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2020年1月8日更新
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ゴルフ場におけるM&Aの売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

ゴルフ場のM&Aは、買い手、売り手によってM&Aを選択する目的は異なります。メリット・デメリットをしっかり判断した上でM&Aを選択しましょう。大きな意思決定であるM&Aは注意点も多いため慎重に専門家を活用しましょう。

目次
  1. ゴルフ場のM&A
  2. ゴルフ場のM&Aとは?
  3. ゴルフ場のM&Aの現状と動向
  4. ゴルフ場のM&Aの相場と費用
  5. ゴルフ場のM&Aの買収とは?買う・買いたい場合
  6. ゴルフ場のM&Aの売却とは?売る・売りたい場合
  7. ゴルフ場のM&Aの事例
  8. まとめ
ゴルフ場のM&A・事業承継
ゴルフ場のM&A・事業承継

ゴルフ場のM&A

M&Aが「企業を売り払う」というネガティブなイメージから脱却し、経営戦略として一般化した昨今、M&Aはどんな業界でも行われるようになりました。

今ではどの業界でも企業の規模を問わずにM&Aが行われるようになり、大規模なM&Aに関してはニュースを騒がせるようになりました。

しかしM&Aを行う動機は業界ごとに異なっており、業界の実情と自分の企業の状態を照らし合わせたうえで判断する必要があります。

今回はゴルフ場業界のM&Aについてお伝えしていきます。

ゴルフ場のM&Aとは?

ゴルフ場業界は1975年以降右肩上がりでゴルフ場が増えるなど、一時は業界全体が好調な時期がありました。

とりわけゴルフ場業界がにぎわったのはバブルの時期です。

バブル全盛期の折、ゴルフ場業界に様々な企業が次々と新規参入し、ゴルフ場開発が積極的に行われました。

これによってゴルフ場が爆発的に増えることになりましたが、その好調はバブル崩壊と一緒に変貌します。

バブル崩壊後、過大な投資の煽りを受け、ゴルフ場が次々と破綻し、それまでの増加傾向から一転、ゴルフ場は減少するようになりました。

これによってゴルフ場業界は構造不況に陥り、かつての好調ぶりはすっかり見えなくなりました。

しかし、近年はゴルフ場業界に再生の動きが見えつつあります。

投資ファンドが経営不振に陥ったゴルフ場を買い取り、経営を再生させるというビジネスを行うようになり、それによってゴルフ場のM&Aがさかんに行われるようになりました。

加えて不動産事業を営む企業もゴルフ場のM&Aを参加するようになりました。

これにより、大型のゴルフ場を中心に、ゴルフ場業界に復活の兆しが現れるようになります。

加えて国外の影響もゴルフ場業界に追い風を与えるようになりました。

ゴルフ場業界と最もリンクしている国が韓国です。

韓国では近年ゴルフ熱が高まっており、それに乗じて韓国の企業や投資ファンドが日本国内のゴルフ場を買収する動きが加速しました。

それによってゴルフ場が再生のきっかけをつかむケースが増えており、これもゴルフ場業界全体に活力を与えるようになっています。

一時はバブル崩壊をきっかけに低迷したゴルフ場業界ですが、経営再生がビジネスとして定着するようになってからは、それによって業界全体が再生するような傾向を見せ始めています。

しかし、ゴルフ場業界全体がかつてのような好調を取り戻すことは難しいでしょう。

後ほど詳しくお伝えしますが、ゴルフの競技人口は減少傾向にあり、加えて高齢化も進んでいます。

また少子化の影響もあってゴルフの競技人口が増加する可能性は低く、劇的な回復は見込めないでしょう。

そのためゴルフ場業界は市場の縮小化が発生しているなど、厳しい状況が依然として続いています。

ただ、この状況に対応するための経営戦略として、そしてゴルフ場の潜在的な価値を発揮するうえで、M&Aを行うことは以前注目されています。

ゴルフ場のM&Aの現状と動向

ゴルフ場業界のM&Aの現状と動向についてお伝えしていきます。

ゴルフ場業界のM&Aはさきほどもお伝えしたように、日本国内、あるいは韓国の投資ファンドや企業が中心となった経営再生目的のM&Aをきっかけにしてさかんに行われるようになりました。

