2024年9月18日更新会社・事業を売る

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継の動向!譲渡案件・事例も紹介

愛知県名古屋市のM&A・事業承継の動向・案件例を紹介します。愛知県名古屋市は、M&A・事業承継が活発化しやすい環境です。愛知県・名古屋市に拠点を置くM&A仲介会社も多いです。愛知県・名古屋市でM&A・事業承継を検討している方は必見です。

目次
  1. 愛知県・名古屋市の産業に見られる特徴
  2. 愛知県・名古屋市のM&A・事業承継の動向
  3. 愛知県・名古屋市近郊のM&A・事業承継案件例
  4. 愛知県・名古屋市のM&A・事業承継事例
  5. 事業承継・M&A時におすすめの相談先
  6. 愛知県・名古屋市でM&A仲介会社を選ぶ4つの基準
  7. 愛知県・名古屋市のM&A・会社売却・事業承継に役立つ公的機関
  8. 愛知県・名古屋市のM&A積極買収企業
  9. 愛知県・名古屋市のM&A・事業承継まとめ
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愛知県・名古屋市の産業に見られる特徴

愛知県には、世界有数の大企業であるトヨタ自動車があることから、製造業が盛んな地域です。総務省の統計調査によると、以下のような結果が出ています。

  • 事業所数:1万4,593事業所
  • 従業者数:80万7,694人
  • 製造品出荷額等:43兆9,880億円
  • 業種別構成比:輸送機械が最も多く、電気機械、鉄鋼、生産用機械、食料品の順
  • 県内:豊田市(14兆7,096億円)、名古屋市(2兆9,932億円)、安城市(1兆9,204億円)、岡崎市(1兆8,297億円)、刈谷市(1兆5,856億円)の順
  • 付加価値額:11兆8,718億円

一方、M&Aに目を向けてみると、2022年の愛知県のM&A件数は206件でした。内訳(買手-売手)は、地域内-地域内 35件、地域内-地域外 95件、地域外-地域内 76件 でした(レコフ調べ)。

このことから、愛知県は名古屋市という大都市を有するだけあって、M&Aも非常に盛んであることがわかります。

参考:愛知県「令和3年経済センサス‐活動調査 産業別集計(製造業・詳細版)」

愛知県の事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】愛知県の事業承継・M&Aの動向は?案件例や会社選びのポイントも紹介!

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継の動向

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継の動向を2つのトピックに分けて解説します。

愛知県企業の後継者不在率

2023年における愛知県の後継者不在率は52.5%で、前年比で5.9%減少しました。とはいえ、5割以上の企業が後継者不在に悩まされています。

最近では、各自治体や地域の金融機関が事業承継に関する相談窓口を広く設置し、第三者へのM&Aや事業譲渡、ファンドを活用した経営再建を組み合わせた事業承継の支援体制が整備され、広く周知されています。

このような告知活動によって、現経営者だけでなく、後継者候補にも事業承継の重要性が広く認識されるようになったことが、後継者不在率の低下につながった一因と考えられます。

参考:帝国データバンク「特別企画:兵庫県「後継者不在率」動向調査(2023 年)」

愛知県企業の休廃業件数

2023年、愛知県で休業・廃業、解散を行った企業(個人事業主を含む)は3439件に達し、全体の4.61%の企業が市場から撤退しました。これは、2019年以降減少していた休廃業が5年ぶりに増加に転じたもので、2022年の3013件から14.1%の急増となっています。全国的にも休廃業は増加しましたが、愛知県の増加率は全国平均の10.6%を3.5ポイント上回りました。

2023年には、企業倒産(法的整理)も前年から約4割増加しており、休廃業と同様に増加しています。これまで、持続化給付金や雇用調整助成金などの資金支援が経営を支えていましたが、2023年に支援策が縮小されたことや、電気代などのエネルギーコストや物価の上昇、人手不足といった経営課題が一気に押し寄せました。

この結果、中小企業では、事業継続の判断を迫られ、経営悪化を避けるためにやむを得ず廃業するケースが増えたと考えられます。

参考:帝国データバンク「愛知県企業「休廃業・解散」動向調査(2023)」

愛知県・名古屋市近郊のM&A・事業承継案件例

弊社M&A総合研究所が取り扱っている愛知県・名古屋市近郊のM&A・事業承継案件例をご紹介します。

【愛知県/米の生産・卸売】10反以上の農地保有

大型保管庫を完備しており、1年を通じて米の品質を維持できます。10反以上の農地を保有しています。

エリア 愛知県
売上高 5000万円〜1億円
譲渡希望額 応相談
譲渡理由 さらなる人材の確保・事業拡大

【愛知県/米の生産・卸売】10反以上の農地保有(ものづくり・メーカー) | M&A総合研究所

【好立地/財務良好】有料老人ホーム×愛知県

代表は勇退予定ですが、一定期間の引継ぎとサポートは可能です。訪問看護は売上と利益を向上させる余地があります。

エリア 愛知県
売上高 2.5億円〜5億円
譲渡希望額 2.5億円〜5億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【好立地/財務良好】有料老人ホーム×愛知県(医療・介護) | M&A総合研究所

