2022年10月28日更新会社・事業を売る

株式譲渡の方法とは?未上場企業や有限会社の手続きの流れ、必要書類も徹底紹介

株式譲渡はM&A・事業承継で最も多く使われている手法ですが、株主総会・取締役会が設置されているか否かで手続き方法が異なります。この記事では、株式譲渡の方法はどのようなものか、未上場企業、有限会社の手続きなども解説します。

目次
  1. 上場・非上場と株式譲渡方法の関係
  2. 未上場企業における株式譲渡の手続き・流れ
  3. 無償での株式譲渡の方法
  4. 株式譲渡の方法と必要書類
  5. 株式譲渡の方法・手続きと注意点
  6. 株式譲渡の方法まとめ
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上場・非上場と株式譲渡方法の関係

上場しているか否かによって、譲渡する株式の取り扱い方法は異なります。ここでは、上場しているケースと上場していないケースに分けて、取り扱い方を順番に解説します。

上場企業における株式譲渡の方法

株式を譲渡する方法は、相対取引・市場買付け・公開買付け(TOBの3つです。相対取引は大株主などから直接株式を買い取る方法で、非上場企業でも用いられます。

市場買付けは証券取引所等で買い入れる方法、公開買付け(TOB)は不特定多数の株主から公告により株式買付けを勧誘して市場外で株式を買い集める方法ですが、この2つは株式が公開されている、つまり上場企業しか用いることができません。

しかし、市場買い付けでは、取得数が発行済株式総数および潜在株式総数の合計の5%を超える場合財務局への届け出が必要(5%ルール)などの決まりがあります。また、買い集めの情報が投資家に知れることで株価が上昇し、結果的に買収額が高くなるおそれもあるため、上場企業の場合ほとんど用いられません。

未上場企業における株式譲渡の方法

日本の株式会社のほとんどは未上場会社にあたり、株式を譲渡する際は市場取引ではなく「相対取引」という方法を取ります。相対取引とは、株式を保有する株主と株式を買いたい側とが直接交渉をする方法のことです。また、未上場企業が発行する株式には「譲渡制限」が設けられている場合も多いですが、その株式を売買する際は「譲渡承認」を得る必要があります。

譲渡制限の定義

中小や零細の株式会社の場合、株式に「譲渡制限」が設けられていることが多いです。譲渡制限とは、株式の譲渡を制限するものであり、譲渡を制限された株式を譲渡制限株式といいます(会社法第2条17号)。

譲渡制限株式は、譲渡への制限を設けることで、株式発行会社にとって不都合な第三者へ株式が譲渡されてしまうことを防ぐことが主な目的であり、株式を譲渡したい場合は事前に会社の承認を得なければなりません。また、会社が定款を変更して株式に譲渡制限をかける場合は、譲渡制限に関する決定(変更)は株主総会特別決議での承認が必要となります。

特別決議には、議決権を有する株主の過半数が出席している状態で、議決権の3分の2以上の賛成が必要(会社法第309条3項1号)です。その際、反対株主には株式買取請求権が与えられます(会社法第116条1項1号)。

譲渡制限株式の特徴

譲渡制限株式の特徴は、譲渡に対して制限が設けられていることです。具体的には、株式を譲渡する場合は株主総会での承認を得なければならず、その後は株主名義書換請求も必要とされます。中小規模の株式会社では株式に譲渡制限が設けられている場合は多いので、株式譲渡を実施する際は譲渡制限が設けられていないかの事前確認が必要です。

【関連】株式譲渡の議事録| M&A・事業承継の理解を深める

上場企業と未上場企業の違い

ここでは、上場を果たしている上場会社と上場していない未上場会社の違いを改めて確認します。そもそも「上場」とは株式や債券などを市場で売買可能な状態にすることを意味しており、上場会社が発行する株式は証券取引所で自由に売買することが認められています。

