M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2024年5月26日更新会社・事業を売る
中小企業の後継者不足の実態とは?解決策を紹介
中小企業の後継者不足は年々深刻です。M&Aを活用して第三者へ事業を承継することで解決する事例が徐々に増えつつあります。本記事では、中小企業における後継者不足問題の現状や、その解決策について解説します。
目次
後継者不足問題の現状
後継者不足とはその名の通り、会社を引き継ぐ後継者が見つからない状態を指します。後継者不足と聞くと、伝統工芸業界につきものといったイメージがあるかもしれませんが、この後継者不足は通常の会社、とりわけ中小企業に大きな影を落としています。
現在、中小企業経営者の平均年齢は、2007年から上昇しています。なぜなら、団塊世代の引退時期をきっかけに、経営者の高齢化が進んでいるからです。
また、中小企業の経営者が理想とする引退年齢は、平均で約65歳だというデータもあり、団塊世代の引退時期と符合しています。
もちろん経営者に年齢制限はないですが、高齢化に伴うパフォーマンスの低下や健康不安は避けられません。
高齢化が進んでいる現代では、後継者の選任・育成は重要な経営課題ですが、後継者が見つからずに悩んでいる中小企業は増えています。特定の製品メーカーだと、高度な技術が継承されない事態は、日本経済にとっても致命的です。
経営者の子供が後継者になるのなら、問題ありませんが、「家を継ぐ」のが当たり前ではない今の時代では、そう簡単にいかないのです。
多くの中小企業経営者が、子供に会社を引き継いで貰えずに、頭を悩ませています。一方で内部の人材から後継者を選任するのも、簡単ではありません。
何故なら中小企業には、自社株を引き受けるのに十分な資金力を持っている人材が、中々居ないからです。
加えて、経営のノウハウや現場を指導出来るだけの技術や知識を持つ人材となれば、さらに限られます。
このように後継者不足は多くの中小企業にとって深刻な課題となっており、経済産業省が出した試算によると、2025年には60%以上の中小企業経営者の平均年齢が70歳を超えると予想されています。
さらに、127万社にのぼる中小企業が、後継者不足の状態になると言われています。「今は大丈夫」と思っていても、後継者は将来的に考えなければなりません。
後継者が見つからなければ、会社の存続は危うくなります。その結果、業績は黒字なのに廃業しなければならない可能性もあります。
経営者にとって、廃業は避けたい事態です。日本の経済や雇用を支える中小企業が失われるのは、看過できない損失と言えます。
中小企業が培ってきた経験、技術、知識が失われることにもなり、中小企業の存続は、日本経済の動向にも直結しています。
その点を踏まえても、後継者不足は中小企業が最優先で解決すべき課題と言えます。
後継者不足問題が発生する理由
後継者不足問題の発生と深刻化には理由があります。
理由は以下の3点です。
- ・少子高齢化が進行している
- ・親子間における価値観の変化
- ・早期対策を怠っている
1つずつ、見ていきましょう。
少子高齢化が進んでいる
日本においては親族内承継が多く、ほとんどの後継者は子が事業承継をすることが多いです。
特に、小規模な企業や個人事業者ではその傾向が顕著で、先代の子が事業承継する割合は半数に上っています。
中小企業でも規模が大きくなるにつれて親族外承継の割合が増加しますが、これからも小規模企業や個人事業の事業承継は子が担う傾向が続くとみられています。
しかし、現在は少子高齢化で子供の数が減少しているので、そもそも後継者となる子供がいないパターンも増えています。
親子間における価値観の変化
親子間において、事業承継の価値観が変化している点も理由の1つです。
「親の会社は子が受け継ぐ」という昔ながらの価値観が失われつつあるのも、後継者不足の問題に関わっています。
「子が親の会社を受け継がない」という価値観が生まれた背景には、親の会社を受け継ぐことが最適でなく、働き方の多様化が挙げられます。また、経営者側も資質の問題で子以外を後継者としたいという考えを持つ人がいます。
結果的に経営者とその子も、子が後継者になることが正解ではないという考えとなり、後継者が不足するという問題にもつながっています。
早期対策を怠っている
早期から後継者選びを開始していないことも、後継者不足となる理由の1つです。
後継者選びは時間がかかり、中小企業が後継者を選ぶのに要した期間は3年を越える例が全体の4割を占めています。
