2021年4月22日更新会社・事業を売る

ショートリスト

ショートリストとは、M&A相手先候補となる企業を絞り込んだリストのことです。事前に作成済のロングリストから、さらに縛り込む形で作成されます。この記事では、ショートリストの概要・絞り込み基準・作成手順・注意点などを幅広く解説します。

目次
  1. ショートリスト
  2. ショートリストとロングリストの関係性
  3. ショートリストの絞り込み基準
  4. ショートリストの作成手順
  5. ショートリストを作成するときの注意点
  6. まとめ
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ショートリスト

ショートリスト

M&Aには、買収・売却を実施する相手先企業を選ぶプロセスが求められます。相手先候補探しから開始して、それぞれの候補に評価・優劣を付けつつ、最終的には候補の中からM&A相手先企業を決める必要があります。

上記の一連のプロセスの中でも重要視されるのは、相手先候補のリスト作成です。まずは、相手先候補を集めてロングリストを作成します。その後、ロングリストの候補を絞り込む形でショートリストを作成したうえで、最終的なM&A相手先企業を決定します。

今回は、M&A相手先企業を決めるうえで必要不可欠となる資料「ショートリスト」について解説します。

※関連記事
M&Aのプロセスとは?買収・売却におけるプロセスや注意点を解説

ショートリストとロングリストの関係性

ショートリストとロングリストの関係性

ショートリストは、ロングリストをもとに作成される資料です。ロングリストなしにショートリストは作成できないため、両者は密接な関係にあります。ここからは、両者の関係性をプロセスに沿って詳しく解説します。

M&Aの実施時には、相手先候補をリストアップするプロセスが求められます。この目的のために作成される資料が、ロングリストです。基本的には、M&A仲介会社などが用意したノンネームシートを活用しつつ、関心のある企業を抽出して作成します。

ロングリストは、将来的に自社にとって有益となる見込みがある相手先候補を抽出する役割を持つ資料です。企業をリストアップして、事業内容・財務状況などを比較しつつ、大まかに順位を付けます。

ロングリスト作成後は、相手先候補をさらに絞り込むプロセスの実施が必要です。このときに作成される資料がショートリストであり、相手先候補を細かく調査・分析・検討して、数社程度にまで絞り込みます。

こうしてショートリストが完成すると、相手先候補へのアプローチに移行する仕組みです。

※関連記事
ロングリストとは?意味や項目、M&Aにおける活用をご紹介
ノンネームシートとは?意味やM&Aでの活用、情報漏洩の危険性を解説

ショートリストの絞り込み基準

ショートリストの絞り込み基準

ショートリスト作成時には、ロングリストよりもさらに現実的観点から相手先候補を検討するため、正確・詳細な情報の入手が求められます。入手した情報をもとに、相手先候補を絞り込んでショートリストを作成します。

ショートリストの絞り込み基準は企業ごとに異なりますが、代表的な基準は以下のとおりです。

  1. 企業概要
  2. 売却金額
  3. 株主構成
  4. 事業内容
  5. M&Aに対する姿勢
  6. 株価
  7. シナジー効果
それぞれの基準を順番に見ていきます。

①企業概要

企業概要は、基本的なショートリストの絞り込み基準です。一般的には、相手先候補の会社沿革・業績・直近の売上高・所在地・従業員数などを確認します。買収を実施する場合、直近の売上高は買収価格に直接的な影響を及ぼすため、十分に確認しておくようにしましょう。

企業概要に関連して、ケースによっては製品ブランド力・技術力・地域シェアなどを確認することもあります。このほか、従業員も引き継ぐM&Aを検討するケースでは、企業統合後の労働環境の確認も求められます。

②売却金額

買収を実施する場合、売却金額もショートリスト作成に大きな影響を及ぼします。たとえ他の条件が良好であっても、相手先候補が希望する売却金額が自社の予算を大幅に超えていれば、M&A実施は非現実的です。

無理して買収を実施すると、結果的に資金不足が発生して、M&A後の経営が不安定化するおそれがあります。会社存続に直接的な影響を及ぼしかねないため、売却金額を基準に絞り込むことも大切です。

③株主構成

買収を実施する場合、相手先候補の株主構成をチェックするケースも見られます。株主構成によっては買収後に会社方針の変更が困難となるおそれがあるため、大半の買収ケースではショートリストの絞り込み基準に採用されています。

④事業内容

ここでは、相手先候補の企業が展開する事業内容を確認します。特に事業規模の拡大・新規事業の展開などを目的に買収を検討する場合には、経営戦略の成否に大きな影響を及ぼすため、十分に確認する必要があります。

事業内容と関連して、自社事業との適合性も確認しておくと良いです。ロングリスト作成時と比べてより詳細な相手先候補の情報が求められるため、できるだけ細かく事業に関連する情報を集めることをおすすめします。

⑤M&Aに対する姿勢

ショートリスト作成時には、相手先候補のM&Aに対する姿勢で候補を絞り込むこともあります。M&Aを成功させるには、自社とのM&A実施を前向きに検討する企業を相手先に選ぶ必要があります。

企業統合をスムーズに済ませるには、自社との相性を十分に確認しておくことも大切です。

⑥株価

具体的には、相手先候補が株式市場でいかなる動きを取っているのか確認します。株式市場は需要に影響を受けるため、株価からトレンド意識の有無・市場内での立ち位置などを見て絞り込むことも多いです。

⑦シナジー効果

シナジー効果とは、複数企業が合同で事業に取り組む、あるいは経営統合を実施したときに発生する相乗効果のことです。ここでは、相手先候補をM&Aで買収した場合、いかなるシナジー効果が生じるのか予測します。

