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2020年1月7日更新
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アパレル業界のM&Aとは?買収やM&A事例をご紹介

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

アパレル業界の市場規模はほぼ横ばいで推移しておりますが、その中では活発なM&Aが行われています。M&Aが活発化する理由はさまざまですが、経営戦略としてのM&Aが多く見受けられます。本記事では、アパレル業界のM&A動向や事例などをご紹介していきます。

目次
  1. アパレル業界のM&Aとは
  2. アパレル業界のM&A・買収の最新動向
  3. アパレル業界でM&Aを行うメリット
  4. アパレル業界のM&A事例6選
  5. まとめ
アパレルのM&A・事業承継
アパレルのM&A・事業承継

アパレル業界のM&Aとは

近年、さまざまな業界でM&A事例が注目されていますが、アパレル業界はとくにM&Aの活発化が目立ちます。これには、市場縮小への懸念や競争激化などが要因と考えられています。M&Aには多くのメリットがあり、異業種からの参入、競争力の強化など、さまざまな目的を実現できます。

アパレル業界でも、同業者同士のM&Aによる競争力の強化や、異業種も含めたM&Aによる新規事業への参入など、それぞれの目的に沿ったM&A事例が行われているのが現状です。このようなアパレル業界の市場動向を踏まえると、今後もM&Aが加速するものと思われます。

販路拡大や経営の安定化が目的のM&A増加

近年のアパレル業界では、ファストファッションが人気です。そして、ECの市場規模も大きくなっています。そのため、さまざまなアパレル企業がEC事業に参入して販路拡大をするためにM&Aを活用するようになり、海外展開をするためにM&Aを行うケースも珍しくありません。

また、アパレル業界は中小規模の企業での競争が激しいです。したがって、アパレル業界での競争を生き残るために大手企業の傘下に入って、安定した経営を目指すケースも少なくありません。

さて、このようなアパレル業界のM&A動向をさらに整理するにあたり、まずはアパレル業界の特徴や現状について見ていきましょう。

アパレル業界の定義と業態

まずアパレル業界というのは、衣類(服)の製造・流通・販売を行う業界のことをいいます。メーカーから服を仕入れて販売する小売店や、服のデザイン企画から流通までを行う会社など、さまざまな業態があります。

一般的な服屋さんだけでなく、多種多様なビジネスモデルがある業界となっているのが特徴であり、このうち企画・製造・小売までを一貫して行う形態は、「SPA」とも呼ばれます。SPAとは、speciality store retailer of private label apparelというビジネスモデルです。

たとえばユニクロのように、企画から小売りまでを一体的に行うビジネスモデルであるため、ニーズの動向をスムーズに製品に反映させるといったことがメリットと言えます。

また、フクルという会社では、複数の会社が保有する生地やデザインなどをデータ化して、顧客が自分の好みに合わせて受注生産をするオーダーメイド型マスカスタマイズ生産というビジネスモデルを確立させ、在庫リスクを最小限に抑えつつも、顧客のニーズに対応できるようにしています。

このように、アパレル業界といっても業態はさまざまで、それぞれで強みや特徴は異なっていることから、とくに流行りやニーズに敏感にならざるを得ない業界のため、SPAのようなビジネスモデルがあることも大きな特徴でしょう。

アパレル業界の特徴

次に、アパレル業界の主な特徴を整理しておきます。アパレル業界の代表的な特徴は、以下のとおりです。

  • 流通構造
  • 季節と流行りに大きく左右される業界
  • SPAというビジネスモデル
それでは、これら3つのアパレル業界の特徴について、順番に見ていきましょう。

特徴1.流通構造

まずは、基本的な流通の流れからです。アパレル業界の流通構造は、しばしば「川上」「川中」「川下」と表現されます。これは、川の流れに例えた流通構造となり、以下のようにそれぞれに役割があります。

  • 川上:繊維素材の生産
  • 川中:素材から商品を生産
  • 川下:商品を消費者へ販売

それぞれの段階で、メーカーや小売業者などが業務を行いますが、これらの企画・製造・小売を一貫して行うSPAの台頭も目立ちます。

特徴2.季節と流行りに大きく左右される業界

服を扱う以上、アパレル業界は季節と流行りに大きく左右されることになります。まず季節についてですが、基本的に夏服よりも冬服の方が単価は高くなるのが特徴です。つまり、季節ごとに適切な販売戦略を策定しなくてはなりません。