後継者選びや了承の獲得、ノウハウの継承や教育などの期間を含めると、最低でも5年程度の長期的な視点で事業承継を進めていく必要があります。
実際に後継者が決定しない理由に、「候補者から了承が得られない」ことも上位に入ります。
事業承継を先延ばしにすると、後継者不足の問題がより深刻化してしまうのです。
後継者不足の一般的な解決策
早期の段階で後継者を選定・育成する
最も一般的な後継者不足の解決策は、後継者の早急な育成と言えます。つまり後継者不足を解決する為に、後継者を育成する事です。
事業を託す上で親族や内部の従業員は信頼でき、安心して会社を任せられる立場になります。ただし後継者候補が複数いる場合は、対立が発生する恐れがあります。
しかし、配偶者や実子等の親族への事業承継に成功すると、贈与税や相続税といった税制が優遇される等のメリットもあります。
育成を成功させれば、事業承継をスムーズに進行できる一方で、配偶者や実子以外の親族や従業員に承継させる際は、後継者となる人間には事業全体を買い取れるだけの資金力が必要です。技術や知識だけでなく、資金力の面でも経営者のサポートが必須になるため注意が必要です。
また、実子が成人するまでの期限付きで、一時的に兄弟姉妹等の親族に事業を預けておく「ワンポイントリリーフ」と呼ばれる手法もあります。確実に事業を存続させつつ、後継者を教育できる方法ですが、一時的とはいえ経営者が変わる事に取引先や従業員が抵抗を示す可能性があります。
預かり役の親族が会社を乗っ取るリスクも考えられ、事業承継のせいでこれまで良好だった親族間の関係が悪化する可能性は大いにあります。ですので、ワンポイントリリーフはリスクのある方法です。
しかし後継者の育成には、多くの時間が必要となります。後継者不足を認識した時点で後継者の育成を始めては事業承継に間に合わない可能性が高いため、早期の段階で後継者を選定・育成を行いましょう。
企業価値を向上させる
後継者不足の解決策として、会社の魅力を高める努力をしましょう。具体的には、会社の強みである分野を伸ばして、企業価値を高める施策が有効です。債務や訴訟を極力減らし、引き継ぐリスクの少ない企業にするのも効果的です。
まずは引き継ぐ価値のある会社作りを目指しましょう。そうすれば、後継者不足を解決できる可能性が高まります。
M&Aを活用して事業承継を行う
M&Aを活用して事業承継を行う方法であれば、幅広く後継者を探せます。親族や役員、従業員の中には後継者がいないケースも多くあります。その場合、M&Aを視野に入れることで経営経験のある後継者を選定でき、事業拡大の可能性が広がるでしょう。
ただし、役員や従業員が新体制になった際に反発されたり不信感を抱かれたりする可能性も考えられます。M&Aを実施する場合は、経営者と後継者で経営方針を一致させ、従業員からの賛同が得られる体制を整えましょう。
外部から経営者を招聘する
経営者の実子や配偶者、親族、従業員の中に後継者として適任の人物がおらず、後継者不足に陥った場合は、外部の人間を経営者として招聘する解決策もあります。
招聘する人材は、取引先の会社や交流のある金融機関等からピックアップするケースが多いです。経験値のある人材を即戦力として経営者に据えられる為に、育成の手間が省けるメリットがあります。加えて、経験豊富な人材が経営をするので、業績がアップする可能性も見込めるのです。
魅力的な方法に思える一方で、注意点もあります。外部の人間である以上、現場との摩擦が発生するリスクに注意しなければなりません。特に内輪の雰囲気が濃い会社だと、信頼関係が上手く構築できない可能性があります。また、外部から経営者を雇う場合、会社の所有と経営を分離しないケースが多いです。
状況によっては、オーナーである前経営者と外部から来た現経営者の間で、意見が対立する可能性もあります。加えて外部から招いた後継者が、後々になって後継者として不適格だと発覚する事例が発生することも。最悪の場合業績が悪化してしまい、経営難となるリスクもあります。
また、外部から来た経営者は、「雇われ社長」の立場です。したがって報酬の面で摩擦が生じたり、本人のモチベーションが下がる可能性も少なくありません。よほど信頼できる人間ではない限り、外部の人間を後継者に据える選択肢に抵抗感を持つ経営者の方が現在は多いです。
もし外部から後継者を招く場合は、入念に且つ慎重に人選を実施しましょう。デメリットやリスクは多いものの、良い面も勿論あります。前述の通り、すでに経験豊富な人物が経営者となるので、かえって業績が良くなる可能性があります。経験がない子供等の親族を後継者にするよりも、その点で有利です。
