2022年6月6日更新業種別M&A

化粧品会社のM&A・事業承継事例18選!業界動向、積極買収企業も紹介【2021年最新】

近年、化粧品会社のM&Aや事業承継の成約件数が増加しています。また、M&Aにより異業種から参入する企業や海外進出を行う企業が目立っています。本記事では、化粧品会社のM&A・事業承継の事例や、買収に積極的な企業などを紹介します。

目次
  1. 化粧品会社のM&A・事業承継
  2. 化粧品業界を取り巻くM&A・事業承継動向
  3. 化粧品会社のM&A・買収に積極的な企業
  4. 化粧品会社のM&A・事業承継を成功させるポイント
  5. 化粧品会社のM&A・事業承継の際におすすめの仲介会社
  6. 化粧品会社のM&A・事業承継まとめ
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化粧品会社のM&A・事業承継

近年、化粧品業界では高品質で低価格の商品が求められているため、競争が激しくなっています。そのため、化粧品会社は海外へ進出し、グローバルに展開せざるを得ない状況です。もちろん、海外企業の買収やブランドメーカーの買収など、M&A戦略を講じる化粧品会社も増加しています。

化粧品会社とは

化粧品会社とは、化粧品を製造・販売している会社のことです。化粧品とは、薬機法で「洗浄・メイクアップなどを目的に人体に塗るなどの方法で使用されるもので機器ではないもの」と定義されています。

なお、体に大きく作用するものや副作用が出るものは、化粧品ではなく医薬品です。また、医薬品を製造販売する会社は製薬会社と呼ばれています。

化粧品業界の特徴

化粧品業界の業態は、販売ターゲットを基準として大きく2種類に分けられ、それぞれ利益構造が異なっています。

1つ目はリテール業態です。これは百貨店・セレクトショップ・ネットショップなどの一般消費向けの業態であり、さらに「メーカーから直接消費者に販売する方法」と「百貨店やドラッグストアなどの外部店舗に卸す方法」の2種類に分けられます。

2つ目はプロフェッショナル業態です。これはサロン専売品など、業務専用に開発された商品を扱う法人向けの業態をさします。

化粧品業界の市場規模

矢野経済研究所の調査によると、2020年度における国内化粧品の市場規模は2兆2,350億円で、前年度比84.4%と落ち込みました。

主な要因としては、コロナ禍によりインバウンド需要がほとんど消失したこと、テレワークの拡大や外出自粛などで国内需要が落ち込んだことなどが挙げられています。

参考:矢野経済研究所「化粧品市場に関する調査を実施(2021年)」

化粧品業界の課題・展望

2019年から2021年にかけて市場規模の縮小がみられましたが、2021年度後半よりコロナ禍が徐々に沈静化するとともに、国内の化粧品需要も徐々に回復を始めています。

また、数年後には訪日外国人客も徐々に増加することが見込まれており、インバウンド需要もゆるやかに回復していくと見られています。

M&Aとは

M&AとはMerger and Acquisitionの略で、直訳すると「合併と買収」です。一般的に、企業が買収を行う目的には事業基盤の強化や新規事業への進出などがあります。

しかし、M&Aを行うためには多額の資金が必要であるうえ、成功率は約30%ともいわれているなどリスクも伴うものです。

後ほど紹介しますが、M&Aに成功するには業界について熟知しておき、かつM&Aの成功ポイントを把握しておく必要があります。

事業承継とは

事業承継とは、経営者が行っている事業を後継者や企業に引き継いでもらうことです。事業承継の方法は引き継いでもらう人(法人)によって、親族内事業承継・親族外事業承継・M&Aによる事業承継の3種類に分けられます。

親族内事業承継

親族内事業承継とは、経営者の親族が事業を引き継ぐスキームのことです。事業規模が小さい企業ほど親族内事業承継の割合が高いです。

かつては家業として親族が引き継ぐことが当たり前でしたが、現代は職業選択が自由になり、親族内で事業を引き継ぐことが困難化しています。

また、近年は先行きが不透明であることを受けて、積極的に親族に事業承継を行わない経営者が増えており、親族内事業承継の件数が年々減少しています。

親族外事業承継

親族外事業承継とは、従業員や後継者になりたい人など親族以外の人が事業を引き継ぐことをいいます。親族内事業承継と比べた場合の主なメリットは、「優秀な人材に後継者として引き継いでもらえること」です。しかし、近年は親族外事業承継の件数も年々減少しています。

