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株式取得による税金

株式取得による税金

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    株式取得による税金

    株式取得と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

    株式取得とは、その名の通り「株式を取得する」行為です。

    株式取得は、M&Aや証券投資目的で実施されます。

    どちらの目的にせよ、株価上昇による利益獲得が主な目的です。

    株式取得によって得た利益には、税金が発生します。

    株式取得の税金に関して、意外と詳しく知っている方は少ないです。

    そこで今回は、株式取得による税金に関して、詳しく解説します。

    株式取得で失敗しない為にも、税金に関する知識は身につけましょう。

    株式譲渡による取得費

    まず初めに、株式取得による税金を計算する上で、基礎となる取得費をおさらいします。

    ⑴取得費とは

    取得費とは、株式取得した時に必要となった費用を指します。

    基本的には、株式取得の購入費や払込代金が当てはまります。

    また、購入に要した手数料や名義の書き換え費用も、取得費に含みます。

    M&Aで株式取得を行った場合、専門家への報酬も取得費に含まれます。

    もし報酬の金額を抑えたければM&A総合研究所にご相談ください。

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    ⑵購入・払込み以外による取得費

    大半の株式取得は、購入や払込によって実行されます。

    ですが、それ以外の手段によって株式取得するケースも存在します。

    ここでは、各ケースにおける取得費をご紹介します。

    ①相続・遺贈・贈与による株式取得

    相続・遺贈・贈与としては、事業承継による株式取得が最たる例です。

    この場合、被相続人や遺贈者、贈与者の取得費を引き継ぎます。

    ②新株予約権、新株引受権による株式取得

    簡単に言うと、新株予約権(ストックオプション)や新株引受権の行使による株式取得です。

    このケースでは、権利行使日の価額が取得費になります。

    ③新たな払込みを要さない株式取得

    タダで株式取得する際には、当然取得費は0となります。

    ⑶取得費の調整

    取得費は、株式取得に要した株価に株数を乗じて計算することで求めます。

    下記のケースに該当する場合、取得費の計算に用いる株価を調整します。

    • 株式分割または株式併合によって株式取得する
    • 同じ種類の株式を株主割当てにより取得する
    • 適格合併により、合併会社の株式取得を行う
    • 適格分割型分割により、分割承継法人の株式取得を行う
    • 株式分配によって、完全子会社から株式取得する
    • 適格株式交換または株式移転を理由に、株式取得する

    つまり、適格組織再編や株式分割・併合等による株式取得であれば、取得費の調整を実行します。

    ⑷概算取得費の適用

    相続による株式取得や株式を購入した時期が古い場合、取得費が判明しない可能性があります。

    その際には、株式売却代金の5%を取得費として適用できます。

    実際の取得費が5%未満だとしても、概算取得費を適用可能です。

    ※関連記事

    株式譲渡とは?メリット・デメリット、M&A後の社員や税務を解説

    株式を譲渡したときの税金(申告分離課税)

    次に、株式を譲渡した際に課される税金に関して、ご説明します。

    ⑴株式の譲渡益課税

    株式譲渡(売却)では、売却金額から取得費を差し引いた部分に課税されます。

    この部分は、譲渡益や譲渡所得と呼ばれます。

    譲渡益は、他の所得と分離した上で、税金の計算が実施されます。

    この制度は、「申告分離課税」と呼ばれます。

    譲渡益の中でも、「上場株式等に係る譲渡所得」と「一般株式等に係る譲渡所得」は区別されます。

    両者は制度上、別々に申告分離課税する必要があります。

    譲渡所得だからと言って、全て合計して税金を計算できる訳ではありません。

    片方の譲渡損失を、もう片方の譲渡所得から控除するのも認められません。

    同じ譲渡所得でも、上場株式と一般株式は、別々に税金を計算するので注意です。

    ⑵「株式等」、「上場株式等」及び「一般株式等」の定義

    株式取得の税務では、「株式等」や「上場株式等」、「一般株式等」という用語が出てきます。

    この項では、それぞれの定義を抜粋してご紹介します。

    ①株式等

    主に下記に該当するものは、株式等とみなされます。

    1. 株式そのもの
    2. 株主または投資主になる権利
    3. 特別の法律により創立された法人の出資者持分
    4. 合名・合資・合同会社社員の持分
    5. 投資信託の受益権

    ②上場株式等

    上場株式等には、主に下記資産が該当します。

    1. 金融商品取引所に上場されている株式等
    2. 特定投資法人の投資口
    3. 国債及び地方債
    4. 公募投資信託の受益権
    5. 店頭転換社債型新株予約権付社債

    ③一般株式等

    株式等に該当する資産のうち、上場株式等に該当しないものを「一般株式等」と呼びます。

    ⑶上場株式や一般株式等に係る譲渡所得等(譲渡益)の計算方法

    上場か一般かに関係なく、譲渡所得の計算方法は同じです。

    株式取得による譲渡所得は、下記の通り計算されます。

    • 譲渡所得(譲渡益)=譲渡価格(総収入金額)−必要諸経費(取得費や委託手数料など)

    委託手数料とは、株式売却の際に起用した専門家等に支払う費用です。

    M&Aならば、M&Aアドバイザリーに支払った手数料が当てはまります。

    この手数料を少しでも抑えてM&Aアドバイザリーにサポートを依頼したければ、M&A総合研究所にご相談ください。
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    ⑷株式譲渡の税率

