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新規事業開発の成功と失敗

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

新規事業開発は、ゴールを見据え、そのゴールに到達した際に獲得できる利益や達成できる使命を予測し、実行する必要があります。事業戦略のフレームワーク、新規事業開発における成功率と失敗事例、成功ポイント・失敗要因、オススメの新規事業開発コンサル会社について解説します。

目次

    新規事業開発

    新規事業開発は大企業をはじめ、様々な会社で積極的に行われています。

    新規事業開発は円熟した市場の中でも会社の更なる成長を図るうえで非常に重要なものだといっても過言ではないでしょう。

    そして、新規事業開発は適切なプロセスを踏んだほうが成功確率が上がります。

    今回は新規事業開発の現状や成功するためのポイントなどをお伝えしていきます。

    新規事業開発とは

    新規事業開発はただ新しい事業を立ち上げるだけのものではありません。

    新規事業開発は新しい事業分野を開拓することを通じ、その会社の確かな成長を実現するためのプロセスです。

    昨今、市場の円熟や事業ライフサイクルの短期化によって新規事業開発は重要視されており、様々な会社で積極的に取り組まれています。

    しかし新規事業開発の成功率は依然低く、順調にいったという会社は少ないものです。

    そのため経営セミナーなどでは新規事業開発を成功させるための議論が活発に行われています。

    そもそも新規事業開発は挙社体制で行うべきものであり、経営陣も従業員もお互いに熱意を持ち、しっかり連携したうえで取り組むことが前提となります。

    また、闇雲に新規事業に取り組むのではなく、ゴールを見据え、そのゴールに到達した際に獲得できる利益や達成できる使命などを予測しながら実行する必要があります。

    昨今における新規事業開発はただ新規事業に取り組むだけでなく、会社の成長や変革のプロセスと重なる一面があるといっても過言ではないでしょう。

    新規事業開発における4つの事業戦略フレームワーク

    新規事業開発を行う際に意識しておきたいものが事業戦略のフレームワークです。

    新規事業開発の際には新規事業の精度を上げるために様々な事業戦略フレームワークが使われ、会社によって使われるものは異なります。

    ここでは代表的な4つの事業戦略フレームワークをそれぞれお伝えしていきます。

    ①MVVの設定

    MVVとは「Mission(使命)」、「Vision(将来像)」、「Value(価値)」のそれぞれの頭文字を合わせたものであり、新規事業開発を行う際に事前にこれらを設定しておく事業戦略フレームワークです。

    これは会社経営における重要な要素でもあり、MVVの設定をすることにより、会社の理想的な組織風土の形成に役立ちます。

    つまりMissionの項で「我々はどんな使命を果たさなければならないのか」、Visionの項で「中長期的に見てどんな将来像を持っていくか」、Valueの項では「どんな価値観をもって取り組んでいくか」を決めていき、それらを経営陣だけでなく従業員とも共有し、新規事業開発に取り組んでいくというものです。

    このMVVを設定していくことで組織を活性化させるきっかけになり、また優れた理念・組織風土の形成していくことで、外部の人材が集まり、採用にも役立ちます。

    ②ペルソナ分析

    ペルソナ分析とは仮想の顧客を設定し、そのペルソナ(ラテン語で「人格」)を分析することによって新規事業を組み立てていくというものです。

    仮想の顧客のペルソナを分析することにより、その顧客がどのような要望を持っているか、どのようにサービスを活用するか、様々な発見が可能となります。

    より具体的に顧客のペルソナを設定し、分析するほどに新規事業の精度は上がっていきます。

    そしてその分析が実際の顧客に合致していれば、新規事業を展開した際、固定客となりロイヤリティの高いユーザーとなります。

    結果、順調に事業を進められるようになるでしょう。

    しかしペルソナ分析は実際の顧客の傾向に合致した、より具体的かつ正確な設定を必要とするものです。

    もし誤った認識で仮想の顧客を設定してしまうと効果がないどころか、誤った方向に事業が傾いてしまう恐れがあるため、実際に行う際には充分注意する必要があります。

    また具体的かつ正確なペルソナを設定する作業は決して簡単ではないため、手間がかかってしまう可能性があります。

    ③3C分析

    3C分析は「Company(自社)」、「Competitor(競合)」、「Customer(顧客)」の3点から新規事業を分析するというものです。

    顧客を分析するという点はペルソナ分析に似ていますが、3C分析は新規事業に取り組む際の自社のリソースや競合他社の状況など顧客以外の観点を加味し、分析する点で大きく異なっています。

