2020年4月7日更新会社・事業を売る

M&A成功企業の戦略と事例

M&A成功企業の事例を見ることで、実際に成功させた企業の戦略や考え方からM&Aを成功させるヒントが得られます。この記事ではソフトバンク、楽天、日本電産、ガーデングループ、日本たばこ産業(JT)の5社を取り上げて解説します。

目次
  1. M&A成功企業
  2. M&Aの成功とは
  3. M&A成功企業であるソフトバンクの事例
  4. M&A成功企業である楽天の事例
  5. M&A成功企業である日本電産の事例
  6. M&A成功企業であるガーデングループの事例
  7. M&A成功企業である日本たばこ産業(JT)の事例
  8. まとめ
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 公認会計士がM&Aをフルサポート まずは無料相談
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

M&A成功企業

これまでに多くの企業がM&Aを実施していますが、M&Aは成功率が3割~5割程度と低く、成功企業は確かに存在するものの、残念ながら失敗する企業のほうが過半数以上となっているのが現状です。

このような中で、M&Aを成功させた企業の戦略や考え方は有益な情報です。そこで本記事では、M&Aの成否の判断基準とともに、M&A戦略を活用して成功している国内企業の事例をご紹介します。

※関連記事
M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!
 

M&Aの成功とは

そもそもM&Aの成功はどのように判断するのかについてですが、それには明確な正解はありません。M&Aの成功・不成功の判断は企業がM&Aを行う目的によって異なり、予想していた効果やそれ以上の効果が目に見えてきたときに成功したと言えます。

目的・目標の達成

M&Aを実施するほぼすべての企業は、それぞれがさまざまな目標を持っています。例えば、売り手となる企業は主力事業への集中や会社を存続させて従業員の雇用維持を目的にしているケースが多いです。一方で、買い手となる企業は事業規模の拡大や多角化を目的にM&Aを実施します。

その目的の達成を測る尺度として、売上高や販売数の目標も同時に設定し、M&Aの実施によってその目的・目標を達成できればM&Aは成功したと言えるでしょう。

シナジー効果の獲得

M&Aの成功を測る尺度としては、シナジー効果も重要な指標の一つです。相乗効果とも呼ばれるシナジー効果とは、ある事業をそれぞれ個別に実施しているときよりも、一つの事業者が運営した方がその効果が大きくなる効果のことをいいます。

例えば、A社とB社がそれぞれ1億円ずつ売上をあげていたとします。M&A後に2億円以上の売上高を獲得するようになればシナジー効果が生じたと考えられ、M&Aは成功したと言えるでしょう。また、M&Aのシナジー効果には技術獲得や財務、コスト面でのシナジー効果もあります。

シナジー効果は自社の既存事業と関連性が高い企業(事業)がM&Aの相手であるほど効果を得られやすく、その意味ではいかに条件がマッチした売り手を、買い手が探しだせるかが重要です。なお、M&Aを成功させるにはM&A仲介会社などの専門家にサポートを依頼することも一つの方法です。

専門家のサポートを受けることで、最良の相手企業を探し出してくれることはもちろん、M&Aが成功となるよう最後まで尽力してくれます。もしもM&Aをお考えの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には知識と経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、M&Aをフルサポートいたします。

また、M&A総合研究所ではスピーディーなサポートを実践しており、平均3ヶ月という期間で成約を実現させます。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

>>【※平均3ヶ月でスピード成約】M&A仲介サービスはこちら

※関連記事
M&A戦略の目的とは?M&A戦略の事例や策定方法、注意点をご紹介
M&Aによるシナジー効果とは?