具体的には、どの程度キャッシュフローが増加するのか予測して、シナジー効果を吟味します。できるだけ具体的にシナジー効果を予測しておくと、ショートリストの絞り込みをスムーズに済ませられます。

※関連記事
会社売却の相場
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ショートリストの作成手順

ショートリストの作成手順

ショートリストの作成手順は、以下のとおりです。

  1. 自社の強み・弱みを洗い出す
  2. 理想的なM&A相手をイメージする
  3. 理想をもとにロングリストを絞り込む
それぞれの項目を順番に見ていきます。

①自社の強み・弱みを洗い出す

はじめに、M&A実施を検討する自社の強み・弱みを洗い出します。企業買収を実施する場合、自社の強みを最大限に高めたり、弱みをカバーしてくれる相手を選んだりすることで、M&Aの成功確立を高められます。

売却を検討しているなら、自社を高く評価する企業への売却が目的となるケースが多いです。自社に魅力を感じる企業とマッチングできれば、相場よりも高い金額で売却できることもあります。

買い手・売り手問わず、ショートリスト作成時には、事前に自社の特徴を見直すとよいでしょう。

②理想的なM&A相手をイメージする

次に、自社の強み・弱みに合わせて、理想的なM&A相手をイメージします。具体的には、以下のような視点でイメージすると良いです。

  • いかなる目的でM&Aを実施するのか
  • 自社に最大限の利益を与えてくれるのはどのような企業か
  • 自社に魅力を感じてくれるのはどんな企業か
こうして理想的なM&A相手のイメージを形作ることで、ショートリスト作成時に役立つ指針を定められます。

③理想をもとにロングリストを絞り込む

最後に、理想的なM&A相手のイメージを思い描きつつ、実際にショートリストを作成します。ショートリストの作成は、自社にふさわしいM&A相手を選ぶうえで大切なプロセスであるため、M&Aの専門家のサポート下で進めていくことをおすすめします。

M&A総合研究所には、専門的な知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが多数在籍しており、培ったノウハウを活かしM&Aプロセスをフルサポートいたします。

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M&A仲介会社を比較!M&A仲介会社のランキング、仲介手数料を解説します

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ショートリストを作成するときの注意点

ショートリストを作成するときの注意点

ショートリストを作成するときの注意点は、以下のとおりです。

  1. M&Aの目的を明確に設定しておく
  2. 優先順位を付けて絞り込む
  3. 情報漏えいを防ぐ
それぞれの注意点を順番に見ていきます。

①M&Aの目的を明確に設定しておく

ショートリスト作成時には、あらかじめM&Aの実施目的を明確にしておく必要があります。そもそもM&Aは、成功確率が決して高くありません。明確な目的を持たずM&Aを実施すれば、失敗してしまうばかりか、M&A後の会社経営にも大きな支障をもたらすおそれがあります。

いうなればショートリストの作成プロセスは、M&Aの実施目的を再度確認する役割も果たしているのです。M&Aの目的が明確になると、ショートリスト作成後のデューデリジェンスなどもスムーズに進行します。

②優先順位を付けて絞り込む

ショートリストの絞り込み基準について、優先順位を付けると良いです。そもそもM&Aでは、自社の希望に100%合致する相手とマッチングできる可能性は低いです。譲れない条件を最優先にして、ショートリストを作成することが現実的といえます。

一般的には、事業内容・売却金額などの条件を最優先にして絞り込むケースが多いです。優先順位は、同時に妥協点も意味します。明確に優先順位を付けることで、ショートリストの作成が進行しやすくなります。

③情報漏えいを防ぐ

ショートリスト作成を含め、M&Aプロセス進行時には、企業情報の漏えいに注意が必要です。相手先候補の企業情報を安易に取り扱えば、損害賠償を請求されることもあります。その一方で、自社の情報が漏れてしまえば、顧客や取引先に被害が及ぶおそれもあります。

以上のことから、M&A実施時には情報漏えいを防止するために秘密保持契約の締結が必要不可欠です。

契約締結時にはM&A・法律などの観点で専門的な知識が求められるため、専門家への相談・依頼したほうが安全です。

※関連記事
M&Aの目的とは?売り手(売却)、買い手側(買収)におけるM&Aの目的を解説
秘密保持契約書(NDA)とは?書き方や有効期限、ひな形をご紹介

まとめ

まとめ

ショートリストを作成する前提として、まずはロングリストの作成が求められます。M&Aプロセスをスムーズに進めるためには、ショートリストの作成が非常に大切です。

ショートリスト作成時には、ロングリストよりもさらに現実的観点から相手先候補を検討するため、正確・詳細な情報の入手が求められます。ショートリストの作成に関して不安がある場合には、M&Aの専門家への相談がおすすめです。

要点をまとめると、以下のとおりです。

・ショートリストとは
→M&Aの相手先候補を細かく調査・分析・検討して2〜5社程度にまで絞り込んだ資料

・ショートリストとロングリストの関係性
→ロングリストなしにショートリストは作成できない

・ショートリストの絞り込み基準
→企業概要、売却金額、株主構成、事業内容、M&Aに対する姿勢、株価、シナジー効果

・ショートリストの作成手順
→自社の強み・弱みを洗い出す、理想的なM&A相手をイメージする、理想をもとにロングリストを絞り込む

・ショートリストを作成するときの注意点
→M&Aの目的を明確に設定しておく、優先順位を付けて絞り込む、情報漏えいを防ぐ

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