    新規事業開発はただ開発に邁進すればよいというものではなく、自社の内情や他社との競合優位性、様々な事柄を検討し行う必要があります。

    そのため3C分析はより多角的な視点を備えるうえでも必要不可欠なものだといえるでしょう。

    ④PDCA

    PDCAとは新規事業開発の締めくくりとして行われる事業戦略フレームワークであり、「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(検証)」、「Action(改善)」を繰り返していくことで取り組んでいるプロジェクトを改善していくというものです。

    常に計画と検証を繰り返すことで改善点を詳らかにできるため、着実にプロジェクトを改善しながら進めることができます。

    このPDCAを成功させるポイントは数字で事業を管理していくということです。

    数字は事業の結果を可視化させることができるため、新たな計画の立案や改善点の発見につながるようになります。

    また従業員と情報を共有しやすくなることも大きな利点だといえるでしょう。

    またPDCAを行う際には常に目標値を設定していくことです。

    「目標に向かってどれだけのことを実行すればいいのか」、「目標にいたらなかった場合は何を改善すべきか」、「目標を達成した場合は今後何をしていくべきか」など目標値を設定するだけで取り組み方は整理され、課題に気づけるようになります。

    新規事業開発のプロセスにおける成功率と失敗事例

    冒頭で新規事業開発の成功率は低いとお伝えしましたが、実際はどれくらいでしょうか。

    全ての会社の新規事業開発の状況や進展具合を調べるのは難しいですが、経営コンサルティング会社の独自調査を参照する限り、新規事業が軌道に乗り、黒字化したというケースは全体の25%ほどだといわれています。