M&A成功企業であるソフトバンクの事例

通信業界最大手のソフトバンクは、株式公開当初はソフトウエア流通事業を運営していましたが、2001年に通信事業へと参入して2004年には通信事業を軌道に乗せるために、日本テレコムとM&Aを実施しました。

このM&Aにより、国内での通信事業の規模拡大を実現すると同時に、組織能率の向上やインフラ統合による費用節減を達成。その後、イギリスのボーダフォンを1兆円以上かけて買収するなど、M&Aにより通信事業の規模を急速に拡大させました。

他にも、イーアクセスやスプリント社などとM&Aを実施して圧倒的なシナジー効果を生み出すことに成功し、株式公開から20年で約86倍も売上高を伸ばし、売上高の成長度合いだけで見ると日本国内ではトップクラスの成功企業です。

確実に目標を達成してきた

M&Aには巨額な出資が必要であるため、大企業一社を買収することはハイリスクです。しかし、その大きなリスクを背負ってでも確実に目標を達成させたソフトバンクは、国内でM&Aを活用して成功した企業の代表例です。

経営者の卓越したリーダーシップと将来のトレンドを見極める力があるからこそ、ここまでの企業に成長できたと言えます。

※関連記事
ソフトバンクのM&A戦略と狙いとは?買収成功事例と失敗事例を解説

M&A成功企業である楽天の事例

楽天といえば、旅行や銀行、ショップなどのあらゆるサービスをインターネット上で提供している企業ですが、その土台はM&Aによって作られました。インターネットがまだ発展途上であった2000年代初頭から、楽天は他社に先駆けて自社に必要なサービスを取得する目的でM&Aを積極的に活用しました。

まずは、IT分野企業とのM&Aを進めて「楽天経済圏」の基盤を確立し、その後2003年には楽天トラベルの前身である「マイトリップネット」を、楽天証券の前身である「DLJディレクトSFG証券」をそれぞれ買収して、さらにアパレル系ECサイトなどの異業種企業を次々と買収して事業を拡大させています。

大きなシナジー効果を得ることに成功

楽天は、最初に確立したインターネットの基盤と証券やアパレルなどの各分野を結びつけることで、売り上げやコスト面で大きなシナジーを生み出すことに成功し、楽天は名実共にM&Aの成功企業となりました。また、2000年代半ばからはクロスボーダーM&Aにも着手しており、海外市場へも販路を拡大し続けています。

M&Aを実施する目標とシナジー効果のいずれも達成させており、教科書通りのM&A成功企業と言えるでしょう。

※関連記事
クロスボーダーM&Aを成功させるには

M&A成功企業である日本電産の事例

「世界No.1の総合モーターメーカー」というキャッチフレーズを掲げる日本電産も、M&Aの成功企業の代表例です。M&Aの性質を活かして自社事業であるモーターに関連する事業(企業)を集中的に買収することで、スピーディーに事業規模を拡大しています。

同業種をターゲットに国内・国外問わず560社以上ものモーターメーカーをM&Aにより買収し、研究開発・売り上げ・コストなどあらゆる面で高いレベルのシナジー効果を生み出しています

売り手企業に配慮した経営

成功企業として名高い日本電産ですが、そのM&A戦略にも成功企業たる所以(ゆえん)が見受けられます。通常、M&Aを実施した後は買収した側が経営権を掌握して自社の考え方や戦略に基づいて事業を運営するのですが、これに対して日本電産は、M&A後も売り手企業に配慮した経営を実施する傾向が強いです。

経営陣や従業員を引き続き起用するだけでなく、相手企業のブランドを残してモチベーションや安心感を向上させてM&Aの効果が最大限発揮されるよう配慮しています。M&Aが失敗する最たる要因と言われる従業員のモチベーション低下や離職を防止する戦略が、日本電産を成功企業にした大きな理由だと言えるでしょう。

※関連記事
M&A失敗の要因とは?失敗割合や失敗した会社の事例を解説

M&A成功企業であるガーデングループの事例

これまでは、ソフトバンクや楽天といった有名な大企業をM&A成功企業として取り上げましたが、比較的規模が小さくてもM&Aの成功企業は存在します。その一つがカラオケ店「サウンドジョイ」などを運営するガーデングループです。

ガーデングループは、カラオケ以外にも家系ラーメンの系列店「壱角家」やステーキの系列店「鉄板王国」も運営しており、業種に関係なく業績不振に陥っている企業をM&Aにより買収して事業を再生させる形で事業規模を拡大させる戦略を取っています。

