2020年3月27日更新会社・事業を売る

M&Aの動向

近年では、経営戦略としてM&Aを活用する企業が増加しており、2019年には4,000件を超えました。その中でも、特にベンチャー企業のM&Aは増加傾向にあり、中小企業やスモールビジネスのM&Aも活発化しています。今回はさまざまなM&Aの動向について解説します。

目次
  1. M&Aの動向
  2. M&A件数の動向
  3. 大企業とベンチャー企業のM&A動向
  4. 業界別M&A動向
  5. まとめ
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M&Aの動向

近年、経営戦略の一つとして、M&Aが浸透しています。M&Aとは、企業の合併や買収のことで、迅速に経営戦略を遂行する手段として有益な方法です。一昔前は、大企業のみで実施されていましたが、最近では、中小企業、ベンチャー、個人事業主にもM&Aが普及しています。

そこで、今回の記事では、実際にM&Aの件数が増加しているのか、各業界や規模で分けてみた場合、M&Aの動向はどうなっているのかなど、最新のM&A動向を詳しくご紹介します。M&Aを検討している方のみならず、ビジネスに関わる方は必見です。

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M&A件数の動向

はじめに、全体的なM&A件数の動向を確認していきます。

M&Aの実績

M&Aの件数は、1990年代までは年間500〜1,000件程度でした。しかし、2000年代に突入すると、M&A件数は急激に増加し、2006年には、年間約2,700件ものM&Aが実施され、M&Aの需要が過熱しました。

しかし、2008年9月15日に、アメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻した事件(リーマン・ショック)の影響を受け、2008年〜2011年までM&Aの件数が減少し続けました。

ところが、2012年以降は、再びM&A件数が右肩上がりに上昇し、2017年には、過去最高となる3,000件ものM&Aが実施されました。また、2019年には、日本企業が関わった企業のM&Aの件数が4,088件(前年比6.2%増)と、3年連続で過去最多を更新し続けています

M&A件数が増加している理由

M&Aが増加している背景には、主に下記二つの要因があります。

  1. 後継者不足、経営の先行き不安を抱える中小企業の増加
  2. 大企業の海外進出の活発化

1.後継者不足、経営の先行き不安を抱える中小企業の増加

後継者不足を解消するため、高齢化が進行するに伴い、事業承継のニーズが高まっています。とりわけ中小企業を中心に広がっており、後継者が後を継がないケースが増加しています。そのため、親族ではない第三者に会社を売却する事例が増えているのです。

2.大企業の海外進出の活発化

また、会社の将来性に不安を抱え、M&Aによる生き残りを図る企業も少なくありません。実際に、大企業では、海外進出の風潮が強まっています。国内市場が縮小する昨今、海外進出は賢い選択だといえるでしょう。

そのため、海外進出を円滑にする手段として、M&Aの活用が広まっています。今後はさらに、M&Aの件数が増加するでしょう。

ただし、業界・業種によっては業界再編が進んでおり、M&A市場が売り手市場になっていることがあります。そのような場合では、理想的な買い手や売り手を見つけられないケースがあるため、M&A総合研究所のM&Aプラットフォームをおすすめします。

M&A総合研究所には、日本全国から集められた豊富なM&A案件があり、情報量は日本最大規模です。加えて、独自のAIを使うことで、買収ニーズを登録するだけで条件の合う売却案件のマッチングを実現しています。

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大企業とベンチャー企業のM&A動向

ここでは、「規模別」「種類別」に、M&Aの動向をご紹介します。

①規模別に見るM&A動向

まずは企業規模別に、M&Aの動向を解説します。

大規模なM&Aの動向

大規模なM&Aとは大企業同士のM&Aをさします。M&Aの件数自体は増加している一方で、M&Aの成約金額はピーク時と比べて減少しています。このことから、大企業同士のM&A自体は、減少している現状であることがわかるでしょう。

一昔前までは、大企業同士の経営統合が盛んに実施されていました。しかし、近年では、M&Aによる経営統合が落ち着いてきています。なぜなら、これ以上統合を進めると、独占禁止法に抵触する恐れもあるからです。そのため、今後大企業同士のM&Aは、ピーク時ほどは盛り上がらないと考えられます。

一方、地方銀行や大手メーカー、一部の業界では再編や事業売却の余地があるため、今後大企業同士のM&Aが激減するとは考えにくいでしょう。

中規模なM&Aの動向

大企業とは対照的に、中規模な(ベンチャー企業の)M&Aは増加しています。従来、ベンチャー企業は、IPOによる資金調達を目指すことが一般的でした。しかし、IPOを目指すためには、多大な時間やコストがかかります。加えて、IPOを実現できる企業は一握りの企業に限られています。

以上の現状から、近年では、M&Aによる資金調達を目論むベンチャー企業が増えています。そのため、今後日本国内でも、M&Aによる手法が主流となる可能性が高いでしょう。

小〜中規模なM&Aの動向

近年、中小企業やスモールビジネス(個人事業主)のM&Aは、最も件数が増加しています。その背景には、前述した通り事業承継の問題があります。従来、主流であった親族内への承継がM&Aや従業員承継に移り変わりつつあるのです。