加えて、外部からの全く新しいノウハウや知識、視野を取り入れられる点も大きなメリットです。長く続いている中小企業ほど、過去の成功体験にこだわってしまいます。変化の激しい現在では、これまでの経営戦略が通用するとは限りません。
むしろ、過去の成功体験に固執するあまり、市場の需要変化に気づかずに、業績が悪化するケースもあります。同じ社内でずっと働き続けていると、どうしても変化の必要性に気づきにくいです。外部から異なる視点を持った経営者を雇えば、経営状態を改善できる可能性があります。
つまり業績不振の企業ほど、外部からの経営者の雇用によって、現状を良くできる可能性が高いです。とはいえ、前述の通りリスクもあります。したがって、外部から後継者を招聘するのは、ハイリスクハイリターンな手法と言えます。
後継者不足が原因で廃業した事例3選
後継者不足が理由で廃業を選択した中小企業は、どのような事情で経営を中止する判断をしたのでしょうか。
こちらでは、後継者不足が原因で廃業をした中小企業の事例を紹介します。
【チョーク製造の有名メーカー】羽衣文具株式会社
羽衣文具株式会社はチョークの製造業を営んでいましたが、2015年3月に廃業しました。
羽衣文具株式会社は創業80年を越えるチョーク製造メーカーです。愛知県に拠点を置く中小企業で、硫酸カルシウムや炭酸カルシウムが原料のチョークを製造していました。国内のシェアはおよそ3割で、滑らかな書き心地・折れづらい・消しやすい・粉が出づらいなどの特長があります。
代表の体調不良がきっかけで、親族や従業員から後継者を探しましたが、見合った人は見つけられなかったのです。親族の子供は女性ばかりで、会社の財務も赤字が続いていたことから、事業承継を諦めました。
【高い技術力に定評がある工場】岡野工業
岡野工業は金属加工業を営んでおり、年商は8億円で黒字経営であるものの、2020年に廃業することを決定しています。
岡野工業は、東京都で事業を営む金属加工工場です。高い技術力を活かし、深絞りによる金属板の加工や、刺しても痛みの無い注射器の開発を進めていました。少数の従業員ながらも数多くの特許を取得して、高品質の製品を提供しています。
子供が2人いたものの、後継者として働くつもりはありませんでした。娘の婿が社員として働いていましたが経営者向きの人ではないと判断されてしまい、婿への事業継承も断念しています。孫へ継がせることを検討しましたが、金属加工業の需要に不安を持っていたので後継者に迎えることも諦めたのです。
後継者が見つからなかったことで、黒字経営だとしても廃業を選択することがある事例と言えます。
【老舗の旅館】新右ヱ門・秀峰閣
新右ヱ門・秀峰閣は多くの利用客に親しまれた旅館でしたが、2018年3月に閉館して廃業しました。
新右ヱ門・秀峰閣は石川県の湯涌温泉にあった旅館です。名泉に選ばれた温泉をはじめ、日本海の海産物や地元の野菜、能登牛を使った料理や自然豊かな景色が楽しめます。
従業員の確保が進まず、同時に後継者問題にも悩んでいました。人材の確保と後継者問題の解決に見通しがつかなかったので、廃業を選択したのです。
M&Aの活用による後継者不足の解決
M&Aの活用は後継者不足の問題を解決する糸口となります。
ここでは、M&Aで後継者問題を解決する方法について見ていきましょう。
従来からある後継者不足の解決策の問題点
前述した二つの後継者不足の解決策は、有効であるものの問題点もあります。
そもそも親族や従業員を後継者にするのは、年々困難になることが多いです。
一方で外部から後継者を雇う手法は、ハマれば経営状態を良くできるものの、失敗する可能性もあります。
加えて、まだそれほどメジャーな方法ではないため、実際に経営者を探すのに手間がかかることが多いです。
後継者不足に対するM&Aの有用性
そこで近年はM&Aの活用によって、後継者不足の会社が自社を第三者に売却する事例が増加しています。
従来は、「会社を売る」選択肢に抵抗感を持つ人が多くいました。しかし近年は、ニュースで大企業同士のM&Aが取り上げられる機会も増えています。
それに加えて、中小企業庁や商工会議所等の支援策や広報活動も活発になっているため、M&Aに対する不信感を持つ人は減少傾向にあります。
後継者不足の企業にとって、M&Aによる事業承継は有効な選択肢の一つです。M&Aによる事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。
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後継者不足解決の為にM&Aを利用するメリット
では、後継者不足の企業がM&Aを行うメリットは何でしょうか?
