢化は葬儀会社にとって嬉しいことだけではありません。次の担い手を検討する際に見つからないという問題に直面します。

後継者不足問題を抱えているなら、M&Aによって事業承継が実現します。買い手が新たな経営者(後継者)となるのです。

従業員の雇用継続

廃業を選択すると従業員を路頭に迷わすことになります。M&Aにより事業承継が実現し廃業を免れることで、従業員の雇用を守れる可能性があります。

売却利益の獲得

M&Aで株式を売却することで利益を獲得することができます。オーナーが株式の大半を所有していればまとまった資金を手にすることができます。引退後の生活資金に当てたり、新しい事業への投資をすることも可能です。

個人保証や担保の解消

経営者自らが会社の債務を保証する個人保証を行なっている場合が少なくありません。個人保証は資金調達ができる反面、大胆な経営判断の阻害になります。

M&Aによってこの個人保証や担保の解消を行うことができます。

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葬儀業界のM&Aデメリット

買い手側デメリット

葬儀会社の買収で想定されるデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 想定していた効果が得られないおそれ
  • 想定よりも高値での買収により投資回収タイミングが遅れる可能性
  • 買収に不満を持った従業員の離職による人材流出

上記のデメリットは、M&A後の経営統合プロセス(PMI=Post Merger Integration)の失敗によりもたらされます。経営統合プロセスをスムーズに進めつつM&Aを成功させるためには、経営統合プロセスに詳しい専門家からサポートを受けるとよいでしょう。

売り手側デメリット

葬儀会社の売却で想定されるデメリットは、以下のとおりです。

  • 想定していた金額で売却できない可能性
  • 従業員の維持など取引条件に応じてもらえない可能性
  • 経営陣の残留がかなわない可能性

上記のデメリットは、主に相手企業とのマッチングに失敗することでもたらされます。マッチングを成功させるには、買い手と同様にM&Aの専門家からサポートを受けるとよいでしょう。

葬儀業界のM&Aを成功させるポイント

葬儀会社のM&Aを成功させるポイントは、以下の3つです

①長期的な視点で行動する

葬儀会社のM&Aを成功させるには、長期的な視点で行動することが必要不可欠といえます。

なぜならば、目先の利益ばかりを見てM&Aを行ってしまうと、自社の従業員が買い手企業となじめず退職してしまったり、本来であればより高値で売却できたのを安く売ってしまったりといったトラブルが生じかねないためです。

M&Aは競争激化する市場で競争優位を築くうえでも効果的な経営戦略であることから、将来を見据えながら長期的な視点を持ったM&Aを実施することが重要です。

②売り手企業のニーズを理解する

M&Aを行う際、買い手企業は売り手企業のニーズを理解する必要があります。それは、買い手・売り手の双方がM&A後の戦略やビジョンを持っており、双方の方向性が違えばM&A後の事業運営が難航するからです。

また、ニーズを理解しておかないと、M&A後の統合作業が円滑に進められないおそれもあります。統合が円滑に進まなければ、葬儀会社の業務に支障を来すため十分に注意しましょう。具体的には、両社における今後の戦略・ビジョンをすり合わせる必要があります。

③葬儀業界に精通したM&A仲介会社に相談する

葬儀業界に詳しいM&A仲介会社を選ぶことも、成功のポイントになります。葬儀業界に精通したM&A仲介会社を選ばなければ、相場とかけ離れた金額で売却したり、取引がスムーズに進まなかったりするおそれがあるためです。

M&A仲介会社ごとに得意分野は異なるため、葬儀会社のM&Aを行う際は、業界に精通したM&A仲介会社を選択しましょう。また、幅広い情報を持っているM&A仲介会社もおすすめです。幅広い範囲から買い手を探せば、M&A成立を早期に狙えます。

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葬儀業界のM&A成功事例

ここでは、葬儀会社のM&Aにおける成功事例を紹介します。

ティアによる2社の株式取得

2023年10月に、ティアによりNSSK-VV3とNSSK-TTの全株式の取得を決定しました。

ティアグループは幅広い葬儀関連事業とフランチャイズ事業を提供しています。

NSSK-VV3とNSSK-TTである八光殿と東海典礼は地域に根ざした企業であり、それぞれ大阪府の八尾地域と愛知県の東三河地域で葬祭会館を運営しています。

これにより、事業基盤の強化、認知度向上、事業規模拡大が期待されています。

参考:株式の取得(子会社化)

こころネットによる喜月堂ホールディングスの子会社化

2023年7月、こころネットは喜月堂ホールディングスの全株式を取得し子会社化することを発表しました。

こころネットは葬祭、石材、婚礼、生花、互助会など幅広い事業を提供し、お客様のライフステージを包括的にサポートしている会社です。

喜月堂ホールディングスは山梨県韮崎市を拠点とし、その葬祭事業子会社3社がこころネットに加わりました。喜月堂グループは葬祭会館の運営、葬儀に関連する料理提供、仏壇・仏具販売などを行う地域密着の企業グループで、安定的な業績を持っています。