反対に、未上場会社は上場していないため、対象企業が発行する株式を証券取引所で売買することができません。そのため、上場会社が発行する株式と非上場会社が発行する株式では、取引の方法も異なります。そのほかにも、上場会社と未上場会社では、下表のような違いがあります。

        上場企業          非上場企業
・株式を公開している
・証券取引所で自由に株式を売買できる
・株式を所有しているのは主に「投資家(株主)」
・株式公開をしているので「資金を集めやすい」
・株式公開をしているので「買収(敵対的買収)のリスク」がある
・【経営】株主の意見に左右されやすい
・株式を公開していない
・証券取引所で自由に株式を売買できない
・株式を所有しているのは主に「創業者」
・株式を公開していないので「資金を集めにくい」
・株式を公開していないので「買収(敵対的買収)」のリスクがない
・【経営】株主の意見に左右されない

株式会社と有限会社の違い

続いて、株式会社と有限会社の違いを解説します。大まかにいうと、株式会社は株式を発行することで資本金を集める形態の会社をさし、有限会社は決算の公告義務がなく、取締役の任期期限も設けられていない会社をさします。そのほか、必要な役員数や最低資本金額などの細かい部分でも違いがあり、主なものは下表のとおりです。

なお、「有限会社」の会社形態は2006年の新会社法の施行によって廃止されており、「特例有限会社」へ移行しました。現在「有限会社」と名乗っている会社は、2006年以前に有限会社として設立された会社です。

               株式会社と有限会社の違い
     現在の株式会社       現在の有限会社
商号(会社名) 「株式会社」と入れる必要がある 「有限会社」と入れる必要がある
資本金の最低額 1円以上 300万円以上
資本金の出資者 発起人が出資額に応じ株主になる 出資額に応じて社員になったものが株主になる
  株式公開 任意 できない
必要な役員数 取締役最低1名 取締役最低1名
必要な役員数 取締役最低1名 取締役最低1名
代表取締役 必要 任意
取締役の任期 株式譲渡制限がある場合:最大10年
株式譲渡制限がない場合:2年
なし
社会保険の加入 義務 義務
決算の公告義務 あり(定款に方法を規定) なし
社員数の制限 なし なし
重要事項の決定機関 株主総会 株主総会
  信用度 高い 株式会社よりは低い

未上場企業における株式譲渡の手続き・流れ

ここから紹介するのは、未上場企業での株式譲渡の手続きや流れです。手続き方法は会社法により定められており、この方法に従って進めなければなりません。基本的な株式譲渡の手続き方法は、以下の流れで進行していきます。

  1. 株式譲渡についての承認請求
  2. 株主総会・取締役会の開催
  3. 承認内容の通知
  4. 株式譲渡契約の締結
  5. 株主名義書換請求・証明書交付請求

これら5つの手続き方法の流れを順番に詳しく解説します。

①株式譲渡についての承認請求

譲渡制限株式を第三者に譲渡することに関して、会社に承認を求める手続きです。この請求を受けた会社は、株式譲渡を承認もしくは拒否の決定を下します。当然ですが、自社の株式について譲渡制限がかかっていなければ、この手続きは不要です。

具体的な手続き方法としては、株式の譲渡する人物が株式譲渡承認請求書を作成します。この書類に譲渡する株式の種類・株式数と、株式を譲渡する相手の氏名・名称を記載することで、承認請求手続きを行います。

②株主総会・取締役会の開催

株式譲渡の承認請求が承認されると、取締役会を設置していない会社では株主総会を、取締役会設置会社では取締役会を開催し、株式譲渡行為を承認するかどうか決議します。定款に別段の定めがあれば、取締役会設置会社であっても株主総会で承認決議の実施が可能です。株主総会と取締役会では、承認決議の方法が若干異なるので、それぞれの違いを解説します。