    これを見ると4社に1社しか新規事業開発に成功していないことがわかります。

    新規事業開発の成功率はプロセスを進展段階に比例し、低下する傾向があります。

    そもそも新規事業開発において新規事業のスタート地点に到達できる会社は決して多くありません。

    新規事業コンセプトの設定や事業を立ち上げる準備の段階で挫折するというケースは少なくありません。

    新規事業を行うための資金準備やチーム体制構築の段階で躓いてしまうことも考えられ、必要な人材が集まらずに頓挫する可能性もあるでしょう。

    そのため新規事業開発の際には様々なプロセスを確実にクリアしていくことが求められます。

    新規事業開発を成功させるポイント

    新規事業開発を成功させるにはいくつかのポイントがあり、それらを意識しておく必要があります。

    新規事業開発を成功させるポイントは多種多様であり、多角的な視点が求められます。

    それぞれのポイントを十分に理解しておきましょう。

    ①時代の変化を踏まる

    新規事業開発を成功させるうえにおいて時代の変化を踏まえたビジョン、視点を持つことは非常に重要なポイントです。

    新規事業はただ新しいことをやればよいというものではなく、時代の変化を踏まえ、一定以上の継続性を持っておかなければなりません。

    継続性がなければたとえ新規参入の市場の余地があっても、市場や経営環境の変化によって揺らいでしまう事業であれば意味がありません。

    また新規事業のビジョンは明確でなければなりません。

    明確なビジョンでなければ新規事業に取り組む従業員と目標を共有できず、新規事業の必要性も不明瞭になってしまいます。

    ②顧客ニーズの把握

    どんなに画期的な事業でも顧客のニーズがなければ成立しません。

    会社の自己満足ならないように、顧客がどんなニーズを持っているのか、どんなニーズが生まれつつあるのかを正確に読み取ったうえで新事業は立案されるべきでしょう。

    さきほどお伝えしたペルソナ分析や3C分析を行うことにより、顧客のニーズをちゃんと汲み上げておくことようにしましょう。

    ③組織はシンプルに

    新規事業開発に取り組む際、その組織はシンプルであることが理想です。

    少数精鋭のシンプルな組織であれば理念や目標の共有や意思の伝達、意思決定が行いやすく、フットワークも軽くなります。

    ただ内向きな組織では新しい情報や意識の革新が難しいため、時には外部の人材を取り入れることも大切です。

    自分の会社とは違う別の立場からの視点やアドバイスは新しいアイディアを生み出すきっかけにもなります。

    新規事業開発の失敗要因

    新規事業開発は成功率が低く、失敗に終わるケースがほとんどですが、その要因には何があるのでしょうか。

    新規事業開発の失敗の要因は会社ごとによってディティールは異なりますが、代表的なものがいくつかあります。

    ①資金調達の失敗

    やはり新規事業を実現するために必要な資金の調達に失敗したというケースは珍しくありません。

    これは会社経営にもいえることですが、事業の運営や維持に必要な資金がなければどんな事業も成立しませんし、継続することもあり得ません。

    資金調達の目途が不完全なまま取り組んでも新規事業開発が成功する可能性はほとんどないため、資金の確保は何よりも優先的に取り組みましょう。

    ②経験値不足

    これは経験が浅いベンチャー企業に多い傾向がありますが、経験値不足が新規事業開発失敗の要因になることがあります。

    どうしても経営の経験値が不足しており、問題の対処や情報収集のやり方を間違えてしまい、その事業を行う際に必要なノウハウや知識が足りていないという場面は多くあります。

    それを補うためには外部の人材を活用し、新規事業開発の計画を充分練っておくことが必要です。

    ③市場参入タイミング

    新規事業開発は市場の動向や経営環境の変化を適切に読み取る必要がありますが、それに失敗して新規事業開発を行うべきタイミングを逃してしまうということも失敗の要因になります。

    タイミングを逃せば競合他社が先に同じような新規事業を行うこともありますし、新規事業の展開にこぎつけても強力な他社が参入することでシェアを奪われることもあります。

    新規事業開発を行うタイミングは決して逃さないようにしておくことが重要です。

    オススメの新規事業開発コンサル会社

    さきほど新規事業開発を行う際に外部の人材を取り入れることが重要だと述べましたが、実際は新規事業コンサルにサポートを依頼するという形で実践することが多いものです。

    ここではオススメの新規事業開発コンサルにご紹介します。

    ①博報堂コンサルティング

    大手広告代理店である博報堂の子会社である博報堂コンサルティングは新規事業開発を行う際に障害になり得る「アイディアの質」、「経営陣の判断」、「モチベーション」の3点を重視しています。

    そしてそれぞれを確実に解決するためのアプローチをベースにしたソリューションを提供しています。

    ②タナベ経営

    タナベ経営は多数の会社の経営をサポートしてきた豊富な実績と確かなノウハウを持っており、それをベースにした新規事業開発コンサルを行っています。

    中長期的な視点でクライアントが希望する新規事業を分析し、経験に基づくコンサルティングにより、課題を解決していきます。

    ③アビームコンサルティング

    アビームコンサルティングはクライアントの新規事業開発をトータルでサポートするコンサルティングを提供しています。

    独自ノウハウと確かな実績があります。

    またアビームコンサルティングは海外に渡るネットワークも持っていることも魅力の一つです。

    まとめ

    新規事業開発はただ闇雲に行えばいいというものではなく、開発に取り組む組織のビジョンや情報を集める手法、様々な要素に注意を払う必要があります。

    新規事業開発を成功させるには事業戦略フレームワークを参考にし、成功のポイントをおさえ、少しでも成功確率を高めましょう。

    独善的な判断ではなく、多角的な分析を心がけ、タイミングを見計らい新規事業開発をしましょう。

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