今回の取引によりこころネットは葬祭事業の営業エリア拡大とシナジーの発揮に資するとしています。

参考:株式取得(子会社化及び孫会社化)

きずなホールディングスによる備前屋の買収

2021(令和3)年1月、きずなホールディングスは、備前屋の全株式を取得し完全子会社化しました。株式取得価額は2億8,000万円、M&Aアドバイザリー費用は4,000万円です。

きずなホールディングスは、グループ90店舗の体制で葬儀葬祭に関する一切の業務を全国7道府県で展開しています。一方、備前屋は岡山県で家族葬・一般葬を手掛ける葬儀葬祭事業者です。

きずなホールディングスとしては、備前屋を傘下にすることで初の中国エリア進出が実現しました。もちろん、同業種として得られるシナジー効果も大きいともくろんでいます。

参考:株式の取得(子会社化)

平安レイサービスによるさがみライフサービスとシンエイ・クリエート・サービスの買収

2019(令和元)年11月、平安レイサービスは、さがみライフサービスおよびシンエイ・クリエート・サービスの株式全てをそれぞれ取得して完全子会社化しました。なお、株式取得価額は公表されていません。

平安レイサービスは、神奈川県平塚市を拠点に、冠婚葬祭業のほか介護・互助会・物流事業なども手掛けている企業です。さがみライフサービスは葬祭業、シンエイ・クリエート・サービスはビジネスホテルの経営をそれぞれ手掛けています。

子会社となった2社は、大株主が共通する兄弟会社の関係でした。本件M&Aの主な目的は、神奈川県小田原エリアにおける営業力の強化です。

木下によるアイ・セレモニーの買収

2019年9月、木下は、アイ・ケイ・ケイよりアイ・セレモニーの株式95%を取得して子会社化しました。本件の株式取得価額は3億7,700万円です。

木下は、冠婚葬祭の施行業務のほか、文化事業なども手掛けています。アイ・セレモニーは、佐賀県伊万里市を拠点に葬儀事業を手掛けている企業であり、これまで「想い出にのこるお葬式」の実現に取り組んできました。

本件M&Aの目的は、経営資源の有効活用にありました。アイ・セレモニーからすると、持続的な成長・企業価値の一層の向上を図るために株式譲渡を実施しています。

参考:連結子会社の異動(株式譲渡)

こころネットによる北関東互助センターの買収

2018年9月、こころネットは、北関東互助センターの株式全てを取得し完全子会社化しました。なお、株式取得価額は公表されていません。

こころネットは、『私たちは、人々の「こころ」に満足と安らぎをもたらすサービスを提供いたします。』を理念に葬祭・石材・婚礼・互助会などの事業を展開している企業です。昨今では、M&Aによるグループ規模拡大を成長戦略として打ち出しています。

北関東互助センターは、栃木県宇都宮市を拠点に葬祭・互助会事業を手掛けている企業です。本件M&Aの主な目的は、営業エリアの拡大・シナジー効果の獲得にありました。

参考:北関東互助センターの株式取得

サン・ライフによるペットセレモニーWAVYのペット葬事業の譲受

2017年9月、サン・ライフは、連結子会社「ペットセレモニーウェイビー」を通じて、ペットセレモニーWAVYの運営するペット葬事業を譲受しました。なお、本件の取引価額は公表されていません。

サン・ライフは、神奈川県平塚市を拠点に、ホテル・ブライダル事業、葬儀・式典事業、メンバーズシステム事業、少額短期保険事業、介護事業などを手掛けている企業です。

ペットセレモニーWAVYは、ペット葬儀のサポート全般を手掛けています。本件M&Aの主な目的は、多様化する顧客ニーズへの対応およびペット葬事業を通じた新たな顧客の創出にありました。

参考:ペット葬事業譲受

ビューティ花壇によるビンクの買収

2012(平成24)年6月、ビューティ花壇は、第三者割当増資によりビンクの株式99.9%を取得して子会社化しました。株式取得価額は3,500万円です。

ビューティ花壇は、生花の卸売や生花祭壇の企画・設営を手掛けています。一方、ビンクは、冠婚葬祭事業者に対する人材派遣事業行う企業です。本件M&Aの主な目的は、両社の持つ経営資源の融合による新たなサービス開発・ソリューション提供の実現にあります。

失敗事例

葬儀会社のM&Aは、現段階では目立った失敗事例は報告されていません。ただし、今後は葬儀会社のM&Aが増加すると考えられるため、これに伴い失敗事例も増加する可能性は大いにあります。

M&Aにより、多角化経営を目指す葬儀会社が増加すれば、さまざまな事業を対象にさまざまな規模のM&A事例が発生するはずです。しかし、事業を拡大しすぎて経営がうまく機能しなくなれば、M&Aとして失敗とみなされます。