【東海地方/財務優良】道路舗装工事業

東海地方で道路舗装工事業を営み、地場の建設会社を中心に40社以上の豊富な受注基盤を有します。公共案件と民間案件の比率は、およそ7:3の割合であり、売上の99%以上を舗装工事が占めている状況です。

エリア 中部・北陸
売上高 2.5億円〜5億円
譲渡希望額 1億円〜2.5億円
譲渡理由 将来的な後継者不在

【東海地方/財務優良】道路舗装工事業(住宅・不動産・建設) | M&A総合研究所

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継事例

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継事例をピックアップしてご紹介します。

極東貿易による三幸商会のM&A・事業承継

2024年8月30日、極東貿易は三幸商会の全株式を取得し、子会社化することを決定しました。極東貿易は、鉄鋼や自動車、電機など幅広い産業分野に関連する製品の輸出入を手掛けており、三幸商会はプラスチックや溶射材、成形機などの販売や輸出事業を展開しています。

今回のM&Aにより、両社は保有する国内外のネットワークや技術知識、取引先を共有し、商材や取引エリアの拡大、新たなビジネス機会の創出を目指します。KBKグループはこのM&Aを通じて、事業ポートフォリオの最適化とグループ全体の収益強化を図る方針です。

株式会社三幸商会の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

ナイスによるセレックスホールディングスのM&A・事業承継

2024年8月23日、ナイスはセレックスホールディングスの株式を取得することを決定しました。ナイスグループは建築資材や住宅事業、木造建設事業を展開しており、セレックスホールディングスは中京圏でサッシやエクステリアなど住宅建材の販売や施工を行う企業です。

今回のM&Aにより、ナイスグループは中京圏での販売を拡大し、取り扱う商材をサッシやエクステリアまで広げ、住宅一棟あたりのシェアを高めることを目指しています。また、省エネルギー基準の義務化に向け、断熱材やサッシの性能向上、太陽光発電システムの普及を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していく方針です。

セレックスホールディングス株式会社の株式の取得に関するお知らせ

オウケイウェイヴによるオープンサイトのM&A・事業承継

2024年7月31日、オウケイウェイヴはフレイ・ホールディングスから株式会社オープンサイトの株式を取得し、子会社化することを決定しました。オウケイウェイヴはQ&A形式のコミュニティサイト「OKWAVE」を運営しており、オープンサイトは中高年向けの文通型マッチングサービス「Sincerely yours」を提供しています。

今回のM&Aの目的は、「OKWAVE」内で人気の恋愛相談カテゴリと「Sincerely yours」のサービスが親和性を持つことに注目し、ミドル〜シニア層の利用拡大を狙ったものです。新規会員の獲得や、両社の強みを活かして新たな事業領域を開拓し、業務効率の向上を目指しています。

株式会社オープンサイトの株式の取得(特定子会社の異動)に関するお知らせ

事業承継・M&A時におすすめの相談先

愛知県・名古屋市での事業承継・M&A時におすすめの相談先を3つご紹介します。

金融機関

最近、金融機関がM&Aサポートに特化した専門部署を設置するケースが増えています。特に投資銀行やメガバンクは、ファイナンシャルアドバイザー(FA)としてM&Aの重要な役割を担うことが多く、買収を進める際には資金調達の面で金融機関との連携が不可欠です。

金融機関を活用するメリットは、資金調達に関する専門的なアドバイスが受けられることや、事業承継や後継者への株式移転時にもサポートが得られる点にあります。

さらに、M&A専門部署を通じて適切なアドバイザーを紹介してもらえることも利点です。ただし、注意点として、大手金融機関は大規模な案件を優先するため、中小規模の案件には対応しない場合があり、また、アドバイザリー報酬が高額になることもデメリットとして挙げられます。