従業員教育など現場から事業再生を図る

ガーデングループは、経営面だけでなく従業員教育などを通じて現場から事業再生を図る戦略を取り、数々の再生型M&Aを成功させています。業績不振の企業を割安な価格で買収して、自社の事業再生ノウハウにより業績回復を図る高難度の戦略が、ガーデングループがM&Aの成功企業となった秘訣です。

※関連記事
経営改善について

M&A成功企業である日本たばこ産業(JT)の事例

最後にご紹介するのは、日本タバコ産業(JT)です。意外と知られていませんが、JTもM&A成功企業の一つであり、1999年にRJRナビスコ社から米国外たばこ事業を買収して販売本数を約10倍まで拡大させるなど、クロスボーダーM&Aでは国内トップクラスの成功企業だと言えます。

クロスボーダーM&Aで多くの売上シナジーを生み出した

クロスボーダーM&Aにおいて、JTほど売上シナジーを生み出した企業は少ないです。1999年のM&Aが成功した背景には、マーケティングの強化より世界的な知名度を向上させることができたことにあります。

この買収により自他共に認めるM&A成功企業となったJTは、培ったノウハウを以後のM&Aで最大限に発揮し、2007年にGallaher社とM&Aを実施した際には、わずか100日程度で統合作業(PMI)を完了させて素早く事業を軌道に乗せることに成功しています。

この他にも数々のクロスボーダーM&Aを実施し、JTはグローバル規模でタバコの主要メーカとしての地位を確立しました。

※関連記事
PMIとは?M&A・買収におけるPMIの重要性

まとめ

今回は、M&Aの成功企業を5つ取り上げて、それぞれの企業のM&A戦略を見ていきました。M&Aの成功は決まった答えがなく、当初の目標・目的を達成した場合やシナジー効果を生み出した場合に成功と呼べ、成功の定義はM&Aを実施する企業によって異なります。

今回ご紹介したソフトバンク、楽天、日本電産、ガーデングループ、日本たばこ産業(JT)の5社を見ても成功した理由や戦略がそれぞれ違うように、成功したポイントを参考に戦略を学んでM&Aを実施しましょう。

また、M&A実施の際は専門家のサポートを得ることをおすすめします。最後に、この記事の要点は下記のとおりです。

・M&Aの成功とは
→目的・目標の達成やシナジー効果の獲得

・ソフトバンクの事例
→M&Aを用いた圧倒的な規模拡大により成功

・楽天の事例
→「楽天経済圏」の構築をM&Aにより達成

・日本電産の事例
→売り手企業に配慮したM&A戦略により成功

・ガーデングループの事例
→事業再生型M&Aにより成功

・日本たばこ産業(JT)の事例
→クロスボーダーM&Aにより多くの売上シナジーを獲得

M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談は完全成功報酬制(成約まで完全無料)のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. 経験豊富なM&Aアドバイザーがフルサポート
  3. 最短3ヶ月という圧倒的なスピード成約
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

Documents
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

あなたにおすすめの記事

M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!【図解あり】

M&Aとは?M&Aの意味から手続きまでをわかりやすく解説!【図解あり】

M&Aとは合併と買収という意味の言葉です。M&Aは経営戦略として人気で、年々行われる件数が増加しています。経営課題解決のために前向きにM&Aを考えてみてください。M&A仲介会社と相談しながら、自...

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収には、友好的買収と敵対的買収があります。また、買収には「株式を買収する場合」「事業を買収する場合」の2種類があります。メリット・デメリットをしっかり把握し、知識を得て実施・検討しましょう。

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

M&Aや投資の意思決定をする上で、現在価値の理解は欠かせません。現在価値は、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標であり、将来の利益を期待して行う取引や契約、投資では重要な概念です。

株価算定方法を解説します

株価算定方法を解説します

株価算定方法は、多種多様でそれぞれ活用する場面や特徴が異なります。マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセスについて詳細に解説します...