主な理由として、「将来の不透明性などにより、後継者になりたいと思う従業員がいないこと」が挙げられます。また、後継者は会社の資産を買い取るために融資を受ける必要があり、それが大きな負担になることも原因として挙げられます。

M&Aによる事業承継

年々増加している事業承継のスキームが、M&Aによる事業承継です。これは、経営者自身が直接後継者を探す必要がなく、仲介会社や金融機関などを通じて間接的に後継者を探す方法です。M&Aによる事業承継の後継者は個人に限らず、法人も後継者になれます。最大のメリットは、短期間で後継者問題を解決できることです。

親族内事業承継や親族外事業承継などは後継者育成期間が必要であり、全体の手続きが完了するまでに5年以上かかるとされています。しかし、M&Aによる事業承継では、平均して6カ月〜1年程度でクロージングが可能です。

化粧品業界を取り巻くM&A・事業承継動向

次は、化粧品業界を取り巻くM&Aや事業承継の動向を5つのトピックに分けて紹介します。

①国内需要が減少し海外へのM&Aが増加

今後、国内の化粧品の需要は減少すると見込まれています。これは、日本の将来的な人口減少が予測されるためです。

その一方で、日本製の化粧品は品質が高く、外国人に人気があるため、海外需要に目を付けてグローバル展開を行おうとしている化粧品会社も見られます。その布石として、海外の協力会社をM&Aにより買収するケースが増加しています。

②収益性の魅力から異業種からのM&Aも増加

化粧品業界の収益性は、数ある業界の中でもトップクラスとされています。収益性が低い場合、多くの顧客に商品を販売する必要があり、利益を維持するうえでマスマーケティングを行う必要があります。しかし、事業規模の小さい会社は資金がないため、このような戦略を講じられません。

中小企業の場合、ターゲットを絞る集中戦略や商品の差別化戦略を講じることが一般的です。このような戦略を講じる場合、商品に付加価値を付けて収益性を高める必要があります。

化粧品業界の収益性が高いことは、付加価値のある商品が受け入れられやすいことを示しています。そのため、この収益性の高さを目的として、異業種からのM&Aが増加しているのです。

③有名ブランドへのM&Aも増加傾向

有名ブランドへのM&Aも増加傾向にあります。一般的に、有名ブランドは価値・安心感・顧客のロイヤリティなどの特徴が見られます。化粧品にはアックス・マキアージュなど有名ブランドが多数存在し、これらのブランドを獲得することで、売上の安定化やブランドを付した新商品の大きな売り上げを期待可能です。

一例として、コティによるP&Gの美容用品事業の買収が挙げられます。P&Gの美容用品事業は、パンテーンやSK-Ⅱなどの有名ブランドを擁しており、世界第3位の売上高を誇っていました。

しかし、2016年に当時世界第14位のコティが、有名ブランドの獲得などを目的として、P&G美容用品事業を買収しました。これは有名ブランドに対するM&A事例の一つと考えられます。

④革新的な技術獲得を目的とした異業種へのM&A

近年、革新的な技術獲得を目的とした異業種へのM&Aも増加しています。化粧品会社のシードを獲得するためにM&Aを行うケースもあります。その一方で、シナジー効果を獲得する目的で、化粧品会社の技術と異業種分野で研究開発されていた技術・物質を組み合わせるM&Aを行う例もあります

後者の目的の具体例としては、江崎グリコのグリコーゲンという化合物やサントリーで開発された酵母などの技術があり、これらを化粧品開発に生かそうとする動きが見られる状況です。

⑤国内企業による業務提携なども見られる

国内企業同士での業務提携を目的にM&Aが行われるケースもあります。国内では、インバウンドに対する需要に応えるために、事業規模の拡大を図るM&Aを行う事例が増加中です。また、海外進出を目的として、海外での販路を持っている企業と業務提携を行う例もあります