譲渡承認機関が株主総会の場合

譲渡承認機関が株主総会のケースでは、株式譲渡の承認請求があってから2週間以内に臨時株主総会を開催する必要があります。株主総会が開催される1週間前までに収集通知を送るのが一般的ですが、会社の定款によってはより短い期間で設定されていることもあり、注意が必要です。

なお、株式譲渡における承認決議では、普通決議を実施します。普通決議では、以下の両条件を満たすことで承認となります。

  • 議決権株式の過半数の出席
  • 出席議決権のうち、過半数の賛成

ちなみに、​​​​​株主総会で株式譲渡が承認されればそのまま株式譲渡を実施できるものの、不承認になってしまった場合には会社自体が株式を買い取るか、会社が指定した買取人に株式を売却することになります。

会社が株式を買い取るケースでは、株主総会で株式を買い取ることと買い取る株式数に関して特別決議で承認を得なければなりません。また、指定買取人を決定して買い取らせるケースでは、株主総会の普通決議もしくは取締役会での承認を得る必要があります。

譲渡承認機関が取締役会の場合

譲渡承認機関が取締役会のケースでは、株主総会で株式譲渡の承認を得るプロセスが取締役会に変わります。取締役会の決議は、以下の条件のもと実施されます。

  • 議決に加わることができる取締役の過半数の出席
  • 出席議決権のうち、過半数の賛成

なお、出席数や賛成数の要件に関しては、上回る割合を定款で定めている場合、それに従います。それ以外にも、株主総会とは手続きのうえで若干異なる点があるので注意が必要です。例えば、取締役会では、株主総会と同じように議事録を残す必要がありますが、株主総会の議事録では署名・記名押印が不要であることに対し、取締役会の場合では署名・記名押印が必要となります。

③承認内容の通知

株主総会や取締役会にて株式譲渡が承認されると、譲渡等承認者(株式を取得したい人)に対して、決定内容の通知を送ります。このとき、2週間以内に通知しなければなりません。

④株式譲渡契約の締結

株式譲渡が承認されてからは、株式譲渡を行う人と株式を取得する人との間で株式譲渡契約が締結されます。株式譲渡契約の締結時には、株式譲渡契約書を作成します。株式譲渡契約書に記載されるのは、以下の内容です。

  • 譲渡の合意・譲渡日
  • 譲渡価格
  • 株式譲渡の目的
  • 対価の支払い方法
  • 取引内容
  • 譲渡実行日前後の誓約事項
  • 損害賠償・補償について

この株式譲渡契約書には両者の押印が必要ですが、印鑑の種類に関して特別な定めはなく、認印でも問題はありません。ただし、一般的には実印が望ましいです。また、株式譲渡契約を締結する際は、その正当性の確認を公的機関にしてもらう必要はありません。

公的機関の手続きが不要であるため、契約がスムーズに進むというメリットにも感じられますが、これは株式譲渡契約の正当性を公的に保証してもらえないデメリットにも捉えられます。

たとえ株式譲渡契約の内容に正当性が欠けていても罰則などが発生せず、正当性を欠いた株式譲渡契約を締結しても、両者の合意さえあれば有効です。そのため、中小企業で株式譲渡を行うケースでは、トラブルが発生しやすいので注意が必要です。

上記のリスクを避けるためにも、株式譲渡契約を締結する際は、会社法や株式に詳しい専門家にチェックしてもらい、プロのサポートを得ることが良いでしょう。

⑤株主名義書換請求・証明書交付請求

株式譲渡契約を締結して株式の譲渡が終わると、株式譲渡を証明する手続きとして、会社に株主名簿書き換え請求を行います。これによって、株主名簿に株式譲渡を行った人の指名が記載されると、株式譲渡が完了し、株式は効力を発揮します。

株主名簿書き換え請求に関しては、法律上問題ない限り拒否することはできません。株主名簿書き換えが済むと、新しい株主は株主名簿記載事項証明書の交付を請求できます。株主名簿記載事項証明書とは、株主となったことを証明するものです。