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。会社は赤字だからといって、倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリットを踏まえ経営...

関連する記事

会計の「のれん」とは?意味や計算方法、会計基準(日本・IFRS)ごとの会計処理

会計の「のれん」とは?意味や計算方法、会計基準(日本・IFRS)ごとの会計処理

買収額と純資産の差額である無形の固定資産が会計の「のれん」です。当記事では、会計の「のれん」の意味をはじめ、会計の「のれん」計算法・計算例や、会計基準ごとの処理、のれんの償却・減損、のれんが大き...

DCF法とは?メリット・デメリット、エクセルでの計算式や割引率を解説【例題あり】

DCF法とは?メリット・デメリット、エクセルでの計算式や割引率を解説【例題あり】

DCF法とは割引率を使って現在の事業価値を調べる計算法です。DCFとはとの疑問に応えて、DCF法の計算式や、計算で使う割引率・永久成長率、エクセルを取り入れたDCF法の計算式、例題、メリット・デ...

のれんの減損とは?減損する理由や事例、兆候を解説【コロナへの対応も】

のれんの減損とは?減損する理由や事例、兆候を解説【コロナへの対応も】

のれんの減損が起きると、株価低下や配当金の減少などのリスクが発生します。近年は頻繁にM&Aが行われるようになったこともあり、のれんの減損処理の事例が増加しています。本記事では、のれんの減損が起こ...

廃業でも従業員は退職金を受け取れる?給料や有給休暇の取り扱いも解説

廃業でも従業員は退職金を受け取れる?給料や有給休暇の取り扱いも解説

経営状態の悪化などの影響で会社を廃業せざる得ない状況になることがありますが、従業員の退職金や給料、有給休暇はどのような扱いになるのでしょうか。本記事では、会社の廃業の際の退職金や給料、有給休暇の...

民事再生法とは?条文、手続きや費用、JALとレナウンの事例も解説

民事再生法とは?条文、手続きや費用、JALとレナウンの事例も解説

民事再生法とは法律の1つで会社を再建するためには非常に有効な手段となっていますがメリット・デメリットが存在します。今回は民事再生法による詳細な内容と民事再生法の手続きや費用などを解説するとともに...

有料老人ホームのM&A・買収の最新動向/相場/メリットを解説【事例あり】

有料老人ホームのM&A・買収の最新動向/相場/メリットを解説【事例あり】

入所する高齢者に介護などの支援を提供するのが有料老人ホームの事業です。当記事では、有料老人ホーム業が抱える問題をはじめ、M&Aの動き、M&Aの手法、買収の相場、関係者が享受できるメリット、スケー...

中小企業の廃業理由とは?廃業数・廃業率の推移と相談窓口も紹介

中小企業の廃業理由とは?廃業数・廃業率の推移と相談窓口も紹介

民間調査会社のデータによると中小企業の廃業件数は増加しています。また、近年は廃業を視野に入れている中小企業の経営者も増加しています。そこでこの記事では中小企業の廃業に関する現状や廃業理由、また、...

廃業による従業員の処遇は?解雇にせずM&Aで雇用を守る方法も解説

廃業による従業員の処遇は?解雇にせずM&Aで雇用を守る方法も解説

廃業を行うと従業員の処遇で困ることやさまざまなリスクがあるため、できる限り行いたくはありません。そのような場合においてM&Aは従業員を解雇せずに守ることができます。今回は廃業による従業員の処遇と...

M&A、事業承継における内部監査の役割とは?不正リスク低減と係争回避

M&A、事業承継における内部監査の役割とは?不正リスク低減と係争回避

内部統制・内部監査とは、会社が組織的に機能するために必要なルールや仕組みのことです。日常的な経営はもちろんのこと、M&Aの実行の際も組織としての地盤がとても重要になります。本記事では、M&A・事...

記事検索
M&Aコラム
人気の記事
最新の記事
セミナー・イベント
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。
ご相談はこちら
(秘密厳守)