化粧品会社のM&A・買収に積極的な企業

近年、他業種企業から化粧品会社を買収するケースが増えています。本章では、その中で積極的な買収を行っている富士フイルムとサントリーを紹介します。

①富士フイルム

もともと富士フイルムは、写真フイルム事業を本業とする企業でした。しかし、現在はフイルム事業のノウハウを生かして、医薬品分野や研究開発用試薬販売の分野に進出しています。化粧品業界へ進出したのは、2006年です。

フイルム事業で培った技術とM&Aにより獲得した技術を合わせ、ASTALIFTシリーズに代表される高機能化粧品で成功を収めています

②サントリー

サントリーは、飲料の製造販売を行っている会社です。サントリーは、飲料の開発過程で研究を進めてきた成分や酵母をサプリメントや化粧品に応用しています。

その他にも、通販会社による化粧品会社の買収や、マーケティング会社による化粧品会社の買収などシナジー効果を期待したM&Aを積極的に行っています。

化粧品会社のM&A・事業承継を成功させるポイント

最後に、化粧品会社のM&A・事業承継を成功させるポイントを5つ紹介します。

①自社の技術力・データなどを資料としてまとめる

1つ目は、自社の技術力・データなどを資料としてまとめることです。売り手企業の場合、自社の強みを伝えられなければ、多額の売却益は得られません。その一方、買い手企業の場合、M&A戦略を立てるために自社の技術力や強みなどをまとめておく必要があります。

M&Aの買い手企業であっても売り手企業であっても、M&Aや事業承継を成功させるためには自社のデータなどをまとめておくことが大切です。

②契約成立まで計画的に準備する

2つ目のポイントは、契約成立まで計画的に準備することです。化粧品業界にも流行り・廃りがあります。現在開発中の商品であっても、発売時期が遅れてしまうと研究開発費を回収できません。

特に、M&Aによるシナジー効果を期待した商品の発売時期が遅れてしまうと、会社にとって大きなダメージとなるため、M&Aの契約成立まで計画的に準備しましょう。

③希望する条件を明確に定める

3つ目のポイントは、希望する条件を明確にすることです。M&Aの手続きの中で最も時間がかかる手順は、M&A先の探索・選定です。M&Aはいかなる業界でも活況になっていますが、条件を絞りすぎるとM&A先を見つけるのに多くの時間がかかってしまいます。

また、これとは反対に条件が不明確であると、M&Aに失敗する確率が高まります。M&Aの期間を考慮してうえで、希望する条件を明確に定めましょう。

④最適なM&A・事業承継先を選定する

4つ目は、最適なM&A・事業承継先を選定することです。これは3つ目のポイントとほとんど同じ内容ですが、M&A・事業承継先が最適でないと、失敗する確率が高まります。

⑤M&A・事業承継の専門家に相談する

5つ目は、M&A・事業承継の専門家に相談することです。M&Aや事業承継を行うためには、会社法など専門的な知識が求められます。また、金額を決める際の交渉では、豊富な経験が必要です。

つまり、会社の経営陣のみでM&Aや事業承継を行うと、失敗したり法令に違反したりする可能性が高まります。これらのトラブルを確実に回避するには、M&Aや事業承継の専門家に相談することが大切です。

化粧品会社のM&A・事業承継の際におすすめの仲介会社

化粧品会社のM&Aや事業承継を成功させるには、M&Aに関する知識・見解に加えて、化粧品業界に精通していることも必要です。そのため、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けることは不可といえます。

M&A総合研究所では、M&Aや事業承継・事業継承に関する実績豊富なアドバイザーによるフルサポートを行っています。また、料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。

無料相談は随時お受けしておりますので、化粧品メーカーのM&Aや事業承継をご検討の方は、どうぞお気軽にご連絡ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

化粧品会社のM&A・事業承継まとめ

今回は、化粧品会社のM&Aや事業承継に関する情報を解説しました。化粧品業界は収益性が高く、会社によっては革新的な技術を持っているため、魅力的な業界です。そのため、化粧品業界のM&A成約数が増加しています。

化粧品会社のM&A・事業承継を検討している場合は、業界やM&A動向に注視しておき、タイミングを逃さないことが大切です。
 

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