経営再生目的のM&Aの中心となったのは日本各地に複数のコースを持つような大型のゴルフ場でした。

しかし、現在、日本国内・韓国の投資ファンドや企業による大型のゴルフ場のM&Aはひと段落している状態です。

これはすでに大型のゴルフ場の経営の再生が完了し、経営が安定化し始めたことが原因だといえます。

しかしこれによってゴルフ場業界のM&Aが減少する流れに落ち込むわけではありません。

大型のゴルフ場に続いて、次にM&Aの中心になると思われるのが中小のゴルフ場です。

そもそもゴルフ場を利用する顧客の中には、ゴルフ場の会員権への投資を目的とした顧客も多い傾向がありましたが、最近ではゴルフを手軽に楽しみたいというニーズが増えつつあります。

そのため、手ごろな値段でゴルフを楽しめる中小のゴルフ場に注目が集まっています。

現在でこそ競技人口は減少傾向にあるといわれますが、ゴルフは日本で競技人口が多いスポーツのベスト5に入っており、依然としてゴルフを楽しんでいる人は一定数以上存在しています。

一方でゴルフ人工の高齢化が顕著になっていることが指摘されています。

現在のゴルフ人口の半数以上が60代以上のシニア層だといわれており、今後も高齢化は進むと見られています。

かつては現役のサラリーマンの娯楽として認知されていたゴルフですが、高齢化が進んでいる今、健康増進のために手軽にできるスポーツしてかわりつつあるともいえるでしょう。

そのため手軽にゴルフをプレイすることができる中小のゴルフ場の価値が高くなる余地は十分にあります。

中小のゴルフ場のM&Aは大型のゴルフ場ほど目立った動きはまだありません。

しかし、ゴルフ熱が温存される限り、中小のゴルフ場のM&Aは増加する可能性はあるでしょう。

また、投資ファンドだけでなく、ゴルフ場のM&Aを専門的に取り扱っている仲介業者や経営コンサルティング会社も増えているようになりました。

これによって以前よりM&Aが行いやすい環境になりつつあるともいえるでしょう。

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ゴルフ場のM&Aの相場と費用

ゴルフ場のM&Aの費用の相場はどうなっているのでしょうか?

M&Aが経営戦略として一般化していますが、日本はM&Aを行ったという情報は開示しても、具体的な金額や内容に関しては秘匿する傾向が強いため、ゴルフ場業界のM&Aの相場を正確に予測することは困難です。

ただ、ゴルフ場の買収・売却案件を見る限り、大まかにいうと費用が数億円~数十億円に達するケースが多いようです。

ゴルフ場で高値がつく条件は単純な規模だけでなく、そのゴルフ場が「良いコース」であるかどうかという点が重要になります。

ゴルフのプレイヤーにとって「良いコース」と認知されれば、そのゴルフ場は自然と入場者数を増やしていくことになります。

また、「良いコース」であれば、そのゴルフ場の会員の退会数が減り、一定数以上の会員が常に維持される状態になります。

つまり「良いコース」であることは、そのゴルフ場の利益に直結するというわけです。

M&Aにおいて高い利益が見込まれる企業や事業は必然的に高い価格で取引されるため、M&Aにかかる費用は増加します。

ゴルフ場もまたその原理に則っているといえるでしょう。

現在のゴルフ場業界はバブルのような無闇な投資は行われなくなっているうえに、大型のゴルフ場のM&Aはひと段落した状態ですが、「良いコース」と認知されたゴルフ場であれば、複数の買い手が名乗り出るような事態は珍しくありません。

そのような案件であれば、30億~40億円単位の価格が設定されるようなこともあります。

ただ、M&A仲介会社のような専門家の協力を得る場合、支払う報酬も費用に加わります。
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ゴルフ場のM&Aの買収とは?買う・買いたい場合

ゴルフ場のM&Aの買収はどのような観点で行われるのでしょうか?

近年のゴルフ場のM&Aにおいて注目されるのは利回りです。

ゴルフ場は経営効率が良く、利回りが高くなりやすい傾向があります。

そのため、買い手はM&Aの際に利回りの高いゴルフ場を優先的に買収する傾向があります。

そもそもゴルフ場は経営不振で赤字状態になっているものを黒字にしたところで、上げられる利益が限られています。

買い手もその点を考慮し、一定以上の利回りをコンスタントに出してくれるゴルフ場を率先して買収する傾向があります。

この利回り以外にも融資や時価会計基準採用、不動産の獲得のためにゴルフ場を買収する会社も多いようです。

また、ゴルフ場事業に進出したい会社にとって、ゴルフ場を買収することは効率的な手段だといえます。

ゴルフ場をゼロから用意することは決して簡単ではなく、手間がかかります。

しかしゴルフ場をそのまま買収できれば、ゴルフ場だけでなく、施設や従業員なども丸ごと引き継ぐことができるため、新事業への進出をスムーズに完了させることができるようになります。

一定以上の利回りをコンスタントに出してくれるゴルフ場であれば、買い手の会社の財務基盤を強化することもできるでしょう。

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ゴルフ場のM&Aの売却とは?売る・売りたい場合

ゴルフ場のM&Aで売り手となる場合、どういった観点で行われるのでしょうか?