M&Aのメリットについて、紹介していきます。
会社が存続する
他社に自社を丸ごと買い取ってもらう場合、会社の名称が変わる可能性があることを覚えておきましょう。
しかし会社の存続に繋がる上に、何より貴重な財産である人材や技術、知識を守れるのです。
また不採算を抱えている場合でも、M&Aの相手が大きな会社であれば、解決する可能性があります。
また、規模拡大を図っている会社に吸収されれば、さらなる事業の発展に繋がる期待が持てるでしょう。
後継者不足で廃業する最悪なケースになる事態と比べると、会社が存続し、尚も前線で活躍出来る方が遥かに良いです。
多額の創業者利潤を獲得可能
M&Aによって会社を売却すると、多額の資金を獲得できます。
後継者不足を理由に廃業した場合、在庫の処分等で費用や手間がかかってしまうのです。
一方でM&Aを実行すれば時間はかかるものの、売却資金を獲得できます。
その観点から見ると、後継者不足で廃業するよりは、M&Aによって会社売却した方が良い選択です。
中には40代~50代には引退と同時に会社を売却し、老後生活の資金を得る人生プランを考えている人もいます。
「後継者不足の解決」にしてはいささか現金な選択肢です。
とはいえ、生き方が多様化している昨今の時代にマッチしているとも言えます。
ただし、当然ながらM&Aで獲得した利益には税金が課されるのです。
例えば株式譲渡によって会社売却した際には、譲渡所得に20%の所得税等が課税されます。
ちなみに譲渡所得とは、売却時に得た金額から、譲渡や会社設立にかかった費用を引いた残りです。
M&Aによって多額の資金を獲得した際には、税金の支払い義務を忘れない様に注意しましょう。
M&Aを実施する際の注意点
以上の通りM&Aの活用は、後継者不足の有効な解決策です。
しかし一方で、いくつか注意すべき問題もあります。
M&Aが成功する可能性は100%ではありません。
したがって売却の際には、慎重に企業価値を精査する必要があります。
会社の価値算出の際には、所有している資金や資産、技術、知識だけでなく、人員や販路も重要視されているのです。
また、簿外債務等買い手にとって損なものとなり得るネガティブな要素も、事前に把握しておく必要があります。
簿外債務等は企業価値にとってマイナスな要素です。
事前に対策すれば、より高い価格で売却できる可能性が高まります。
加えて、M&A後にトラブルが発生するリスクも軽減可能です。
売却の際には、どれだけ企業価値を引き上げられるかが鍵になります。
M&A仲介会社の起用
一般的にM&Aを実施する際には、仲介会社にアドバイザーとしてサポートしてもらうことが殆どです。
これは、後継者不足以外の理由でM&Aを実施する際でも同様と言えます。何故なら、M&Aを完了する為に実施すべき業務量が膨大だからです。
M&Aを自力で実行するのは難しいものとなります。しかしM&Aに注力しすぎて、本業が疎かになっては意味がありません。ですので、M&Aを実施する際には仲介会社を起用した方がベターです。
ただし、M&A仲介会社を活用する際には、手数料を支払う必要があります。着手金や成功報酬など、仲介会社に支払う手数料はさまざまです。支払う手数料の額は、数十万円から数千万円以上と非常に多額です。
したがって、後継者不足を理由に会社売却を考える際には、費用やメリットを熟慮した上で、仲介会社の起用を考えましょう。
後継者人材バンクの活用
前述の通りM&Aの活用は、後継者不足の解決策として非常に有用です。
しかし、それでもM&Aに対して否定的なイメージを持つ方もいるでしょう。
そのような方でも、後継者不足を解決する方法があります。