公的機関

近年、事業承継やM&Aに関する公的な相談窓口が充実してきました。

「事業承継・引継ぎ支援センター」は、中小企業が抱える後継者不足といった課題に対し、情報提供やアドバイス、企業間のマッチングを支援する窓口です。2021年4月に設立され、全国47都道府県に設置されているため、地方の企業でも簡単に利用でき、無料で信頼性の高いサポートが受けられます。

さらに、個人事業主も対象としており、M&A仲介会社や専門家の紹介も行っています。ただし、民間のM&A仲介会社と比較すると、対応のスピードや提供されるサービスに限界がある場合があるため、その点も考慮する必要があります。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の売買を総合的にサポートする専門企業です。売り手・買い手双方と契約し、交渉の進行や適切な相手の選定、スケジュール管理、企業価値の評価(バリュエーション)、書類の準備など、M&Aに関わる全ての手続きを支援します。

仲介会社は、双方の条件を調整し、最適な合意に導く役割を担います。豊富な選択肢の中から最適な相手を紹介することで、M&Aの成功率を向上させます。さらに、M&Aが初めての企業でも安心して進められるように、具体的なアドバイスや手厚いサポートを提供します。

ただし、着手金や中間金が発生する場合があり、コスト面での負担が課題になることがあります。そのため、成功報酬制を採用している仲介会社を選ぶことが推奨されます。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

愛知県・名古屋市でM&A仲介会社を選ぶ4つの基準

昨今、M&Aの活発化に伴ってM&A仲介会社の数も急増しました。その中から、どのような仲介会社を選べばよいのか、そのポイントを掲示します。

  1. 対象業界の専門知識・実績がある
  2. 自社と同じ案件規模・地域のM&A実績がある
  3. M&Aに関する幅広い知識・経験がある
  4. わかりやすい料金体系を採用している

①対象業界の専門知識・実績がある

M&Aを進めるにあたっては、業界ごとの商慣習の違いや、業界特有のビジネスモデルなどを踏まえることが必要です。したがって、M&A仲介会社においては、担当する会社の業種の専門知識や同業種の会社のM&A担当実績の有無で雲泥の差が生じます。

最近は、特定の業種に特化したM&A仲介会社も出てきており、自社の業種に特化している仲介会社を探すのもいいでしょう。あるいは、非特化型の仲介会社の場合、過去の実績で自社と同業種の担当経験があるかどうか確認するのが得策です。

②自社と同じ案件規模・地域のM&A実績がある

M&A仲介会社に問われるのは、業種の専門性だけではありません。案件の規模の大きさと、担当した地域の実績も確認する必要があります。たとえば、スモール案件の実績が多いM&A仲介会社が、大型案件も得意かというと、それは疑問であり、その逆もまた同様です。

したがって、最も望ましいのは、自社と同規模のM&Aサポート、自社と同地域のM&A支援を担当した実績を持っているM&A仲介会社になります。

③M&Aに関する幅広い知識・経験がある

急増しているM&A仲介会社の中には、実績・経験が十分とはいえないアドバイザーがいる可能性もあります。これを回避するためには、M&A仲介会社の過去実績を確認するとともに、在籍しているM&Aアドバイザーの実績や資格も確認しましょう。

また、会社を気に入っても担当アドバイザーに不満がある場合は、遠慮せず担当者の交代を申し入れるべきです。

④わかりやすい料金体系を採用している

M&A仲介会社の料金体系は、各社によってまちまちです。内容が細かい会社の場合、相談料・着手金・月額報酬・中間報酬・成功報酬・資料作成などの各種実費といったように、複雑で金額もわかりづらいケースもあります。

近年は、完全成功報酬制、つまり、M&Aが成約するまで一切、費用発生がない会社も増えてきており、予算管理の面からも、そのようなわかりやすい料金体系の仲介会社がおすすめです。

M&A仲介会社選びにお困りの場合は、M&A総合研究所にご連絡ください。M&A総合研究所は、中小規模のM&A案件を数多く取り扱っています。対応地域は全国ですが名古屋市にもオフィスを構えており、愛知県のM&A案件には、よりきめ細やかな対応が可能です。

M&A総合研究所には、M&A・事業承継の知識・支援実績が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、相談時からクロージングまで丁寧にサポートいたします。また、通常は10カ月~1年以上かかるとされるM&Aを、最短3カ月でスピード成約する機動力もM&A総合研究所の強みです。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」となっています(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしておりますので、愛知県でM&A・事業承継をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

愛知県・名古屋市のM&A・会社売却・事業承継に役立つ公的機関

愛知県・名古屋市でM&A・会社売却・事業承継で困った際には、公的機関に相談するのも1つの手段です。愛知県・名古屋市の主な公的機関には、以下のようなものがあります。