【関連】株式譲渡における株主総会| M&A・事業承継の理解を深める
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無償での株式譲渡の方法

無償で株式譲渡を行う場合、譲渡制限株式であればここまでに述べた流れ・手続きが必要です。しかし、会社が無償で譲渡制限株式を譲渡する場合は贈与行為とみなされます。

株式が贈与された場合、受贈者側には贈与税が課されるため、株式を譲渡する前に税務面の対策や検討をしておく必要があるでしょう。

株式譲渡の方法と必要書類

株式譲渡制限がある非公開会社が株式を譲渡する際は、さまざまな書類の準備が必要です。ここでは、譲渡承認機関が株主総会であるケースを例に挙げて、必要書類を紹介します。株式譲渡の代表的な必要書類は以下のとおりです。

  • 株式譲渡承認請求書:第3者に株式が譲渡されたのを認めてもらうための書類
  • 株主総会招集に関する取締役の決定書
  • 臨時株主総会招集通知:株式譲渡承認請求を受けた会社は、速やかに株主総会招集通知を株主に送る
  • 臨時株主総会議事録:株主総会で議決された内容を記録しておくもの
  • 株式譲渡承認通知:株主総会が実施されたら、株主総会の決議の内容を株式譲渡承認請求を行った譲受人に通知する
  • 株式譲渡契約書:株式譲渡に関する合意、譲渡金の支払い方法・期限、株式の名義書き換え、表明保証、契約解除の理由・処理方法などを記載する
  • 株式名義書換請求書:実際に株式を発行している会社であれば、株式の名義を書き換える必要がある
  • 株主名簿:たとえ株主総会で株式の譲り受けを承認されても、株主名簿の書換えが済まない限り、第3者に対抗できない
  • 株主名簿記載事項証明書交付請求書:株主名簿記載事項証明書交付請求書を利用すれば、株主はいつでも自分が株主であるかどうかを確認できる
  • 株主名簿記載事項証明書:株主から請求があった場合、会社は株主名簿記載事項を記載した書面を請求者に交付する

株式譲渡をする際は、後々のトラブルを避けるためにも、専門家のチェックを受けながら書類を準備するのがおすすめです。

株式譲渡に関する手続き方法や書類の作成・準備について不安があれば、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には、専門的な知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを生かしM&A・株式譲渡をしっかりサポートいたします。

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株式譲渡の方法・手続きと注意点

株式譲渡の手続きを実施するときには以下の注意点もあり、知っておかなければ将来的にトラブルが発生するおそれもあります。

  • 株券発行会社であれば、株券を交付する
  • 株式譲渡価格の算定方法を知っておく
  • 株式を譲渡すると税金が発生することを知っておく
  • 専門家のサポートを受けつつ厳密に実施する

それぞれの項目を順番に解説します。

株券発行会社であれば、株券を交付する

最近、株券を発行していない会社が増加しています。このような会社は株券不発行会社と呼ばれ、譲渡する側と譲渡される側の合意のみで株式譲渡の効力が発生します。しかし、歴史の長い会社である場合など、現在も株券発行会社として登記されている会社も少なからず存在します。

株券発行会社に該当するならば、株式譲渡をするときに合わせて株券を交付しなければなりません。もしも株券を交付しなければ、株式譲渡の効力が発生しません。とはいえ、自社で株券を発行しているのかどうかわからないケースもあります。

上記で悩んだ場合は、法人登記を閲覧すると簡単に判明します。法人登記で株券を発行するという記載がなされているなら、株券発行会社です。不安であれば、株式譲渡の前にあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

株式譲渡の成立時における対応方法

上記で記載している「株券発行会社」と、「株券不発行会社」での成立時における対応方法には、大きな違いはありません。しかし、株券発行会社の場合には株式譲渡請求が承認されます。そのため、株式譲渡が成立した時点で株券の交付を行う必要があります。