    株式取得(売却)の税率も、一般株式と上場株式の間に違いはありません。

    株式譲渡では、譲渡所得に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金が生じます。

    M&Aや事業承継であっても、株式投資であっても、支払う税金は同じです。

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    株式譲渡時の税金

    株式投資にかかる税金

    この項では、投資目的の株式取得に焦点を当てて、税金について解説します。

    投資目的だとしても、株式取得の税金は発生します。

    投資の場合、特に損失が生じた際の処理は、税金対策の上で重要です。

    ⑴「譲渡益課税」と「配当課税」

    株式投資では、譲渡益課税と配当課税が生じます。

    譲渡益課税とは、上記で説明した課税です。

    売却時の譲渡益に対して、一律20.315%の税金が課されます。

    一方配当課税とは、配当金を受け取る際に課される税金です。

    配当所得は原則総合所得として、他の所得と合算された上で税金が計算されます。

    この点は、譲渡所得との大きな違いです。

    特例によって、上場株式等に関する配当金であれば、申告分離課税を選択可能です。

    ⑵株式売却による損失

    株式投資では、損失が発生する可能性もあります。

    購入時よりも売却時の方が株価が下がっていれば、当然損失となります。

    損失である為、税金は勿論課されません。

    株式取得で生じた損失は、他の譲渡所得や配当金と相殺できます。

    相殺しても損失が残った際には、確定申告によって損失を来期に繰り越し出来ます。

    つまり譲渡損失を利用すれば、税金の支払いを抑えられます。

    前述しましたが、上場株式と一般株式との間で、相殺処理は出来ません。

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    株式譲渡所得について解説します

    株の売却益と税金の支払い

    最後に、株式取得で生じた税金の支払いに焦点を当てます。

    ⑴税金の支払い方

    株式取得で生じた税金は、基本的には確定申告を経て支払います。

    税率が一定かつ分離課税である為、税金の額は簡単に算出できます。

    税金の支払いに関して、一点注意しなくてはいけません。

    株式取得では所得税と住民税が発生しますが、両者の支払いタイミングは異なります。

    所得税は翌年3月15日までに確定申告を行い、納税となります。

    一方住民税は、確定申告を実施した年度の6月に、自治体から納税の案内が届きます。

    双方税金を支払える様に、資金は残しておきましょう。

    ⑵特定口座による源泉徴収

    原則は、確定申告によって税金を支払います。

    投資目的であれば、他の方法を利用可能です。

    それは、「源泉徴収ありの特定口座利用」です。

    投資目的で株式取得する場合には、普通は証券会社に口座を開設します。

    口座を開設する時、下記3つの口座からお好きなものを選択できます。

    1. 源泉徴収なし特定口座
    2. 源泉徴収あり特定口座
    3. 一般口座

    特定口座で株式取引を実行すると、年間の取引記録を書類で送付してもらえます。

    書類を参照すれば、確定申告の際に簡単に税額を計算できます。

    特定口座の中でも源泉徴収ありを選択すれば、さらに手間が省けます。

    源泉徴収ありを選べば、株式売却時に自動的に税金が差し引かれます。

    つまり、確定申告が不要となります。

    ⑶特定口座(源泉徴収あり)を選ぶデメリット

    特定口座(源泉徴収あり)を選べば、面倒な確定申告が不要です。

    特定口座(源泉徴収あり)を用いる場合は、一点注意しましょう。

    株式投資の年間利益が20万円以下の場合、確定申告(税金の支払い)は不要です。

    大きな利益を見込めないのであれば、源泉徴収なしの特定口座を選ぶのが無難です。

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    株式譲渡と確定申告

    まとめ

    今回は、株式取得による税金について解説しました。

    株式取得を行うと、売却時に税金が課税されます。

    株式取得の税金は、正確に計算しましょう。

    追加でペナルティ分の税金が課される場合もあります。

    税金によって、支払うタイミングが異なる点にも注意です。

    所得税の支払いで安心せず、住民税の支払いにも備えましょう。

    要点をまとめると下記になります。

    • 株式取得の取得費とは

    →株式取得した時に必要となった費用

    • 購入・払込み以外による取得費
    1. 相続・遺贈・贈与による株式取得→被相続人や遺贈者、贈与者の取得費を引き継ぐ
    2. 会社から与えられた権利行使による株式取得→権利行使日の価額が取得費となる
    3. 新たな払込み等を要さない株式取得→取得費は0
    • 株式等の譲渡益課税

    →売却金額から取得費を差し引いた部分に、申告分離課税される

    • 上場株式や一般株式等に係る譲渡所得等(譲渡益)の計算方法

    →譲渡所得(譲渡益)=譲渡価格(総収入金額)−必要諸経費(取得費や委託手数料など)

    • 株式取得の税率

    →20.315%(所得税15.315%、住民税5%)

    • 株式投資にかかる税金

    →譲渡益や配当に対して課税

    • 株式売却による損失

    →他の譲渡所得や配当金と相殺出来る(税金は発生しない)

    • 株式取得における税金の支払い方

    →基本的には確定申告を経て支払う

    • 特定口座による源泉徴収

    →確定申告が不要になる(年間利益20万円未満ならば、源泉徴収なしの口座を選ぶ方が良い)

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