また、一定の時期にしか着ない服が売れ残った場合の在庫リスクもあります。インナーなどは年間を通して需要があるので、ある程度戦略も策定しやすいでしょう。一方で、夏に着る半袖の服、冬に着るコートなど、季節性のある服も当然扱わなくてはなりません。

たとえば、冬用のコートが売れ残った場合、春以降どのように扱うかが問題になります。この場合、値引き販売などの対策が考えられますが、やはり在庫リスクは簡単に拭うことはできません。

また、服の流行りは次々に変わるため、消費者の動向にも注意する必要があります。1年経っただけで流行りが大きく変わったなどのケースも珍しくありません。流行りとニーズの動向をより正確に分析する必要があることも、アパレル業界の大きな特徴です。

特徴3.SPAというビジネスモデル

さきほど少し触れましたが、最近はSPA(製造小売業)の台頭も目立っているのがアパレル業界です。SPAは企画・製造・小売が一貫している分、コストの安い海外で大量生産を行い、そのまま小売の段階にまで持っていくことが可能になります。

川下である小売業が川上に進出するという形で、大手アパレルは低価格化や店舗展開などを積極的に行うようになり、収益源の確保として海外展開を進める企業もあります。

また、ECサイトと百貨店の動向にも特徴があります。市場規模がほぼ横ばいとなっているのも、インターネットの急速な普及により、ECサイトでの販売が好調を維持していることが大きな要因です。大手のアパレル企業は、それぞれECサイトでの販売に力を入れている状況となっています。

一方で、インターネットによる購入が普及した現在では、百貨店での販売は低迷傾向にあります。インターネット上での購入においては、以前よりスムーズな配達が可能になっているため、直接買いに行かなくてもいいと考える人も増えています。

このように、販売チャネルが大きく変わろうとしていることも、アパレル業界の特徴的な動向です。以上が、アパレル企業の大きな特徴でした。それではここからは、アパレル業界のM&Aについて詳しく見ていきましょう。

アパレル業界のM&A・買収の最新動向

さて、ここまでのポイントも踏まえ、アパレル業界のM&Aの最新動向について整理しておきましょう。最近のアパレル業界では、販売チャネルの強化を目指したM&Aや、異業種も含めたM&Aが多いことに特徴があります。

のちほど詳しくご紹介しますが、三井物産によるビギホールディングスの買収がアパレル業界での代表的なM&A事例です。これは、アパレル企業であるビギホールディングスが、三井物産が持つ物流などのネットワークを活用し、販路の強化につなげたという事例となっています。

また、三井物産はファッション・繊維事業において販売・マーケティング事業に注力しているため、ビギホールディングスの買収によって企画・販売プラットフォームの機能を強化しており、それぞれの目的を達成するため、異業種も含めたM&Aが加速しているのがアパレル業界のM&Aの特徴です。

販売チャネルやインターネットへの対応が急務

アパレル業界において、競争の激化やインターネットの急速な普及が起こっている以上、販売チャネルの強化やインターネットへの対応は急務だといえます。とくに、中小規模のアパレル企業においては、こうした対応が難しいのが現状です。

しかし、M&Aを活用することで、こうした対応を取ることもできますので、これもアパレル業界でM&Aが活発化している1つの要因です。

異業種のネットワーク活用や経営の安定化を図るためのM&A

アパレル業界のトレンドに対応していくためには、異業種が持つネットワークを活用することも一つの方法であり、たとえ異業種でも、資金力のある大手企業に買収されれば、大手の傘下として経営基盤が安定します。そのために、M&Aによる買収や売却が効果的な手法となっています。

たとえば、業績が低迷しているアパレル企業が、資金力のある異業種の企業に買収されるというケースも十分に考えられるのです。M&Aで売り手を探す際には、業種にこだわらずに幅広い視野で相手探しを行うことも大事なのです。

さまざまな業種とのM&A事例も、アパレル業界ではこれから増える可能性があり、今後ますます異業種のアパレル業界参入も増えることになります。それによって、アパレル業界の流れが変わることも想定され、それに対応するためのM&Aも増える見込みです。