一方、株券不発行会社の場合は、譲渡側・譲受側での合意が成されれば株式譲渡が成立する決まりです。それに加えて、株券発行会社では、株券の交付が実施されて初めて株式譲渡成立となります。

第三者への対応方法

株式譲渡を安全に成立させるためには、対抗要件が重要です。これは、自分が特定の権利を有していることを第三者に主張するために必要な条件をさします。

まず株券不発行会社の株式譲渡における対抗要件は、株主名義書換請求をして株主名義を変更してもらうことです。株主の名義を譲渡側から譲受側に書き換えてもらうことで、第三者に対し自分が株主であることを主張できます。

株式発行会社の株式譲渡の場合、上記の株主名義書換請求で株主の名義を変更してもらうことは、会社に対しての対抗要件となり、第三者への対抗要件となるのは株券を保有していることになります。すなわち、譲渡側から株券の交付を受け、株券を自分に手元に保管している状態にしなければなりません。

株主名義書換請求への対応方法

株券発行会社と株券不発行会社では、株主名義書換請求への対応にも違いがあります。まず、株券不発行会社へ株主名義書換請求する場合、原則として株式譲受側が単独で請求できず、株式名簿に記載されている譲受側・相続人・承継者が共同で請求をしなければなりません

一方で、株券発行会社へ株主名義書換請求を行う際は、株券を会社に提示できる場合に限り、譲受側が単独で書換請求することが可能です。つまり、株券保有を会社側に証明できれば、譲受側と共同で書換請求する必要はありません。

株式譲渡価格の算定方法を知っておく

無償ではなく有償にて株式を譲渡するケースでは、あらかじめどのような方法で株式譲渡価格を算定するのか知っておくと役立ちます。代表的な株式譲渡価格の算定方法として、以下の5つを紹介します。

  1. 純資産法
  2. DCF法(ディスカウント・キャッシュ・フロー法)
  3. 配当還元方式
  4. 類似会社比較法(マルチプル法)
  5. 類似業種比準方式

①純資産法

純資産法では、帳簿価額をベースに株価を算定します。企業価値の計算方法の中でも比較的容易に算出できる方法です。しかし、将来の収益性が加味されないデメリットがあり、株式を譲渡する会社の将来性やキャッシュフローは反映されません。

②DCF法(ディスカウント・キャッシュ・フロー法)

DCF法では、キャッシュフローや将来の収益性と想定されるリスクを鑑みることで株価を算定します。将来の収益性はあくまでも予測の域を出ないため、計算する側の主観性が少なからず反映されてしまう点が特徴的です。しかし、前提条件を適切に設定すれば、株式の譲渡価格を正確に算定できます。

③配当還元方式

配当還元方式とは、過去2年間の配当金額を10%の利率で還元し、元本である株式の価額を求める方式です。株主に還元される配当金のみに着目して株価を計算するため利用される機会は限られ、ほとんどの場合「配当金を目的に所有している株式」の価額を算定するときに用います。事業承継やM&Aなどで株式を譲渡する場合、この方式で株価(企業価値)を求めることはほぼありません。

④類似会社比較法(マルチプル法)

類似会社比較法(マルチプル法)とは、事業内容などが類似する上場会社の株価を参考にしながら株価を算定する方法です。そのため、客観性や現実味の高い譲渡価格を算定できます。類似する企業の株価が必ずしも見つかるとは限らないため、注意が必要です。

以下の動画で弊社のM&Aアドバイザーが計算例を用いてマルチプル法について解説しておりますので、是非ご覧ください。

⑤類似業種比準方式

類似業種比準方式とは、対象企業と事業の種類が同一または類似する上場会社(複数)の株価をベースに配当・利益・簿価の3つで比準評価する方式です。国税庁が定めた基準に沿って評価されるので、客観性のある評価が可能である点にメリットがあります。しかし、そもそも相続税評価に対応する評価額算定方式であるため、企業評価にはそれほど適しません。

