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事業戦略とは?事業戦略策定方法やフレームワーク、事業戦略事例、おすすめの本をご紹介

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

事業戦略については、会社の内部環境や外部環境をしっかりと把握して、分析が重要なポイントになります。闇雲に事業を進めてもうまくいかないことが多く、どのような会社でも事業戦略を立案して、実行している場合が多いでしょう。

目次
  1. 事業戦略とは
  2. 事業戦略策定方法
  3. 事業戦略のフレームワーク
  4. 事業戦略事例
  5. 事業戦略でおすすめの本
  6. まとめ

事業戦略とは

事業戦略とは、経営学に用いられる用語で事業戦略を立てることを「策定する」と言い表します。
会社全体の戦略を「経営戦略」と言いますが、会社の事業のそれぞれに戦略を立てるので「事業戦略」といい区別します。
それぞれの事業によって市場競争が成り立っているので、事業戦略として策定をしていくのが一般的になっています。
事業戦略と経営戦略の2つの効果を合わせて、事業を成功させていくことで会社全体を大きく成長させていくことが可能になります。
事業戦略は、事業の目的を達成するための競争と、経営資源の蓄積・活用の基本方針を盛り込んだものになっており、事業ごとに戦略を策定して目標や組織マネジメントを明確にしていきます。
事業ごとの顧客や他社との競合などにおいて差別化を図るなどの方向性を示したものになります。
具体的な目標などを示すことで、事業を推進していく機能を持ち、市場の環境や競合他社との競争、消費者の意向、流通の変化など、会社の動向ではコントロールできないことを予測して、会社の従業員の人数や人材のスキル、生産設備の基準、資金力などを考慮して戦略を策定していきます。
なんの目標や指針がない状態で事業を推し進めても、明確な目標などがないので事業に成長が望めない場合もあります。
それを避けるために、事業戦略を策定して事業を進めていくことで目標や方針を明確にして、事業部全体で取り組んでいくことを示していることになります。

事業戦略策定方法

事業戦略策定の方法は、段階的に5つのステップに分けて策定していく方法があります。
最初は、目的・定量目標の設定になります。
まずは、事業戦略を策定する目的を明確にして定量目標を設定します。
目標が達成させることで事業は「ゴール」と考えてよりですが、そのゴールが明確でなければ、最終的に目標がブレてしまい、うまくいきません。
曖昧な目標ではなく、事業部全体が納得のいく目標を決めておく必要があります。
何のための事業戦略なのか、明確化しておく必要があります。
目的や定量目標を明確にしたところで、現状を分析しています。
これが第二段階になります。
現状の分析は、今後の計画にも大きな影響を与える点になるので重要なポイントとなります。
事業内容によって分析する内容は異なりますが、事業を実施している業界での自社の位置づけや消費者の動向、市場での自社のブランドイメージや競争力、競合他社との比較などの分析をします。
事業戦略を策定する前に、自社の現状を分析して自社製品のシェア率や競合他社と自社を比較した場合に強みとなっているところと弱みとなっているところを精査して分析していきます。
自社の製品やサービスについて、消費者はどのように感じているのか、どのようなニーズがあるのか、なども分析しておく必要があります。
事業戦略の方向性を明確にするためにも、現状の分析は重要になります。
第三段階では、事業戦略の方向性の策定そしていきます。
第二段階で現状の分析をしたことで、どのようなことが戦略として必要なことなのか、がだいたいの検討がつけられるようになります。
市場や消費者の動向や競合他社との比較によって、社外に対する事業の機会と脅威となるものを検討して行きます。
また、自社の製品やサービスなどで強みとなっているところと弱みとなっているところを基に分析を実施して、方向性を検討していきます。
事業戦略においては、一つの方向性だけでなく、複数の方向性を準備しておく必要があります。
一つの方向性だけでは、戦略として行き詰まる場合もあり、その時に適切な戦略が実行できるように準備しておく必要があります。
実際に、戦略を進めていく中でうまくいかない場合もあり、第二の案として別の戦略を策定しておくことも有効に作用する場合があります。
具体的な事業戦略の方向性の策定をしても、それが策定通りにいかないことも想定して、複数の戦略を策定しておく方が、事業戦略を進めていくうえで重要になる場合もあります。
一つの方向性だけに絞った事業戦略は、その方向性では成功しない可能性もあるので、複数の方向性を考えておくべきなのです。
第四段階ではフィジビリティスタディになります。
フィジビリティスタディとは、事業戦略の実現可能性を評価するもののことを言います。
第三段階で、事業戦略の方向性の策定をしますが、複数の戦略の方向性を策定しているので、第四段階で、どの方向性が実現的な可能性があるのか見極める作業をしていきます。
複数あった方向性の違う戦略の中からより実現的な可能性がある方向性を当てはめていき、事業戦略として適切なやり方を示しているものを選定することになります。
選定した事業戦略に対して、かかる費用や予測される結果、実現の可能性について会議などで話し合い、シミュレーションを実施して、それぞれの方向性を客観的に評価していきます。
最終的にどの方向性で事業戦略を進めていくのか、明確にしていくことになります。
第五段階では、施策策定から実行となります。
第四段階で適切な方向性を決めた事業戦略については、実行に移行させなければなりません。
戦略としていた内容を実行可能となるレベルの施策として用いることになります。
事業戦略の段階では、方向性を示すだけのものとなってしまうので、具体的な実行内容にしていく必要があります。
複数の施策については、重要度、緊急度などを踏まえて優先順位を決めてスケージュールを決めていきます。
そして、事業戦略として実行していくことになります。
このように、事業戦略の策定方法にはいくつかの方法がありますが、段階的に事業部内で話し合いや会議などを経て、事業戦略の策定を実施していきます。