以上、アパレル業界のM&Aの最近の動向でした。なお、M&Aの相手として同業者や異業種を探すにしても、経営者一人の力だけでは限界があります。また、M&Aには専門的な知識だけでなく、税務などの知識も必要になります。

もしもM&Aをお考えの場合は、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には会計士や知識と経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを活かしM&Aをフルサポートいたします。

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アパレル業界でM&Aを行うメリット

アパレル業界ではさまざまな目的でM&Aが増えておりますが、ここでM&Aによって受けられるメリットを整理しておきましょう。売り手のメリットと買い手のメリットをそれぞれ見ていきます。

売り手のメリット

M&Aによって会社を売却する売り手のメリットには、以下のものが挙げられます。

  1. 後継者不足問題の解決
  2. 経営基盤の安定化
  3. 創業者利益の獲得
  4. 個人保証や担保の解消
  5. 従業員の雇用維持

それぞれのメリットについて、これから見ていきましょう。

売り手メリット1.後継者不足問題の解決

後継者不足の問題に頭を悩ませている経営者は少なくありませんが、M&Aによって会社を売却することで、別の経営者にバトンタッチすることができます。そのため、身内に会社を引き継ぐ人がいない場合でも、M&Aがそれを解決してくれるのです。

売り手メリット2.経営基盤の安定化

とくに中小企業にとっては、安定した経営のもとで事業継続ができることになります。M&Aによって大手企業の傘下に入れば、資金力や労働力の面も強化され、経営基盤も安定します。また、大手が持つネットワークやノウハウを活かすことで、事業の強化や事業エリアの拡大につなげることも可能です。

販売チャネルの強化という点では、大手からの買収を狙うことは一つの戦略でもあります。アパレル業界は、とにかく流行りに左右されるのが特徴的ですが、大手のアパレル企業なら、扱う服のバリエーションが多いため、どのような流行りになってもある程度対応できるといえます。

さらに、流通構造がしっかりしていれば、流行りへの対応もスムーズになります。これらの強みを得るため、大手の傘下を目指すという考え方もあるのです。

売り手メリット3.創業者利益の獲得

会社を売却するということは、それに見合った対価が支払われるということです。つまり、創業者や経営者はそれだけの利益を獲得でき、それを将来の資金に充てることができるのです。単に廃業しただけでは得られなかった利益が、M&Aを行うことで獲得できるようになります。

売り手メリット4.個人保証や担保の解消

創業や設備投資など、経営に必要となる資金を借入によって賄っていることも少なくありません。このような場合、多くが経営者の個人保証や担保を入れて借入していますが、会社を売却することで、これらについても解消させることができます

売り手メリット5.従業員の雇用維持

会社を廃業することになると、それまで一緒に働いてきた従業員の雇用を打ち切らなくてはなりません。しかし、M&Aによって会社を売却することで、その従業員も引き継いでもらうことができ、その後の雇用を心配する必要がなくなります

ただ、従業員の雇用は相手企業が再契約という形で行われますので、従業員が継続して働けるように売却の条件として相手に提示しておくようにしましょう。

買い手のメリット

次に、会社を買収する買い手のメリットとしては、以下のものが挙げられます。

  1. 事業エリアの拡大
  2. 事業規模の拡大
  3. 優秀な人材の確保
では、こちらについても1つずつ順番に見ていきましょう。

買い手メリット1.事業エリアの拡大

同じアパレル業界の会社が買い手となる場合、買収した会社が持っていた事業エリアをそのまま取り込むことができます。また、異業種の企業がアパレル企業を買収する場合、比較的簡単に新規事業への参入も大きなメリットです。

自社だけで事業エリアの拡大や、異業種が一からアパレル業界に参入するより、アパレル企業を買収して参入した方がはるかに効率的です。

買い手メリット2.事業規模の拡大

扱う服のバリエーションが多い大手のアパレル企業でも、特定の分野の服に弱いということもあるでしょう。そこで、その分野の服に特化したアパレル企業を買収することで、簡単に弱点を強化できるのです。これは、主にアパレル企業同士のM&A事例として考えることができます。