有限会社の株式譲渡制限内容に関する注意点

有限会社(現在の特例有限会社)の場合も、株式会社と同様に株式譲渡を行えます。大きく違う点は、有限会社は取締役会を設置できないので、株式譲渡の承認決議は株主総会によって行われることです。有限会社の株式譲渡制限に関する規定内容変更は不可能であるため、全て株式譲渡制限会社になる点に注意が必要です。

譲渡制限株式は損益通算を行えない点を把握しておく

譲渡制限株式では、損益通算を行えない点にも注意が必要です。上場企業の株式譲渡では損益通算ができるので、支払う税金を抑えることが可能です。しかし、非上場会社の株式譲渡の損益は分離課税の取扱いとなり、給与所得や不動産所得など他の所得と区分けして税額が算出されるので損益通算はできません

なお、かつては非上場株式の譲渡所得と上場株式の譲渡損失を損益通算することもできましたが、2016年以降は制度廃止により認められなくなりました。

株式を譲渡すると税金が発生することを知っておく

株式を譲渡すると、所得税と住民税と呼ばれる2種類の税金が課されます。株式を譲渡した際の利益は元経営者が得るため、譲渡所得について所得税と住民税が課される仕組みです。

具体的に株式譲渡では、所得税が15%、住民税が5%課されます。厳密にいえば、平成25年から復興特別所得税(実質税率0.315%)の課税もあるため、合計20,315%の税金が課される点も覚えておくと良いです。

専門家のサポートを受けつつ厳密に実施する

株式譲渡では公的な機関が介入しないこともあり、手続きをスムーズに進められます。事業承継やM&Aで株式譲渡が多用されるのは、スムーズさが理由の1つです。しかし、株式譲渡では、公的機関のチェックがありません。

そのため、株式譲渡契約の正当性が欠けていたり、株主総会を正しく開催しなかったりというように、何らかの不備があっても罰則が発生しません。しかし、株式譲渡は会社法によって定められている行為であり、会社法に則って厳密に実施されるべきです。

たとえ罰則が発生しないとしても、法律の範囲から出ることは許されません。特に注意すべき点は、中小企業の事業承継です。中小企業の中には親族で経営している会社が多く、後継者も親族であることもあります。

ここで株式譲渡を実施すると、正当な手続きを省略してしまったり、手続きを中途半端に終わらせてしまったりしがちです。会社法の定めを疎かにして中途半端に株式譲渡を実施してしまえば、後々のトラブルにつながる可能性があります。

場合によっては後継者に会社を引き継がせるタイミングでトラブルが発生し、会社の経営権を引き継ぐ後継者としての正当性が失われてしまう事態に陥りかねません。

親族同士であればコンセンサスが取りやすく、経営者の意向を踏まえたうえで株式譲渡を実施しやすいですが、トラブルを未然に防ぐためにも専門家のサポートを受けながら進めることをおすすめします。

M&A総合研究所では、知識・経験豊富なアドバイザーによる専任フルサポートを行っています。料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)M&Aや事業承継において株式譲渡をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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株式譲渡の方法まとめ

株式譲渡は事業承継やM&Aで最も多く使われる方法であり、経営者であれば活用する機会もあるかもしれません。公的機関のチェックがない分、スムーズに手続きが進むことが株式譲渡の利点ですが、厳密に実施しないとトラブルが起きやすくなります。

株式譲渡を行うときは、そのプロセスをしっかりチェックしておくと同時に、株主総会や取締役会といったプロセスを軽視しないことが大切です。専門的な知識を持つプロフェッショナルの助力を得ることで、トラブルを未然に防ぎましょう。

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資本提携や資本業務提携とは、企業同士の独立性を保ったまま他社と協働したい場合に有力な選択肢です。本記事では、資本業務提携・資本提携とはどのようなものか、業務提携の違いやメリット・デメリット、契約...

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