また、中小企業やスモールビジネスのM&Aの件数の増加は、サポートしてくれる専門家の増加にも連動しているといえるでしょう。これまで中小企業やスモールビジネスのM&A支援は、専門家から断られるものでした。

しかし、最近では、中小企業やスモールビジネスのM&Aを積極的にサポートする専門家が増えており、M&Aの実行に踏み切る経営者が増えているのです。

例えば、M&A総合研究所は、中小企業・中堅企業のM&Aを専門としており、経験も知識も豊富なプロのアドバイザーがサポートするため、M&Aが成功する確率が高い点が特徴です。

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②種類別に見るM&A動向

ここでは国内外の区分に分けて、M&Aの動向をご紹介します。

IN-IN型M&Aの動向

IN-IN型とは、国内企業同士のM&Aをさします。

日本企業同士のM&A動向を見てみると、件数と金額で異なる動きを見せています。ベンチャー企業や中小企業のニーズの高まりを理由に、IN-IN型M&Aの件数は増加している一方で、大企業同士の大規模なM&A件数は減少しているため、成約金額の総額は減少傾向です。

従来、M&Aは大企業が活用する経営戦略でした。しかし、近年では、中小企業やスモールビジネスのニーズが中心となっています。こうした近年の動向が、件数と成約金額の動きに表れています。

IN-OUT型M&Aの動向

IN-OUT型とは、日本企業が海外企業を買収するM&Aです。

IN-OUT型M&Aの動向は、活発化の形相を呈しています。その最も大きな理由は、国内市場の縮小です。今後人口が減り続ける国内市場にて、利益を獲得することは益々困難となるでしょう。そのため、大企業は、海外市場に活路を見出そうとしています。

また、円高やアベノミクスによる株価上昇が後押しする形となり、結果として、IN-OUT型M&Aは近年活発になっています

OUT-IN型M&Aの動向

OUT-IN型M&Aとは、海外企業による日本企業の買収です。

OUT-IN型M&A件数は、わずかながら減少傾向です。一方で、成約金額は急増しています。その背景には、主に中国系企業による大規模な買収があります。

最も有名な事例は、中国の鴻海によるシャープの買収です。海外企業の買収は、件数こそ少ないものの、日本経済や企業に与える影響は非常に大きいものになります。今後経営が悪化した大企業は、こうした買収のターゲットとなる可能性が高いでしょう。

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業界別M&A動向

最後に、業界別M&Aの動向をご紹介します。今回は、特に注目すべき調剤薬局業界とホテル業界の動向をお伝えします。

①調剤薬局のM&A動向

昨今、M&Aが特に活発化している業界の一つに調剤薬局があります。調剤薬局とは、医師が出した処方箋に対して医薬品を調剤・提供するお店のことです。調剤薬局の市場規模は8兆円程度で、市場自体は成長傾向にあります。

また、調剤薬局業界では、大規模なM&Aが相次いでいます。例えば、業界トップの「アインホールディングス」や「クオール」は、M&Aによって薬局の数を増加させています。

さらに、中小企業の動向を見てみると、積極的なM&Aを仕掛ける企業も見受けられます。同業種同士でM&Aを実施する企業がある一方で、関連多角化を進める企業も存在します。調剤薬局ごとに、M&Aの活用方法が異なるのは特徴的な動向です

②ホテル業界のM&A動向

ホテル業界も、M&A動向を語るうえで無視できない業界です。なぜなら、近年、訪日外国人旅行客数が増加しているからです。そのため、2020年には今よりも約1.5〜2倍訪日外国人観光客が増加すると試算されており、国内ホテル業界は今後も市場が拡大するでしょう。

このような背景から、大手ホテル業者は、地方のホテル・旅館を買収する動向を見せています。そこには、今後増える外国人旅行客の需要に備え、いち早く受け入れ態勢を整える狙いがあるでしょう。今後はホテル業界でのM&A件数が増加すると考えられます。


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まとめ

全体的な動向としては、M&Aの件数は増加しており、大企業よりも中小企業やベンチャー企業に顕著に見られます。特に、調剤薬局業界とホテル業界では、M&Aを利用した戦略が活発に進んでいます。

また、中小企業にとっても、M&Aは無視できない選択肢の一つです。経営者ならば、M&Aの有効活用も視野に入れ、日頃からM&Aの動向にも注意することをおすすめします。

要点をまとめると下記になります。

・M&A件数の動向
 →ここ数年は右肩上がりで増加している

・M&A件数が増加している要因
 →後継者難や経営の先行き不安を抱える中小企業の増加、大企業の海外進出が活発化

・規模別に見るM&A動向
 →大企業同士のM&A(大規模)は減少している
 →ベンチャー企業のM&A(中規模)は増加の動向を見せている
 →中小企業・スモールビジネスのM&A(小〜中規模)は近年急増している

・種類別に見るM&A動向
 →IN-IN型M&Aの件数は増加する一方で、成約金額は減少傾向にある
 →IN-OUT型M&Aは活発化の形相を呈している
 →OUT-IN型M&Aの件数は微減、成約金額は急増している

・業界別M&Aの動向
 →調剤薬局のM&A動向は、大企業による規模拡大や、中堅企業による同業種の買収・関連多角化が活発になっている
 →ホテル業界のM&A動向は、大手ホテル業者による買収が相次いでいる

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