それが、「後継者人材バンク」の活用です。
後継者人材バンクとは、後継者不足に悩む企業と起業家もしくは起業家志望の人材をマッチングする制度。
具体的には、後継者不足に悩む企業に対して、登録されている人材が紹介される形です。
後継者人材バンクは、全都道府県に設置されている事業引継ぎ支援センターが運営しています。
したがって後継者不足の企業ならば、どこに所在していても活用可能です。
後継者人材バンクは平成23年度に発足した制度なので、全国的な知名度はまだ低いと言えます。
加えて、制度としてもまだまだ発展途上です。
とはいえ、後継者不足に悩む中小企業にとっては非常に頼りになる制度になるでしょう。
後継者の候補となるのは、起業家を志す人材です。
ですので、熱意ある人物に事業承継ができます。
加えて、後継者人材バンク及び事業引継ぎセンターは、国が運営している制度(機関)です。
なので、安心して活用できるメリットもあります。
今後後継者不足問題が深刻化するに伴って、この制度の質はより磨きがかかると予想されます。
ただし、仲介会社の活用と同様に、100%マッチングが成功するとは限りません。
上手くいかなかった場合には、M&Aを勧められるケースもあります。
M&Aを実施すると決定したら、事業引継ぎ支援センターが直接支援してくれるのです。
ですので、M&Aに不安を抱えていても安心して行えます。
必要に応じて、信頼できる仲介会社や銀行等の金融機関の紹介が可能です。
マッチングが上手くいかなくても、後継者不足を解決できる可能性はあります。
後継者不足に悩む方は、是非一度後継者人材バンクの活用を検討しては如何でしょうか?
以下の記事では、後継者バンクのメリットやデメリットについて詳しく解説していますので、気になる人はこちらも併せてご確認下さい。
後継者不足まとめ
中小企業経営者の高齢化は、今後ますます進行します。
それに伴い、後継者不足問題もさらに深刻化すると予想されているのです。
従来は、子供などの親族を早いうちから教育するのが普通でした。
なので、後継者不足が問題となるケースは少なかったです。
しかし、近年は親族内で事業承継出来るケースは少なく、従来の対策は通用しづらいと言えます。
加えて、信頼できる従業員を後継者にしようとしても、資金力等の理由により、中々実現するのは困難です。
後継者不足問題を解決するためには、従来とは違う視点を持つ必要があります。
ハイリスクではあるものの、外部から後継者を雇うのも有効な選択肢です。
上手くいけば、業績が急激にアップする可能性もあります。
またメジャーではないものの、後継者人材バンクの活用によっても、後継者不足を解決できるのです。
後継者人材バンクは国が運営している制度なので、安心して後継者を探せます。
そして、後継者問題の解決策として近年有力視されているのが、M&Aによる事業承継です。
M&Aを実施すれば、会社を存続できるのは勿論、売却による創業者利潤も獲得できます。
M&Aが成功する確率は100%ではないものの、得られるメリットは非常に大きいです。
実際にM&Aを実行する際には、仲介会社を起用するのが一般的。
その際、多額の手数料を支払う必要があります。
仲介会社ごとに手数料のシステムは異なるため、最も望ましいシステムの業者を選びましょう。
後継者不足を解決する方法をいくつか解説しましたが、どの方法が一番良いかは各ケースによって異なります。
自社の状況をしっかり把握し、最も適した解決策を用いて、後継者不足を解決しましょう。
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