また、アパレル企業が販売チャネルの強化を目的に、他のアパレル企業を買収することも考えられます。例えばインターネットに特化しているアパレル企業を買収できれば、自社の販売チャネルを大幅に強化することができます。

近年のアパレル業界では、EC分野の強化は必須と言っても過言ではありません。もしも、インターネットへの対応をしたいという場合でも、M&Aによって一から対応する必要がなくなるのです。

買い手メリット3.優秀な人材の確保

いくら事業エリアや規模を拡大させたとしても、それを支える人材がいなければうまく機能しません。M&Aで優秀な人材がいる会社を買収できれば、その人材をそのまま自社の従業員として雇用できるようになります。

人材の育成も企業の課題ではありますが、育成には時間も費用もかかるため、すぐには結果が出てきません。その問題を解決する方法としても、M&Aは有効な手法なのです。以上、アパレル業界でのM&Aの売り手と買い手のさまざまなメリットでした。

なお、アパレル業界でのM&Aでこれらのメリットをたくさん享受するには、専門家の協力が必要不可欠です。アパレル業界でのM&Aに強い専門家をお探しでしたら、M&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には実績豊富なスタッフが多数在籍しており、M&Aをフルサポートいたします。

ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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アパレル業界のM&A事例6選

ここでは、アパレル業界のM&A事例を6つ紹介していきます。

  1. ライザップグループによるジーンズメイトの子会社化
  2. ジャパンイマジネーションがスタニングルアーのアパレル事業を譲り受け
  3. スタートトゥデイによるVASILYの完全子会社化
  4. ヤフーによるZOZOの買収
  5. TSIホールディングスによるHUF Holdings, LLCの子会社化
  6. 三井物産によるビギホールディングスの買収
アパレル業界で行われたM&A事例を確認し、自社のM&A戦略の立案に役立てていきましょう。それでは、順番に確認していきます。

事例1.ライザップグループによるジーンズメイトの子会社化

2017年1月、フィットネスクラブ「RIZAP(ライザップ)」の運営会社であるライザップグループは、カジュアル衣料専門店のジーンズメイトを子会社することを発表し、TOB(株式公開買い付け)による取得と第三者割当増資の引き受けを行いました。

これにより、ライザップグループは同年2月にジーンズメイトを連結子会社としています。業績不振が長期化していたジーンズメイトは、ライザップグループ傘下のもとで業績の立て直しを目指すことになります。

また、アパレル関連事業に進出していたライザップグループは、ジーンズメイトの子会社化によってアパレル事業の拡大・強化を図っています。

事例2.ジャパンイマジネーションがスタニングルアーのアパレル事業を譲り受け

2017年3月、アパレル企業のジャパンイマジネーションは、スタニングルアーのアパレル事業を同年4月1日付で譲り受けることを発表し、瀧定大阪の子会社であるスタニングルアーのアパレル事業を、ジャパンイマジネーションが同年3月10日に設立した新会社のスタニングルアーが譲り受けました。

この事業譲渡により、ジャパンイマジネーションがウィメンズブランドの「スタニングルアー」の全事業を運営することになりました。この事例は、アパレル企業が同業他社の事業を譲り受けたケースとして有名です。

ジャパンイマジネーションは、20代女性をメインターゲットとした「セシルマクビー」などのブランドを展開しています。

事例3.スタートトゥデイによるVASILYの完全子会社化

2017年10月、「ZOZOTOWN」の運営会社スタートトゥデイは、ファッションメディアサービス「IQON(アイコン)」などを手がけるVASILYの全株式を取得し、完全子会社化することを発表しました。この事例は、アパレル業界の中でも特にIT分野に特化したM&Aとして大きな特徴があります。

VASILYは、「IQON(アイコン)」などのファッションメディアの運営や、ソフトウェアの受託開発などを事業内容とする会社です。また、スタートトゥデイはファッションショッピングサイトの「ZOZOTOWN」の運営で有名となっています。

VASILYの完全子会社化により、スタートトゥデイはVASILYの開発技術をさまざまな分野で応用することができるようになり、さらには、VASILYはZOZOTOWNのデータを活かし、技術力と合わせて幅広い事業展開が可能となります。