  1. 愛知県事業承継・引継ぎ支援センター
  2. 愛知県よろず支援拠点
  3. 名古屋商工会議所
  4. 愛知県信用保証協会

①愛知県事業承継・引継ぎ支援センター

愛知県事業承継・引継ぎ支援センターとは、中小企業の事業承継やM&Aをサポートする公的機関です。公的機関ですから、費用は無料で安心して相談ができます。中小企業経営者向けのセミナーなども無料で利用可能です。

なお、中小企業庁からの委託事業として各都道府県に設置された事業引継ぎ支援センターと、各都道府県が独自に組織した事業承継ネットワークが2021年4月に統合され、愛知県事業承継・引継ぎ支援センターとなりました。

事業承継・引継ぎ支援センターの活用を政府も後押し

2021年4月以前までは、事業承継ネットワークが親族内承継や社内承継の支援を行い、事業引継ぎ支援センターはM&Aなど第三者への事業承継支援を行ってきました。この2つが統合されたことによって、連携も高まり支援の質の向上も見込めます。

中小企業の事業承継推進には政府も力を入れているので、何かあれば大いに活用しましょう。

②愛知県よろず支援拠点

愛知県よろず支援拠点は、中小企業や小規模事業者向けのお悩み相談窓口です。相談料は無料で、M&Aにまつわる相談も受け付けています。さまざまな業界出身のコーディネーターや、中小企業診断士などが在籍しており、専門的なアドバイスを受けることが可能です。

愛知県よろず支援拠点は豊橋市にサテライトを開設しているため、身近な公的機関として利用できるでしょう。

③名古屋商工会議所

名古屋商工会議所など、愛知県内には22の商工会議所があります。また、商工会も57あり、いずれも公的機関として活用可能です。商工会議所、商工会ともに、愛知県の中小企業の発展をサポートしています。ただし、相談などを行うには、会員にならなければなりません。

④愛知県信用保証協会

愛知県信用保証協会は、金銭面で中小企業のサポートを行う公的機関です。さまざまな中小企業者向けの保証があり、それらをスムーズに活用するための支援を行っています。経営支援の一環で各種相談も受け付けているので、M&Aや事業承継の相談も可能です。

事業承継ネットワークについては下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】事業承継ネットワークとは?事業概要、中小企業が利用するメリット【事例あり】
【関連】事業承継の相談先である事業承継・引継ぎ支援センターとは?成約事例や案件・手数料・その他の支援機関も徹底解説

愛知県・名古屋市のM&A積極買収企業

愛知県を拠点としている企業には、現在、M&Aでの買収に積極姿勢である会社は数多くあります。ここでは、その中から2社をピックアップしました。

  1. 駒田印刷
  2. イントリニティー

①駒田印刷

1948(昭和23)年設立の駒田印刷は、書籍・新聞・カタログ・ポスターなどの印刷業のほか、文書・画像処理システムの開発や情報加工処理、インターネットソリューション提供などを行っています。本社は名古屋市で資本金1,500万円、売上高は非公開です。

駒田印刷では、買収予算1億~10億円で以下のような売り手を探しています。

  • 印刷会社
  • Web制作会社
  • デザイン会社
  • システム開発会社
  • 広告代理店

②イントリニティー

1982(昭和57)年設立のイントリニティーは、システムコンサルタント・システム開発の受託・スマートフォンアプリ開発・音楽プラットフォーム『YAPLE』運営などを行っています。本社所在地は名古屋市、資本金が1,000万円、直近の売上高は1億5千万円です。

イントリニティーでは、買収予算1億~10億円で以下のような売り手を探しています。愛知県内に限らず、中部・東海エリアなど広範に募集中です。

  • ソフトウェア開発会社
  • Webサービス開発会社
  • アプリ開発会社

【関連】近畿地方のM&A・会社売却・事業承継の動向!案件例や事例も紹介

愛知県・名古屋市のM&A・事業承継まとめ

M&Aを実施する際には、専門的な知識や経験が必要になります。したがって、M&A仲介会社などの専門家のサポートを受けることは不可欠です。愛知県や名古屋市で効果的なM&Aを実現するためにも、自社に適したM&A仲介会社を選びましょう。

M&A仲介会社を選ぶ際に基準となるポイントは、以下のとおりです。
→対象業界の専門知識・実績がある
→自社と同じ案件規模・地域のM&A実績がある
→M&Aに関する幅広い知識・経験がある
→わかりやすい料金体系を採用している

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