ゴルフ場を売却する場合、得られるメリットは他の業界のM&Aの売り手と共通しています。

M&Aの売り手が得られる最大のメリットはやはり財務基盤を強化できるという点が挙げられます。

ゴルフ場に限らず、中小企業は資金繰りが厳しくなりがちであり、新たな事業の展開が難しくなります。

日々の運転資金を確保するだけでも精一杯という中小企業も少なくないでしょう。

しかし、M&Aで大企業の傘下に入ることができれば、大手の資本の援助を受けられるようになります。

大手の資本を経営に取り入れられるようになれば、経営は安定化し、事業展開ができる可能性も広がります。

また、ゴルフ場であれば経営不振に陥っているケースは珍しくありません。

さきほどお伝えした大型のゴルフ場がM&Aを通じて経営再生を達成したように、買い手となった企業のノウハウや経営手法を取り入れることは経営の立て直しにつながります。

さらに従業員の雇用を維持するうえでもM&Aは有効的な手段です。

しかしM&Aを行うことに従業員が反発するような状況になると、かえって従業員が流出するような状況にもなりかねません。

実際、M&Aの前後で従業員が不満を持って一斉に離職するケースはあり、それによってM&A自体が停滞してしまう可能性はあります。

M&Aを行う際には情報が漏れないように注意しつつ、従業員を説得させられるだけの材料を揃えておくことがおすすめです。

今後手ごろなゴルフを求める顧客が求める中小のゴルフ場も、大企業のノウハウを取り入れれば、さらなる成長が実現できるようになるでしょう。

ゴルフ場のM&Aの事例

ここでは実際にあったゴルフ場のM&Aについてお伝えします。

ユニマットプレシャス×西山荘C.C.マネジメント

2016年にユニマットプレシャスはマルマンの連結子会社である西山荘C.C.マネジメントを買収しました。

西山荘C.C.マネジメントは高度な戦略性に富んだ優良なコースを持つゴルフ場を持っており、さらにツインドームの巨大なクラブハウスを所有しているなど、充実した施設を持っていました。

ユニマットプレシャスもまた全国に十七ヵ所のゴルフ場を持っており、加えてリゾートホテルなどの経営を行っているなど、ゴルフ場業界の大手だといえます。

そんなユニマットプレシャスが西山荘C.C.マネジメントを買収したのは、より利益が期待できるゴルフ場を確保するという目的があるといえるでしょう。

加えて西山荘C.C.マネジメントの親会社であるマルマンも、ユニマットプレシャスの傘下で新・西山荘カントリー倶楽部を設立し、ユニマットプレシャスのノウハウを取り入れながら、より良質なゴルフ場の運営を目指しています。

このM&Aはゴルフ場業界の企業がそれぞれのノウハウや設備を持ち寄って、更なる発展を目指している典型例だといえます。

また良質なコースを持つゴルフ場の価値が評価されることを示す好例ともいえるでしょう。

アパグループ×栃木の森ゴルフクラブ

これは少し古い事例です。

ホテル業界の大手であるアパグループは平成17年に妙高パインバレーのホテルやゴルフ場などの買収をきっかけにゴルフ場業界に進出し、さらに栃木の森ゴルフクラブを買収することでゴルフ場を着々と増やしていきました。

アパグループは買収したゴルフ場を改めてグランドオープンする際に、会員に特典を付与したり、様々なイベントや企画を実行するなどして、サービスをより充実させています。

この事例は新事業に進出する典型的なM&Aであると同時に、買収したゴルフ場の経営のやり方を見ることができるものだといえます。

まとめ

ゴルフ場業界はバブル崩壊と共に苦しい状態が続いていましたが、国内外の投資ファンドや企業の進出を皮切りにM&Aを通じて徐々に回復しています。

大型のゴルフ場のM&Aが一通り終わった今、今後は中小のゴルフ場を中心とした業界再編が始まるでしょう。

一方で、ゴルフ場だけでなく、ゴルフの苦しい状況が根本的に改善されたわけではありません。

ゴルフの競技人口が減少傾向にある以上、ゴルフ場は今後も新たな課題を突き付けられる可能性が高いでしょう。

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