葬儀業界は、価格面による競争激化・売上高の横ばい・新規参入企業による業界再編の加速など比較的わかりやすい動向が特徴です。したがって、葬儀業界の動向を踏まえて適切なM&Aを検討するといった戦略自体は、行いやすいでしょう。

しかし、葬儀に関連するサービスなど他分野に事業を拡大したい場合は、関連するさまざまな市場の動向を把握しなければなりません。こうした側面でのリスクが高いため、できるだけ多くの事例を研究して検討する必要があります。

「葬儀会社の多くの事例を知りたい」、「自社に役に立つように葬儀会社M&Aの事例を分析してほしい」場合には、M&A仲介会社に相談するのが得策です。

M&A総合研究所には、葬儀業界のM&Aに関する知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、これまで培ってきたノウハウを生かしてM&Aをフルサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

葬儀業界のM&Aに積極的な企業一覧

ここでは、葬儀会社を含む葬祭業の企業を積極的に買収している企業を一覧にしてまとめました。

企業名 事業の概要 アピールポイント
アルファクラブ武蔵野 ・互助会事業や葬祭事業・ブライダル事業を半世紀以上行う
・斎場およびウエディング会場は埼玉県など9県で展開
・互助会の会員口数は42万口と国内でも有数の規模
ノウハウを共有しながら経営をサポートできる
ライフエンディングテクノロジーズ ・葬儀の情報を網羅したポータルサイト「やさしいお葬式」を運営
・オンライン参列が可能な「スマート葬儀」も話題
・やさしいお葬式からの送客を通じて売上アップに貢献できる
・葬儀社向けコンサルティングを提供するノウハウを生かしたデジタルオペレーションにより、業務改善・売上拡大をサポートできる
ライク ・保育、人材、介護事業を展開する企業グループの持株会社
・保育施設を370ヶ所以上運営
・世代、国籍、経歴問わず7,500名以上の雇用を創出
・有料老人ホームを24ヶ所運営
・東証一部に上場、出資先の上場支援実績もあり社会的信頼感は抜群
・M&A、ベンチャー企業への出資などで多数の実績があり、両社の強みを生かした事業展開を実現可能

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葬儀業界のM&A売却相場

M&Aの取引価額は、個々のケースで条件が異なり、なおかつ当事者間の交渉・話し合いにより決まるものです。したがって、葬儀会社のM&Aの相場・費用を、具体的に提示するのは難しいです。

特に、葬儀会社のM&Aでは、葬儀だけでなく冠婚葬祭全般、そして飲食業など他分野を含めてM&Aを行うケースも多く、M&Aの対象事業が幅広くなると、それだけ案件ごとの相場・費用は膨らむでしょう。

上場企業が行うM&Aの場合も、M&A自体は公表されても取引金額は非公開の場合が多く、この点でも実態がつかみづらくなっています。

大まかな売却相場

M&Aを行う場合、あらかじめ葬儀業界の売却相場を知っておくことが大切です。相場を知ることで安く買いたたかれたり、高値で打診してM&Aが成約できなくなったりする事態を避けることができます。

葬儀会社の大まかな相場の計算方法は下記の通りです。
売却相場=時価純資産 + 営業利益 × 2〜5年

規模により前後することもある

M&Aにより事業を拡大させたい場合、拡大する分野によりM&Aの取引規模は大きく異なるものです。例えば、葬儀に関連して食事の質向上を考える場合、外食分野での事業拡大が検討されます。

しかし、葬儀業の拡大とは規模の異なる事業拡大を目指すことになるため、葬儀業界のM&Aの相場・費用とかけ離れる可能性があるのです。M&Aにより多角化経営を目指す葬儀会社は今後も増加する可能性がありますが、葬儀業・葬儀に関連するサービスの中で、どの分野を事業拡大するかにより取引規模は異なります。

したがって、葬儀会社のM&Aでは自社の目的と類似する事例を徹底的に分析したうえで、相場と費用の目安をつけておくことが大切です。

葬儀会社のM&Aをお考えの場合は、全国の中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所では、葬儀会社のM&Aに豊富な経験と知識を持つアドバイザーが案件ごとに専任となり、相談時からクロージングまでM&Aを徹底サポートいたします。

また、通常は6カ月月~1年以上かかるとされるM&Aを、最短3カ月でスピード成約する機動力もM&A総合研究所の強みです。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」となっています(※譲渡企業様のみ)。

随時、無料相談をお受けしておりますので、M&A・事業承継をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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葬儀業界のM&Aまとめ

他業種同様に、葬儀会社関連のM&Aも盛況ですが、実施にあたっては、メリット・デメリットを十分に把握したうえで実行を検討しましょう。大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため、M&A仲介会社などの専門家の活用がおすすめです。

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