事例4.ヤフーによるZOZOの買収

上記事例のスタートトゥデイは、2018年に社名を株式会社ZOZOに変更しました。その後、ポータルサイトYahoo!JAPANを運営するヤフーが、ZOZOをTOPによる買収を行うと発表しました。この事例は、各分野でともに知名度の高い大手企業のM&Aとして非常に有名です。

この買収により、ZOZOはヤフーの連結子会社となりました。ヤフーでは、ZOZOが運営するZOZOTOWNがPeyPeyモールへのシナジー効果が見込め、ZOZOとしてもヤフーユーザーを取り込みやすくなります。

それぞれの顧客層が違うことも、この買収によって補完できるようになり、2社の利用者や会員数が大幅に増加することに期待でき、ZOZOTOWNの決済方法にPeyPeyが追加されることで、購入者の利便性が向上にもつながります。

それぞれが保有する顧客層や得意分野をうまく掛け合わせ、それによってさらなる事業の拡大が可能となります。

事例5.TSIホールディングスによるHUF Holdings, LLCの子会社化

2017年11月、アパレル企業のTSIホールディングスは、30ヵ国に展開しているブランド「ハフ(HUF)」の企画販売を手がけるHUF Holdings, LLCの株式の90%を取得し、子会社化することを発表し、同年12月にHUF Holdings, LLCはTSIホールディングスの傘下となっています。

こちらは、日本と海外のアパレル企業によるM&A事例として有名です。「ハフ」は米サンフランシスコ発のスケートブランドとして、アメリカや欧州を中心にグローバル展開をしているブランドとなっています。

この「ハフ」を手がけるHUF Holdings, LLCの子会社化により、TSIホールディングスは海外事業拡大につなげることができるようになりました。また、TSIホールディングスの子会社であるジャックが「ハフ」の国内販売権を取得しており、2015年から販売代理店として運営しています。

この2年間の協業もあり、TSIホールディングスとHUF Holdings, LLCは密接な関係にありました。HUF Holdings, LLCとしても、TSIホールディングスの事業モデルを取り入れ、さらなる業績の拡大につなげたい考えです。

事例6.三井物産によるビギホールディングスの買収

2018年1月、三井物産は、「ヨシエイナバ」「メンズ・ビギ」「メルローズ」などの著名ブランドを擁するビギホールディングスの全株式を取得することを発表し、出資比率は、三井物産などが出資するMSDファンドが66.6%、三井物産が33.4%となり、同年2月に株式譲渡が行われています。

ビギホールディングスは1970年に創業されたアパレル企業で、日本を代表する著名ブランドを数多く擁していることでも知られています。年商は500億円で、業界内でも大きな存在感のある企業です。三井物産の傘下に入ったことで、ネットワークを活かして海外展開も含めた販路の強化につなげたい考えです。

また、三井物産は「リテール・サービス」を成長分野の一つとして定め、ファッション・繊維事業では「販売・マーケティング事業」を最注力分野としています。ビギホールディングスの買収は、三井物産にとっては企画・販売プラットフォームの機能強化として大きな意味があるのです。

まとめ

アパレル業界では、市場縮小への懸念や競争激化などを理由にM&Aが増加しています。異業種からの参入、競争力の強化など、さまざまな目的でM&Aが活発化しているのがアパレル業界なのです。

とくにインターネットへの対応が迫られていることもあり、販売チャネルの強化を目指したM&A事例も見られます。このようなケースでは、異業種が持つネットワークを活用するため、異業種とのM&Aを実施するアパレル企業も少なくありません。

また、競争が激化している以上、事業領域や事業拡大を目的にM&Aを行うケースも増加傾向にあります。同業者同士のM&Aが加速すれば業界再編も進むことになるでしょう。そこで、双方のノウハウを活かして高いシナジー効果が発揮されれば、業界の活性化にもつながります。

M&Aは「市場の縮小になんとか対応する」という意味だけではありません。市場縮小を打開し、業界の活性化につなげることもできるのです。アパレル業界は確かに厳しい状況が続いていますが、まだまだ将来性がある業界です。

こうした現状を打破するためにも、M&Aを選択肢の一つとして考えることには大きな意味があります。もしもアパレル業界でのM&Aを考えている場合は、専門家であるM&A総合研究所にお任せください。

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