事業戦略のフレームワーク

事業戦略には、適切な状況の分析が必要不可欠となります。 しかし、どのような内容をどのようにまとめるか、となった場合に闇雲に情報だけを集めても事業戦略を策定するのは難しくなります。 また、どのように多くの情報をまとめればよいのか、という問題についてもフレームワークを取り入れれば、何をどのようにまとめればよいのか明確化されます。 事業戦略に適したフレームワークを取り入れて、適切な戦略を策定していくことが重要になります。 戦略に用いられるフレームワークはいくつかありますが、適切なフレームワークを6つ紹介します。

PEST分析

事業戦略では、外部環境の分析が大切になります。 外部環境は、自社ではコントロールできない部分が多く、それを分析することで事業戦略を策定することができます。 PEST分析は、政治の「Politics」と経済の「Economy」、社会の「Society」、技術の「Technology」の頭文字をとった分析の方法になります。 誠司的な環境要因では、法律や規制緩和、税制改革、政権交代などを示します。 経済的環境要因では、景気物価指数や為替変動、企業の設備投資動向などの分析をします。 社会的環境要因では、人口動態、生活習慣やライフスタイル、宗教や文化などの中心に分析をしていきます。 技術的環境要因では、新しい技術や特許などの分析をします。 これらは、自社だけの力でコントロールできるものではなく、政治や経済などから事業に受ける影響を考え、整理・分析を実施するものとなります。

5Forces分析

この分析方法は、業界の魅力を分析するためのもので、マイケル・E・ポーターが提唱した方法になります。
自社製品やサービスの魅力度を分析することで、将来的な売上高を見極めることができ、5つの要素から売り上げに影響を与える可能性を分析したものです。
「既存競合同士の敵対関係」、「新規参入の脅威」、「代替品・代替サービスの脅威」、「供給者の交渉力」、「買い手の交渉力」の5つの要素を分析していきます。
例としてハンバーガー業界を当てはめて考えていくと、「既存競合同士の敵対関係」は、すでにチェーン展開をしているお店として、マクドナルドやロッテリア、モスバーガーなどが当てはまります。
「新規参入の脅威」としては、国内飲食チェーンの参入や海外ファストフードの日本進出などが考えられます。
次に「代替品・代替サービスの脅威」として、カフェやコンビニエンスストアの存在となります。
「供給者の交渉力」は、原材料の生産者などの協力が得られるかなどの分析になります。
「買い手の交渉力」としては、買い手は学生や40歳代ぐらいまでの社会人などとなり、主な買い手の分析を実施します。
このようにして、業界の中にいる会社はどのような戦略を講じる必要があるか、分析・検討をすることができます。

バリューチェーン分析

バリューチェーンとは「価値連鎖」と言う意味を表しています。
内部環境分析が可能となり、どの段階で付加価値が創出できるのかを分析できる方法となります。
バリューチェンは、事業内容によって項目が変わっていくので、ここでは製造業と通信サービス業界のバリューチェーンを見ていきます。
製造業は、最初に「商品企画」をして「設計」、「試作」、「資材調達」、「生産」、「流通」、「販売」、「保守サービス」という流れになります。
この中で付加価値をなる部分を分析して、自社の強みとなる部分を見つけていきます。
通信サービスの場合は、「インフラ(基地局)構築」、「営業」、「サービス契約」、「サービスの提供」、「通信料金の徴収」、「保守サポート」となります。
この流れの中で、付加価値となる部分やどのように事業活動をしていくのか分析をしていきます。

VRIO分析

内部環境分析ができる方法のフレームワークで、会社に強みと弱みを把握することができます。 VRIO分析は、経済価値の「Value」、希少性の「Rarity」、模倣困難性の「Imitability」、組織の「Organization」の頭文字をとったフレームワークとなります。 事業戦略を策定する上で、社内部の強みを活かすために、外部環境だけの分析だけでは不十分である場合もあります。 まずは、自社の内部環境をしっかり把握するために活用されるフレームワークになります。 それぞれに項目に合わせて、どのような状態にあるかを把握して、分析を実施します。

3C分析

内部、外部環境の分析ができる方法で、3Cは3つのCからなっており、顧客の「Customer」、競合「Competitor」の動向、自社の「Company」の頭文字からなっている分析方法です。
自社を中心に、顧客、競合の動向の分析を実施します。
顧客については、流行や市場のニーズなどの分析をします。
競合の動向については、業界内の競合他社がどのような動きをしているのか調査します。
それによって、自社の強みを見極めて事業戦略を策定していきます。
使い方としては、自社の問題や課題を明確に分析します。
例えば、売上に低下、在庫過多、キャッシュフローの悪化、人件費の上昇などが問題となっている分析します。
次に競合の動向として、競合会社に新商品の投入、新規参入業者の増加で競争激化などがあることを確認します。
そして、顧客については、既存顧客の来店率の低下、新規顧客獲得に減少などのような問題点を提示していきます。
この3つの要素から、どのように事業戦略を立てればいいのか、検討し分析を実施します。

SWOT分析

事業戦略で用いられることが多いフレームワークになります。
内部環境や外部環境の両方の分析ができるので、事業戦略に適したフレームワークになるでしょう。
SWOT分析は、会社の強み「Strength」、弱み「Weakness」、機会「Opportunity」、脅威「Threat」の4つの単語の頭文字をとった分析フレームワークになります。
会社にとって、強みと弱みを把握しておくことはとても重要なことですし、機会や脅威についても把握しておくことが戦略を策定する時のポイントになる場合が多いでしょう。
強みと弱みに関しては、内部環境の把握につながり、機会や脅威に関しては外部環境の把握につながります。
この4つの項目を整理して戦略を策定すると良いでしょう。
大手の自動車メーカーでも導入しているフレームワークなので、事業戦略を策定する時に活用すると良いでしょう。

事業戦略事例

企業の事業戦略事例については、アメリカのGoogleの事例を紹介します。 今では、多くの人が持っているスマートフォンですが、最初はApple社のiPhoneが先行していた状態でした。 そこに、Google社が参入することになりましたが、Apple社は独自のOSを利用しているので、Google社もスマホ事業に参入するには、独自のOSが必要になりました。 大手なので、開発する予算は十分にあるでしょうが、先にApple社が事業を展開しているので、Google社は早期のOS開発と販売をしなければならない状態だったといえます。 しかし、自社で開発などをしていると市場に大きな遅れを取ってしまうので、独自のOSを開発している会社の買収をして、開発期間を短縮することにしました。 これによってアンドロイドを最適化して市場に参入することができたのです。 これも、事業戦略の一つでスマホ市場において、Apple社に先を行かれていた状態でしたが、アンドロイドの開発をしていた会社を買収することによって、スマホ市場に参入した事業戦略の事例になります。 そのほかにも、Google社はアンドロイドをオープンソースにしたことやplayストアの展開によって、市場を広げているといえます。

事業戦略でおすすめの本

事業戦略のレシピ

著者は鬼頭孝幸と山邊圭介となっており、日本能率協会マネジメントセンターからの出版になっています。 戦略立案のプロセスや必要最小限のフレームワークの紹介がされており、実務的な書籍です。

戦略策定概論

著者は波頭亮で、産業能率大学出版部の発行となっています。 戦略の定義や分析のためのフレームワークなどが掲載されており、それぞれのポイントがフレームワークできっちりと整理され、解説させているのでわかりやすい書籍となっています。 1995年の出版で多少古い書籍ではありますが、現在でも十分に活用できる書籍です。

戦略力を高める

著者は平井孝志で、東洋経済新報社からの出版地なっています。 2010年に出版されていますが、内容は戦略について仮説を航海の目的地でたどり着くための海図に例えており、わかりやすい構成となっています。

まとめ

事業戦略については、会社の内部環境や外部環境をしっかりと把握して、分析が重要なポイントになります。 闇雲に事業を進めてもうまくいかないことが多く、どのような会社でも事業戦略を立案して、実行している場合が多いでしょう。 様々なフレームワークを利用して、適切な事業戦略を策定するようにしましょう。

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